議会質問【一般質問】杉並区議会 中村 康弘

議会質問【一般質問】杉並区議会 中村 康弘
2008.2.17
平成20年第1回定例会(平成20年2月17日)
「消費者行政について」
◆十三番(中村康弘議員) 生活現場第一主義を掲げる公明党杉並区議団の一員として、
杉並区の消費者行政に関する質問を行わせていただきます。
消費者とは、だれのことを指すのか。完全な自給自足の生活を送っている人を除き、
農業、漁業に携わっている人も、製造業、流通業、販売業に勤めている人も、生活者の
目線に立てば全員が消費者です。
今、私たちの消費者生活における安全・安心は非常に大きく揺らいでおります。中国
製冷凍餃子の中毒事件に関するさまざまな情報や憶測は、連日マスコミをにぎわわせて
おります。また、昨年来、店頭で販売されている食品の表示や賞味期限に偽装や改ざん
が行われていた事件が連続して発覚しました。偽装が行われていたのは、白い恋人、赤
福、比内地鶏、ペコちゃん、いずれも昔からなじみが深く、人気の高かった商品でした。
食品だけではありません。耐震設計、再生紙、インク、防火用建材等、次から次へと、
最近では偽装に関するニュースを聞かない日がないくらいです。問題が発覚すると、い
ずれも経営者らは以前から不正を認識していて、経営が立ち行かなくなるから偽装をや
められなかったと、経営のモラルを欠いた、余りにも身勝手な釈明には怒りを覚えまし
た。
また、悪意ではなかったにせよ、製品事故も数多く報告されています。ガス・石油機
器、洗濯乾燥機、食器洗い機、キッチン用ガスコンロ、幼児のふろ用浮き輪での死亡事
故、四千六百万台もの携帯端末に搭載されたリチウムイオン電池が発熱、発煙で問題と
なった事例もありました。
製品に関する事故は、消費生活用製品安全法が昨年五月に改正され、重大事故につい
ては、事業者に報告義務が課せられるようになりました。この制度の開始以来ことしの
二月五日まで、九百二十七件の重大製品事故が起こり、それに伴い、四十二人が死亡、
百九十九人が重傷を負ったという報告が公表されております。
消費生活に及ぶ不安は、それ以外の側面でも広範囲に広がっています。業界再大手の
英会話学校のNOVAの倒産では、多くの受講生と中途解約でトラブルとなり、社会問
題となった事件も記憶に新しいところです。
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また、悪徳商法も後を絶ちません。確実にもうかるとリスクの高い金融商品を買わさ
れ大損した、悪質なリフォーム業者に高額で不必要な工事を強引に勧められた、契約解
除を申し出ても支払い済み代金を返してくれない等々、不当な商行為が日々蔓延してい
ます。
このような世の中にあって、何を信じて物とサービスを購入すればよいのか。私たち
は今、あちらこちらで危険が潜んでいる消費社会のジャングルを手探りで進んでいるよ
うな状況に置かれているのではないでしょうか。
産業界では、CSR(私企業の社会的責任)が厳しく求められ、グローバリゼーショ
ンと情報化が急速に進んでいることも相まって、これまでのごまかしや、どうせわかり
っこないから、などという消費者を軽視した、いや、無視をした供給者側のみの論理で
は生き残れない時代となっております。そういう時代であるからこそ、私たち消費者の
側としてもたくましい力をつけ、真偽を見抜く眼力を養い、そして行動を起こしていか
なければなりません。
翻って、行政には、また基礎自治体である杉並区にはどういった役割が求められてい
るのか。消費者と事業者との関係性における国と地方自治体の責務を明らかにしている
消費者基本法の第二条では、国民の健全な生活環境と消費者の安全を確保した上で、消
費者の自立を支援することを理念として定めております。また、第四条では、地方公共
団体には、その理念にのっとった上で、当該地域の社会的、経済的状況に応じた消費者
施策を推進する責務があることが明記されています。つまり、消費者の自立の支援を地
域に根差した形で推進していくことが杉並区の役割であります。
そこで質問をいたします。我が杉並区の消費者行政へのこれまでの取り組みについて、
どのように総括をされているのか、また、前述のような消費者を取り巻く環境の変化を
受けた時代にあって、区民との直接のかかわり合いが一番強い自治体として、今後どう
いう姿勢で消費者問題に取り組んでいくおつもりなのか、所見をお伺いいたします。
次に、当区としての消費者行政の方針、基本的な計画についてお伺いします。
現在の杉並消費者行政は、消費者基本法や消費者契約法、そして消費者基本計画など、
国レベルでの法律と計画、そして東京都の消費生活条例を依拠として運営されています。
しかし、杉並区には消費者センターの施設としての事業内容や使用手続を定めた消費者
センター条例はあるものの、独自の消費者行政の基本理念を定めた条例や基本計画のた
ぐいは存在しておりません。
全国で四十七すべての都道府県と十五の政令指定都市で消費者条例があり、市や区に
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おいても、大田区や世田谷区を含め五十八の自治体が独自に条例を制定しております。
今こそ杉並区としても、当区の取り組みを内外に宣言する意味も込めて、消費生活の基
本理念に関する条例や基本計画を策定することを検討されてはいかがでしょうか。条例、
基本計画、どのような形式がよいかについては今後の課題ではありますが、いずれにし
ても、杉並区としての長期的、戦略的な取り組みを期待します。
続きまして、杉並区立消費者センターについて、何点か質問いたします。
あんさんぶる荻窪の三階にある消費者センターは、所長以下四名の正規職員と、相談
員七名を含む十名の非常勤の職員で運営されています。商品知識、商取引などの情報収
集、提供、消費者教育による区民の消費者意識の高揚、消費者被害の未然防止と救済、
そして消費者の自主的な活動と育成を目的とした交流の場と機会の提供を行う拠点と
なっています。
同センターへは私も何度か足を運びましたが、資料、図書スペースのあり方やセンタ
ーそのものの区民全体への周知の方法を再検討し、もっと多くの方々に来ていただくこ
とが消費者情報の普及啓発につながるのではないかという印象を持ちました。消費者セ
ンターの機能と役割を広く区民にアピールし、また、センターそのものをもっと魅力の
ある場所へと工夫を凝らしていく必要性について、区の見解を求めます。
次に、センターの相談窓口業務について伺います。
消費生活相談員の資格を持った七名の非常勤の相談員が、区民の消費生活に関するさ
まざまな相談や苦情を受け、事業者側とのあっせんを含むトラブルの解決に向けて、具
体的な助言や情報提供等を行っています。
相談内容は、インターネット等の情報通信サービスに関するもの、不動産賃借契約、
サラ金、クレジット等の融資契約、住宅リフォーム等多岐にわたっています。昨今では
消費者に関する法律が次々と制定、改正され、一方では新たな生活犯罪の手口も増えて
いることから、消費を取り巻く環境がますます複雑になり、相談業務の充実の必要性は
確実に高まっています。
相談する個々人によって問題の所在や相談者の意識、目的も千差万別であるため、マ
ニュアル的に対処できるものでは決してなく、例えば金融や契約、法律に関する専門知
識はもちろんのこと、コミュニケーション能力も非常に高いレベルのものが求められて
いる仕事であると思います。区としての相談員のスキルアップのための研修の実態と体
制についてお聞かせください。
続きまして、消費者行政における区民との協働について伺います。
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すぎなみ地域大学に消費生活サポーターの講座が昨年設けられ、消費生活の問題をク
リアするための助言を提供する区民サポーターを育成する体制がスタートしました。私
は先週、地域大学の同講座を昨年受けられた方々のグループ、スリーエスのデビューと
なる高齢者向けの消費者出前講座を見学させていただきました。
このグループは、さまざまな年齢層、職業の男女の方々によって構成されており、今
回の講座のテーマは、悪徳商法に関してでした。クイズ、コント、お芝居、歌ありで進
められ、私自身も悪徳商法について楽しく学習することができました。特にSF催眠商
法のお芝居では、まんまとだまされて高額な布団を買わされてしまう主婦、おすずさん
役の方の演技が見事にはまっており、何とも言えないリアリティー感を持ってSF商法
の手口の実態をかいま見ることができました。私は、もっと多くの方々にサポーターに
なっていただき、この分野にもより多くの区民の力を結集していくことが非常に重要で
あると考えます。
相談窓口では、多重債務や経済的な資力を超えた契約にかかわる相談も受けておりま
すが、センターに相談し、例えば多重債務の問題で、弁護士につなげて債務整理をして、
一度は問題が解決したかに見えたにもかかわらず、しばらくして同じ人が同じような状
態に陥り、また相談に来るという再発のケースがたびたびあると聞いています。
債務の問題にしても、就労状況等収入に起因するものなのか、生活習慣等支出に関す
るものなのか、あるいは連帯保証人になってしまったからなのか、人によって原因はま
ちまちです。真の意味での解決というのは、そういった根本的な原因への対策を明確に
した上で、二度と同じ問題に直面させないという自立の道につなげてあげることであり
ます。その意味では、単発的ではなく、ある程度の経過を確認するまで相談対応してい
くことが理想です。しかし、年間四千件、五千件もの相談を七名の相談員で処理しなけ
ればならないという現実があり、その理想を実行していくことは非常に困難です。
そこで、今後、地域大学を卒業した消費生活サポーターとの協働もしっかりと充実さ
せながら、相談者へのその後のフォローと、自立の道につなげていく深い長い丁寧な相
談体制を構築していくことを推進していってはどうかと考えますが、いかがでしょうか。
当然ながら、個人情報保護の観点から、二次的な事故が起きない仕組みを十分検討し
なければならないことも、一方で非常に重要であることを申し添えておきます。
区民サポーターとの協働は、先ほどのスリーエスの出前講座のように、消費者問題に
関する普及啓発においても拡大していくことが可能です。例えば、高齢者に対する消費
生活上の安全情報を居宅介護ヘルパーの事業所を通して普及していくことなど、いかが
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でしょうか。
先日、私は、独立行政法人製品評価技術基盤機構主催の製品安全点検セミナーに参加
してきました。季節柄、内容は石油機器の安全な使い方についてでした。過去五年間に
同機構に報告された石油ストーブに関する事故情報のうち三六%が、ストーブの上に洗
濯物が落下したり、可燃物が接触したことによる火災事故、二一%が石油カートリッジ
タンクのふたの不十分な締め方によるものとのことでした。実に、石油ストーブに関す
る半数以上の事故火災の原因がその二つの要因であるというデータが示されていまし
た。
そこでは、ストーブの上に洗濯物が落下してから十秒後には煙が発生し、約二分間で
炎が燃え広がるという実験ビデオの上映もありました。私も高齢者の方々と接してお話
しする機会がよくありますが、単に火災に気をつけるよう注意を促すだけではなく、そ
のセミナーの内容を話して、洗濯物をストーブの上に干さないでください、石油タンク
のふたの確認は何度も行ってくださいなどの具体的なアドバイスをもって注意を呼び
かけるように心がけています。
私自身の例はほんのささいなことにしかすぎませんが、こういった事故や事件に対す
る予防や警戒を促すことにおいて、単にチラシを配布するだけではなく、一対一のコミ
ュニケーションが非常に効果的であると考えます。高齢者の生活現場でのかかわり合い
が深い介護ヘルパーの方々が、高い消費者意識を持って接することにより、製品事故や
悪徳商法に関する必要な情報伝達力が向上します。それだけでなく、相手の方の日常の
変化を敏感に察知し、被害を水際で食いとめることができると思います。これはどうも
おかしいということを消費者センターと連携をとり、迅速に対処、そして情報の横展開
で、他の高齢者への被害波及の未然防止ができるという効果があるのではないでしょう
か。
居宅介護の事業所等に積極的に消費生活サポーターの普及啓発を推進し、高齢者の消
費者意識の向上を図り、守っていく体制を構築していくことに対して、区としてはどの
ように認識をされているのか、お聞かせください。
次に、消費者センター業務の効率性、迅速性の向上について伺います。
今のセンターの相談の方法は、来所、電話、文書のいずれかしかなく、相談業務は平
日の日中に限られています。今後始まる土日開庁で相談窓口も設置される予定ですが、
現在センターに寄せられる相談者の四〇%近くが十代から三十代の方々であることを
考えれば、やはりインターネットの機能を充実させ、書き込みやメールでの情報収集を
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始めてはいかがでしょうか。もちろんそれだけでは事態の全容を詳しく把握することは
難しく、最終的には電話や来所等による確認作業が必要かもしれませんが、取っかかり
の窓口として、メールやホームページを効果的に活用することも検討するべきだと思い
ます。区の見解をお伺いします。
最後に、組織横断的な消費者行政の取り組みについて伺います。
冒頭申し上げましたが、消費者とは、ほとんどの区民のことであり、消費者行政の守
備範囲は非常に広い。そういう意味において、横の風通しがいい体制が必然的に要求さ
れます。高齢者、障害者、教育、児童・青少年、子育て、また案件によっては保健所や
危機管理、建築、住宅、土木等との協力も必要となります。相談業務に関しても、福祉
事務所、区政相談、社会福祉協議会とも関係してきます。
各部署間での連携の強化については、昨年、同じ会派の川原口議員の質問で方向性は
示されましたが、具体的な取り組みとして、今後これらの関係部署が、縦割りを飛び越
えて複合的に情報を共有する仕組みをどのように構築していくのか、お示しいただきた
い。例えば食の安全チーム、契約の安全チーム、製品・サービスの安全チーム、IT通
信の安全チームなどのように、生活の場面を切り口として横断的にくくったチーム、も
しくは連絡協議会を常設しておき、必要に応じて、縦と横のマトリックス的に区民の生
活にかかわっていくというような仕組みをつくってはいかがでしょうか。こういった取
り組みに参加することで、消費者行政のみではなく、縦割りに戻った際のそれぞれの施
策にも非常に有益な目線を養うことができるのではないかと思います。
ヨーロッパ科学芸術アカデミーのフェリックス・ウンガー会長は、現代社会において
生命の価値が薄められ、世界はますます暴力的になっている、その根底には、物質主義
的な価値観の浸透と、それによる人間性の退化があると分析をしています。
この二十一世紀の私たちの社会を、人間性が復興する人間主義の社会に転換していく
ためにも、政治、行政において、生命、生活、生存を尊重し、供給者側の論理ではなく、
庶民の生活現場の目線に立った文化・福祉行政が今強く求められている、そのように感
じております。
消費者行政の充実は、区民のエンパワーメントであります。そのことの重要性を杉並
区としても改めて認識することをご期待申し上げ、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
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○議長(河野庄次郎議員)
理事者の答弁を求めます。
区長。
〔区長(山田
◎区長(山田宏)
宏)登壇〕
中村議員の一般質問にご答弁申し上げます。
まず私からは、最初にご質問ございました消費者行政のこれまでの区の取り組み総括、
今後への取り組みの姿勢というものについて、概括的にお話を申し上げます。
昨今のいろいろな問題にもあらわれておりますとおり、世界がグローバル化し、豊か
になり、人々の生活が多様化してくるという中で、そこから出てくる商品も、今までの
ように単純なものではないし、また、つくられる場所も、いろいろなところでつくられ、
いろいろな経緯をたどって我々の手元にやってくるわけです。ですから、それだけ非常
に複雑で難しくなりました。また、そこから出てくる危険性、問題も多くなりました。
かつての消費者行政とは随分様相が変化をしております。
そういった中で、今いろいろとるるお話がございました。近年の悪質商法、多重債務、
食や製品への不安、また不当虚偽表示、こういったことは、これまでの予測を超えたよ
うな事件、事故でございまして、こういったふうになると、一回起きると、被害も区だ
けにはとどまらず、非常に被害が広範囲になります。そういった面で不安感もひどくな
ります。
そういった中で、区としての消費者行政は、より一層情報を即座に、また徹底的に公
表していくということ、また、消費者教育の充実をきちっとさらに強くしていくこと、
また相談支援体制の強化、さらに区内のいわゆる流通業者、生産者や消費者とのいろい
ろな情報交換、リスクコミュニケーション、こういったものを一層充実していく必要が
あるというふうに考えております。
いろいろとご提案いただきましたので、そういったことも踏まえて、今後関係機関や
関係課と協力をして、区民の消費生活の安全・安心の確保に努めていきたいと考えてお
ります。
残余のご質問につきましては、関係部長からご答弁申し上げます。
○議長(河野庄次郎議員)
区民生活部長。
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〔区民生活部長(佐藤博継)登壇〕
◎区民生活部長(佐藤博継)
私からは、残りのご質問にお答えいたします。
まず、消費者行政に関する条例や基本計画についてのお尋ねでございますが、現在、
国において、消費者行政を統一的、一元的に推進する消費者庁の設置も視野に入れた検
討が始まっております。その動向を注視するとともに、ますますエスカレートする悪質
商法や輸入食品問題などの消費者問題のグローバル化にどう対応するのか、あるいはま
た区民生活を守る消費者行政はどうあるべきかについて、総合的に考えていく時期に来
ているものと考えております。
次に、消費者センターをもっと魅力のある場所にとのことでございますが、消費者セ
ンターは、これまで、区広報やホームページのほか、センター独自の広報紙である「く
らしの窓」、チラシ、リーフレット、あんさんぶる荻窪まつりなどを行ってまいりまし
た。相談しやすい雰囲気、解決に向けた支援などを相談者の身になってこれまで以上に
進めて、消費者センターの魅力を高めてまいりたいと考えております。
次に、相談員のスキルアップについてでございますが、消費者センターの消費生活相
談員は、消費生活専門相談員などの専門資格を持つ非常勤職員ですが、ますます多様化
し複雑化する区民からの相談に、より適切、的確に対応していくためには、絶えざるス
キルアップが不可欠であると考えております。そのため、多重債務などの専門研修のほ
か、接遇や相談業務に関する研修などを実施しているところでございます。
次に、フォローアップ、高齢者に対する消費者教育についてでございますが、相談後
のフォローアップにつきましては、現在、二次被害防止のため、高齢者などを対象に実
施しておりますが、今後は消費生活サポーターを活用し、さらにきめの細かいフォロー
アップを実施してまいります。
また、今年度からの取り組みとして、地域大学において、消費生活サポーター講座を
開設し、受講された方々に、消費生活サポーターとして出前講座などの消費者啓発事業
に講師として活動していただくことで、よりわかりやすく、きめの細かい啓発事業を開
始いたしました。
こうした中で、近年、高齢者をねらった悪質商法や詐欺商法が多発しており、相談件
数も増加しておりますので、今後、高齢者施設に対する出前講座の実施など、啓発事業
の強化を図ってまいります。
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次に、インターネットやメールなどを効果的に活用することを検討すべきとのご提案
がございましたが、インターネットやメールによる相談の受け付けは、消費者がいつで
もどこでも相談することのできる手段として有効であると考えております。相談の受け
付けについては、現在、消費者センターのホームページをリニューアルする予定でおり
ますので、その中で、より効果的で利便性のある活用方法を検討してまいります。
私から最後でございますが、関係部署の連携についてでございますけれども、区民生
活にかかわる食の安全や多重債務などのさまざまな問題に対しては、これまでも保健所
や税、国保の徴収部門などと連携するなど、必要に応じて、庁内において横断的な対応
をしてまいりました。今後複雑化することが予測される消費者問題の解決に向け、関係
部署の連携体制をさらに強化してまいりたいと考えております。
私から以上でございます。
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