海外文献集録 - 映像情報メディア学会

ド」,「ナノクロミクスディスプレイ」,「超伝導同期コンデンサ」
の 5 つが挙げられている.一方,失敗が懸念されるプロジェク
トとしては,NTT の「Rapton」
,サムソンの「フラッシュドラ
イブ」
,モトローラの「iRadio」
,イギリスの「生体認証 ID カー
ド」,マイクロソフトの「Sender ID 技術」の 5 つが挙げられ,
原因も検討されている.
海外文献集録
Copyright(C) 2006 The Institute of Image Information and
Television Engineers. All Rights Reserved.
Applied Optics (Vol.44 No.34 1 Dec. 2005)
IEEE Transactions on Circuits and Systems for
Video Technology (Vol.16 No.1 Jan. 2006)
2006-016 地上と衛星間のレーザリンクの強度変動
2006-022 ステレオ画像からの中間画像の適応的生成法
M. Toyoda Intensity Fluctuations in Laser Links between
L. Zhang, et al. Adaptive Reconstruction of Intermediate
the Ground and a Satellite pp.7364-7370
Views from Stereoscopic Images pp.102-113
本論文では,地上から衛星方向のアップリンクと,衛星から地上
本稿では,ステレオ画像から中間画像を生成する方法を提案する.
方向へのダウンリンクとの間のレーザビームの強度変動について
提案方式では,ブロックごとの視差推定を統計的推定における事
述べている.アップリンクにおいては強度変化のビーム半径依存
後確率最大化の問題として解くが,予備実験により多くの画像に
性を,ダウンリンクにおいては強度変化の受光口径依存性を計算
ついてラプラス分布を利用することが有効であることを示した.
した.レーザリンクに関する実験データを統計的に解析したとこ
さらに,オクルージョン領域においては,オブジェクト単位への
ろ,アップリンクの規格化強度変化と星のまたたきの規格化強度
セグメンテーションと事後確率に基づく信頼度マップによって視
変化との間の相関係数が,0.94 という高いことが分かった.衛星
差を補間することにより,従来技術と比較して PSNR で約 1dB
に搭載されているレーザトランスミッタのビーム指向エラーが,
のゲインを得た.
ダウンリンクに関する変動を主として引き起こす.
2006-023 最新のコーデックと H.264/AVC の符号化性能
Applied Physics Letters (Vol.88 No.1 2 Jan. 2006)
P. Lambert, et al.
Rate-distortion Performance of
H.264/AVC Compared to State-of-the-Art Video Codecs
2006-017 Sm 添加 Gd2 O3 の蛍光アップコンバージョン
pp.134-140
M. Dosev, et al. Fluorescence Upconversion in Sm-doped
本稿では,H.264/AVC と他のコーデックのレート歪特性につい
Gd2 O3 #011906pp.1-3
て実験により調査/比較した結果を報告する.比較対象としては,
Sm を添加した Gd2 O3 ナノ粒子におけるアップコンバージョ
MPEG-4 Visual に沿った XviD 0.9. 1 と DivX 5.1,Windows
ン発光特性について検討した.合成は噴霧熱分解法により行い,
Media Video9,Woods らによって開発された MC-EZBC の
TEM(Transmission Electron Microscopy)観察から粒子サイ
コーデックである.PSNR と JND を評価基準として比較を行
ズは 50nm 程度である.この粒子に,波長が 514, 564,594,
い,ほとんどのケースにおいて,H.264/AVC がより高い符号化
633,710nm の励起光を照射することにより 400nm 近傍にブロー
効率を実現することを確認した.
ドな青色発光を確認した.
IEEE Communications Magazine (Vol.43 No.12
Dec. 2005)
Japanese Journal of Applied Physics (Vol.45
No.1A 10 Jan. 2006)
2006-024 ホウ酸融材を用いた高輝度 CTMA の合成
2006-018 携帯端末のための 3D グラフィックスプロセッサ
D. Jung, et al.
Direct Synthesis of High-brightness
J.-H. Sohn, et al. Low-power 3D Graphics Processors for
(CeTb)MgAl11 O19 Phosphor Particles by Spray Pyrolysis
Mobile Terminals pp.90-99
with Boric Acid Flux pp.116-120
本稿は,携帯端末向けの 3D グラフィックプロセッサを報告する.
CTMA((CeTb)MgAl11 O19 )は,照明光源や PDP への利用可
RAM プロセッサ ( RAMP) について,RAMP-I,RAMP-II,
能な緑色蛍光体である.本検討では,高温噴霧熱分解法により,
RAMP-IV の構成図を用いながら機能を詳細に解説する.一方,
高輝度の CTMA を得た.合成は,ホウ酸系の融材を利用し,還
DigiAcc-I はプログラム可能なグラフィックスプロセッサで, Ve
元雰囲気中 1600 ℃で行った.これにより,融材を利用しない合
rtex シェーダーとレンダリングエンジンおよび ARM10 互換の
成法に比べて,114%高い輝度を得た.
RISC を搭載する. Di giAcc-I は 155mW,200MHz で動作
し,消費電力当たりの頂点処理数 (vertex-pr ocessing rate per
2006-025 新蛍光体 YAl3 (BO3 )4 :Gd3+ の光学特性
second: VXPS) では 161.2kVXPS/mW の性能を持つ. Sony
H. Yoshida, et al. Optical Transitions near the Funの P SP(70 kVXPS/mW) や三菱の Z3D(4.9kVXPS/mW) な
damental Absorption Edge and Electronic Structures of
どと比べると,消費電力当たりの性能では優れていることを示す.
YAl3 (BO3 )4 :Gd3+ pp.146-151
IEE Electronics Letters (Vol.41 No.24 Nov. 2005)
真空紫外線励起下で紫外線を発光する新しい蛍光体として,
YAl3 (BO3 )4 :Gd3+ の光学特性を検討している.本検討では,
2006-019 DCT 領域における任意のリサイズ
X 線回折を用いたリートベルト法により結晶構造を解析し,更
C. W. Lee, et al. Arbitrary Resizing of Images in DCT
にその解析結果を用いて DV-X α法により電子構造を計算した.
Domain using Lapped Transforms pp.1319-1320
その結果,YAl3 (BO3 )4 :Gd3+ の吸収端は,酸素原子の 2p 軌道
本稿は,DCT ドメインで高速にリサイズする方法を提案する.
からホウ素原子 2p とイットリウム原子 4d の混成軌道への遷移
本方式は,オーバーラップした領域で DCT を行う LiftLT の領
によるものとわかった.
域への変換を経由することで DCT のブロック歪みを軽減しつ
つ,解像度変換を実現する.また,L/8 倍と 8/M 倍を組み合わ
せることで,有理数倍の解像度変換が可能となる.計算量は従来
法より若干増えるものの,Lena を 1/2, 2/3 に変換する実験で
は PSNR が約 1dB 改善することを確認した.
2006-020 動的輪郭モデルによる移動物体検出
R. R. Liu, et al. Moving Object Segmentation and Detection for Monocular Robot based on Active Contour Model
pp.1320-1322
本稿は,移動物体の領域分割のためのアクティブ境界検出方式を
提案する.本方式は,従来のアクティブ境界検出のエネルギー関
数にオプティカルフローの情報を利用することで,初期状態に敏
感な従来法にロバスト性を持たせる.320 × 240 画素の画像を
使った実験では,物体とは独立な円形に初期領域を設定した場合
でも, 2000 回の反復で移動する人物を抽出することを確認した.
Journal of Lightwave Technology (Vol.23 No.12
Dec. 2005)
2006-026 光ファイバの曲がり損失のベクトル有限要素解析
J.Koning, et al. Vector Finite-element Modeling of the Fullwave Maxwell Equations to Evaluate Power Loss in Bent
Optical Fibers pp.4147-4154
ステップインデックス光ファイバの曲がりによる損失の効率的評
価方法の提案. マクスウェル方程式を離散化しベクトル有限要素
解析を行うことで, 現実的な曲がり形状の場合において, 従来法
より少ない要素数で評価結果を得られる. また, 評価結果に基づ
き光パルスがコアから逸脱する様子を図解している.
IEEE Spectrum (Vol.43 No.1 Jan. 2006)
2006-021 何が勝敗を決するか教えてあげよう
IEEE Spectrum Editorial Staff, et al.(Guest Editors) Spectral Lines: What Separates Winners from Losers? You Tell
Us pp.20-50
本誌のスタッフ 5 名が特定のプロジェクトが今後成功するか失敗
するかを予想する特集号.成功が期待されるプロジェクトとして
は,
「Cell プロセッサ」
,
「ボーイング 787」
,
「無線ブロードバン
映像情報メディア学会 Webzine 海外文献集録 2006 年 2 月号
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