NEWSLETTER 金沢大学英文学会 ★金沢大学英文学会は、1953 年結成。年 1 回総会と講演会・研究発表会を開催、学会 誌 KES は 1954 年創刊、現在 27 号を数え る。会員のみなさま、お変わりございませ んか。NewsLetter 第 3 号をお届します。 本年度の運営委員会がさる 4 月 9 日に開催 され、本号は、そこで討議された内容をも とに編集されています。 ================= KES のこと・山田先生のこと 中村 芳久 今年の金沢大学英文学会総会(10 月 8 日)のハイライトの一つは、あの県立音 楽堂での開催ということでしょうか。い つのころからかモーツァルト大好きで、 ピアノ協奏曲 20 番や弦楽五重奏曲などは そのときどきの気持ちと共鳴して心の襞 の奥深く沁み入ってきます。いつかこの 音楽堂で聴いてみたいものです。学会の 会場は交流ホールですが、抜群の音響・ 照明効果を体感してみてください。 さて、KES ですが、この通称は、金沢 大学英文学会を指すこともあれば、学会 誌 Kanazawa English Studies の略称で もあります。学会は、新制の金沢大学の 創設時(1949 年)に入学した最初の学生 が英文科を卒業する 1953 年の1月、予餞 会の席上で結成されています。学会誌 KES の方は、翌 1954 年、6 月 10 日に創 刊号が刊行されています。当時の学問的 状況にあって、委員会の皆さんや学生の 皆さんの学問と学会に対する意気込みは 並々ならぬものであったことがうかがえ ます。詳しくは谷内現副会長所蔵の KES No. 3 創刊号(編集後記)、学会報をご参照くだ さい(いずれ HP に掲載する予定です)。 学 会 誌 の KANAZWA ENGLISH STUDIES という名称は、その折還暦を 迎えられた山本与吉初代会長の選択によ りますが、表紙の題字はどこの印刷屋の 組版にもありません、当時委員の大沢衛 教授の手によるものですから。 KES 第1回総会は 1953 年 6 月 27 日に 開かれ、同年 9 月 19 日の第 1 回研究発表 会での発表者が山田梁先生でした。演題 は「Fielding について」。この論考は KES 創刊号に掲載されています。山田先生は その後、1956 年から 1990 年まで英文科 で教鞭をとられ、一昨年にはご講演もい ただきましたから、KES の当初から今日 までその発展にご尽力いただいたことに なります。その山田先生が、悲しいご報 告になりますが、本年 2 月天に召されま した。KES 結成 60 周年記念大会につい て意気揚々とお語りになっていたやさき のことで、胸がつまるおもいです。先生 の高い志と熱意は多くの卒業生を動かし、 KES を支える大きな力になっています。 熱き思い、これをつないでいくことが少 しでも先生へのご恩にお応えすることに なればと思っています。 カ ズ オ ・ イ シ グ ロ に Memory is a partial victory over death.という思想が ありますが、今年の KES 総会では、先生 の愛弟子の一人、金沢美大教授横川善正 先生にご講演をお願いし、また KES の次 号 28 号を山田先生の追悼号とすることに なりました(詳細は≪事務局より≫に)。 懇親会でも、大いに語り合い、そして大 いに筆をふるってください。 NEWSLETTER 金沢大学英文学会 No. 3 2011 年度金沢大学英文学会 総会プログラム 14:50~16:10 講 演 「英文学のその後」 日時:2011 年 10 月 8 日(土) 第1部 9:40~12:20 第2部 13:00~16:30 (受付開始は 12:20) 懇親会 17:30~19:30 16:10~16:20 場所:石川県立音楽堂 交流ホール 〒920-0856 金沢市昭和町 20-1 17:30~19:30 懇親会 会場:金沢都ホテル 〒920-0852 金沢市此花町 6-10 (tel:076-261-2111) 会費:5,500 円 金沢美術工芸大学教授 横川善正 (1971 年卒業、1974 年修了) 16:20~ ◆ (金沢駅東口徒歩 1 分) tel: 076-232-8111 ◆ 総会第 1 部 Speech Contest 審査報告と 表彰式 閉会の辞 研究発表会(9:40~12:20) 《 追悼 山田梁先生 》 9:40~10:10 松本晃輔(修士課程) 「懸垂分詞構文表現における主体性に ついて」 10:10~10:40 川畠嘉美(博士課程) 「Transitivity and POSSESSION」 10:40~11:10 屈 莉(博士課程) 「類別詞と認知文法」 11:10~11:20 休憩 11:20~11:50 田中瑞枝(博士課程) 「日本語の経路表現に関する複合動詞の 習得から見るスキーマ性について」 11:50~12:20 鈴木久博(1988 年卒、1993 年修了 沼津工業高等専門学校准教授) 「バーナード・マラマッドの作品に見る ユダヤ文化の影響について―ユダヤ教 の精神,神,そしてシュレミール―」 ★「教養」の山田梁先生 1979 年卒業・1985 年修了 黒川 顕成 「教師は教室で真剣勝負をする。 」これ は先生のよく言われた言葉ですが(旧制 中学時代の剣道部員)、「真剣」は比喩以 上の意味であったのは先生の授業を受け たことがあればわかってもらえることで しょう。その真剣は無骨なだんびらなど ではなく、しなやかな細身の剣であった ことも思い出していただけると思います。 山田梁先生から受けた最初の授業は、 40 年前、私の 1 年生後期、ホイジンガ (Johan Huizinga) 「 ホ モ ・ ル ー デ ン ス (Homo Ludens)」(1938)の英訳テキスト の講読でした。俊英との評判を聞いて、 その授業に勢い込んでいた私は戸惑いま した。シェイクスピアもいれば、マーロ ウも、形而上派、ロマン派詩人もいる。 何を好んでオランダの人文主義的エッセ イの、しかも英訳を読むのか。客気に逸 る私は自分から訳読を申し出たり、先生 のコメントに反論を試みたりしました。 先生は直接答えることなく、諭すように 解説を続けていたことを覚えています。 総会第 2 部(13:00~16:30) 13:00~13:30 開会の辞 総会 1. 会計報告 2. 会の活動報告 3. その他 13:30~14:00 Speech Contest 14:00~14:10 休憩 14:10~14:50 卒業生の発表 平成 17 年卒の皆さん 「卒業後 7 年が経ち」 -2- NEWSLETTER 金沢大学英文学会 初めて触れたこのテキストは、しかしと ても新鮮でおもしろく、知というものを 感じた始めだったと今は思います。 その後、紆余曲折の数々がありますが、 先生と親しく接するようになってから、 ときにこの話を思い出して笑いあってい ました。先生はエラスムス(Erasmus)が好 きで、その人文主義の系譜を引き継いで いるホイジンガも高く評価されていまし た。「あれはおもしろい。おもしろかった でしょう。」「反論しようとしましたが、 つい入れ込んだレポートを書いて、優を もらいました。」「あ、そうか。力はこもっ ていたね。」 ホイジンガから 20 年余り後、定年退官 された後、先生はしばらく非常勤講師と して金沢大学の 1、2 年生を教えておられ ました。医学部 2 年生のクラスでベディ エ(Joseph Bedier)「トリスタンとイズー (Tristan and Iseult)」(Beloc 英訳)を講読 されました。おそらく学生の中には、英 語の授業になぜフランスの話でしかも英 訳本をテキストにするのか不審に思った 者もいたでしょう。しかし数ヵ月後、授 業最終回を終えた控え室に戻ってきた先 生は花束を抱えていました。驚いて聞く と、授業終了後、受講生の代表が「大学 に来て、初めて講義というものに接し、 感激しました。先生の講義を忘れません」 と花束を渡してくれたとのこと。「涙を 流している学生もいて、困ったよ。 」 どちらの英訳も見事な英語です。先生 は、英文科生なら正統派シェイクスピア の厳しい読み込みで鍛えるでしょうが、 教養課程(?)の学生には格調高い英語でル ネサンスの知と熱を体現してみせるとい うところがあったように思います。 《 会員の活躍 》 ★外国語活動の取り組み 2005 年卒 杉村 めぐみ -3- No. 3 私の卒業論文のテーマは、A Study of English Education in Elementary School。 小学校における英語教育について、その 方法や可能性を考えました。 大学を卒業して6年以上が経ち、私も 7年目の教員として、小学校の教壇に立 たせていただいています。ちょうど今年 度学習指導要領が改正され、外国語活動 が正式に始まりました。高学年は、年間 35時間外国語を学習することになりま す。私の勤務校では、移行期間の2年間 も、年間35時間の授業を行いました。 その間私も6年生を担任していたので、 実際に授業をしました。授業の流れは、 文部科学省から配布される英語ノートを 基本とし、時間や教具が足りない時、児 童の実態に合っていないと感じる時は、 自分なりにアレンジしたり研修で学んだ 活動を取り入れたりして授業を組み立て ました。 児童は、楽しんで前向きに取り組んで いました。ただ、ノートを取らなくても いい、ゲームが多い、という理由だけで 外国語の授業を好む子もいます。そんな 児童のやる気を刺激するような仕組みが 必要だと感じました。高学年なので、歌 や踊りよりも、自分のことを紹介したり 相手にインタビューしたり、という活動 に興味を示します。そのような内容を ゲームに発展させたりポイント制にした りすると、大変盛り上がりました。そし て、英語で伝え合えるということに喜び を見出した子もいました。 しかし、課題も山積みです。中でも一 番難しいと感じているのが評価です。指 導要録には、①関心・意欲・態度②気づ き③慣れ親しみの3観点を記録しなけれ ばなりません。授業では話すこと・聞く ことに重きを置いているので、児童観察 による評価になるのですが、特に②につ いては、児童の内面をどう探るのかが難 しいところです。多くの学校でされてい るように、本校でも振り返りシートを用 NEWSLETTER 金沢大学英文学会 いて児童の考えや気づきを把握しようと 努めています。また、外国語活動の大き な目標はコミュニケーション能力の素地 を養うことにあるので、 「~できる」とい う評価は相応しくありません。しかし実 際に授業をしてみると、児童は「話せる ようになった」「話せなくて、残念」とい う感想をもちます。それは当たり前の気 持ちで、私はできるようになった子を大 いに褒めたいのですが、「英語が話せた ね」は好ましくなく、「笑顔で話せたね」 など態度面を認めるような評価をするべ きだそうです。それに納得できる部分と 矛盾を感じる部分があり、戸惑いながら 評価をしています。 まだ学生時代に思い描いていたような 理想的な授業とはいきませんが、小学校 に外国語活動が導入された意味を十分理 解し、目の前の子どもたちにとってより よい授業を展開できるよう、また気持ち を引き締めて研修に励みたいと思います。 《 英文科の思い出、近況 》 No. 3 ジュを、田辺先生からは夫婦の愛情バラ ンスとお蕎麦の美味しさを、本間先生か らはブルーチーズと赤ワインの取り合わ せの妙を、藤田先生からは関西弁英語の 味わい深さを、お教えいただいたように 思います。旧大学校舎の中庭に降り積も る夕暮れの雪を見ながら、大学院の授業 を受けさせていただいていた輪島先生に は、「2、3 年、勤めましたら、また大学院 に戻ってきます」とお話させていただき ながら、他大学において単位取得満期認 定をいただいたのは 28 年後の、この 3 月 のことでした。そうした時間の流れの中 で、認知言語学会のチョモランマと呼ば れる(?)、ラネカーという学者の『認知文 法論序説』という翻訳本を、他の研究者 達と共にこの 5 月に出せたことは、幸甚 の至りかと思っております。今の日本は、 人の世のあり方が問われていると思いま すが、自身が出来ることを日々誠実に行 いながら生きて行くことが、残された者 の努めではないかと考えます。金沢大学 英文学会のみなさまのますますご活躍を、 京都の地より祈念しております。 ★金沢大学英文学会会報に寄せて 1983 年卒 中野 ★学生のころ、近況 研一郎 2008 年卒 失礼します。1983 年卒業の、中野研一郎 と申します。1979 年度入学当時は、ちょ うどセンター試験の前身の共通 1 次試験 の初年度といった事情もあったのでしょ うか、様々な土地の文化をバックボーン に持った学生が集まっていて、岡山・関 西・愛知・東京出身者対抗の、4 ヶ国語マー ジャンが開催できる状況でした。ぼくは 京都から金沢に移ってきて初めて、語頭 に少し音韻強勢が観察される「だ~ら」 が、決して「鱈」を表わす表現ではない ことを学んだものでした。英文研究室の 諸先生方から学問的に多くのことをお教 えいただいたのですが、個人的には山田 先生からは文学と研究生活のマリアー 高杉 悠子 教育実習中にも関わらず、スピーチコ ンテスト予選にビデオ出場。しかもテー マはらーめん。英文科時代の思い出とい えば、この痛々しいスピーチ。そして昼 夜を問わず没頭した、音声学での卒業論 文です。大学3年後半にようやく勉学の 面白さに気付くまで、私はアルバイトと 恋愛しかしていない、ふざけた学生でし た。個性あふれる同輩や楽しい先輩、そ して良くできた後輩にも恵まれ、楽しい 英文科生活でしたが、あの頃勉強できる 時間をもっと大切にしていれば…という のは今でも悔やまれることです。 さて近況ですが、私は大学卒業後 3 年 -4- 金沢大学英文学会 NEWSLETTER 間勤めた民間企業を退職し、この 4 月か ら新潟市の高等学校で英語講師を始めま した。常時英語のことを考えられること がとても幸せですし、わかりやすい授業 づくりを求めての試行錯誤から生徒指導 まで、時間を忘れて熱中できる充実した 日々を送っています。もちろん一喜一憂 はありますが目標に向かって全力疾走中 です。 No. 3 《 第 8 回スピーチコンテスト 結果 》 2010 年 11 月 20 日開催 1位 宮澤 寛子 The library 2位 海野 麻裕 My grandfather’s message 《 留学体験記 》 ★アメリカ留学体験記 中村 《 平成 22 年度卒業論文題目 》 井ノ口由貴 開崎美香 釜田一磨 A Study of the Poems by William Wordsworth The Difference in Negative Questions between English and Japanese A Study of Phoniness in The Catcher 語学力・海外での生活または就労体 験・資格取得 etc・・・、留学する人は、 様々な動機や目的があると思いますが、 私の場合は「語学力をつけること」が最 大の目的でした。その他にも、将来教壇 に立つときのために英語教授法を学ぶな どの動機もありましたが、やはり私を留 学へと突き動かしたのは、英語力に自信 を持ちたいという願望でした。そうして 始まったアメリカでの生活でしたが、ワ シントンDCにあるジョージタウン大学 で過ごした留学前半の 4 ヶ月は、周りの 人が言っている事を集中して聞いても、 三分の二程度しか理解できず、もどかし い思いをしました。相手の言っているこ とが完全に理解できないので、的確な返 事を返せず、かといって、「意味が分から ないので、もう一度言って下さい」と言っ ても、先生や友達は丁寧に繰り返してく れますが、一歩キャンパスを出れば、相 手にされません。なので、リスニング力 を向上させるのに必死でした。アメリカ の東海岸と西海岸、どちらも経験したい とカリフォルニア州立大学サンディエゴ 校に転校してまず驚いたのが、サンディ エゴの人々がDCに比べゆっくり話すこ とでした。耳が早口の英語になれていた ので、相手の言っていることのほとんど を理解できました。また、私の拙い説明 も最後まで聞いてくれる寛容な雰囲気も in the Rye 城戸口紗世 木米桃子 A Semantic Analysis of English Imperative Sentences An Analysis of the Growth of Pip in The Great Expectations 坂井朝美 櫻井裕也 寺本芽以 西門綾子 橋本真佑子 東川晴菜 Gender in Disney’s Animations An Analysis of Dracula A Solitary Heroine’s View of the World Depicted in Hotel du Lac A Study of Practical English Tones Language Evolution: Some Reasons Why the English Language Might Change Women’s Independence: The Choice between “An Angel in the House” and “A Woman Who Looks for Her Independence” in Jane Eyre and Mrs. Dalloway 森 馨史朗 池端富士美 中村昌代 松井葉月 H. G. Wells, Time-Machine Be Like Is Like: the Quotative Marker On the Relation of the Monster and Frankenstein: Mary’s Desire for Fatherhood and Frustration of it An Analysis of “The Yellow Wallpaper” by Life of Charlotte Perkins Gilman 《 平成 22 年度修士論文題目 》 相川隆行 A Study into Understanding Others in the View of Difference and Identity on A. A. Milne’s Winnie-the-Pooh and The House at Pooh Corner 宮田愛子 山田正敏 昌代 Repetition and Narrative in Poe’s Texts A Cognitive Approach to the English Conative Alternation -5- NEWSLETTER 金沢大学英文学会 手伝って、次第に自分の意見を自信を 持って話せるようになりました。語学力 の向上という面で、留学の利点は、現地 で生きる上で語学力は欠かせないので、 必要に迫られて必死に努力できるという ことだと感じました。 ドンの語学学校へと行ってきた。ロンド ンに到着してまず初めに驚いたことは、 そこで働く人々の国籍の多様さだった。 ロンドンには様々な国から人々が働きに、 そして勉強をしに来ていた。そのためい ろいろな国の人々と友だちになれ、多く の国の価値観に少なからず触れることが できた。 ロンドンでの生活で新鮮だったことの 1つとして、パブでの交流があった。パ ブには学校や寮の友達とよく行ったのだ が、授業後または寮の夕食時に誘われ、 その場のノリで行くというのが常だった。 パブの中には、生のバンド演奏があると ころもあり、そのような場所で友達と話 す際には、お互い耳元で叫びあっていた。 しかし、このような一見ただの夜遊びと しかとれないものこそが、私にとってと ても魅力のあるもので、日本ではほとん ど経験できないものだった。 ロンドンで出会った友達は、最初は「日 本人」というくくりで接してくることも あったが、しばらくすると「一個人」と して私を見て、そして接してくれた。し かし、この英文研究室においては、まだ お互いを「先輩」「後輩」としてのみ見て しまっているような気がする。お酒を飲 んで一緒に踊るとまではいかなくてもい いが、最終的には学年間の壁などは全く 気にしない付き合いが出来るようになれ ばいいなと思う。 ★タフツ大留学 池端 富士美 アメリカ、タフツ大学で過ごした留学 生活は、私の人生で最も挫折を味わった 日々であり、一方で自分の可能性を大き く広げられた貴重な時間であった。 最初の1ヶ月は自分の英語に自信が持 てず、また積極的に授業に参加すること もできず毎日が後悔の連続だった。けれ どもそんなつらい日々を支えてくれたの は、かけがえのない友人たちの存在だっ た。時には言葉や文化、考え方の違いで 衝突してしまうこともあった。またお互 いが本音を言えず距離を置いてしまうこ ともあった。しかし共に同じ時間や経験 を重ねるうちに私たちの絆は深いものに なっていった。留学中の目標の一つとし て私はコミュニケーション能力の向上を 掲げていたのだが、やはり言葉というも のは相手がいて初めて成り立つものであ り、意味をなすものである。その当たり 前を、留学を通して改めて実感できたこ とは大変意義のあるものだったと思う。 この留学で得た経験や知識は、今や私 の人生において重要な原動力であると 言っても過言ではない。タフツ大学で学 んだことを大切にし、卒業後の進路に役 立てていきたい。 《 2010年度会計報告 》 前回総会にて、2010 年度より決算日を 年度末することが承認されました。従い まして、今回に限り、会計報告の対象期 間が、前回の決算日の翌日 2009 年 11 月 19 日から 2011 年 3 月 31 日までとなりま す。 なお、以下の会計報告は、4 月 9 日の役 員会に提出されたものに基づいており、 ★ロンドン留学を終えて 山越 No. 3 康裕 2010 年 9 月から 2011 年 2 月までロン -6- NEWSLETTER 金沢大学英文学会 総会に諮られます。 《 事務局より 》 2010 年度金沢大学英文学会会計報告 (2009 年 11 月 19 日~2011 年 3 月 31 日) 1. 会計 会計監査 和泉邦子 小原文衛 収入 (内 前年繰越金 支出 2,493,699 円 1,730,585 円) 1,008,107 円 2011 年度への繰越 1,485,592 円 【収入内訳】 繰越金 2009 年度 KES 会費 2009 年度懇親会費(24 人) 2010 年度 KES 会費(在学生分) 2010 年度総会時 KES 会費(20 人)+維持費 懇親会費(27 人) 2010 年度 KES 会費(郵便振込分) 利子 (円) 1,730,585 36,000 132,000 28,000 合計 2,493,699 【支出内訳】 2009 年度総会用 クッキー・お茶代 2009 年度懇親会費(振込手数料込) (金沢ニューグランドホテル) KES27 号印刷代(能登印刷) 振込用紙・封筒代(印刷代込) (吉田紙業) KES27 号発送関係費用 2010 年度 KES 総会施設利用料 (金沢市文化ホール、前納分) 同会場費 追加分 ニューズレター印刷用紙代等 ニューズレター送付関係費用 ニューズレター印刷費等 2010 年度総会の紅茶代・お菓子代 スピーチコンテスト説明会謝金 スピーチコンテスト賞品 (図書カード代) 2011 年度 KES 総会会場予約費 (石川県立音楽堂) お見舞い・お礼花束等 2010 年度懇親会費(振込手数料込) (金沢ニューグランドホテル) 合計 49,000 121,500 396,000 614 No. 3 山田梁先生 ご逝去 かねてより本学会に多大なご尽力を賜 りました山田梁先生におかれましては、 平成 23 年 2 月 6 日、ご逝去されました。 享年 86 歳でした。日本基督教団金沢教会 で執り行われた葬儀には、最後のお別れ をするために、多くの教え子、学会関係 者が参列いたしました。 生前より、本学会の活性化を強く望ん でおられ、2 年前の総会では、「キーツと シェイクスピア」という題でご講演くだ さいました。多くの教え子に感銘を与え、 それが最後のご講演となりました。 なお、ご遺族より、本学会の発展のた め、4 月に 30 万円のご寄付がありました ことをお伝えしておきます。 2. 会費の納入について 同封の振込用紙にて、2011 年度会費 2,000 円の納入をお願いいたします。お志 のある方は、維持費(一口 2,000 円)も 何卒お願いいたします。 2010 年度会費及び維持費を納めて下 さった方は 124 名で、前年度よりも 20 名 ほど少なくなっております。依然、学会 の財政は厳しい状況が続いておりますの で、特に、平成卒業組の皆様のご納入を お願いいたします。 (円) 6,794 154,525 273,000 62,191 42,918 29,400 2,730 15,765 61,872 5,160 21,785 10,000 3. 総会、懇親会の出欠について 同封の葉書に 50 円切手を貼り、総会及 び懇親会の出欠をご記入の上、9 月 30 日 (金)までに届くようご投函願います。 事務局宛に E メールでご連絡くださって も結構です。その際、近況もぜひお書き 添え下さい。頂いたお葉書(メール)は、 大事に保管し、総会時に閲覧できるよう 受付に置いておきます。 21,000 10,500 133,942 156,525 4. KES28 号について 次号の KES28 号は、山田梁先生追悼号 1,008,107 -7- 金沢大学英文学会 NEWSLETTER となります。一般論文(400 字 30 枚程度) の他に、先生との思い出を綴ったエッセ イ(1,000 字程度)も掲載予定です。どな たでも投稿できますので、奮って一文を お寄せください。 なお、ご投稿を希望される方は、10 月 31 日までに、事務局までご連絡下さい。 原稿締切は、平成 24 年 3 月 31 日です。 ◆総会プログラム・ニューズレター発送 にあたり、住所(転居先)不明の方が増 えてきております。住所変更等ありまし たら、お手数ですが、事務局までご連絡 願います。 ◆金沢大学英文学会役員 会長 中村芳久 副会長 谷内輝雄 事務局 堀田優子 会計 和泉邦子 KES 編集委員代表 高田茂樹 ニューズレター編集 柳川三千代 運営委員:柿崎謙一、西多喜代子、 市川泰弘、正木(澤田)恵美、 田辺愛 院生委員:川畠嘉美、屈 莉、小松恭代、 市川泰弘、中條純子、田中瑞枝、 小林隆、松本晃輔、西門綾子、 真木啓生、向井理恵、松井葉月 《 編集後記 》 皆さま、お変わりありませんか?今回 で NewsLetter も第 3 号になりました。 今年は、大震災、原発トラブルと大変な 年になりましたが、会員の皆さまはご無 事でしょうか? 今年は年初に山田先生がお亡くなりに なられ、本当に寂しく残念です.. . 。2 年 前に講義していだだいたお元気なお姿を 思い出し、また黒川さんのお話も読ませ ていただいて、先生の温かい人柄を思っ ております。 話はかわりますが、前回の NewsLetter でお約束(?)しておりました金大英文 科 Web サイトリニューアルの件、こちら は中村先生とともに現在作成中です。も うしばらくお待ちくださいませ。Web サ イトをとおして会員の皆様と KES、会員 の皆様どうしの交流をぜひ深めていただ ければと思います。返信はがきでいただ いている多くの方からの近況報告も、一 部分でもそこでご覧いただけるようにし たいと思っています。 (柳川) 金沢大学英文学会ニューズレター No.3 2011 年 8 月 20 日発行 〒920-1192 金沢市角間町 金沢大学人文学類 英語学英米文学研究室 金沢大学英文学会 代表者 中村 芳久 E-mail:[email protected] URL:http://web.kanazawa-u.ac.jp/~english /index.html -8- No. 3
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