ファイル交換・共有ソフトウェアの利用に関する規制について 第1章 背景 近年、P2P というコンピュータネットワーク技術を利用した、インターネット上でデー タを交換・共有するためのファイル交換・共有ソフトウェアが広まっています。このよう なファイル交換・共有ソフトウェアは国内に十数種類存在し( WinMX, Winny, KaZaa, Gnutella, Bit Torrent など )、利用者は 200 万人以上と言われています。これらのソフト ウェアを利用して、インターネット上で違法ファイル( 音楽データ・映画データ・市販ソフ トウェアなどの、著作権が保護されるべきデータを無断コピーした物など )の交換・共有が 行なわれ、著作権侵害として世界的にも大きな問題となり、現実に逮捕者も出ています。 一部のソフトウェアに関しては、利用者が違法ファイルの交換・共有を意図的に行なって いなくても、ソフトウェアをインストールするだけで第三者への違法ファイルの提供を行 なう物もあります。また、ファイル交換・共有ネットワークはコンピュータウィルスの温 床ともなっていて、ウィルスの蔓延やウィルス感染による被害( 個人情報や公的文章の流出 など )を招いています。 第2章 P2P とは P2P(P to P , Peer to Peer , ピアツーピア)とは不特定多数の個人間で直接情報のやり 取りを行なうインターネットの利用形態のことを言います。また、それを可能にするアプ リケーションソフト(ファイル交換・共有ソフトウェア)や、多数のコンピュータを相互につ ないで、ファイルや演算能力などの情報資源を共有するシステムの総称です。 P2P 技術には中央サーバの媒介を要する【中央サーバ型】と、バケツリレー式にデータ を運ぶ【純粋型】の 2 種類があります。 【中央サーバ型】 これはデータ自体の交換は個々のクラ イアントマシンが直接行い、データの所 在は互いに中央サーバ(インデックスサ ーバ)に登録しておくという形態です。 個々のクライアントマシンは、中央サー バで公開されている他のクライアントマ シンのファイルリストの中から自分が欲 しいものを探しだし、そのデータの持ち 主のクライアントマシンと直接交渉する ことでデータを入手します。また、自分 の持ち物リストを公開しておき、希望者 からコンタクトがあれば直接コピーさせ てあげるという形で配付します。 この形態を利用した代表的なソフトウ ェアとして WinMX などがあります。 【純粋型】 この形態は、データの所在も互いのク ライアントマシン経由で探していくとい うもので、完全な分散ネットワークを構 成しています。 自分が希望するデータの所在を、ファ イル共有ネットワーク上で自分が繋がっ ている他のクライアントマシンに問い掛 けると、その問い掛けがバケツリレー式 に複数のクライアントマシンを経由して 伝達されて行きます。また、データ交換 もバケツリレー式に行なわれることで、 持ち主のクライアントマシンとは直接交 渉しなくて済むことや、誰が最初にファ イルを提供したか分かりづらいという匿 名的な利用が可能になるなどの特徴があ ります。 この形態を利用した代表的なソフトウ ェアとして Winny などがあります。 第3章 ファイル交換・共有ソフトウェアの利用規制について 日本大学理工学部ネットワークにおいても、かなりの数のファイル交換・共有の通信が 確認されており、回線を圧迫しているというのが現状です。 以上のようなことを踏まえ、日本大学理工学部では、大学の資産であるコンピュータや ネットワークを利用した違法な行為、また、学内情報の流出を防ぐために、学内でのファ イル交換・共有ソフトウェアの利用を原則的に禁止します。 研究・教育利用でファイル交換・共有ソフトウェアを利用する場合は、「ファイル交換・ 共有ソフトウェアの利用に関する規制方針」に基づき、情報教育研究センターに利用許可 を得てください。 ネットワークの安全かつ有効な活用のために、ご協力のほどよろしくお願い致します。
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