Cases in Case:ブランド・ケースブック「一休.com」 一休.com 株式会社 一休 http://www.ikyu.com/ 戦 略 の 背 景 戦略のロジック 「一休.com」は、年会費・登録費は無料で、高級ホテル・旅館が最大で65%割引で 宿泊できるネット予約サイト。98年に森正文氏が設立、00年5月にサイト開始。森氏 は大手生保を退職して起業し、ホテルの予約オークションサイトを開始。新宿の高 級ホテルのビルの部屋の電気がまばらだったのを見て「究極の在庫」とひらめき、 「一休.com」を展開した。 90年代までは、高級ホテルの部屋の予約は飽和状態で、休日は予 約が取れなかった。しかし、90年代末から00年代になると、高級ホ テルが各所に乱立し、空き部屋が増えてくるようになった。 Sample 旅行業界にも、低価格化や安・近・短のブームが到来した。 Sample 高級ホテル・(温泉)旅館に的を絞ってサイトを展開 国内高級ホテルの7割をカバー → 高級ホテル・旅館に絞り込むことで、上質なサイトを目指した。 国内高級ホテルの60~70%をカバーしている。 ● 「一休.com」は予約数をランキング化し、登録されている施設を様々 な条件で検索できる。宿泊施設に泊まって良かった、悪かったという 会員の生の声を掲載し、会員の宿泊先選びの参考にする他、 「一休.com」への掲載基準にもなっている。悪い声が多いホテルや旅 館は掲載されないようにして、質の基準を保っている。 ● トップの森氏はインタビュー記事で「誰も泳いでいない海は水も透明 できれい。でも色々な人が嗅ぎつけて、たくさんの人が来るようになる と、海は汚れる。小さくてもいいから、誰もいないきれいな海で泳いで、 そこから(既存事業との)関連を生み出していきたい。宿泊予約と結 びつけた通販など人がやっていないことをやろうと考えています」と言 い、今の事業との関連した新事業展開する意欲がある。 Sample ● 掲載されているホテルや旅館のオーナーは、「変なホテルや旅館入 れないでよ」と「一休.com」に注文する。「一休.com」掲載を誇りに思っ ており、特別な存在である。それが、楽天やyahoo!等他のサイトとの違 いになっている。 ◆通常価格の3~6割引 [「一休.com」の広がり] → 高級ホテルや旅館が、時期によって30~60%引で予約できる。 クリスマスなど予約の取れにくい時期も、会員(無料)になれば 確保しやすい。 ◆質を保つため、顧客の評判を常に意識 「一休.comビジネス」 高級ビジネスホテル予約サイト 「一休.comレストラン」 高級レストランの即時予約サービス 「贈る一休」 宿泊ギフトなど厳選されたアイテムを揃える 「一休マーケット」 クーポン共同購入サイト 高級・厳選 ・贅沢イメージは 崩さない Sample → 当初は、社長自ら入ってもらいたい高級ホテルや旅館と直接 交渉した。その後、掲載したホテルや旅館が顧客の評判が良 くない場合、掲載を打ち切る。また、トップや従業員が実際に 泊まって、印象が良くない場合は掲載を打ち切っている。 現在のポジション 07年3月開業のリッツカールトン東京の予約は1日で400件 ◆ニーズに応じてきめ細かく分かれたサイト → リッツカールトン東京開業前の07年2月に、予約を開始し → 「一休.com」以外に、高級ビジネスホテル予約サイト「一休.com ビジネス」、高級レストランの即時予約サービス「一休.comレス トラン」、宿泊ギフトなど厳選されたアイテムを揃えた「贈る一 休」、クーポン共同購入サイト「一休マーケット」などがある。 Sample た初日で400件。他サイトは数10件程度。 11年3月期の売上高は29.5億円 → 同社の営業収益は、2011年3月期で、29.5億円。 → 総従業員数は、2011年3月31日現在、106人。 具体的戦略展開 <「http://jcon.ti-da.net/e1422401.html」などより>
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