2015抄録 - 秋田県診療放射線技師会

平成27年度(公社)秋田県診療放射線技師会学術大会 抄録
セッション1:被ばく管理
1.診断領域における被ばく線量管理と評価について
平鹿総合病院 谷 匡浩 佐藤義晴
【目的】診断領域の被ばく線量管理と撮影条件の評価を行う。
【方法】27項目ある検査部位を当院の撮影条件で線量推定ソフト、線量計で測定した。
【結果】PCXMC、SDEC以外は低減目標値をクリアした。目標値以上であっても大きな誤差では
なく、また低減目標値以下であっても部位によりギリギリであったり半分以下のものもあった。
SDECは全体的に入射表面線量が他のものと比べて高い傾向にあった。
【考察】PCXMCで低減目標値を上回っている部位に関しては、ほとんどが照射野内に空気を含ん
でいる部位であり、照射野の設定によって線量に変化があったので過大評価しているのではない
かと考えられる。また、大きく目標値を超えているわけではないので問題ないと思われる。SDEC
に関して、計算式に使われている照射線量が他施設の平均値になっているので、当院の管球で照
射線量を測定できれば値が近づくのではないかと考えられる。
2.秋田県内の一般撮影系の入射表面線量評価
秋田県診療放射線技師会放射線安全管理委員会
法花堂 学(市立横手病院) 佐藤義晴(平鹿総合病院)
【目的】 秋田県診療放射線技師会放射線安全管理委員会では今年度から被ばく低減施設認定の
取得推進に向けた活動を開始した。認定取得には線量計によるモダリティ毎の患者被ばく線量評
価が必須であったが、昨年度よりPCXMC、EPD等のPCソフトによる線量算定も可とされた。委
員会では県内の医療被ばく低減に向けた活動の動機づけとして一般撮影系に用いるPCソフトの使
用方法習得ならびに県内9施設の線量評価を行なった。
【方法】2種類の被ばく線量算定ソフトと事前に作成したマニュアルを用いた。PCXMC ver1.5.1
は委員会委員の所属施設に配布、EPDは各自がweb上で利用者登録を行いダウンロードした。撮
影条件等のパラメータは0歳、3歳、5歳、成人の日本人平均体型を想定し、入射表面線量、組織・
臓器線量を算定・集計した。
【結果および考察】入射表面線量は脊椎・腹部・骨盤部など被写体厚の大きい部位でばらつきが
大きかった。ガイドライン2006を超えた部位は脊椎・胸部・骨盤・膝関節・小児胸腹部・乳幼児
股関節だった。FPDの普及等により今後は被ばく低減指標値の改定も想定される。委員会ではセ
ミナー等を通じて他施設への啓蒙活動や他モダリティの線量評価を行い、県内の医療被ばく低減
に向けた活動を展開したい。
3.半導体線量計の適切な使用法の検討
秋田県立脳血管研究センター
松本和規 加藤 守 佐々木文昭 大阪 肇 豊嶋英仁
【目的】自動輝度調整機構(ABC)を備えた装置の線量測定時、半導体線量計では自己吸収および
方向依存性が無視出来ない。そこで半導体線量計の適切な使用法を検討した。
【方法】血管撮影装置のX線管検出器間距離を100cmとし、寝台上に線量計を固定し、その上に
アクリル板20cmを設置した。線量計の検出部がIVR基準点となるように寝台の高さを調整した。測
定には電離箱線量計(Radcal9015型放射線モニタ)および半導体線量計(RaySafeX2)を用いた。
測定点はABCのROI中心部とROI外で測定し、2分間の積算線量を測定し1分間あたりの線量率として
比較した。
【結果】電離箱線量計の値はROI中心・外でほぼ変化なく19.60mGy/minであった。半導体線量計の
値はROI中心で16.90mGy/min、ROI外で14.15mGy/minであった。
【考察】半導体線量計をROI中心に設置すると自己吸収によるABCの影響でROI外に比べ約20%透視
線量率が高くなった。また電離箱線量計の値はROI外で測定した半導体線量計の値に比べ約40%高
かった。これは半導体線量計の方向依存性によりアクリル板からの後方散乱が含まれない為と考
えられる。よって半導体線量計を用いる場合はROI外に設置し後方散乱係数1.4を乗ずる必要があ
る。
セッション2:一般・マンモグラフィ
4.両側大腿骨DXAの検討
能代厚生医療センター
八木勇介 湯瀬直樹(かづの厚生病院)
【目的】かづの厚生病院での骨密度検査は、①腰椎正面②左大腿骨頸部の測定を行っている。今
回、右大腿骨頸部の測定を追加して、その左右差を比較し、左側での測定で良いか、両側での測
定が良いか検討を行った。
【方法】2014年2月から2015年2月までの間、整形外科受診者で骨密度測定に来た30名に対して、
HOROGIC社DiscoveryCiを使用して、右大腿骨頸部の測定を追加した。なお、測定にあたり整形
外科医師及び受診者に了解を得て行った。
【結果】骨密度左右差の平均は、0.040g/cm2、左右差の最大0.114 g/cm2、最小0.004 g/cm2であっ
た。骨密度は、左頸部の方が右頸部より21件高値であり、YAM判定は、30件中22件で同じ判定
【考察】高齢者に生じることが多い大腿骨頸部骨折や脊柱圧迫骨折などは、骨粗鬆症が原因であ
ることが多く、骨粗鬆症を適切に発見、治療するためにDXA検査は重要である。今回の結果で左
頸部が正常と判定を受けても、右頸部で骨粗鬆症と判定されるケースが4件あった。片側での測
定だけでは、骨粗鬆症を見落としする可能性があるため、両側での測定が必要ではないかと考え
5.ポータブルX線撮影における無線接続システム運用の優位点と問題点
大曲厚生医療センター
小林林太郎 嘉藤敏幸
【目的】当院は、業務の効率化を図る観点から撮影オーダーの取得から撮影後の画像をPACSへ送
信するまでを無線接続によるシステムとしてFUJIFILM社製FPD装置と同社製SYNAPSE EnterprisePACSおよびNEC社製MegaOak-RISの組み合わせで構築した。システムを稼動させて約1年が経過し、
そこで明らかになった問題点と優位点を明らかにしたことを報告する。
【方法】業務の効率性と安全性を担保したシステムが構築されているかを日常業務運用に沿って
確認した。
【結果】無線接続による運用の優位性は、撮影場所でオーダーを取得出来ることにより場所を選
ばずに撮影オーダーの取得が出来、撮影した画像を瞬時にPACSサーバーへ転送することにより、
撮影後直ぐに依頼医による画像の参照が可能である。さらに追加のオーダーが発生した際には、
RISから必要情報を送信することで、迅速な撮影が可能である。
【考察】当院が導入した無線接続システムは、RIS情報の取得とPACSへの画像送信は、1階及び2階
を除き各階のエレベータホール内のみに限られるため、至急・緊急撮影の依頼を受けた際は、
オーダー情報取得のためにエレベータホール内まで移動を余儀なくされている。業務の効率化と
迅速性を求める観点からは中継設備の増設が必要となってくる。無線接続システムの導入時には
どのような運用をしたいのかをあらかじめ明確にした上でベンダーとネットワーク敷設メーカー
と十分な打ち合わせが必要であることを感じた。
6.院内無線LANによるワイアレスFPDを用いたポータブル撮影について
能代山本医師会病院
成田真哉
【目的】当院では2012年8月にFUJIFILM社製ワイアレスFPD装置を導入し、2014年10月から電子カ
ルテ稼働に伴いPSP社RISを導入した。これを機に、FUJIFILM社製ワイアレスFPD装置とPSP社RISの
組み合わせで院内無線LANによるポータブル撮影を行っている。そこで、実際使用しての利点、問
題点を報告する。
【使用状況】院内の各階病棟にアクセスポイントを設置し、RISとの無線LAN接続を可能とし、RIS
からのオーダー取得、画像のサーバーへの転送を無線で行っている。
【結果】撮影場所でのオーダー取得から画像の送信が行え、緊急追加オーダーにも対応可能であ
る。しかし、電波状況が悪い箇所があり、撮影場所すべて無線接続されていない。またRISとの通
信がリモートデスクトップ機能を使用していないため、撮影場所で過去画像の参照できない、一
人で追加オーダーが取得できないといった不便さもある。
【結語】院内無線LANによるワイアレスFPDを用いたポータブル撮影にしたことで、撮影から画像
転送までの時間が速くなり、検査における技師の負担減少や画像提供のスピードアップになっ
た。今後の課題は、アクセスポイントの追加やリモートデスクトップ機能の使用、患者照合の改
7.マンモグラフィ装置における撮影条件の検討
山本組合総合病院
高橋かつら(現 平鹿総合病院) 伊藤 浩 松橋忠昭 平塚昌延 【目的】現在当院で稼動しているマンモグラフィー装置において、フルオート(OPDOSE)モード
を使用し検査を行っているが、このモードでは乳房の厚みにより撮影条件が決定される。各乳房
圧において適切な撮影条件が選択されているかどうかの検証を行った。
【方法】線量の指標を平均乳腺線量(AGD)、画質の指標をコントラストノイズ比(CNR)とし
た。OPDOSEモードでは薄い乳房厚ではMo/Mo、厚い乳房圧ではW/Rhが選択されている。Mo/Rhも装
置に搭載されてはいるがOPDOSEモードでは選択されないので、Mo/Mo、Mo/Rh、W/RhにおけるAGD、
CNRの比較・検証を行った。
【結果】AGDはファントム厚が増すごとにどのターッゲトフィルターでも線量が増加しMo/Moが一
番多く、次いでMo/Rh、W/Rhとなった。CNRもどのターゲットフィルターでも厚みをますごとに低
下し、薄い乳房厚ではMo/Mo次いでMo/Rh、W/Rhと続くが、乳房厚が大きくなると差が小さくなっ
【考察】薄い乳房厚ではMo/Moを使用し、厚い乳房厚ではCNRの差はないがよりAGDの低いW/Rhを用
いるのが適切だと判断される。Mo/Rhはいずれも二つのターゲットフィルターの中間程度となり、
特に強く用いる必要性を感じられなかった。結論として、装置に設定されているフルオートのオ
プドーズは、各乳房厚に適したターゲットフィルターが設定されているといえるものだった。
8.当院職員における「乳がん検診」に関しての意識調査
独立行政法人地域医療機能推進機構 秋田病院 阿部沙紀 平塚美由樹 【目的】現在日本では、乳がんの罹患率が増加傾向にある一方、検診の受診率が伸び悩んでい
る。診療放射線技師として乳がん検診について考えていくため、今回は女性病院職員を対象とし
た乳がん検診に対する意識調査を行い、分析することを目的とする。
【方法】対象は一般健診を受診する30代以上の女性全員とし、事前に配布。全部で234部配布し、
当院職員健診期間に専用回収箱にて回収。有効とされるアンケート数は188部で配布部数に対して
80%となった。
【結果】定期受診者は全体の22%、未受診者は39%で、そのうち料金補助対象となる40代以上でも
21%の未受診者がいた。受診しない理由として「視触診・マンモグラフィに対して抵抗がある」
「症状もなく心配もない」が多かった。
自己検診を行ったことがある職員は77%で、「今後乳がん検診を受けたい」と考える職員は89%
だった。
【考察】定期受診者が少ないことに反し自己検診を行っていることや今後乳がん検診を受診した
いと考える意見が多いことから、受診しない理由として乳がんへの関心の低さは考えにくい。そ
れでも、検診に足が向かないのは機会を逃していること、今感じる症状がないこと、などが考え
乳がん検診をもっと身近に感じさせ、受診に導き、背中を押せるような啓蒙活動が今まで以上に
必要である。
セッション3:MRI1
9.肘関節MRIにおける画質改善の検討
JA秋田厚生連 雄勝中央病院 佐藤徳彦 藤原康陽 安達正利 【目的】特に体格が大きい患者における肘関節MRIの画質改善、今回は均一性向上に絞りコイルの
種類、設置方法の至適検討を行う。(使用機器)GE社製1.5T MRI Signa EXCITEver11.GPflex
coil(GPFC).4ch Cardiac ANT coil(CAC).NiCl水溶液ファントム.Image J
【方法】肘関節用ファントムをガントリXY面最端に配置しその真横に体幹部用ファントムを設
置。以下の方法でスキャンを行う①GPFCを臨床同様肘関節用ファントムに一回転巻く②肘関節と
体幹部を一緒に巻く③CACを②同様巻く④③に磁場均一補正PUREを付加。取得データから均一性を
視覚的に、次いで区分法を用いて物理的に評価する。最後に同意を得たボランティアで臨床評価
【結果】視覚評価では②が最も良く次いで④であった。物理評価でも同様の結果となった。
【考察】体幹部と一緒に巻くことで僅かだがオンセンター寄りになったこと、体幹部と肘関節が
密着したこと、コイルが上下対向に設置されコイル内の磁場が安定したこと等が良好な結果に繋
がったと示唆される。しかし呼吸体動が直接影響するので腹帯やSAT pulseの活用が必須となる。
CACもPUREを用いることで均一性は向上したがトレードオフでSNR低下が観察され今後プロコルの
至適検討が必要である。
10.肺動脈内血栓の経過観察にMRIが有用であった肺塞栓の一例
市立秋田総合病院 山田雅昭 東海林綾 田村博文 金田耕治 【目的】近年のMRIは胸部領域においても呼吸停止下にて高い組織間コントラスト画像が得られ
る。今回、腎機能障害を合併した肺塞栓症例の肺動脈内血栓の経過観察にMRIが有用であった一例
を経験した。
【症例】症例は80歳代男性、右下肢深部静脈血栓症にて当院循環器内科を紹介受診された。血清
クレアチニン値は1.19mg/dLと軽度の腎機能障害を認めたが、酸素飽和度は90%と低下、D-dimerは
16.58μg/mLと高値を示し、肺塞栓が疑われ緊急で胸部造影CTを施行した。右肺動脈内に血栓と閉
塞を認め緊急入院となった。抗凝固療法施行後、造影CTにて血栓の縮小が確認できたが、血清ク
レアチニン値は1.44 mg/dLまで悪化した。そのため腎機能を考慮し、その後の肺動脈内血栓の評
価はMRIにて行うこととなった。退院時の肺動脈MRIでは、造影CT撮像時に比し右肺動脈内血栓の
縮小を認め、上葉枝分枝部より末梢に存在する血栓のみ認められた。さらに退院一カ月後のMRIで
は血栓の消失を確認できた。
【考察】本症例では単純MRIにて肺動脈内血栓の経過観察が可能であった。造影剤アレルギーや腎
機能障害例における肺動脈内血栓の診断には積極的に用いるべきと考えられた。
11.T2-STIRを使用した人工股関節置換術(THA)術後評価の最適化について
秋田労災病院 黒澤 慎哉 【目的】当院では月に約3例ほど、人工股関節のゆるみ・人工股関節感染といった人工股関節置
換術(以下:THA)術後評価に対し、T2ー脂肪抑制冠状断像での評価を行っている。THA術後評価に
はメタルアーチファクトが非常に問題となり、シーケンスによっては術後評価が困難である。今
回の研究の目的は、THA術後評価専用シーケンスを確立し、そのシーケンスを使用して今後検査を
【方法】本物のストライカー製THAインプラントを牛の大腿骨に挿入し、それを鳥のモモ肉でつつ
み、ファントムを作成し、それを撮像してシーケンスの最適化を行った。
最適化したパラメータは、エンコード方向、マトリックスサイズ(256×256~512×5
12)、ETL(5~23)、BW(100~300)の4つを行った。
それぞれを、Image Jを使用して、プロファイル曲線でアーチファクト出現の評価を、サ
ブトラクションした画像をヒストグラム化しそのSDにてブラーニングの評価を、ファントムな
ので動かないことを前提として、BWに対してSNRの評価をおこなった。
【結果】エンコード方向はR-L、マトリックスサイズは448×448以上、ETLは11以
下、BWは200Hz/px前後が必要であった。
【考察】メタルアーチファクト低下のためにマトリックスサイズは出来る限り小さくする必要が
ある。ETLでは通常増加させることを考えるが、ブラーニングによる画質低下が著名に現れる
ので、THA術後評価の際には、通常のETLより少なくし、ブラーニングをおさえることが必要で
ある。BW値においてはある程度広くすることが必要だが、SNR低下がおこってしまうので両
者をトレードオフで考えてBW値を決定することが必要である。今後はストライカー社製だけで
なくジンマー社製、スミス・アンド・ネフュー社製等他のTHAメーカー製品に対しても、同様の実
験を行って、シーケンスの最適化を行っていきたい。
セッション4:MRI2
12.地域の消防との連携から得られるMRIの安全
市立角館総合病院 千葉大志 加羽 馨 佐藤 亘 竹原 卓 小林康徳 工藤瑠利子 【目的】各分野において安全性に対する専門的観点が違うことから、消防の協力を通じ、MRI設置
環境での安全をより強固なものとすると共に、災害時やクエンチ時に備え地域の消防にMRIの特殊
環境の基礎的な知識を浸透させることを目的とした。
【方法】放射線科スタッフと角館署消防隊員が参加する勉強会を2回行い、消防隊員と災害対
策・クエンチダクトの位置確認・磁場体験・MRI室内での火災を想定したマニュアルの共同作成を
した。それとともにクエンチ時の患者救出訓練を行った。
【結果】自施設における安全の改善点を見つけることができた。クエンチ時の患者救出訓練では
消防からのアドバイスが有効であったが、技師の動きに課題が見られた。
【考察】多くの改善点が見つかりより安全な基盤の上で業務できると思われ、継続的に訓練等を
通じて安全を意識していきたい。消防隊員の中では初めて「クエンチ」という言葉を知ることが
できたという意見が多く、MRIの安全性の周知という点で有効であった。消防側へのアンケート結
果より全国の消防施設へ周知させる必要があるという意見もあったため、これからの地域と医療
の連携に一石を投じることができたと思われる。
13.MRI業務における効率化のための検索システムの作成について
市立角館総合病院
千葉 大志 【目的】現在当院は電子カルテやイントラネット等が未整備であり、あらゆる情報が紙媒体のま
ま錯綜した状態であることから業務において確認作業が煩雑となっている。そこで検索システム
を作成し情報をデータ化・集約することにより、業務の効率化を図ることを目的とした。
【方法】ノート型PC WindowsXPsp3・データベースソフトウェアFileMaker Pro8.5・Micorosoft
office2010・AdobeReader7.0を使用し、各種データを集約・整理した。設定検索項目はキーワー
ド検索が可能で操作が簡便であることを最低条件とした。
【結果】検索項目として、科内申し送り、金属デバイス情報、撮影方法、副作用履歴、英略語、
貼付剤適応、トラブルシューティング、造影剤情報、その他安全情報などを設定した。検索作業
の効率化が図れた。
【考察】各検索項目の設定により迅速な業務につながるとともに、撮影方法を検索対象としたこ
とで科内MRI業務の標準化の一助となりうる。FileMakerの拡張性を鑑みると、今後も必要性に応
じて項目を追加し運用できると考えられる。またイントラネットの整備に合わせ、ファイルの移
行も容易である。
14.3T MRIを用いた拡散強調画像における脂肪抑制法の検討
秋田大学医学部附属病院
佐々木洋平 吉田博一 櫻田 渉 成田孔明 【目的】3T MRIではB0,B1磁場不均一の影響が強く,脂肪抑制を用いた際に脂肪抑制不良が生
じ易い.EPI-DWIでは脂肪抑制不良がケミカルシフトアーチファクト(CSA)として現れ,診断
に影響を与える.その為DWIでは脂肪抑制の最適化が必要となる.当院で用いるEnhanced DWI
(eDWI)では多種の脂肪抑制の選択ができる.しかしその多さから脂肪抑制の選択に苦慮する事
を経験した.3T MRIを用いeDWIにおける各脂肪抑制法の脂肪抑制効果を比較した.また頭頸部
領域を想定し最適な脂肪抑制法を検討した.
【方法】GE社 3T Discovery 750,円柱状ファントム(NiCl2水溶液,サラダ油)を用いた.条件はeDWI
で選択可能な脂肪抑制法(SSRF,Fatsat,ASPIR,STIR,Fatsat+SSRF,ASPIR+SSRF,
STIR+Fatsat,STIR+SSRF)のみを変更した.各法でCSAの信号強度,サラダ油の脂肪抑制効果を比
較した.更に健常ボランティアの頭頸部を撮像し,視覚的に画像評価を行った.
【結果】SSRF使用下でCSAが低減された.またSTIR+SSRF,STIR+Fatsatの併用で高い脂肪
抑制効果が得られた.ボランティア撮像ではSTIR+SSRFが他法に比べCSAの低下を示した.
【結語】脂肪抑制の併用で高い脂肪抑制効果とCSAの低減が可能であった.頭頸部の撮像を想定
するとSTIR+SSRFが有用と考えられた.
15.頭部PROPELLER T2強調画像における画像特性の基礎的検討
秋田大学医学部附属病院 吉田博一 佐々木洋平 櫻田 渉
【目的】PROPELLER法は収集した平行データ群(BLADE)をK空間の中心を軸として回転・データ充填
する撮像法で、体動の影響を大幅に低減することが出来る。その反面、パラメータ設定は制限が
多く、任意の設定は困難である。今回、PROPELLER法における画像・収集特性を捉えると共に、T2
強調画像における至適条件を検討した。
【方法】①Matrix・NEX・Echo Train Length(ETL)を変化させた時のK空間とsampling数からデー
タ収集特性を捉える。②JMRTS推奨の頭部T2強調画像(推奨画像)とコントラスト比較を行い、
PROPELLER T2強調画像の至適条件を検討する。検討にはファントム(90-401型)を使用した。
【結果・考察】①各条件下で自動的にsampling数が変化し、K空間のBLADE数の変化からもその違
いが観察された。②推奨画像と同程度の設定TEで同等のコントラストを得られた。当院装置では
TEはMatrix・ETLの組合せで決定する。適正コントラストを得る組合せは複数あるが、Matrix・
ETLを大きく設定する必要があり、画像の劣化等を考慮した撮像条件の選択が必要であると考えら
16.DSC-MR Perfusionデータを用いた血行動態描出の試み
秋田県立脳血管研究センター
高橋一広 豊嶋英仁 【目的】MRIにおける脳血流動態の評価法として、造影剤を静注し初回循環を連続して撮像し、脳
組織の時間濃度曲線ともとにして灌流画像を得るDSC-MR Perfusion(DSC-MRP)が一般に施行され
ている。今回、MR Perfusionデータを用い、血行動態を四次元的に描出する可能性を検討した。
【方法】3T-MRIにてDSC-MRPを実施した片側性脳血管障害例3例を用いて検討を行った。撮像法は
GRE-EPI法を用い、TR=1000ms、TE=28ms、FA=90°、matrix=128×115、BW=1502Hz、スライス厚
=5mm、スライス枚数=12枚、時間分解能は1秒とし60秒間連続に撮像した。基底核、脳室体部、放
線冠レベルの断面について、全時相を対数計算し、各時相像から直後の時相像を差分して経時的
差分像を作成した。経時的差分像を汎用3D-WS上でグレースケール・カラースケールにてダイナ
ミック表示し、灌流画像と比較した。
【結果】経時的差分像を汎用3D-WS上でダイナミック表示させた。経時的差分像は、灌流画像で左
右差を示す症例において健側に対する患側の循環遅延として描出された。
【考察】信号強度の対数をとったのちに差分する処理は⊿R2の微分処理とみなすことが可能であ
り、造影剤濃度曲線の傾き(変化量)を反映すると考えられた。造影剤濃度の変化を経時的に表
示する経時的差分像は、血行動態描出の可能性を有すると推測される。
セッション5:治療
17.放射線治療情報支援システム(治療RIS)の有用性について
大館市立総合病院
小畑 学 工藤 淳 木次谷隆志 【目的】当院は、昨年11月に放射線治療情報支援システム(HOPE/Dr-GX)の導入により、電
子カルテ、放射線治療装置、治療計画装置、PACSと連携し、分散されていた治療情報や画像情報
の一元管理を行う事が可能になった。今回、このシステムの有用性について報告をする。
【方法】治療情報支援システムを中心に、電子カルテ、医事システム、各治療装置、PACSとネッ
トワ-クによる接続を行い、照射情報の管理、治療情報の共有化、業務の効率化について検討を
【結果】日々の照射情報や累積線量が自動更新され正確な照射状況が確認でき、さらに、自動的
に使用記録簿の作成が可能になった。また、治療情報支援システム上で電子カルテを開き、画面
を切り替える事無く、患者情報や画像情報をすばやく得られ医師の作業効率が向上した。
【考察】治療情報支援システムは、治療情報の迅速な伝達、放射線治療記録の管理、業務の効率
化が計られるため有用である。
18.当院における放射線治療装置の品質管理~TMR直接測定法~
JA秋田厚生連 由利組合総合病院
菅原康紘 藤澤幹寛 佐藤仁志 小林大輔 【目的】放射線治療装置の品質管理を行う上でTMRはPDDと違い、定期管理の必須項目ではな
い。TMR取得には、PDDとPSFが必要となり、計算して変換される。したがって放射線治療装置
はPDDを管理することで品質を管理していることになる。TMR直接測定法は深さに制約はある
が、TMRを直接取得できる事から、PDD由来のデータとは別のデータの取得が可能となる。PDD
とPSFからなるTMRと比較し、今後の品質管理に有用か検討する。
【方法】TMR直接測定法は検出器を固定し、3D水ファントムの水の量を増減させることで水面の
高さを変位させ、直接的にTMRの値を取得する。今回は排水、注水による水面変位方法別に測定
【結果】ビルドアップ領域以外は4MV,10MV共に計算値・実測値に大きな乖離はみられない。
4MV,10MV共にdmaxの深さも一致し、データの乖離も0.5%未満であった。しかし、勾配法を用い
てみると、電子平衡が成立している領域においても、実測値は計算値に比べて幾らか値にバラツ
キがみてとれる。
【考察】TMR直接測定法では、表面近傍のデータのバラツキを抑えるために、深部から表在面に
かけての測定が基本となる。よって、排水による水面変位が適しているといえる。直接測定法で
得られたデータはPDDとSPから得られたデータと比較しても、検証用としては安定した結果が得
られているといえる。水ファントムの大きさの限界があるので、200mm程度までのデータしか取
得できないが、直接生データを取得できる事から、検証ツールとしては有用であるといえる。
19.第三者による放射線治療装置の線量測定(大館市立総合病院との相互線量測定を試みて)
能代厚生医療センター
伊藤 浩 金子大輔 畑 学 工藤 淳 木地谷隆志 塩谷弘一(大館市立総合病院) 【目的】通常各自施設で行われている放射線治療装置の出力測定等の品質管理を大館市立総合病
院・山本組合総合病院の間で第三者的な相互訪問測定をし、検証・評価をする。
【方法】それぞれの施設へ訪問し出力測定などの品質管理を事前に作成したエクセルシートを利
用し効率的に測定。後日、測定結果報告書として発行。
【結果・考察】今回行った相互出力線量測定ではお互いの装置の測定した項目おいて許容範囲内
の相違であることを確認でき、標準線量等装置の品質を担保しあうことができた。今回の様に第
三者的な品質管理のため訪問測定を行い他施設の管理状況を見ることにより、自施設の管理を見
直すことも出来た。
【結語】今後は定期的(2年に1回など)に行えるようにし、今回は県北2施設での初めての試み
だったが県北のみならず県内10の治療施設でも行なえるよう検討したい。
セッション6:CT
20.逐次近似応用再構成が高コントラスト物質に及ぼす影響について
秋田大学医学部附属病院
戸嶋桂介 三浦正稔 加藤大樹 谷口直人 小松 斉 【目的】現在,撮影プロトコルに逐次近似応用画像再構成(Adaptive Statistical Iterative
Reconstruction : ASiR,以下ASiR)が使用され被ばく低減に役立てられている. 今回,radial
edge法を用いてASiRが高コントラスト物質に及ぼす影響についてMTFによる評価を行った.
【方法】CT装置:Discovery CT 750HD (GE社製)と性能評価ファントム:Catphan600を用いて実験
を行った. HR(High Resolution)モードにて撮影し, 撮影線量(50, 100, 200mAs)と再構成関数
(stnd, HD stnd, edge, HD edge, HD Ultra)を組み合わせた画像にASiRの割合(0,30,70,100%)を
変化させ, radial edge法を用いてMTFを求めた.
【結果】ASiRの割合が高いほどstnd及びHD stnd,では高周波領域, edge及びHD edge では低周波
領域においてMTFの上昇が見られた. HD UltraではASiRの割合が高いほど低周波領域でMTF低下し
たが, 10%MTFでは差が見られなかった.
【考察】ASiRが高コントラスト物質に及ぼす影響についてradial edge法を用いて評価した. HD
Ultraの結果に対しては, ASiR強度を高めるとアンダーシュートを抑制する方向に働いていると推
察できた. ASiRを使用する際は再構成関数を考慮する必要があると考えられる.
21.CTにおける金属アーチファクト低減ソフトの基礎的検討
秋田県立リハビリテーション精神医療センター 柴田敏明 佐藤亜結子 佐々木和子 菅原重喜 【目的】当院では昨年12月より東芝Aquilion PRIME Focus が稼働している。当装置には金属アー
チファクト低減処理ソフトSEMAR(Single Energy Metal Artifact Reduction)が搭載されおり、
検査に活用している。今回SEMARの金属アーチファクト低減効果について検討を行った。
【方法】白金ワイヤー(0.25×500mm)を6mm×6mmに丸めたものを23fr内チューブに留置し、同
チューブを水中に固定し脳動脈瘤コイル模擬ファントムを作成した。管電圧、管電流、回転速
度、ファントム位置を変化させて撮影した。また再構成関数、逐次近似応用再構成AIDR3D
(adaptive iterative dose reduction)を変化させた。これらについて金属アーチファクト低減
効果を視覚的に評価した。
【結果】ファントムを平面軸方向へ変化させた場合、金属アーチファクトの低減効果は小さく
なった。またストリークアーチファクトに関して再構成関数はFC44>FC41で減少傾向であった。
【考察】平面軸方向へ変化させた際に影響が見られたが、通常の検査を行う上では金属アーチ
ファクトの低減効果に問題がないことが確認できた。また整形領域の撮影ではガントリー中心へ
撮影部位を移動させることで、アーチファクト低減効果を損なわずに使用することが可能と考え
られた。
22.時間分解能に関する回転時間とヘリカルピッチの関係
秋田厚生医療センター 齊藤 仁 渡部浩司 鈴木 一 佐藤 均 【目的】撮影条件を決める上で、重要なファクターとして回転時間やヘリカルピッチ(HP) に関係
する時間分解能がある。回転時間とHP の組み合わせにより、時間分解能および断面内の画質がど
のように変化するか基礎的検討を行った。
【方法】(使用機器)CT装置:GE社製BrightSpeed Elite Pro Vision, Catphan 504 (CTP486,
CTP528), 微小球体, 鋼球撮影時間がほぼ同等で、回転時間 とHP の異なる3つ組み合わせにおい
て、高コントラスト(MTF)、スライス厚(SSPz)、ノイズ(NPS)、時間分解能(TSP)を測定し
た。回転時間とHPの組み合わせの条件は、0.5s/raw - Pitch 0.938 (5.99s/200mm), 0.7s/raw Pitch 1.375 (5.77s/200mm), 0.9s/raw - Pitch 1.75 (5.86s/200mm)である。
【結果】3つの条件の比較において、MTF、NPS、SSPzに違いは見られなかった。TSPにおいては、
回転時間が短い条件ほど、感度プロファイルが三角形に近い形となり、半値幅が小さくなった。
Pitchが高い条件ほど感度プロファイルがより矩形に近い形となったが、半値幅が大きくなった。
【考察】今回の検討から、撮影時間がほぼ同じ場合の撮影条件を考える際に、高Pitchに設定する
よりも、回転時間を短くした方が、良好な時間分解能の画像を、得られることが示唆された。
23.CT装置の違いによる頭部単純CTのノイズ特性評価-装置更新に伴う画質について-
秋田県立リハビリテーション・精神医療センター
佐藤亜結子 柴田敏明 佐々木和子 菅原重喜 【目的】昨年12月に当センターでCTを更新しAquilion PRIME(東芝製80列、以下、新CT)が稼働し
ている。以前の装置(GE製シングルCT、以下、旧CT)と新装置の頭部単純CT(以下、頭部)の画質を
noise power spectrum(NPS)でノイズ評価し、更新後も違和感ない画質の提供のため条件を検討
【方法】撮影条件は、旧CTは140kVのノンヘリカル、新CTは135kVのボリュームスキャンで、他は
400mAs、FOV220とした。画像評価用ファントム(Catphan 700)の均一モジュールを撮影、解析フ
リーソフトFO_BSでNPSを測定し、頭部用再構成関数(以下、関数)のノイズ特性を評価した。臨床
画像で視覚的にも評価した。
【結果】関数FC21~68(13種)のNPSは、低周波数域で形状の差はなく、0.8cycles/mm以上の高周波
数域のノイズは、FC20番台で高く、60番台は低い形状を示した。旧CTに近いノイズ特性はFC62
で、視覚評価でも同様の結果であった。
【考察】頭部 (軟部組織)のノイズ特性評価で、更新後もあまり違和感のない画質の提供が可能で
あると確認できた。
24.頭部CTAのBolus trackingにおける線量低減
秋田県立脳血管研究センター
中泉航哉 大村知巳 豊嶋英仁 【目的】CT-Angiography(CTA)において撮影タイミングの決定は、同一部位を連続スキャンして造
影剤動態を確認するBolus tracking(BT)が用いられる。BTでは局所的に被曝線量が高くなるた
め、今回、検査に影響がないBT撮影時の線量低減について、検討を行った。
【方法】頭部ファントムの頸部領域を、120kV、50、15mA、スライス厚2mmでBT撮影し、0.15秒間
隔に画像再構成し、画像処理ソフトで内頚動脈の造影剤動態を模擬した5mmΦの血管像を挿入し、
9秒分の模擬BT像60枚を作成した。模擬造影剤動態は、実臨床BTデータ10症例分の平均とした。検
討方法は、50mA、15mAの模擬BT像を用いて、撮影タイミングの決定について以下のとおりとし
た。①目的CT値で撮影タイミングを決定する方法を想定し、血管部分のCT値が100、150、200、
250HUに到達するまでの時間を比較、②目視で撮影タイミングを決定する方法を想定し、放射線技
師7名による視覚評価の結果を比較。CT装置はAquilion ONE(東芝)、画像処理ソフトはImage J
を用いた。
【結果、考察】目的CT値へ到達する時間の標準偏差は、15mAにおいて、100HUでは標準偏差が大き
いが、250HUでは標準偏差が差は小さくなり、50mAとの差もわずかであった。目視の撮影タイミン
グ時の平均CT値は240HU程度であり、線量の違いによる差がみられなかった。以上から高いCT値で
は線量を低下させて被曝低減が可能である。
セッション7:NM
25.当院の心筋血流SPECTの検討-第1報- 画像収集・処理条件について
北秋田市民病院
鈴木 準 鈴木恵美子 佐藤昭治 【目的】当院では心筋血流SPECT検査を99mTc-tetrofosuminを用いた負荷先行1日法で行ってい
る。負荷時で正常・安静時で若干の描出不均一を示唆する症例を数例経験したため、現状の画像
収集・処理条件を検討する。
【方法】装置はGE社製infinia。安静時撮像を想定した放射能量の心筋ファントムを用いる。(1)
収集条件の検討:コリメータをLEHR/ELEGP、回転軌道を楕円軌道/円軌道(回転半径23cm/27cm)
と変化させた時の画像を視覚評価する。(2)処理条件の検討:(1)の条件で撮像したファントム
データ及び臨床症例に対しButterworthフィルタのオーダを10/5、カットオフ周波数(C.F.)を
0.52/0.48/0.44/0.40
cycles/cmと変化させた時の画像を視覚評価する。
【結果】(1)LEHRコリメータ/楕円軌道が最も分解能が良い。ELEGPコリメータ/楕円軌道の画像に
だけ「11時方向の偽欠損」が確認された。(2)オーダを高くするほど、C.F.を低くするほど画像は平
滑化される。C.F.の変更は画像への影響が大きい。
【考察】LEHRコリメータ/楕円軌道という現状の収集条件は画像上問題無く、変更する必要性は無
い。一方の処理条件では負荷時に比べ安静時でオーダが低く、C.F.の値が必要以上に高い。この
高周波成分に残るノイズが画像を不均一にしていたと考える。オーダを10、C.F.を0.44cycles/cm
26.当院の心筋血流SPECTの検討-第2報- 画像表示条件について
北秋田市民病院
鈴木恵美子 鈴木 準 佐藤昭治 【目的】当院の心筋血流SPECT画像は品質管理された医用モニタ(EIZO社製/RadiForce)を用いてモ
ニタ読影・診断されている。しかし、画像処理を行うワークステーション(GE社製/Xereris)のモ
ニタは参照用モニタであり、特にモノクロ画像の見え方は双方で明らかに異なる。今回、画像処
理条件の変更に伴い、医用モニタ上でモノクロ画像が適正に表示されるか検討を行う。
【方法】(1)表示スケールの検討:階調をLINEAR(直線)に固定し、表示スケールを変化させた時の
画像を視覚評価する。(2)階調の検討:表示スケールをlowerlevel:0%-upperlevel:100%に固定
し、階調を変化させた時の画像を視覚評価する。(3)医師による虚血部位の視覚評価:(1)、(2)で
作成した臨床画像を医用モニタ上で比較し視覚評価する。
【結果】表示スケールのlowerlevelを上げるとバックグラウンド(BG)がカットされ、upperlevel
を上げると最高濃度が薄くなる。階調を変化させるとBGやコントラストが変化する。階調が
b06cardiac(二乗曲線)の時、画像が見やすいという医師の評価が多かった。
【考察】最終的に医師が読影・診断に用いる医用モニタ上での表示が適正であるか、また求めら
れているものであるかを考える必要性がある。モノクロ画像の階調をLINEAR(直線)から
b06cardiac(二乗曲線)に変更した。
27.MIBG心筋シンチグラフィによる異なる検査目的においてのカットオフ値の検討
秋田県立リハビリテーション精神医療センター
柴田敏明 佐々木和子 佐藤亜結子 菅原重喜 【目的】昨年、アルツハイマー型認知症(AD)とレビー小体型認知症(DLB)の鑑別診断を目的と
するMIBG検査について検討を行い、早期像Cutoff値2.05、感度90.7%、特異度98.7%の結果を得
た。今回パーキンソン病(PD)とMSA,CBD,SCD,パーキンソンニズムの鑑別診断を目的とするMIBG
検査についても同様の検討を行った。またPD、 DLBそれぞれ異なる検査目的に対し、当院のカッ
トオフ値の使用が適切であるかについても検討した。
【方法】PD(27例)とMSA,CBD,SCD,パーキンソンニズム(26例)に対し、鑑別診断目的でMIBG検
査を行い診断が確定した症例において心臓/縦隔比(H/M比)、Washout rateを測定した。ROC解析
により早期後期像のCutoff値を推定し、その値から感度・特異度を算出した。
【結果】PD/MSA,CBD,SCD,パーキンソンニズムにおいては早期像Cutoff値2.01、感度77.8%、特異
度96.2%、後期像Cutoff値1.80、感度77.8%、特異度96.2%であった。
【考察】AD/DLB とPD/MSA,CBD,SCD,パーキンソンニズムそれぞれの鑑別診断におけるカットオフ
値には差がほとんど認められず、当院のカットオフ値の使用は適切であると考えた。また感度に
おいてはDLB>PDの傾向があった。
28.イオフルパン(123I)SPECT検査におけるchang吸収補正法の適用
-輪郭抽出パラメータが定量値に及ぼす影響の評価-
秋田県立脳血管研究センター
小南 衛 佐藤 郁 豊嶋英仁 【目的】イオフルパン検査は脳の深部にある線条体への薬剤の取り込みを評価するため、精度良
い吸収補正が重要である。当施設では頭部SPECT検査において収集カウントに50%の閾値を設定し
て頭部輪郭を決定し吸収補正をしておりイオフルパン検査も同じ設定だが、線条体に比べ線条体
以外の脳実質(BG)への取り込みが少ないイオフルパンに特徴的な薬剤分布が輪郭抽出に影響す
ることが考えられる。そこで輪郭抽出パラメータが吸収補正に及ぼす影響について評価を行っ
【方法】線条体ファントム(NBS社製)に右側線条体:左側線条体:BG濃度比=8.6:8.6:1、
4.3:8:1となるよう123Iを封入し、30分の収集を行った。輪郭抽出閾値30,40,50,60,70,80%に
ついて吸収補正しFBPにより画像再構成を行った。臨床例においても同様に画像再構成を行った。
輪郭データの形状の変化を評価し、線条体とBGに関心領域を設定しその平均カウントについて比
較した。使用装置はリング型SPECT SET-080(島津製作所)
【結果】閾値設定の違いは前頭部と後頭部よりも側頭部の輪郭の形状に影響し、高い閾値ほど側
頭部を過少に抽出した。臨床例において低い閾値でBGよりさらに外側を抽出する傾向が見られ
た。また線条体の平均カウントは閾値の違いにより最大10%変動した。
【考察】輪郭抽出パラメータの設定が定量値に影響を及ぼすことが示唆された。傾向を理解し吸
収補正を適用することが重要と考えられる。
29.デリバリ18F-FDG-PET/CTにおける肝SNRの検討
秋田大学医学部附属病院
虻川嘉大 木谷弘幸 【目的】昨年よりデリバリ18F-FDGは検定時刻が当日2検定から3検定になった.18F-FDGの検定時
刻の変更により,投与量も変更される.今回,3検定になったことによる肝SNRの変化を検討し
【方法】臨床で得られるPET画像について,がんFDG-PET/CT撮像法ガイドラインに基づき肝SNRを
解析し,投与量,BMI,血糖値,体重あたりの投与量について検討した.また,ガイドライン第二
試験を行い,10分,3分,2分,30秒,20秒におけるRCと比較した.
【結果】肝SNRと投与量には正の相関が得られた. BMIとは負の相関が得られた.第二試験では,
臨床相当の撮像時刻では,RC>0.38は満たしていた.
【考察】肝SNRは投与量が少なくかつBMIが大きいほどカウントのばらつきが大きくなり,肝SNRの
値は変化する.ガイドライン上では,肝SNRは体格に影響されない指標とされている.今回影響さ
れ得る結果となったのは検定時刻の変更により,投与量も変更されたためである.