見た目の若さの印象は顔の向きや皮膚の動きで決まる 工学院大学

学校法人 工学院大学
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報道関係各位
2015 年 12 月 7 日
見た目の若さの印象は顔の向きや皮膚の動きで決まる
工学院大学、見た目の顔の老化印象解明に成功
-ポーラ化成工業との共同研究成果が、SCCJ で「最優秀発表賞」受賞-
工学院大学情報学部情報デザイン学科・蒲池みゆき教授の研究グループは、①見た目の年齢が顔の向き
や顔の皮膚の動きによって変わること ②見た目の年齢を決める際に、特に頬が重要な部位であることを
示唆する研究成果をポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長 三浦卓士)との共同研究で
解明しました。
【研究概要】
人の実生活において相手の見た目の年齢判断を行う場合は、顔の特徴の何をもとに判断しているのか
を調べる研究を行いました。他者の顔の向きや頬の皮膚の動きに変化を加えて年齢判断の特性を調べた
ところ、シワ・たるみ等のよく知られた老徴とは異なる新たな老化徴候の存在が示されました。今回の
研究で得た成果は、化粧品開発に役立てられます。
また、本研究成果は第 77 回日本化粧品技術者会(SCCJ)研究討論会で、共同研究を行ったポーラ化成
工業と発表し「最優秀発表賞」を受賞しました。
(研究背景)
特 に 黒いグラフの顔の向きは正面よりも 若く見える
mean±S.E.
mean±S.E.
Simple
effect
Simplemain
main
effect
*:*:p p< 0.05
< 0.05
(図1)顔の向きが見た目の年齢に与える影響
これまで、人の見た目の年齢印象実験には、
正面からの真顔や写真画像などの静止画が用いら
れてきました。
一方で、人が他者とコミュニケーションを行
う際は、顔の正面かつ真顔だけではなく、相手の
顔を様々な角度から見て、動作などを手掛かりに
相手の感情や発話内容などを瞬時に処理し、理解
することで年齢などの印象に関わる情報を得ると
考えられます。
そこで本研究では、実生活を反映した様々な条
件で調査を行い、人の見た目の年齢を決める真の
要因を解明する大規模な研究を世界で初めて行い
ました。
★結果の詳細は、別紙資料をご参照ください
<取材等に関するお問い合わせ>
学校法人 工学院大学 総合企画部広報課
担当:関根・佐野
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別紙資料
40 代以降は動画の方が老けて見られる
特 に 黒いグラフの顔の向きは正面よりも 若く見える
mean±S.E.
mean±S.E.
Simple
effect
Simplemain
main
effect
0.05
*:*:pp< <0.05
mean±S.E.
A Two-way ANOVA:
significant interaction effect,
F (4,444) = 4.081, p < 0.01
(図1)顔の向きが見た目の年齢に与える影響
(図 2)顔の皮膚の動きが見た目の年齢に与える影響
(調査結果)
実験から、以下の結果を得ることができた
1)正面から見るよりも若く見える顔の向きがある(図 1)
2)表情を作る際に皮膚が動くことで、40 代を境に老けた
印象を与えてしまう(図 2)
また、見た目の年齢を判断する際、観察者は被験者の顔のどこを注視
しているかを調査したところ、
3)見た目の年齢を判断する際には、目の他に、個人を
特定するときには重要でないとされた頬にも視線が向け
られる(図3)
(図 3)見た目の年齢判断時の視線解析結果
結論:見た目の年齢は顔の向きや皮膚の動きに影響され、
視線は頬にも集中する
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