アンドロメダ物語 秋の星座 古代エチオピアにはカシオペヤという王妃（おうひ） がいました。 とても美しい人 で、娘のアンドロメダも美しかったため、 「私たちより美しいものがこの世にいるのか しら。海のニンフ （妖精＝ようせい） もどうかしらね」 と自慢（じまん） していました。 これ を聞いた海の神ポセイドンはカンカンに怒（いか） り出しました。 というのも海のニン フたちはポセイドンの孫娘だったからです。 ポセイドンは、 おばけクジラの怪物（かいぶつ） ティアマトをエチオピアに送り 込みました。 ティアマトがやってくるとあたりには大津波（つなみ） が起き、人々は たいへんな被害（ひがい） を受けました。繰（く） り返しやって来ては津波を起こす ため、人々は耐（た） え切れずに国王と王妃カシオペヤにどうにかしてほしいと頼 （たの） みました。国王が神様にたずねたところ、娘アンドロメダをティアマトのい けにえにささげれば、 ポセイドンの怒りがとけるという答えが返ってきました。国王 夫妻は嘆 （なげ） き悲しみましたが、国のために娘をささげることにしました。 そうだい 神々と人間の壮大な物語 おなじみの星座がずらり ！ 気温も下がり、肌（はだ）寒い季節になってきました。空 を見上げると、秋の星座が見ごろを迎（むか） えています。 カシオペヤ座、ペルセウス座、ペガスス座、 アンドロメダ 座、 ティアマト （くじら座） など、秋の星座は１つの物語に 海の岩に鎖（くさり） で縛（しば） りつ 出てくる人物が、 まとまって見えるのが特徴（とくちょう） で けられたアンドロメダに怪物が近づき、 食べようとした瞬間 （しゅんかん） 、 ペガ す。今回はその物語、 ギ ススにまたがったペルセウスがそこ を リシャ神話の「アンドロ 通りかかりました。ペルセウスはとっさ メダ物語」のあらすじを に自分が持っていた怪物メドゥーサの 紹介します。 首をティアマトに突（つ） きつけ、 あっと ２人はそのまま結婚し、 ペルセウスの国へ戻 （も ど） っていきました。王妃カシオペヤは罰（ばつ） と してイスにくくりつけられたまま天に投げられ、 カシ オペヤ座になりました。 ペルセウス、 ペガスス、 アン ドロメダ、 ティアマトも星座になり、秋の夜空を飾 （かざ） っています。 いう間に岩にしてしまいました。 ティア マトはそのまま海底に沈（しず） み、 ア ンドロメダの命を救いました。 アンドロメダ ペルセウス ペガスス わし うお みずがめ おひつじ やぎ くじら ちょうこくしつ おうし いて 東北東 東 東南東 南東 南南東 南 南南西 南西 四辺形の中に何個見える？ ペガススのおなかのところにある四角形を 「秋の四辺形」 もしくは 「ペガススの四辺形」 と 言います。 この四辺形の中にある星は暗く、数えるのが難しい星です。 この中の星が何個 見えるかで、視力検査ができます。周囲の明かりが少ない郊外（こうがい） などで、四辺形の 中に星が６∼８個見えたら、視力が良いといえます。 あなたは何個見つけられますか？ 教えてくれた人 長崎市科学館 科学教育グループ 松村恵さん 「長崎市科学館では、 １１月４日から秋の企画展 （きかくてん） 『とぶを科学する』 を開催 （か いさい）。 とぶ生き物や乗り物のヒミツを紹介（しょうかい） します。関連イベントも行います ので、 ぜひお越 （こ） しください」 所 長崎市油木町７−２ ☎ ０９５・８４２・０５０５ 開 ９時半∼１７時
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