公募制推薦入試/英語(後期) 出題のねらい

公募制推薦入試/英語(後期)
なります。よく出来ていました。
出題のねらい
(H)「短編(short)ではあるが」とくれば、
「英語に
英語の基礎力を正確に習得しているか、その基礎力
『 翻訳する』のはむずかしい」とつながります。
を日常生活やアカデミックな場面で実際に運用できるかを
誤答が目立った問題です。
語彙の基本知識の定着、そしてその知識を活用できる
の allow の使い方がポイントです。よく出来てい
試すことが出題のねらいです。大問Iは、文法・語法・ ( I )allow+ 人 +to ...「(人に)…することを許可する」
かを試します。大問Ⅱは空所補充問題です。空所を埋
める適当な表現を見つけるためには、文脈を正確に理
ました。
( J )concert に集う人は audience といいます。
解するとともに、文法や語法の知識も必要になります。
大問Ⅲは対話問題です。空所の前後から自然な会話の
流れを理解するコミュニケーション能力を試します。大問
Ⅳは長文問題です。文脈をたどりながら、内容を正確に 【Ⅱ】
【大 意】
とらえることが大切です。
運動と食事は重要な健康法である。
運動を続けることが大事で、少なくとも週 2 時間半程
度のサイクリングか早歩きなどの有酸素運動を専門家は
すすめている。
筋力を鍛えることも大事で、腕立て伏せや腹筋運動な
【Ⅰ】
【解 答】 (20 点)
ら家でも簡単にできる。
適切に食事をとることも大事な健康法である。野菜や
果物をとるとともに、糖や塩分をひかえることが有効であ
(A) ②
る。
(B) ③
タンパク質をとることも大事で、これは魚、鶏肉、豆
(C) ①
類やナッツ類を食べることで摂取できる。全粒穀物、とく
(D) ④
に全粒小麦粉パンや玄米は、十分な水分補給とともに
(E) ②
大事である。
(F) ③
というわけで、健康法とは、運動することと健康によ
(G) ④
い食物をとることのバランスである。
(H) ①
(I) ②
(J) ③
(各2点×10)
【解 答】 (20 点)
【解 説】
(A)because 以下の内容は「過去」 のこと。ago が
ヒントになります。
( B )現在完了時制になります。現在までの時間の広
がりを示す for ten years がヒントになります。
( C )at first は、「最初は、はじめは」 の意味です。
for the first time 「初めて」、firstly 「まず第
一に」、first 「第一の」 などの表現との違いを
意識することが大事です。誤答が目立った問題
です。
(D)最上級の意味(「一番」)を表す比較表現がポ
(A) ④
(B) ⑥
(C) ⑤
(D) ①
(E) ③
(F) ⑦
(G) ⑧
(H) ⑩
(I) ②
(J) ⑨
(各 2 点×10)
イントです。
( E )can’t afford で「余裕がない」の意味です。
( F )turned out to be で「であると分かった」の意
味です。
【解 説】
英語では、段落の最初にその段落の主題を示す主
題 文(topic sentence)が来て、その後に具 体 例が
( G ) w hile 「~している間に、ある行為が進行中に」 続くのが普通です。その点をふまえて、[ 大意 ] にある
の意味です。was sleeping の進行形がヒントに
全 体の話 題の流れをつかむのがポイントです。(C)の
公募制推薦入試/英語(後期)
increases で「上昇」 があり、However を挟んで、そ 【Ⅳ】
の逆の「下降」を表わす(E)の decreases に向かい、 【大 意】
Nevertheless(それでも)を経て、有酸素運動をする
オスロの道路に立つと、行き来する車が音もなくバス
と心拍数を高める((F)の raise)
というふうに、具体例
レーンを走っていることに気づく。ノルウエーは電気自動
をたどります。However, nevertheless など話のつな
車ブームにわいているのである。
がり方を表す言葉に注意しながら、文意を追うのがポイ
500 万の人口に過ぎないノルウエーに 35,000 の電気
ントです。(H)は、前後に as があって、as well as で
自動車が走っていて、その運転手の特典の一つが、バ
あろうと容易に推測できたようで、正答の多い問題でし
スレーンを走ることができることである。
た。それに対して、(J)に誤答が目立ちました。(J)の
電気自動車の大きな魅力は、その所有者への減税や
文章が、運動と食べ物の効用についての話を最終的に
報奨金や特典である。その広がりは、環境に対するノ
まとめている点に注意する必要があります。
ルウエー人特有の思いとは関係なく、大変な節約になる
ということを皆が認識したことから来ている。
特典は広範囲にわたっており、バスレーンを走行でき
ること、駐車料金・有料道路・フェリー代などが無料に
【Ⅲ】
【解 答】 (18 点)
なることに加えて、消費税(VAT)や車税の控除がある。
これは年間 1,000 ポンドもの節約に相当するという最近
の調査がある。
(A) ①
保守党環境相の Tine Sundtoft が語ったところでは、
(B) ⑥
ノルウエーは「ほとんど 100 パーセント継続可能な発電
(C) ④
力に恵まれている」ので、電気による輸送機関は「きわ
(D) ⑤
めて当然なことである」ということである。ただし、2017
(E) ③
(F) ②
(各 3 点×6)
年に上記の幅広い特典が失効したあと、その特典を政
府が継続しないのではないかという心配もある。
今のところ、好意的な政治情勢で売り上げは伸びて
【解 説】
いる。3 月には、テスラの新モデル S セダンが 1,493 台
メルボルンですから、舞台はオーストラリアです。不
というノルウエーでの 販 売 記 録を達 成しており、 最も
動産屋で、客がメルボルンの北、ロザンナ地区で、普
普 及した 車となっている。テスラは、 億 万 長 者 Elon
通サイズで 60 万ドル程度の物件を探しています。空所
Musk が設立した会社であるが、独創的にも固有の充
の前後に来る話題と英語表現をつなげることで、自然な
電ネットワークを国中に点在させて運営し、30 分の充電
会話の流れになるように空所の表現を補充します。(A) で 300 マイル走れるようにして長距離ドライブができるよ
(B)
( C)は比 較 的よくできていましたが、(D)
( E)に誤
うにしている。
答が目立ちました。(D)は、それに続いて客が 「それ
らの物 件の写 真と詳 細を見 せてほしい」と言っている
ことと、それまでに客の要 望と希 望 価 格の話 がなされ
ていることから、不動産屋の所有している about five 【解 答】 (42 点)
properties が 「 客 の 要 望と希 望 価 格 に 合 致してい
る」ことの説明であると判断します。(E)は、物件につ
問 1(A) 2 番目
③
4 番目
①
( B ) 2 番目
④
4 番目
①
いての客からの問合せに対して、不動産屋が了解した
(Yes)上で、書類棚から「出しましょう(I’ll get ... )」
と言っていることから、その間を埋める表現であると判
断することになります。
問2 ②
⑤
⑦
⑩
(完答 6 点)
(完答 6 点)
⑪ (順不同)
(各 6 点×5)
【解 説】
問1
(A)空 所は has nothing to do with となります。あと
に続く「大変な節約になる」(ノルウエー人特有の
気質とは「関係なく」)という内容との対比で考え
ます。
公募制推薦入試/英語(後期)
(B)空 所は which was founded by eccentric とな
ります。Tesla のあとに、カンマで囲まれた挿入節
が入って、Tesla をだれが設立したかを補足説明
しています。eccentric は、 後 続 の billionaire,
unique との関連から設立者のことであると考えて、
その直前に置きます。
問2
  1.第 1 段落の 2 行目にある The usually obedient
Norwegians ... not ... breaking traffic laws が
ヒントになります。often break traffic laws は本
文の内容とは逆になります。
  2.第 2 段落の3行目に電気自動車所有者の特典の一
つが the right to drive in bus lanes とあり、本
文の内容と一致します。
  3.第 3 段 落 の3行 目 に aren’t ... environmental
evangelists とあります。environmentalists とは
言っていません。
  4.第4段落の3行目に a thing of the past とありま
す。very popular today とはその逆になり、本文
と一致していません。
  5.第4段落の5行目に huge savings to be made と
あり、本文の内容と一致します。
  6.第5段落の1行目から2行目に exemption(控除)
for VAT and car tax と ありま す。becoming
more expensive とは本文の内容と一致しません。
  7.第5段 落の3行目に as much as £1,000 a year
in savings over the life of an EV とあり、本文
の内容と一致します。
  8.第6段 落 の4行目に the government may not
renew ... との懸念が示されています。電気自動車
の特典が継続されることを Tine Sundtoft が保証
しているわけではありません。
  9.第6段落の4行目に 2017 年以降の特典の継続につ
いての懸念が示されており、政府が継続するつもり
であるという内容は本文中には書かれていません。
10.第7段落の2行目に書かれているとおり、本文に一
致しています。
11.第7段落の5行目に書かれているとおり、本文に一
致しています。