臨床検査事業 Vol.10-24 C-07 発行 平成 22年 7月 検査内容変更のお知らせ 拝啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は格別のお引き立てをいただき、 厚くお礼申し上げます。 さてこの度、別掲の項目につきまして本年10月より検査方法・基準値等を変更させて いただくことに致しましたので、取り急ぎご案内申し上げます。 誠に勝手ではございますが、事情をご賢察の上、何卒ご了承の程お願い申し上げます。 敬具 記 変更内容 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ● 別掲の一覧表をご参照下さい。 実施期日 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ● 平成22年10月1日 (金) 受付日分より 検査内容変更項目一覧 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ コード 検査項目名 変更箇所 新 7359 ガストリン放出ペプチド前駆体 項目コード 7359 (ProGRP) 検 査 方 法 CLIA [アボットジャパン] 材 料 血漿 (EDTA、 ヘパリン) 検 体 量 0.3 mL 5343 EIA [シスメックス] 凍結 46.0 pg/mL 未満 所 要日数 2 ∼ 3 日 3∼4日 報告下限値 3.0 pg/mL 未満 8.0 pg/mL 未満 ― ECLIA [ロシュ・ダイアグノスティックス] 基 準 値 急性心筋梗塞診断のカットオフ値: 0.10 ng/mL 以下 0.100 ng/mL 健常者基準値: 0. 014ng/mL以下 報 告 桁 数 小数第3位、有効4桁 報告下限値 0.003 ng/mL 未満 0184 アデノシンデアミナーゼ〈血清〉検 査 方 法 酵素法 [極東製薬工業] 0067 アデノシンデアミナーゼ〈胸水〉 0462 ABO式血液型 0461 Rho (D) 因子 0463 Rh-Hr式血液型 高性能試薬への 変更および材料、 基準値の見直し 0.5 mL 基 準 値 80.0 pg/mL 以下 検 査 方 法 ECLIA [ロシュ・ダイアグノスティックス] 備考 血清 保 存 方 法 冷蔵 検体の安定性 10日 4784 心筋トロポニンT 旧 現行試薬の販売中止 による高感度試薬へ の変更 小数第2位、 有効4桁 0.02 ng/mL 未満 酵素法 [極東製薬工業] 現行試薬の販売中止 検 査 方 法 カラム凝集法 試験管法 (プレート凝集法) [オーソクリニカルダイアグノスティックス][オーソクリニカルダイアグノスティックス] 使 用 試 薬 バイオビュー抗A、抗B、抗Dカセット バイオクローン抗A、抗B、 アファーマジェン 検 査 方 法 カラム凝集法 試験管法 (プレート凝集法) [オーソクリニカルダイアグノスティックス][オーソクリニカルダイアグノスティックス] 自動測定装置導入 使 用 試 薬 バイオビュー抗A、抗B、抗Dカセット バイオクローン抗D 検 査 方 法 カラム凝集法 試験管法 (プレート凝集法) [オーソクリニカルダイアグノスティックス][オーソクリニカルダイアグノスティックス] rカセット 使 用 試 薬 バイオビューRh-h バイオクローン抗C、抗c、抗D、 抗E、抗e 0271 KL-6 基 準 値 500 U/mL 未満 500 U/mL 以下 表記法の適正化 1575 ヒスタミン 基 準 値 0.15∼1.23 ng/mL 0.18 ng/mL 以下 基準値の再設定 1843 ミオグロビン 〈血清〉 保 存 方 法 冷蔵 凍結 添付文書に準拠 検体の安定性 1週 12週 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ガストリン放出ペプチド前駆体 (Pro GRP) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ガストリン放出ペプチド前駆体(Pro GRP)の測定試薬を保存安定性の高い血漿材料を用いた試薬に 変更致します。 Pro GRPは血漿中での保存安定性が血清中より高いとされており、採血後の室温保存においても血清 より安定性が高いことが報告されています。 また、本変更に伴い基準値を変更させていただきます。 新旧二法の相関 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ (pg/mL) 100 80 新法 ︵血漿︶ 60 40 (旧) +10.6 Y (新) =1.19X n=71, r=0.9276 20 0 0 20 40 60 80 100 (pg/mL) 旧法 (血清) (社内検討データ) [材料による検体保存安定性比較] 【血清】 (%)105 Donor 1 Donor 2 Donor 3 Donor 4 Donor 5 Donor 6 Donor 7 Donor 8 Donor 9 Donor 10 Average 100 Remaining ProGRP 95 90 85 80 75 70 65 60 0 1 2 室温保存時間 3 (%)105 Donor 1 Donor 2 Donor 3 Donor 4 Donor 5 Donor 6 Donor 7 Donor 8 Donor 9 Donor 10 Average 100 Remaining ProGRP 【血漿】 95 90 85 80 75 70 65 60 0 (時間) 1 2 室温保存時間 3 (時間) (メーカー検討データ) 参考文献 宮越静代,他:医学と薬学 63,809∼815,2010. T.Yoshimura,et al. :Tumor Biol.29,224∼230,2008. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 心筋トロポニンT ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 現行試薬の販売中止に伴い、同一メーカーが販売する高感度試薬に変更致します。新試薬は ESC/ACCF/AHA/WHFによるガイドラインに準拠したもので、低値側の感度が優れています。 また、本変更に伴い基準値を変更致しますが、報告書へ記載する基準値は急性心筋梗塞のカット オフ値とさせていただきます。 ※ESC/ACCF/AHA/WHF;欧州心臓病学会/米国心臓病学会/米国心臓協会/世界心臓連合 新旧二法の相関 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 【全体】 【カットオフ値付近】 (ng/mL) (ng/mL) 0.18 20 Y (新) =0.843X (旧) −0.004 r=0.997, n=129 18 0.16 16 Y (新) =0.964X (旧) +0.017 r=0.962, n=44 0.14 14 0.12 新 法 新 法 12 10 0.10 0.08 8 0.06 6 4 0.04 2 0.02 0 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 0.00 20 0.00 0.02 0.04 0.06 0.08 0.10 0.12 (ng/mL) 旧 法 旧 法 0.14 0.16 0.18 (ng/mL) (社内検討データ) 参考文献 戸田圭三,他:医学と薬学 62,331∼340,2009. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ アデノシンデアミナーゼ (ADA) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 現行測定試薬の販売中止に伴い、同一の試薬販売元から発売される後継試薬に変更致します。 新旧二法の相関は良好で基準値等の変更はございません。 新旧二法の相関 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 【血清】 (IU/L/37℃) 100.0 90.0 (旧) −0.29 Y (新) =1.025X r=0.996, n=251 80.0 70.0 新法 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0 旧法 (IU/L/37℃) (社内検討データ)
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