No.19 - 山梨県富士山科学研究所

山梨県環境科学研究所
№19
5 月 5 日発行
「自然と触れ合おう」
5 月に入りました。5 月といえば、行楽の季節です。みなさんは行楽に行きましたか。
環境研の森は緑が目立つようになり、鳥の声もにぎやかです。5 月は外で過ごしやすい日が多い時期で
すが、それは人間以外の生きものにとっても同じで、色々な生きものを観察できます。まさに自然と触
れ合うにはもってこいの時期です。積極的に外に出かけてみましょう。
“
中川 雄三:監修 成美堂出版
身近で観察できる種から滅多に見ることができない貴重種まで、全
370 種の野鳥の見分け方や生態をわかりやすい解説で紹介します。監
修は環境科学研究所で開催される動物写真展などでおなじみの動物
写真家の中川雄三氏です。
観察カレンダーや、野鳥の生息環境などのデータも豊富に載ってい
るのでバードウォッチングの心強い味方となる本です。また、鳥たち
のダイナミックな生態を捉えた美麗な写真にも注目してください。
書名
:
著者
☆『96%の大絶滅』
:
丸岡 照幸
★『雑草の自然史』
:
藤島 弘純
☆『植物気候学』
:
福岡 義隆
★『なぜ地球の生きものを守るのか』
:
日本生態学会
☆『平成の名水 100 選』
:
主婦の友社
★『植物のふしぎ』
:
萩原 信介
☆『どっちがオス?どっちがメス?』
:
今泉 忠明
他にも多数
実施期間:5 月 7 日(金)∼6 月 6 日(日)
毎日の生活の中で、どんな鳥をみかけますか?
注意して見てみると、こんなに種類が多いのかと驚くかもしれません。
今回の特設コーナーでは、楽しく野鳥観察できる本を紹介します。
本棚から拝借
『身近な鳥の図鑑』
平野
伸明・著
ポプラ社
野鳥が生息地ごとに分類して紹介されています。違う角度
で撮影された写真も載っているので、知りたい野鳥がある
方は、まずこの本で探してみてください。
ここで紹介した本のほかにも、
環境情報センターでは野鳥に関す
る本をたくさん所蔵しています。
お気軽にスタッフに声をかけてく
ださい。
本棚から拝借
『大人のためのバードウォッチング入門』
谷口 高司/谷口
りつこ・著
東洋館出版社
一番身近なスズメから、徐々に視野を広げてバードウォ
ッチングを楽しむ方法がイラストでわかりやすく紹介さ
れています。
→特設小コーナーにて
「春の森を歩こう」開催中!
実施期間;5/6∼5/23 まで
手軽に身近な自然を感じられますね。
次回の特設コーナー
水について知ろう! (実施期間:6 月 7 日∼6 月 30 日)
水は地球をめぐり私たちに様々な恩恵をもたらしています。
しかし、現代はそんな水に深刻な危機が迫っています。
次回の特設コーナーでは水に関する本を紹介します。
展示図書予告
・
『水はめぐる』ロシェル・ストラウス・著
汐文社
地球をひとつの井戸と仮定し、水の現状と問題をわかりやすく解説します。
・
『みずってなんだろうシリーズ』全 5 巻
ポプラ社
様々な角度から水について、子どもにもわかりやすく解説しているシリーズです。
日時:5 月 9 日(日)10:30∼、13:30∼
場所:環境研の森の中
1回約 30 分
(雨天時は本館 3 階談話室で実施)
幼児から小学校低学年を対象に、絵本の読み聞かせやゲームを通して本に親しんでもらい、自然や環境に
ついての興味や関心を高めます。毎月第 2 日曜日に開催します。どなたでも参加できますのでお気軽におこ
しください。
今月のおはなしかいのテーマ
動物の生態は、不思議がいっぱい。知っているようで知らない動物の不思議に迫ります。
今月のおはなしかいで読む本
『しっぽのはたらき』川田 健・文
福音館書店
しっぽといっても、サルのしっぽとウシのしっぽでは役割が違います。色々な動物のしっぽが、どんな働き
をしているのかを描いた絵本です。
『このはなだれの? 』
堀 浩・監修
ひさかたチャイルド
大きな写真で、動物の鼻がどうなっているのかを学びます。迫力ある写真は、子どもはもちろん大人の方も
一緒に楽しめます。
※内容は予告無く変更する場合があります。
★春の自然と山野草観察会
日時:5 月 23 日(日)9:00∼12:00(雨天決行)定員:30 名
対象:県内在住・在勤の小学生∼成人(高校生以下は保護者同伴)
受付:4 月 23 日(金)9:00 から電話または来所にて(定員になり次第締め切り)
場所:北富士演習場内
問い合わせ先:0555-72-6203(環境教育・情報担当)
富士山麓における春の自然と山野草などの観察を行います。
★環境科学講座「地球温暖化と夏の健康」
日時:5 月 29 日(土)13:15∼16:30(受付は 12:45∼)対象:高校生以上
場所:本館内
1階
ホール
地球温暖化がもたらす環境の変化と、夏の健康問題について講演します。
★野鳥観察会
日時:6 月 5 日(土)8:00∼11:30
(小雨決行) 定員:24 名
対象:県内在住・在勤の小学生∼成人(中学生以下は保護者同伴)
受付:5 月 5 日(水)9:00 から電話または来所にて(定員になり次第締め切り)
場所:環境研周辺の森
問い合わせ先:山野草観察会と同じ
環境研周辺の森に棲む野鳥の観察会です。日本野鳥の会富士山麓支部の方が講師として同行します。
きれいな花にはワケがある
桜の花は散ってしまいましたが、藤、牡丹、薔薇とこの季節はまだまだ花盛りです。すこし外を歩いただけでも、
ツユクサや、タンポポなど色とりどりの花を見かけることができます。
一口に花といっても、たくさんの種類があります。花の美しい姿は私たちの心を奪いますが、どうしてこんなにた
くさんの種類の花があるのでしょうか。また、花は何のために咲くのでしょうか。
花は植物の生殖器官です。めしべにある柱頭という部分におしべで作られた花粉がくっつくことで種子ができま
す。これを受粉といいます。しかし、受粉は同じ花の中のめしべとおしべで行うと実りがよくないので、同じ種類の
別の花に花粉を運んでもらう必要があります。その運び手となるのは、ミツバチなどの虫を始めとする送粉者た
ちです。植物は自分から動くことができないので、花粉を運んでもらうために様々な工夫をして送粉者たちを呼び
込みます。つまり、花の美しい姿形や遠くまで香る匂いなどは、すべてこの送粉者たちを惹きつける戦略なので
す。
このように、花はただきれいなだけではなく、そこには花粉を効率よく運んでもらうための戦略があります。そん
な花の不思議をもっと知りたいなら、『花と昆虫、不思議なだましあい発見記』(田中 肇・文 講談社)を読んで見
てください。この本を読めば、もう花のことをただきれいだなと眺めることができなくなるかもしれません。
【編集後記】
環境情報センターだより№19 はいかがでしたでしょうか。今回は野鳥や花に関する記事を中心にお送りし
ました。次回は梅雨の季節に入るということで、水に関する記事を中心に紹介します。№20 は 6 月 5 日発行
予定です。次回もお楽しみに。(担当:オザワ)
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