海外7ヶ国の都市・地域において環境ビジネス案件を支援します

記者発表資料
平成28年4月21日
アジア低炭素化センター
(環境局環境国際戦略課)
報道機関各位
海外7ヶ国の都市・地域において環境ビジネス案件を支援します
~インドネシア/パラオ/フィリピン/ベトナム/マレーシア/カンボジア/タイ~
アジア低炭素化センターは、平成 22 年 6 月設立以来、市内企業等の海外展開を積極的に支援して
おり、これまで 91 社と連携して国等の資金を活用した調査を 115 件実施しています。
このたび、アジアの 7 ヶ国の都市・地域において、新たに、環境ビジネス案件の支援を行うことが
決まりましたので、お知らせします。
各都市・地域で、複数の環境ビジネス案件に焦点をあて、詳細調査を行うことにより、省エネルギ
ーやリサイクルの推進に貢献するほか、本市内企業の海外ビジネス展開を加速します。さらには、本
市と各都市・地域の更なる連携強化につなげます。
記
環境省-平成 28 年度我が国循環産業海外展開事業化促進業務及び循環産業の国際展開による海外
での CO2 削減支援委託業務-
1 インドネシア共和国スラバヤ市における分別・堆肥化複合施設を核とした事業系廃棄物対策システム
構築事業 [インドネシア]
大規模な分別施設や堆肥化処理施設等を有するエコ・パークを建設するとともに収集運搬事業に参入し、レス
トラン等から排出される事業系廃棄物の減量化・資源化をスラバヤ市との協働で目指す。また、廃棄物管理シス
テム構築等の支援を行い、廃棄物の適正処理等によるごみ処理経費の削減を図る。その際、日本で運営している
システムの活用・展開を検討する。
2 インドネシア共和国北スマトラ州におけるリサイクル燃料等を活用した効率的な有害有毒廃棄物処理
事業に関する事業環境調査 [インドネシア]
現地企業が収集・保管を実施する有害有毒廃棄物のうち、特に違法な処理状況が常態化している「医療系廃棄
物」の適正かつ効率的な処理スキームを構築することを目指す。同時に、事業採算性(投資回収年数)
、環境負
荷低減、社会的受容性の観点から評価を行うとともに、現地への投資スキームも併せて調査・検討する。
3 パラオにおける包括的有機資源循環システム構築事業 [パラオ]
温室効果ガスの排出削減、廃棄物埋立処分量の削減、再生可能エネルギーの創出、農業・観光産業の振興等多
面的なベネフィットを創出するため、含水率の高い有機廃棄物等(生ごみ、下水・浄化槽汚泥、家畜糞尿等)の
湿式メタン発酵を用いて、資源循環モデルの実現を目指す。
4 フィリピン向け水銀含有廃棄物広域処理事業 [フィリピン]
水銀含有の有害廃棄物の処理が問題となっているフィリピンにおいて、セブ市との都市間連携の下、日本企業
の有する小型蛍光灯破砕機を活用し、営業広域化による数量の確保と処理対象品目の増加を行うことでビジネス
モデルを確立させ、包括的な水銀廃棄物対策の実現を目指す。
環境省-平成 28 年度低炭素社会実現のための都市間連携に基づく JCM 案件形成可能性調査事業-
1 ハイフォン市・低炭素化促進事業(エネルギー分野) [ベトナム]
ハイフォン市と北九州市の協力協定の枠組の下、ハイフォン市における低炭素化事業促進のため、エネルギー
分野を中心とする「工場等の低炭素化促進事業」及び「離島における低炭素型車両導入に向けた新たな資金調達
メカニズム」を構築し、大幅な温室効果ガス(GHG)排出削減を目指す。
2 JCM 推進に向けたイスカンダル・モデルプロジェクト推進事業 [マレーシア]
イスカンダル地域開発庁(IRDA)と北九州市の提携関係の下、IRDA が推進する「Low Carbon Society Blueprint」
実現に向けた活動と足並みをそろえ、工場における低炭素化の実現に向けた活動を実施し、マレーシア国のメリ
ットに対する認知度向上、大幅な GHG 排出削減を目指す。
3 プノンペン都気候変動適応行動計画策定支援事業 [カンボジア]
プノンペン都との姉妹都市の枠組の下、同国の気候変動戦略計画を踏まえ、気候変動に伴う種々の問題に対処
し、持続的発展を実現するための「プノンペン都気候変動適応行動計画」の策定を支援する。この行動計画を実
行に移すためのパイロットプロジェクトを提案し、大幅な GHG 排出削減を目指す。
4 プノンペン都における省エネ・再エネの導入促進による低炭素化推進事業 [カンボジア]
プノンペン都と北九州市の提携関係の下、大型病院等を対象とした再生可能エネルギーの導入と高効率な空調
システム等の省エネ化の推進、セメント工場を対象とした排熱回収発電システムの導入等を通じて、大幅な GHG
排出削減を目指す。
5 エコ・インダストリアルタウンにおける低炭素化モデルの実現及び普及推進事業 [タイ]
タイ工業省工場局(DIW)及び IRPC 社並びに工業団地公社(IEAT)と北九州市の提携関係の下、エコ・インダ
ストリアルタウン化を進めるタイ・ラヨン県の 2 つの工業団地を中心に、省エネ化の推進、再生可能エネルギー
の導入、総合エネルギー利用効率の高い発電システムの導入等を通じ、大幅な GHG 排出削減を目指す。
6 タイ国ラヨン県における都市固形廃棄物焼却廃熱利用発電事業 [タイ]
廃棄物発電の導入が急務なタイにおいて、ラヨン県との都市間連携の下、日本企業の有する環境負荷の
少ない高効率施設等を導入することにより、持続性のある都市廃棄物適正処理モデルを構築する。また、同モデ
ルをタイ全土に普及することで、大幅な GHG 排出削減を目指す。
※事業主体、共同実施者等は、別紙「平成 28 年度 環境省補助事業一覧」ご参照下さい。
※本件に関するお問合せは下記窓口へお願いします。
【問合せ窓口】アジア低炭素化センター(環境局環境国際戦略課)
担当:園、酒井(TEL:662-4020)
別紙
平成 28 年度 環境省補助事業一覧
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(*1)
上段:
【地域】/ 件名○○○○○
申請額
下段:◎実施主体、○共同実施者
(万円)
【インドネシア・スラバヤ市】
インドネシア共和国スラバヤ市における分別・堆肥化複合施設を核と
した事業系廃棄物対策システム構築事業
800
◎㈱西原商事
○北九州市、(公財)北九州国際技術協力協会、(公財)地球環境戦略研究機関(IGES)
【インドネシア・北スマトラ州】
インドネシア共和国北スマトラ州におけるリサイクル燃料等を活用
した効率的な有害有毒廃棄物処理事業に関する事業環境調査
800
◎㈱新菱、○㈱日本総合研究所、北九州市
【パラオ】
パラオにおける包括的有機資源循環システム構築事業
500
◎㈱アミタ持続可能経済研究所、○北九州市
【フィリピン】
フィリピン向け水銀含有廃棄物広域処理事業
3,000
◎野村興産㈱、○北九州市
【ベトナム・ハイフォン市】
ハイフォン市・低炭素化促進事業(エネルギー分野)
1,150
◎㈱エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所、○北九州市
【マレーシア・イスカンダル開発区】
JCM 推進に向けたイスカンダル・モデルプロジェクト推進事業
750
◎㈱エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所、○北九州市
【カンボジア・プノンペン都①】
プノンペン都気候変動適応行動計画策定支援事業
900
◎㈱日建設計シビル、○北九州市
【カンボジア・プノンペン都②】
プノンペン都における省エネ・再エネの導入促進による低炭素化推進
事業
900
◎㈱エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所、○北九州市
【タイ・ラヨン県①】
エコ・インダストリアルタウンにおける低炭素化モデルの実現及び普
及推進事業
900
◎㈱エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所、○北九州市
【タイ・ラヨン県②】
タイ国ラヨン県における都市固形廃棄物焼却廃熱利用発電事業
900
◎㈱エックス都市研究所、○北九州市、㈱NTT データ経営研究所
*1:JCM(Joint Crediting Mechanism)
:二国間クレジット制度であり、途上国への温室効果ガス
削減技術・製品・システム・サービス・インフラ等の普及や対策を通じ、実現した温室効果
ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価し、日本の排出削減目標の達成に活用す
るもの。
申請額合計:1.06 億円