中学校 外国語(英語)科 1年生

神奈川版:「読解力」向上のためのガイドブック
中学校 外国語(英語)科
1年生
Unit4 Guessing Game
英語科
1年
Unit4
1 単元の目標
Guessing Game
2 生徒について
趣味や持ち物などの話題を聞き合い、友達と会
6月に実施。学級は45人(男子23人、女子22人)、
話を続けようとする態度を養う。(関心・意欲)
その内、帰国生徒が5人。ほとんどの生徒が英語に興
自分の好きな物や趣味などについて語ること
味・関心をもっており、英語を過去に学習した経験を
ができ、課題に即して読むことができるようにす
もつ生徒も多い。男女の仲も良く、男女間のペアワー
る。(表現)
クやwalk aroundのなどの時も積極的に活動している。
趣味や持ち物などの説明や質問を理解し、応答
その中で、一部の生徒は英語嫌いになりつつあり、活
することができるようにする。(理解)
動に対して消極的になりがちである。そのような生徒
一般動詞の肯定文、疑問文、否定文について理
に対して効果的な手だてを考えている。guessing game
解することができるようにする。(言語・文化)
は、本来三人称単数を導入した後で行うべき活動であ
「テキスト」を理解し、解釈する力を育てる。
るが、生徒の状況にあわせ、この時期に行った。
3 評価規準
コミュニケーションへの
関心・意欲・態度
コミュニケーションに
表現の能力
言語や文化についての
知識・理解
理解の能力
初歩的な英語を正しく
初歩的な英語の概要を
言語や言語の運用につ
関心をもち、積極的に言語 音読することができる。
正しく読み取ることがで いての基本的な知識を身
活動を行い、コミュニケー
きる。
に付けている。
ションを図ろうとする。
4 学習指導計画
各時間
①
付けたい力
一般動詞 like, play等を理解
(1時間) させる。
②
一般動詞の疑問文と否定文
(1時間) を理解させる。
学習活動
対象とするテキスト
一般動詞を使い、趣味や持ち物を語る ・ワークシート
活動。【情報の取り出し】【解釈】
一般動詞の疑問文、否定文と疑問文の ・ワークシート
答え方を練習する活動。
【情報の取り出し】【解釈】
③
一般動詞の運用を理解する。
(1時間)
guessing game において即応 ことを紹介する活動。
一般動詞を使い、自分のことや友人の ・ワークシート
・guessing game
した読みができるようにさせ 【情報の取り出し】【解釈】
る。
④
教科書本文の内容を理解さ
(1時間) せる。
⑤
(1時間)
まとめの学習をさせる。
教科書の内容を理解する。(音読、本 ・教科書
文の内容確認、単語など)
文法事項の定着と一般動詞を使って
自己紹介する。
1
・教科書
・ワークシート
5
授 業 計 画 【 Unit4 】 ( 5 時 間 中 3 時 間 )
時間
学習内容
テキスト
1
評価
評価規準
評価方法
学習活動
予想される子どもの反応
○Singを歌う。
授業へ参加する姿勢を
表す。
○Jazz chants 2.Short dialogue 3.Numbers from 11 to
30. 4.The day of the week を立って発話してい
く。
リズムよく Jazz Chants
や短い対話文が読め、
基礎的な文、単語を習
得する。
CDを聞き、キーポイ 初歩的な英語の情報 記述の点検 ○CDを聞きその内容についての質問に答える。
答を解答欄に記入し答え合わせをする。
ントとなる内容を聞きと を正しく聞き取るこ
る。
とができる。
【理解の能力】
CD
一般動詞 like, have 等 言語や言語の運用に 記述の点検 ○教師の口頭による導入(oral introduction)を聞
き理解し、活動(activity)に参加し、確認のプ
を理解する。
ついての基本的な知
リントに記入する。
識を身に付けている。
【言語や文化】
ワークシート
2
授業へ参加する姿勢を
表す。
リズムよく Jazz Chants
や短い対話文が読め、
基礎的な文、単語を習
得する。
○Singを歌う。
「話すこと」の言語活 行動の観察 ○Jazz chants 2.Short dialogue 3.Numbers from 11 to
30. 4.The day of the week を立って発話してい
動に積極的に取り組
く。
んでいる。
【関心・意欲・態度】
CDを聞き、キーとな 初歩的な英語の情報 記述の点検 ○CDを聞きその内容についての質問に答える。
る内容を聞きとる。
答を解答欄に記入し答え合わせをする。
を正しく聞き取るこ
とができる。
CDとワークシ
【理解の能力】
ート
○教師の口頭による導入(oral introduction)を聞
き理解し、活動(activity)に参加し、確認のプ
リントに記入する。
Do you∼?
You don’t∼.の文を理解
する。
2
「読解力」
スキル
指導上の留意点
◇生徒が参加しやすい雰囲気を作る。
◇全員がリズムよく言えるようテンポよく授業を進め
る。
情報の取り出し
解釈
(CD)
○情報を正確に聞き取ることが ○CDの音量に注意をはらう。
できる。
○like, have の用法が理解でき ◇どれだけの生徒が理解しているのか、形成的評価を行
る。
う。その評価により授業の進め方を考える。
クラスの友達に質問して、その持ち物を持っている人の名前を2人書き入れなさい
情報の取り出し
have
Name
Name
解釈
(ワークシート) a digital camera
a mountain bike
an American friend
自分がした会話を下に英語で書いてみよう。
◇生徒が参加しやすい雰囲気を作る。
◇全員がリズムよく言えるようテンポよく授業を進め
る。
情報の取り出し ○情報を正確に聞き取ることが ○CDの音量に注意をはらう。
解釈
できる。
(CDとワーク
シート)
○Do you∼? You don’t の運用が ◇どれだけの生徒が理解しているのか、形成的評価を行
理解できる。
う。その評価により授業の進め方を考える。
3
時間
学習内容
テキスト
3
評価
評価規準
評価方法
○Singを歌う。
授業へ参加する姿勢を
表す。
リズムよく Jazz Chants
や短い対話文が読め、
基礎的な文、単語を習
得する。
学習活動
予想される子どもの反応
「話すこと」の言語活 行動の観察 ○Jazz chants 2.Short dialogue 3.Numbers from 11 to
30. 4.The day of the week を立って発話してい
動に積極的に取り組
く。
んでいる。
【関心・意欲・態度】
初歩的な英語の情報 記述の点検 ○CDを聞きその内容についての質問に答える。
答を解答欄に記入し答え合わせをする。
CDを聞き、キーとな を正しく聞き取るこ
る内容を聞きとる。
とができる。
【理解の能力】
CD
○walk around(教室の中を歩いて)をして、その
情報にあう生徒を二人さがす。
一般動詞の運用につい
ての力が身に付いている
か、確認する。
○walk around (教室の中を歩いて)して、自分
が会話した文や得た情報をワークシートに書
く。
一般動詞を書くことが
できるか確認する。
ワークシート
初歩的な英語で書か 行動の観察 ○箱の中から友達の情報が書いてあるワークシ
ートを一枚とり、前に出て、その文を三人称に
課題に即応した読む能 れた内容が表現され
して読んでいく。
るように適切に音読
力の育成する。
できる。
【表現の能力】
Guessing Game
紙面の都合上小単元名④⑤は省略しています。
4
「読解力」
スキル
指導上の留意点
◇生徒が参加しやすい雰囲気を作る。
◇全員がリズムよく言えるようテンポよく授業を進め
る。
情報の取り出し
解釈
(CD)
○情報を正確に聞き取ることが ○生徒が聞きやすいように、CDの音量に注意をはらう。
できる。
○Do you ∼?
◇基本的な対話に一文加えて話すことができる。
Yes, I do. No, I don’t などの文
を用いて情報を得ることがで
きる。
情報の取り出し ○自分が会話した文や得た情報 ◇正しい文が書けるようにする。
解釈
をワークシートに書くことが
(ワークシート) できる。
情報の取り出し
解釈
(Guessing Game)
○課題に即して、正しく文が読 ○適切な速さと声の大きさで読めるようにする。
める。
・Guessing Game については、次ページを参照
5
6 本単元・題材の学習と「読解力」
本単元のねらいは、趣味や持ち物などの話題を一般動詞や Do you∼?の疑問文を用いて会話や質問しあうこと
であるが、PISA 型読解力に直接関連する活動は、Guessing Game である。次に手順を示す。
Guessing Game を行う時、動詞の三人称単数形の文法事項を導入し、使われる表現も練習しておくようにする。
1 下のワークシートの下線に指定された一般動詞(live, speak など)を入れて文を作らせる。
2 Nickname は、友人に分からないものを書かせる。Male か Female に○を付けさせて、男子か女子か分かる
ようにしておく。
May I introduce
to you ?
Yes, you may.
Male / Female
Nickname
speak(話す)
like(好きだ)
play(−する)
have(持っている)
eat(食べる)
read(読む)
watch(見る)
.
My nickname is
I
I
I
I
I
I
I
.
.
Please guess . Who is he/she ?
3 書いたら集め、教師が文をチェックする。
4 完成したワークシートを箱に入れる。
5 授業にその箱を持っていき、順番で一人ずつその箱からワークシートをとる。自分の書いたワークシート
を取ったときは、やり直して、もう一度取り直す。
6 取ったワークシートを皆の前で読む。そのときワークシートには、一人称で文が書いてあるが、その文を
三人称に直して読む。
7 最後にクラスの皆に Who is he/she ?と聞き、だれが書いたのか当てさせる。
この活動は、一人称の文を見てすばやく三人称に直し正しく読んでいく活動である。課題に即応した読む能力
の育成と「テキスト」を理解し、解釈する力に注目した活動である。
PISA型読解力の要素として、「Ⅰ受信・受容」、「Ⅱ思考・判断・創造」、「Ⅲ発信・提示」の三つがある。
この授業例での要素としては1.Input 2.Intake(Practice) 3.Output 4.Assessment 5.Actionとなっており、PISA型読解
力の要素と重なり合うことが多い。この形が、スキルの基本と考えている。具体的に次のように説明できる。
1 生徒にguessing gameの説明をし、やり方や書き方その際一般動詞に注意するなどの指導をする。(Input)
2 生徒が、実際に文を練習し、考えながらワークシートをうめる。(Intake)
3 生徒が、手にしたワークシートを皆の前で読み発表する。(Output)
4 その発表を評価する。(Assessment)
5 評価でCがついた生徒への手立てをする。(Action)
神奈川版「読解力」は、テキストの対象が拡大されているため、音声や絵、写真などを利用することができ
る。そのため、様々なテキストから情報の取り出しや吟味などができ、生徒から多様な考えを引き出すことが
可能である。また、神奈川版「読解力」は、いわゆる内容の理解にとどまるのではなく、自分の考えや意見を
発信していくことが大切である。
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