コンセプトセットメソッド - 大学生協 学会支援センター

コンセプトセットメソッド
コンセプトワークにより知を紡ぐ方法論
東京大学(知的資産経営)、一橋大学(MBA) 妹尾堅一郎(せのお けんいちろう)
[email protected]
コンセプトセットメソッド/コンセプトワーク/概念系/授業法/学習方略/社会人教育
はじめに
混沌としてまだ体系化されていない実践分野の先端融合領域における人財育成では、従来の「知識伝授
型」の授業法は適切ではない。そこでケースメソッドやプロジェクトメソッドあるいはロールプレイメソッド等の
体験学習型の方法が試みられている。しかしそういった中でも、議論を深めたり、概念的に整理したり、新し
い発想を行ったりすることは容易ではない。そこで、筆者達は多くの人材育成プログラムにおいて、「概念
系」を用いて事象の意味を探索学習する「コンセプトセットメソッド」を開発し、試行を続けている。例えば「代
替・補完・相乗」という概念系あるいは枠組みを補助線的に与えることによって、思考の展開が促進される。こ
れは一種のコンセプトワークであると共に、発想法でもあり、また「気づき・学び・考える」行為を促進するもの
である。本報告では、このメソッドの概要を事例と共に紹介し、その可能性を議論する。
1.背景
本報告の事例を現在遂行している「サービス・マ
ネジメント」科目は、経済産業省が行った平成 20 年
度産学連携人材育成事業(サービス人材分野)にお
ける「ホスピタリティ・マネジメント高度経営人材育成
プログラム開発」事業の一つとして一橋大学大学院
商学研究科(MBA)が開設した新規科目である。
2009 年度の立ち上げ当初より担当している筆者
は、先端融合領域における先導的人財の育成とし
て、従来型の教育モデルである「知識伝授型」の授
業法を超える試みを行っている。「確かめられ・体系
立てられた・知識を・知っている人から・知らない人
へ・順序だてて・教える」ことは、既存の確立した学
問領域における知識の継承については効果的・効
率的であるかもしれないが、進展している実践領域、
しかもイノベーションを起こすような人財を育成しよう
とする領域には必ずしも適切でない。なぜならば、
こういった知識伝授と修得を行っても、既存の枠内
で既存モデルを継承する人財の育成にとどまってし
まうからである。【1】通常、先端的な領域では、ケー
スメソッドやプロジェクトメソッドあるいはロールプレ
イメソッド等の体験学習型の方法が試みられている。
多くの MBA 等において、これらの授業法が講義に
替わり主流となっているのは、そのような理由に他な
らない。【2】
しかしながら、そういった事例や実践がまだ十分
ではない段階では、これらのメソッドも実践しにくい。
サービス分野における将来幹部候補であるリーダ
ー層の育成について筆者は、議論の素材としての
「論点群」とそれを活用して「気づき・学び・考える」こ
とを喚起する「方略群」とを組み合わせる「論点マネ
ジメントメソッド」を開発した。受講生が課題遂行等と
クラスセッションを通じて、自学自習と互学互修とを
進展させる方法論である。この全体概要については、
昨年度の PC カンファレンスにおいて報告を行った
【3】。そこで示した8つの学習方略の中の一つに、
次のようなコンセプトワークの活用がある。
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【学習方略5: コンセプトワークによって、事業や業
界のとらえ直す】
コンセプトセットを活用して観光ホスピタリティ分野
をとらえ直してみる。
例えば、次のような概念セットが例示できる。
・関係性の概念セット例: 代替、補完、相乗
・マーケティングにおける古典的な概念セット例:
ライフスタイルとライフステージ
・評価における概念セット例(5E: Effectiveness
(有効性)、Efficacy(効能性)、Efficiency(効率性)、
Elegance ( 洗 練 性 ) 、 Ethics ( 倫 理 性 ) ) 、 結 果
(output)と成果(outcome)、等
2.概念セットを用いた議論を通じた学習事例
サービスについて検討を行っていくために、コン
セプトワークを活用する。すなわち、関連する概念
セットを提示し、解説を行い、その上で、それぞれの
概念セットを使って任意のサービスの考察を行って
くることを事前課題として提出させる。それに基づき、
授業内ではグループセッション、クラスセッションを
行う。
ここでは、その概念セット例を二つ示すことにしよう。
以下、解説の要点を示す。
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(1)「代替」「補完」「相乗」
サービス・マネジメントに関する大きなイシューは、
モノづくりとサービスの関係である。サービスとモノ
づくりは日本経済の両翼に別個に置かれて独立し
て機能しているわけではなく、相互に密接に関係し
ている。つまり、「製造業」と「サービス業」、あるいは
モノづくり と サービス は別物ではない。
【モノとサービスの3つの関係性】
モノとサービスの関係性は、「代替、補完、相乗(あ
るいは相殺)」の三点セットで検討することができる。
この概念セットを簡単に例えれば、コーヒーと紅茶、
コーヒーと砂糖やミルク、コーヒーとビスケットや煙草
の関係となる。コーヒーと紅茶は、どちらを飲むかと
いう選択関係になる。コーヒーと砂糖やミルクは、コ
ーヒーの味わいに付加価値を与えるものとなる。そ
して、コーヒーとビスケットは、コーヒーを飲めばビス
ケットを食べたくなり、ビスケットを食べればコーヒー
が飲みたくなる、といった相乗的な関係になる。(ち
なみに、コーヒーと梅干しは相殺関係である)。
【モノとサービスの補完関係】
製造業によって創られる装置類等の モノ がサー
ビスに寄与する。介護サービスが電動入浴機の導
入によって、より付加価値の高い利便性を得る。ま
た、ユニバーサルデザインによる モノづくり によっ
て多くのサービスが円滑になっている。逆に、モノ
づくりがサービスによって助けられる補完関係もある。
特にサービスの生産性の向上には、よくICTの活用
はもとより、多くの モノ が設備や什器備品として活
用される。つまり、モノとサービス、製造業とサービス
業は 別物 ではない。
【モノとサービスの代替関係】
代替は、例えば消費者がモノを買うか(それによっ
て製造業は潤う)、あるいは借りるか(それによって
サービス業がより潤う)という「モノの所有からサービ
スの使用」への移行に典型的に現れる関係である。
典型例は例えば<iPod>に見ることができるだろう。
インターネットから音楽をダウンロードして、それをi
Podに入れて楽しむようになった。これは、メディア
がカセット、CD、MDから変わっただけと受け取っ
てはならない。背後にある概念が大きく変化してい
ると見るべきである。つまり、ビジネスの観点からみ
れば、これは「所有から使用へ」へのコンセプト転換
である。つまり、iPodはサービスのパラダイム・シフト
の象徴なのである。
「CDが欲しいのか、それともその曲が聞きたいの
か」「DVDが欲しいのか、それともその映画が見た
いのか」「漫画本が欲しいのか、それとも漫画が読
みたいのか」「ソフトウェア自体が欲しいのか、それ
ともソフトウェアの機能を使いたいのか」「計算機が
欲しいのか、それとも計算結果が欲しいのか」「社屋
が欲しいのか、それとも仕事場が欲しいのか」「警備
員が欲しいのか、それとも警備サービスが欲しいの
か」「自動車が欲しいのか、それとも目的地へ移動し
たいのか」「スーツケースが欲しいのか、それとも荷
物を運びたいのか」等々の質問で引き出されるのは、
「所有より使用へ」とコンセプトが移りつつあることで
ある。
【モノとサービスの相乗関係】
モノとサービスが相互に関係し、モノが売れれば
サービスが伸び、サービスが伸びればモノが売れる
という関係である。最近の好例としては、iPod(モノ)
とiTunes Store(サービス)の関係が挙げられるだ
ろう。iPodが売れれば、iTunes Store を通じて楽曲
等の購入も増える。iTunes Store が充実すればす
るほど、よりiPod は普及する。さらにiPodは多様な
ラインアップを展開して買い換え、買い増し需要を
喚起するし、またiTunesでは音楽のみならず、多様
なコンテンツを用意するようになる。さらに、iPod は
iPhoneやiPadに進化しながら携帯電話やパソコン
市場に浸食を始めている。
このように、製造業とサービス業の間には、代替・
補完・相乗という関係がありえるのであり、これらの
関係性を検討・考察を行うことがイノベーションに大
きなヒントを与えてくれる。
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(2)「問題解決」とサービス提供の 3 モデル
【タイプ1:キオスク】
サービスの提供者もサービス顧客も「問題解決」自
体について共通認識があるときに成り立つモデル。
顧客が抱える問題を解決する策を提供者に伝えると、
その解決策(商品なりサービスなり)が提供者から顧
客に提供される、という構図である。これはあたかも、
駅のキオスクで「ガムちょうだい」「あいよ、105 円ね」
というやりとりが行われているのと同様であることから、
「キオスク」タイプと呼べるであろう。
このタイプでは、サービスの提供者も顧客も共通
の「問題と解決」を了解していることが前提となって
いる。顧客が「何々が欲しい」と解決策を提起すれ
ばすぐに「はいよ」と欲するものが提示され、問題状
況自体が解消されるということになる。
【タイプ2:化粧品売り場】
顧客の側は自らの問題を自覚しているが、解決策
がわからないので、解決策を知っているであろう、
いわばその道のプロに解決を頼むというモデルで
ある。この場合、顧客とサービス提供者は、「問題」
の提示者と「問題」の解決者という関係である。 例え
ば、「お腹が痛い」といって医者に行くと、医者は診
察した結果「では、この薬をのんで下さい」と解決策
を与えてくれる。このとき、病人は問題を自覚してお
り(その問題の原因まで知っている場合も、そうでな
い場合もある)、一方、多くの場合医者はその解決
策を知っている。こういった関係は「日焼けしてしま
ったので美白したいのですが」という顧客からの相
談(問題提示)に対して、「では、このホワイトニング
をお薦めします」といってある商品(解決策)を示す
「化粧品売り場」と同様であろう。こうしたタイプでは、
顧客と販売者の間で「問題」は共有できる。この「解
決」で容易に合意が可能となるかどうか、それが解
決策を提示する側の力量に依存するところも大きい
と言えよう。
【タイプ3:人生相談所】
第三のタイプは、顧客も販売者も双方にとって「問
題」も「解決」も曖昧である場合だ。顧客は問題を提
示できず、「何かおかしい、何か足りない」といった
状況を訴えるが、サービス提供者も何をしていいの
かわからない。そこで、「一緒に考えましょう」と顧客
と提供者が共に問題状況の認識を行うことになる。
この場合、提供者は顧客の カウンセラー になるこ
とから、双方の関係は「人生相談所」タイプと呼ばれ
ることができるだろう。というのも、自分の問題を明確
に認知している人は、その問題を解決できるところ、
例えば病院や警察に行くはずであり、人生相談所
には行かないからである。カウンセリングを受ける人
の多くは漠然とした不安を感じ、現状を変えたいと
思っているのだが、何が問題かは明確にわからな
い。彼らは、カウンセラーと対話を繰り返すうちに、
次第に問題状況自体を認知するようになる。もちろ
ん、その認知が適切であるかどうかは、一義的には
決まらないが・・・。
「人生相談所」タイプの関係の中で行われる問題
解決は、明快な目標に向かって解決策を提供する
という目標追求型(goal seeking)の問題解決ではな
い。顧客と提供者の双方が探索と学習を繰り返すこ
とを通じて、状況についての共通認識を形成してい
くのである。そして、その共通認識した状況に最も
ふさわしいと思われる問題設定に気づき、そこから
状況に対処していくのである。
(ちなみに、教育においては、従来「キオスク型」
が主流であり、それが「化粧品売り場」に移行しつつ
ある。しかし、今後求められているのは、まさに「人
生相談所」の問題状況対応であろう。)
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本科目においては、初回のオリエンテーションを
除き、毎回次の構成で授業を行う。
【事前学習】 授業の各回授業に際し、事前に受講
生にテーマを課す。受講生は、そのテーマについ
て自ら調べ、検討したこと、またそれら通じて「気づ
き・学び・考えた」ことを軸にレポートを作成、授業前
に提出する。
【授業内学習】 授業において、各自のレポートは受
講生全員に配布される。受講生は、自らの事前課題
への取り組みとそのレポートを基にした発言を起点
として、テーマ関連の知識、それに関する問題提起
と課題提案等について、グループセッション/クラ
スセッションとして議論を行う。教員は、その議論を
促進(ファシリテート)し、受講生それぞれが「気づ
き・学び・考える」ことを指導・支援する。
【事後学習】 授業後に受講生は授業における議論
等を通じて「気づき・学び・考えた」こと等について省
察(リフレクション)を加え、それらについて事前レポ
ートを修正し、事後レポートを作成・提出する。
3.概念セットを用いた議論を通じた学習事例
このように「コンセプトセット(概念系)」を用いて事
象の意味を探索学習する方法論を「コンセプトセット
メソッド」と呼ぶ。
このようなセットをフレームワークとして提示し、実
際のサービスと比較することを受講生に課題として
与える。それによって、受講生には、このような「概
念系」を通して「現実系」を考察することを求める。
具体的には、まず事前レポートを提出してもらう。
その次に授業当日、グループセッションにより、お
互いのレポートを紹介・質疑し合い、検討を行う。さ
らに、クラスセッションで全体討議に入る。各グルー
プからの代表が報告を行い、それをクラス全体と教
員(筆者)とで質疑・指摘・コメント等を行い、考察を
深めていくことになる。
この考察のレベル(あるいは思考の発展段階)は、
以下のように整理できる。
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【レベル1】概念セットによるフレームワークに、現実
のサービス事象を分類するレベル。
【レベル2】分類することを通じて得た気づきを述べ
るレベル。
【レベル3】分類することを通じて得た気づきに基づ
き新たな議論を行うレベル。
【レベル4】概念セットによるフレームワーク自体に考
察を行うレベル。
例えば、キオスク型と化粧品売り場型に分類を行う
だけではなく、その2つの型を移行する事象を発見
し、それについて考察を行うといったことである。具
体的には、例えば、電気店に AirMac を買いに行っ
たが、店員と話をするうちに他の製品を選択し直す
という事象があるといったことである。これを「タイプ
間移動」ととらえれば、新たな考察がここを起点にし
て始められるわけだ。
【レベル5】上記に基づき、その事象をさらに考察す
るレベルである。
例えば、上記の例であれば、「専門知識を得ること
によって 決めていた解決策 は揺らぎ得る」ととらえ
る。それを起点にすれば、例えば、プロフェッショナ
ルサービスによってサービス顧客の選択肢の増大
化と再選択行為を促すことの可能性を示唆すると考
えるようになれる。これは、サービス提供者によるサ
ービスが顧客の選択誘導をする可能性とその範囲
の認識を変えうることを考慮する指導につながる。ま
た、そういったサービス提供者の育成についての論
点を提示することになるだろう
【レベル6】上記に基づき、その事象をさらに展開す
るレベルである。
前述の例であれば、サービス提供者の情報提供
を得た上で、しかし実際の機器購入はより安価なネ
ットワーク購入をしてしまう可能性と、それへの対処
の必要性に気づくといったことである。すなわちサ
ービスにおける価値提供は必ずしも直接的価値享
受を伴い得ないので、それへの工夫をどうするかを
検討すべきという学びになるのである。
【レベル7】上記に基づき、その事象の類似事例に
ついて検討し、もう一つ抽象的に考察するレベルで
ある。
例えば、コンタクトレンズやスポーツシューズ等に
ついて顧客情報を提供する(この場合、顧客のタイ
プとかサイズ等を計測・評価してあげるサービス)の
場合があることに気づく。ただし、この類似事例を提
示しただけでは、先ほどの段階と同様にとどまる。さ
らに考察を進めれば、これが「顧客本人の個人情報
同定」と、「製品の標準化」がセットになったとき、サ
ービスを提供しても必ずしもそこでサービス(あるい
は製品)購入をせず、その情報を持って、よりやす
いものを購入することがなされてしまうということに気
づく。そして、実は、情報提供自体のサービス価値
が独立事象になるということに気づくであろう。
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以上のように、概念セットによって事象を考察するこ
とを「起点」として、何かに「気づき・学ぶ・考える」こと
が極めて重要となるのである。
4.指導について
筆者は、サービスイノベーションを行う幹部人財の
育成を行う立場から、「この概念セットを用いて、何
に気づき、何を学び、何を考えたか。どのようなワク
ワクする論点を提示できたか、どのようなサービスイ
ノベーションやサービスマネジメントに関する視点・
視座・視野を得られたのか」を評価対象とすると明言
している。
では、教員は、この「コンセプトメソッド」において、
どのような役割を果たすべきか。
筆者が教員(あるいは研究者)としてクラスセッショ
ンを通じて指導・支援することは、「私だったら、これ
を起点にこういう議論を行って、こういった論点を抽
出する。その先、こうすればワクワクするビジネスリ
サーチに展開できるのではないか」という提案を行う
ことである。
知識伝授ではなく学習支援あるい互学互習を基本
とおくとすれば、教員は MBA という社会人受講生が
サービス事業においてワクワクする実践的なリサー
チを行うことを促進する支援・指導を行うことが重要
になるのである。(それは、MBA を目指す社会人受
講生が修士論文のテーマとなるような課題抽出を行
うことを指導することになる)特に注意しているのは、
「もっと勉強したい」と思うというより、「もっと考えた
い」と思うイシューの抽出である。
5.むすび
先端領域を開拓する先導的人財の育成において
は、従来の知識体系を伝授するのではなく、現場の
論点を新たな観点から再検討、再吟味を行い、その
議論を通じて新たな発想、新たな知見を創出するこ
とが極めて重要であり、かつ有効である。
この問題意識に基づき、この「コンセプトセットメソ
ッド」を開発した。しかしながら、まだ試みは始まった
ばかりである。現在は、ここで紹介した一橋大学大
学院 MBA のみならず、日本弁理士会知財ビジネス
アカデミー「コンセプトワーク講座(ワークショップ)」
等のプロフェッショナル教育においても試行を続け
ている。
試行から本格的な導入に移るにあたり、この方法
論を磨きつつ、このように「コンセプトセット(概念
系)」を用いて事象の意味を探索学習する方法論と
して「コンセプトセットメソッド」をさらに進展させてい
きたい。それは、ある概念系あるいは枠組みを補助
線的に与えることによって、思考や発想の展開が促
進されるばかりでなく、多くの人々のコラボレーショ
ンによる「気づき・学び・考える」こと、特に互学互習
を促進する可能性を秘めているからに他ならない。
【参考文献】
【1】【2】妹尾堅一郎「知識伝授モデルの特質と限界」、「講
義の可能性と限界」他、『学びとコンピュータ ハンドブッ
ク』、第九章「社会人教育における授業法」に関する諸
論。
【3】妹尾堅一郎・伊澤久美「イシューマネジメントメソッド
論点群から学習方略により知を紡ぐ方法論 」、PC カ
ンファレンス予稿集、PCC、CIEC 学会、2009 年。