くりかえす中耳炎に 手助けの攻撃隊を 補充しよう

献血ヴェノグロブリンIHを使用する
患者さん・ご家族の方へ
炎に
耳
中
す
え
か
くり
撃隊を
攻
の
け
助
手
補充しよう
【監修】
特定医療法人グループ・プラクティス研究会理事
藤沢御所見病院院長
山中 昇 先生
BS-VNG-544A
2016年9月作成
審J1607129
詳しくは 医 師 にご 相 談ください
も くじ
ってなに?
炎
耳
中
性
復
反
●反復性中耳炎ってなに?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p2
●
「攻撃隊」
とは?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p3
●
「手助けの攻撃隊」
とは?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p4
半年(6ヵ月)に 3 ∼ 4 回以上急性中耳炎を
くりかえす病気です。
くりかえす原因の1つに、中耳炎をおこすバイ菌と
戦う「からだの中の攻撃隊」が少ないことがあげられ
ます。
●
「手助けの攻撃隊(献血ヴェノグロブリンIH)」
を補充するのはどんなとき?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p5
●
「手助けの攻撃隊(献血ヴェノグロブリンIH)」
はどんなパワー
(効果)
があるの?・・・・・・・・・・・・・p7
●いつまで、どれくらい補充するの?・・・・・・・・・・・p9
●補充するときの注意点は?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p11
●
「手助けの攻撃隊(献血ヴェノグロブリンIH)」
はどのようにつくられるの? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p13
1
2
とは?
撃隊」
攻
の
け
助
手
「
とは?
「攻撃隊」
バイ菌たちと戦ってからだを守っています。
バ イ 菌 が か ら だ の 中 に 入 る と、バ イ 菌 に 対 す る
「攻 撃隊(免疫グロブリン G、もしくは抗体といい
ます)
」がつくられます。この私たちのからだの中で
つくられる「自前の攻撃隊」がバイ菌退治に重要な
働きをしています。
この「自前の攻撃隊」が少ないと中耳炎をくりかえし
やすくなります。
自前の攻撃隊
「自前の攻撃隊」がたりないときに補充するものが、
「手助けの攻撃隊」です。
「手助けの攻撃隊」は「免疫
グロブリン製剤(献血ヴェノグロブリン IH)」という
お薬です。
手助けの攻撃隊
(献血ヴェノグロブリンIH)
バイキン軍団
免疫能
【自前の攻撃隊】
お母さん由来の免疫
0歳
バイキン軍団
【自前の攻撃隊】
こども自身の中で育つ免疫
6ヵ月
2歳頃
3
年齢
自前の攻撃隊
4
撃隊
「手助けの攻
を
」
ンIH)
ロブリ
(献血ヴェノグ
んなとき?
ど
は
の
る
す
補充
右の4つの条件がそろったら、
「自前の攻撃隊」が
十分につくられていないことになり、
「手助けの攻撃隊(献血ヴェノグロブリンIH)
」
を補充します。
1
2
中耳炎を半年で4回以上
中耳炎
炎
くりかえしている。
りか
かえ
「自前の攻撃隊」が少ない。
(継続して IgG2※が
80mg/dL 未満であること)
※ IgG は
「攻撃隊(免疫グロブリン G)
」の
ことです。IgG2 はその中の1つで、
中耳炎の原因となるバイ菌に対して
重要な働きをしています。
3
4
バイ菌が確認できる。
(起炎菌として肺炎球菌、
またはインフルエンザ菌が
同定されていること)
ワクチンを接種したことがある。
(肺炎球菌ワクチン、Hibワクチン接種
による予防効果が
十分に得られていないこと)
●
ワクチンは、
「自前の攻撃隊」
を
つくらせるきっかけになるものです。
手助けの攻撃隊
(献血ヴェノグロブリンIH)
5
6
は
」
ロブリ ン IH)
グ
ノ
ェ
ヴ
血
献
攻撃隊(
「手助けの
があるの?
)
果
効
(
ー
ワ
パ
どんな
安全性、有効性を確認した試験では、
約8割の患者さんに、
くりかえす中耳炎が
減ったという効果がみられました。
手助けの攻撃隊
バイキン軍団
(献血ヴェノグロブリンIH)
※安全性、有効性を確認した試験は臨床試験と呼ばれています。
7
8
くらい
いつまで、どれ
補充するの?
●1ヵ月に1回、最大で6回補充します。
多くの方は、
「自前の攻撃隊」
はゆっくり自然に
増えていきます。そのため、
「手助けの攻撃隊
(献血ヴェノグロブリンIH)」の補充は、
不足している時期のみですむことが多いと
いわれています。
献血ヴェノグロブリンIH投与
(mg/kg体重)
1
2
3
4
5
6
300
200
200
200
200
200
4週間
4週間
4週間
4週間
4週間
乳幼児期の免疫能をサポートする治療
(イメージ)
※こども自身のからだの中で育つ免疫は個人差があります。
【自前の攻撃隊】
お母さん由来の
免疫
【手助けの攻撃隊】
お薬
(免疫グロブリン製剤)
6ヵ月
2歳頃
年齢
●注射で投与し、
1回あたり3∼4時間半かかります。
感染を防ぐ免疫レベル
免疫能
0歳
【自前の攻撃隊】
こども自身の中で
育つ免疫
免疫能が未成熟なこの時期の
感染が問題になることがあります。
※まれに、年齢を重ねても免疫が不足したままの場合もあり、注意が必要です。
9
10
意点は?
注
の
き
と
る
す
補充
②副作用がおこることがあります。
発熱やふるえ、吐き気などがおこることがあります。
お子さんの具合が悪くなったようであれば、すぐに
医師、看護師に伝えてください。
①次のワクチンのスケジュールに
気をつけてください。
該当するワクチン(非経口用生ワクチン)
麻疹、おたふくかぜ、風疹、これらの混合ワクチン、
水痘
(安全性、有効性を確認した試験では、発熱、ふるえ、さむけ
等の副作用がみられましたが、いずれも一時的で、その後は
回復しました。)
「手助けの攻撃隊(献血ヴェノグロブリン IH)
」を投与
すると、ワクチンの効果が弱まるおそれがあります。
前回の
ワクチン
接種
前回の
ワクチン
接種の
経過日数
なし
─
献血
ヴェノグロ
ブリンIH
投与
次回の
ワクチン
接種
前回
接種した
ワクチン
の再接種
─
14日以内
3ヵ月以上
あける
接種
再接種が
望ましい
再接種の
必要なし
15日以上
接種
11
12
は
ロ ブ リン IH)」
グ
ノ
ェ
ヴ
血
献
撃隊(
「手助けの攻
られるの?
く
つ
に
う
よ
の
ど
けっしょう
日本国内で集められた血液(献血)の中の
けっしょう
「血漿」から、免疫グロブリンG、もしくは
抗体とよばれる成分を取り出したものです。
献血ヴェノグロブリンIHは、1992年から
さまざまな病気に使われています。
まん
いち
「血漿」の中に万が一ウイルスなどが
入っていても、3つの安全対策で
ウイルスをできるかぎり取りのぞいています。
現在に至るまで献血ヴェノグロブリンIH は、
ウイルス感染が確認された事例はありません。
ウイルス
60℃液状加熱処理
ウイルス除去膜によるろ過処理
安全対策①
安全対策②
ウイルスの
元気をなくす
(不活化)
ウイルスを
取りのぞく
(除去)
安全対策③
血液を分離
血液を分離
ウイルスの
元気をなくす
(不活化)
手助けの攻撃隊を
とり出す
献血
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製品
低pH液状インキュベーション処理
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