ご参考資料 Vol. 129 (対象期間:2016年5月16日~2016年5月27日) 5月18日に発表された4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録などを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が6月にも 5月18日に発表された4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録などを受けて 米連邦準備制度理事会(FRB)が6月にも 追加利上げに踏み切るとの見方が強まる中、海外投資家はインドネシア国債の保有残高を減らし、10年国債利回りは上昇(価 格は下落)しました。一方、海外投資家によるインドネシア株式の売買では買いが優勢となり、代表的株価指数であるジャカル タ総合指数は対象期間中に1.1%上昇しました。為替市場では、海外投資家によるインドネシア国債の売りが出る中で対米ド ル、対円ともにインドネシアルピア安となりました。 [株式市場]ジャカルタ総合指数の推移 [株式市場] (ポイント) 6,000 5,000 日付 終値 5月13日 5月20日 5月27日 4,761.72 4,711.88 4,814.73 海外投資家によるインドネシア株式の売買状況を見ると、FOMC議 事録発表の翌19日には6,975億ルピア(約56億円)の売越しとなりま したが、その後は買越しが続き、対象期間を通して見ると1日平均 したが、その後は買越しが続き、対象期間を通して見ると 日平均 801億ルピア(約6.5億円)の買越しとなりました。 週間騰落率 (前週末比) -1.0% 2.2% [債券市場] 4,000 海外投資家によるインドネシア国債の保有残高を見ると、政府の相 次ぐ経済対策を好感して昨年9月末から今年4月末までで102.8兆ル ピア(約8,300億円)増加しました。その後、FOMC議事録発表の18 日から26日までで6.2兆ルピア(約500億円)減少しました。 3,000 2,000 1,000 2006年12月 [為替市場] 米国の早期追加利 げ観測で海外投資家によるインドネシア国債 2015年12月 米国の早期追加利上げ観測で海外投資家によるインドネシア国債 の売りが出る中で、インドネシアルピアは対象期間中に対米ドルで 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 1.9%安となりました。対円では、2009年3月以来の安値圏で推移 上記のグラフは2006年12月28日からの推移を示しています。 し、対象期間中に1.2%のルピア安となりました。 [債券市場]インドネシア自国通貨建て10年国債利回りの推移 2009年12月 2012年12月 25% 日付 利回り 20% 5月13日 5月20日 5月27日 7.71% 7.93% 7.85% 変化幅 (前週末比) 0.22% -0.08% [ニュース] フィッチ、インドネシアのファンダメンタルズを評価 大手格付け会社のフィッチ・レーティングスは5月23日、イ 15% ンドネシアの外貨建て及び自国通貨建て発行体格付けを 「BBB-」、見通しを「安定的」に据え置くと発表しました。政 「BBB 」、見通しを「安定的」に据え置くと発表しました。政 10% 府の構造改革や資本的支出の拡大により、実質国内総 生産(GDP)成長率(前年比)が2015年の+4.79%から、 5% 2016年は前年比+5.1%、2017年は同+5.5%、2018年には 0% 格付け 同+5.7%と加速していくと予想しています。経済成長率が 2006年12月 2009年12月 2012年12月 2015年12月 上向くことに加えて、物価上昇率の鈍化や経常赤字の縮 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベトメンツ作成。 小、外貨準備高の増加、低水準の政府債務比率、限定的 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 な銀行セクターのリスクなどインドネシアのファンダメンタ [為替市場]インドネシアルピアの対円レートの推移 ルズを評価しています。将来的な格上げの可能性につい 週間騰落率 ては、商品輸出依存からの脱却や海外からの直接投資 インドネシアルピア高円安 日付 為替レ ト 為替レート (前週末比) (円) の構造的な拡大により外部環境の変化に対する耐性を強 5月13日 0.818 1.5 化すること、構造改革やインフラ整備で長期的なGDP成長 5月20日 0.807 -1.3% 率を引き上げることがカギとの認識を示しています。 5月27日 0.808 0.1% 1.3 中央銀行、追加利下げの可能性に言及 1.1 0.9 インドネシア ルピア安 円高 0.7 2006年12月 金融 2009年12月 2012年12月 2015年12月 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 (100インドネシアルピア対 円レート) インドネシア中央銀行(BI)は5月18~19日の金融政策決 定会合で政策金利を据え置く一方、追加利下げの可能性 に言及しました。消費者物価指数(CPI)上昇率が目標の 前年比+3~5%で推移し、経常赤字の縮小、為替レートの 安定化など経済環境は良好と判断しており マクロ経済 安定化など経済環境は良好と判断しており、マクロ経済 の安定が続けば早期の追加金融緩和余地があるとしてい ます。BIは昨年11月に預金準備率の引下げを決めて政策 の軸足を緩和方向に移し、政策金利を1月から3月までに 7.50%から6.75%に引き下げた後、4月と5月の2会合連続 で据え置きました。 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.129(対象期間:2016年5月16日~2016年5月27日) [インドネシア基礎講座] 政治:ゴルカル党の支持でジョコ政権の基盤強化、一段の経済改革に期待 ジョコ大統領の支持率が上がる中、最大野党であったゴルカル党は5月15-17日の党大会で野党連合からの離脱を決め、大統領支持を正 式に表明しました 大統領の支持率は 2014年の当選直後の高い水準から 時大きく落ち込んだ後 上昇に転じています(図表1) 支持率 式に表明しました。大統領の支持率は、2014年の当選直後の高い水準から一時大きく落ち込んだ後、上昇に転じています(図表1)。支持率 回復の背景には、インドネシア経済のファンダメンタルズの改善があります。大統領は就任直後の2014年11月、政府の補助金で価格が低く 抑えられているガソリンなどの燃料価格を引き上げ、2015年1月からガソリンに対する補助金を廃止しました。補助金削減によりインフラや教 育などに予算を回す財政改革で、中長期的な経済成長の押し上げを狙った政策です。短期的には物価上昇や成長率鈍化で支持率は低下 しましたが、燃料価格引き上げの影響が一巡すると物価は落ち着き、成長率は回復に向かって支持率も上向いてきました。発足時には少 数与党であったジョコ政権は、過半数の国会議員が支持する安定政権となりました(図表2)。ジョコ政権は昨年9月から経済対策を相次いで 打ち出しています。ゴルカル党の支持で政権基盤が強化されて経済改革がさらに進み、経済成長率が押し上げられると期待されます。 (図表1)ジョコ大統領支持率*の推移 80% (図表2)インドネシアの政党別国会議席数(総議席数:560) 国民民主 36 開発統一 39 72% 63% 60% 52% ハヌラ 16 闘争民主 109 福祉正義 40 41% 40% ゴルカル 91 民族覚醒 47 20% 国民信託 48 0% 14年就任直後 15年6月 15年10月 16年1月 民主 61 グリンドラ 73 大統領選挙(2014年)で、ジョコ氏を支持した政党 その後、ジョコ氏支持に回った政党 * ジャカルタのサイフル・ムジャニ・リサーチ・アンド・コンサルティング調べ。 出所:各種報道に基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 出所:各種報道、インドネシア国会のデータに基づきイーストスプリング・インベスト メンツ作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グル プはいち早くアジアの成長性に着目し アジアでは14の国や地域で生命保険および ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2015年 12月末現在、約5,090億ポンド(約90兆円、1ポンド=178.78円)に上ります。 アジア株式・債券の運用拠点であるイーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドネシアを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した運用を行い ます。 ■株式運用においてはボトムアップ・アプローチによる銘柄選択で厳選したポートフォリオの構築とリスク管理を重視、債券運用においては金利、クレ ジ ト 為替に対して ジット、為替に対してファンダメンタルズ、バリュエーション、テクニカル等複数の視点で分析、ポートフォリオを構築し、トータル・リターンの最大化を目 ダメ タ ズ バリ シ テク カ 等複数の視点で分析 ポ ト リオを構築し ト タ リタ の最大化を目 指した運用を行います。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドネシアの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が 株式会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融 商品取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なく これらを変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パ フォーマンス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するもの ではありません。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチ はありません 当資料は信頼 きると判断された材料を使 十分な注意を払 作成し ますが 当社および株式会社 ナ シ リサ チ は、必ずしもその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させてい ただいたものであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 160531(10) 2/2
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