拝島三小だより 平成28年度6月号 昭島市立拝島第三小学校 校長 石川 博朗 学習の連続 副校長 小林 文秋 今、学校では、たくさんの植物を育てて 花の時期も意外と長く、ちょうど夏休 います。生活科の学習では1年がアサガオ み頃に種子を付けます。生命の1サイク をアサガオ用の鉢で、2年はミニトマトを ルをじっくりと観察、体感できるわけで (去年アサガオを植えた大きめの)植木鉢 す。その途中で観察カードをかいたり、 で、委員会では春から夏に向けた花を花壇 生活科や図画工作科の題材になったり に植えました。どこから飛んできたか、ア していきます。最終的に豊作であった レチノマツヨイグサが黄色い花を咲かせ、 ら、6年生を送る会で6年への贈り物に イヌツゲの小さな白い花びらに、ミツバチ なったり、来年の1年へのプレゼントに が蜜を集めにやってきます。もう花は終わ なったりと大活躍です。 ってしまいましたが、チューリップ、スイ この学習は様々な可能性があります。 セン、ナノハナ、サクラ、ヤエザクラ、フ 育てていると、植えてもいない植物が生 ジ、カルミア、ツツジなどなど。児童の中 えてくる。鉢底にはダンゴムシを始め には葉っぱと花をひろっておままごとの 様々な虫が集まってくる。興味関心が広 真似事をしたり、ダンゴムシを捕まえなが がっていきます。生活の中にも浸透して ら餌になりそうな葉っぱを探してみたり いきます。アサガオの花で色遊びをした と見て楽しむと言うよりも身近なツール 子は「他にも色で遊べる花はないだろう としている様子です。 か?」(うまい具合にこの時期の少し後 植物の中でも簡単に種子から育てられ にヨウシュヤマゴボウが大きくなり、紫 るものはとてもよい観察対象となります。 の実が鮮やかな色水の原料になること アサガオがよい例です。発芽の条件に関す がわかります。)「葉っぱではどうだろ る学びは5年に持ち越すとして、1年がア う?」「違う花の実ではできるか?」こ サガオに対峙するときは本当に微笑まし の興味関心の高まりは児童の知的好奇 い限りです。種子を土に埋め、晴れの日も 心を次々かき立て、学びの姿勢を心の中 風の日も、雨の降った翌日にも朝晩の水や に植え付けてくれるのです。 りを欠かさずやっています。やがて、芽を きっかけはごく小さな種でも、子供の 出すとあっという間に本葉を出し、つるが 中に大輪の花を咲かせてくれるものに 伸びていきます。支柱全体につるが巻き付 出会えると楽しいですね。ご家庭でもお くといよいよ花が咲きます。友達と違った 子さんと一緒に探してみてはいかがで 色の花が咲こうものなら、その不思議に首 しょうか。 をかしげます。 今月の一句 〈 菜の花や 小学校の 昼餉(ひるげ)時 子規 〉
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