大野城市迷惑行為防止基本計画(PDF:929 KB)

みんなで考え、みんなで行動しよう
大野城市迷惑行為防止基本計画
平成26年度~平成30年度
平成26年3月
福岡県
大野城市
目
第1章
次
大野城市迷惑行為防止基本計画とは
1.計画策定の背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
2.迷惑行為の定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
3.計画の期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
第2章
計画の目指すもの
1.目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
2.基本方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
3.市・市民等・事業者・その他団体(NPO等)の責務・・・・・6
第3章
施策の方向性と主な取り組み
1.市民意識の高揚・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
2.コミュニティ活動の活発化・・・・・・・・・・・・・・・・9
3.迷惑行為防止の仕組みづくり・・・・・・・・・・・・・・・10
4.迷惑行為防止の環境整備・・・・・・・・・・・・・・・・・11
第4章
計画の推進と進行管理
1.計画の推進体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
2.市民等・事業者・その他団体(NPO等)の役割・・・・・・・12
3.迷惑行為防止推進協議会の役割・・・・・・・・・・・・・・12
4.市の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
5.計画の管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
6.検証結果の報告・公表・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
第1章
大野城市迷惑行為防止基本計画とは
1.計画策定の背景
大野城市は、西暦 665 年に築かれた我が国最古の山城「大野城」にその
名を由来し、古い歴史と豊かな自然に恵まれた緑のまちです。
ここで暮らす私たちは、これからも「ふるさと大野城」の誇りを持ち続
け、このまちで育って良かったと思える大野城市を未来に残すために、市
民一人一人が思いやりと良識を持って住み良いまちをつくっていかなけ
ればなりません。
これまで、私たちのまわりの暮らしは、様々な施策により生活環境の改
善が行われてきました。しかし、モラルやマナーの低下により、生活環境
の悪化が懸念されます。
このような中、市・市民等(注1)・事業者・その他の団体(NPO等)が
連携・共働して迷惑行為をなくしていこうという共通認識でそれぞれの役
割を果たし、真に安心して暮らすことができるまちづくりの実現のため、
平成 24 年3月に大野城市迷惑行為のない快適な生活環境の確保に関する
条例(以下、
「基本条例」という。
)を定めました。この条例に基づき、迷
惑行為の防止のための総合的かつ計画的な推進を図るため、大野城市迷惑
行為防止基本計画(以下、
「基本計画」という。
)を策定することにしまし
た。
(注1)市民等:基本条例や基本計画では、市内に居住する人だけでなく、滞在、又は市
内を通過する人も含めて市民等としています。
2.迷惑行為の定義
大野城市では、平成22年9月に「モラル・マナーに関するアンケート
調査」を実施しました。その結果、迷惑行為と感じているとの回答が多か
ったもの、またそれに含まれるようなものを、他人に不快感又は嫌悪感を
与えるのみならず、他人の身体若しくは財産に危害を及ぼし、又はそのお
それのある行為であり、他人への思いやりを欠く行為として次の13項目
にまとめ、基本条例における迷惑行為と定義しました。また、今後の状況
によっては、迷惑行為の追加・削除をしていくことも考えています。
1
基本条例に掲げた迷惑行為(13項目)と担当課
①たばこの吸殻、ごみ、空き缶
②飼い犬や飼い猫のふんを
③自転車運転者が周囲に危険
等をみだりに捨てる。
放置する。
を及ぼすおそれのある運転
【環境課】
【環境課】
をする。
【安全安心課】
④通行の支障となる場所に自 ⑤塀や公衆トイレの壁等に ⑥ごみの持ち出しについて定めら
転車を駐輪する。
【建設管理課】
落書きをする。
【安全安心課・公園街路課】
れている事項に従わずにこれを
排出する。
【廃棄物・最終処分場対策課】
2
⑦あき地に雑草等を繁茂させ、
かつ、放置している。
⑧深夜に大声で騒ぐ。
⑨生垣や樹木が道路にはみ
【安全安心課】
【環境課】
出し、通行の支障となって
いるにもかかわらずこれ
を放置する。
【建設管理課】
⑩飼い主のいない動物に無責
任に餌を与える。
※野良猫を減少させるための地域
猫活動は除く。
【環境課】
⑪テレビや家具等を不法投棄する。
【環境課】
※担当課は不法投棄された場所による。
公園:公園街路課
市道:建設管理課
林道:環境課
不燃ごみ・資源ごみ収集ステーション
:廃棄物・最終処分場対策課
⑫家庭のごみやせん定枝
等を屋外で焼却する。
【環境課】
⑬自動車運転者が周囲に注意を払わず、
危険な運転をし、又は騒音により周囲
の生活環境を害す。
【安全安心課】
3
3.計画の期間
計画の期間は、平成26年4月から平成31年3月までの5年間とし、
その最終年度である平成30年度を目標年次とします。また、迷惑行為に
対して新たに発生するさまざまな課題の解決に柔軟に対応するため、必要
に応じて見直しをします。
図1
計画の位置付け
第5次大野城市総合計画(注2)
ともに創る
個性輝く
やすらぎの新コミュニティ都市
環境面からの実現
大野城市迷惑行為のない快適な生活環境の確保に関する条例
関連
大野城市迷惑行為防止基本計画
(仮称)大野城市迷惑行為防止アクションプラン(注3)
迷惑行為のない快適な生活環境が確保された大野城市
(注2)大野城市総合計画:大野城市のまちづくりの方針を定める基本的な計画で、大野
城市が定める様々な計画の中で最も上位にある計画です。
(注3)後に記している主な取り組みを基本として、基本計画策定後に検討する、迷惑行
為をなくすための具体的な施策です。13項目の迷惑行為の中で優先順位を決め
て取り組んでいきます。
4
第2章
計画の目指すもの
1.目標
大野城市に関わる全ての人が迷惑行為の防止に取り組み、
迷惑行為のない、快適で美しく住みやすいまちを実現します。
本計画は、「第5次大野城市総合計画」に示された「ともに創る
個性
輝く やすらぎの新コミュニティ都市」の実現に向け、大野城市が持つ資
源や、「コミュニティのまちづくり」を基にこれまで築いてきた様々な仕
組みを積極的に活用しながら、迷惑行為の防止のために、市・市民等・事
業者・その他の団体(NPO等)がお互いに協力し、それぞれの役割を果た
し、基本条例で掲げた基本的な考え方を広めなければなりません。そのた
め、大野城市に関わる全ての人が共通認識を持つことを、迷惑行為の防止
に取り組むための第一歩とします。
2.基本方針
(1)迷惑行為をしない、させない「人づくり」
迷惑行為をしない、させない「人づくり」を進め、迷惑行為の防止の基
本的な認識が、個人にとどまることなく、市全体にも広がるような取り組
みを行います。
(2)迷惑行為をしない、させない「環境づくり」
市・市民等・事業者・その他の団体(NPO等)が共働して、迷惑行為の
防止の推進のための環境整備を行い、迷惑行為の防止に向けた市全体の雰
囲気を盛り上げ、迷惑行為のない快適で美しく住みやすいまちづくりを進
めます。
5
3.市・市民等・事業者・その他の団体(NPO等)の責務
市・市民等・事業者・その他の団体(NPO等)の責務は、基本条例第3
条(注3)に定める基本理念にのっとり、図3のとおりとします。
図3
市・市民等・事業者・その他の団体(NPO 等)の責務
市の責務
市民及び事業者の理解と協力により迷惑
行為の防止のための施策を推進すること
を市の責務とします。
連携・共働
市民等の責務
事業者・その他の団体(NPO等)の責務
市民等自らが迷惑行為を行わないようにすると
迷惑行為を行わないよう従業員の指導
ともに、他人が迷惑行為をしないよう促すこと
及び啓発を行うとともに、迷惑行為の防
など、迷惑行為の防止活動に自主的に取り組む
止活動に自主的に取り組むよう努める
よう努めることを責務とします。
ことを責務とします。
(注3)大野城市迷惑行為のない快適な生活環境の確保に関する条例(平成 24 年3月 28
日条例第9号)第3条:迷惑行為の防止の推進は、迷惑行為が他人に不快感又は嫌悪
感を与えるのみならず、他人の身体若しくは財産に危害を及ぼし、又はそのおそれの
ある行為であり、他人への思いやりを欠く行為であるという基本的認識の下に、市民
等一人一人にその自覚を促すことを旨として行われるものでなければならない。
6
第3章
施策の方向性と主な取り組み
1.市民意識の高揚
思いやりの気持ちを持って、他人に対して迷惑となることを「しない」
「させない」意識を高揚させるためには、次世代を担う子どもたちとコミ
ュニティを支える大人との間でモラル・マナーの向上に関する問題意識を
共有する必要があります。
子どものころから迷惑行為を「しない」
「させない」という意識を育み、
迷惑行為の防止に取り組むことができる人となるように学校教育や家庭
教育、コミュニティでの教育の充実を図っていきます。また、子どものお
手本となるよう大人の育成も必要不可欠です。迷惑行為の防止に積極的に
取り組む人材の育成を図っていきます。
〔主な取り組み〕
No.
対象となる
取り組み概要
迷惑行為
担当課
小学校低・中・高学年から中学校へと、それぞれの発達の段階
1
に応じた環境教育に取り組み、学校の全教育活動を通じて、自然
のすばらしさや大切さ、保護の重要性への認識を深めるようにし
①②⑪
教育指導室
ます。
小学生ワークブックを配布する等により、本市のごみの現状
2
やごみ減量・リサイクルの施策を学ぶ機会を作ります。また、家
庭への広がりにつなげることで、市民のごみ減量・リサイクルに
教育指導室
⑥
処分場対策課
対する意識の向上を図ります。
3
4
学校での取り組みとして環境保全につながる社会マナーを守
れる人材を育てていきます。
各学校で実施する交通安全教育を充実させ、交通マナーの向上
と交通事故の防止に努めます。
①②⑧⑪
教育指導室
安全安心課
③④⑬
学校教育課
教育指導室
「心の教育フェスティバル」、「心の教育の公開授業」などを通
5
廃棄物・最終
して、他人を思いやる心や規範意識の向上を図るとともに、自尊
感情を高める教育活動を実施します。
7
①~⑥
学校教育課
⑧⑩⑪⑬
教育指導室
児童、生徒を対象とした自転車教室への保護者の参加要請、及
6
び事業者レベルでの安全教室の開催の促進及び支援を行うなど、
高齢者・主婦・社会人・大学生等の自転車利用者に対する規範意
③④
安全安心課
③⑤⑧⑬
安全安心課
識の醸成に努めます。
迷惑行為についてホームページ及び広報紙に掲載するととも
7
に、大型商業施設、主要駅等で街頭啓発を行い、基本条例の周知
徹底を図ります。
8
隣組長会や小学校等で出前講座を実施し、ごみの正しい出し方
に関する知識の普及とごみ分別意識の高揚を図ります。
⑥
廃棄物・最終
処分場対策課
ごみの正しい分別方法やごみ出し日時を記載した「ごみの正し
9
い出し方」を毎年全戸に配布し、転入者へも配布(外国人には外
国語版を配布)することで、ごみ出しルールを広く周知し、ごみ
⑥
廃棄物・最終
処分場対策課
出しマナーの向上を図ります。
10
自転車を駐輪するときは、通行の支障とならないようにホーム
ページ及び広報紙で啓発を行います。
④
建設管理課
ホームページ及び広報紙で公共施設や民間の建築物等への落書
11
き禁止を周知し、親から子どもに対して指導を促します。また、
落書き行為を見かけたら、大人がその場で注意することなどの啓
⑤
安全安心課
公園街路課
発活動を行います。
ホームページ及び広報紙で飼い主のいない動物に無責任に餌を
与えないよう啓発していきます。また、無責任な餌の与え方をし
12
ている人を確認した場合は、餌やりの時間を決めて食べ残した餌
⑩
環境課
⑫
環境課
①
環境課
を放置しないことやふんの始末をするなどのルールを守るよう指
導します。
野外焼却は法律で禁止されていることを周知します。
「軽微なも
の」などは禁止の例外規定となっていますが、住宅が近接してい
るところで野外焼却をすれば近隣に迷惑がかかります。例外規定
13
に関係なく他人に迷惑がかかっていることを理解してもらうよう
指導します。
※農業や風俗習慣上又は宗教上の行事を行うために必要な焼却
なども例外規定となっています。
事業者やその他の団体に対し、
「御笠川・牛頸川・平野川フェス
14
タ」への参加を呼びかけ、従業員等の環境美化に関する意識の向
上を図ります。
8
2.コミュニティ活動の活発化
市民一人一人がお互いを認め合い、「自分たちの地域は自分たちでつく
る」ことを実践できるようなコミュニティのまちづくり活動により、多く
の市民等が積極的に参加できるようにしていく必要があります。迷惑行為
の防止のための活動例の紹介や迷惑行為の防止に関わる活動に対する支
援体制を充実させていきます。
〔主な取り組み〕
No.
1
2
3
対象となる
取り組み概要
迷惑行為
小中学校に環境美化用袋を提供し、子どもたちが拾い集めたご
みを収集するなどして、校外美化活動への支援を行います。
大野城市交通安全指導員による交通安全教室、街頭啓発等に対
して、活動補助及び助成を行います。
地域防犯ボランティア(団体)による巡回パトロールに対して、
活動補助及び助成を行います。
担当課
①
環境課
③
安全安心課
③⑤⑧⑬
安全安心課
地域ボランティア活動について、ホームページ及び広報紙で紹
4
介するとともに、功労のあった団体、個人に対しては、表彰基準
に達し次第、迅速に推薦を行います。また、地域ボランティア活
①~⑬
全ての該当課
動の意欲を促進する制度を検討します。
コミュニティやボランティア団体と連携し、飼い主のいない猫
5
に対する知識や情報を発信しながら人と猫との共生を目指した取
⑩
環境課
り組みを行っていきます。
6
ボランティアによる環境美化推進パトロールを実施する区や団
体に対して、メッシュベストの配布などの活動支援を行います。
9
①②⑥⑦⑨
⑪
環境課
3.迷惑行為防止の仕組みづくり
迷惑行為の防止に向けた周知・啓発・指導の徹底とあわせて、迷惑行為
を許さない・見逃さない仕組みづくりを行う必要があります。迷惑行為防
止活動推進地区(注4)を指定し、迷惑行為の防止活動に取り組む地域団
体の構成員を迷惑行為防止活動推進員に委嘱し、迷惑行為防止の指導及び
啓発活動の充実などの体制の整備を図るとともに、迷惑行為防止のための
制度の検討や助成制度の充実を図ります。
〔主な取り組み〕
No.
取り組み概要
対象となる
迷惑行為
担当課
犬のふん放置防止策として一部の地区で実施している「イエロ
1
ーカード作戦(注5)」を他の地区でも実施してもらうよう取り組
②
環境課
③
安全安心課
③⑤⑧⑬
安全安心課
みます。
2
3
大野城市交通安全指導員が、市内主要交差点において、自転車
利用者に対する街頭指導を行います。
地域防犯ボランティア(団体)による巡回パトロールを継続的
に実施して、迷惑行為の防止に努めます。
不法投棄・散乱ごみ監視のため、市内の不燃ごみ・資源ごみ収
4
集ステーションをパトロールします。不法投棄・散乱ごみを発見
した場合は、区及びマンション等の管理会社に連絡し、ごみ出し
⑥
廃棄物・最終
処分場対策課
ルールの徹底を指導します。
不法投棄された物で所有者が判明した場合、また、不法投棄を
5
目撃され犯行を認めた者については、法律違反であることを周知
⑪
し、警察に通報します。
6
7
路上放置自転車を発見した場合は、警告シールを貼り、一定期
間を経過しても放置されている自転車は撤去します。
生垣や樹木が道路にはみ出して通行の支障とならないように、
適切に管理してもらうための制度を検討します。
廃棄物・最終
処分場対策課
④
建設管理課
⑨
建設管理課
(注4)地域の団体等の申し出により市長が指定する。基本計画策定後に検討するもの。
(注5)定期的に巡回パトロールを行い、放置されたふんの横にイエローカードという
警告カードを設置することで、監視しているという姿勢を視覚的に示し、飼い主
のモラルの向上とふんの放置防止を図る取り組みのこと。
10
4.迷惑行為防止の環境整備
迷惑行為を禁止する施設整備や、迷惑行為をしにくい美しいまちづくり
など、迷惑行為を防止するための環境整備を行う必要があります。
〔主な取り組み〕
No.
1
対象となる
迷惑行為
取り組み概要
犬のふんの放置で迷惑している市民にふん放置禁止看板を無料
で配布します。
担当課
②
環境課
④
安全安心課
市内の各公共施設等(駅、大型店舗等を含む)の駐輪場等に自転
2
車安全利用に関する掲示物を設置し、自転車利用者のマナーアッ
プに努めます。
環境課
3
家庭用電化製品等の不法投棄が多い所に「不法投棄禁止看板」
を設置します。
建設管理課
⑪
公園街路課
廃棄物・最終
処分場対策課
西鉄連続立体交差事業の高架下や周辺の土地利用計画が具体化
4
した時点で、自転車の放置禁止区域の範囲を決定して指定を行い
④
建設管理課
ます。
ふん放置禁止看板
林道脇に不法投棄されたごみ
11
第4章
計画の推進と進行管理
1.計画の推進体制
基本計画の推進は、市・市民等・事業者・その他の団体(NPO等)及び
大野城市迷惑行為防止推進協議会(注6)が連携、共働して、図4のよう
な体制を組み、お互いの活動について情報の共有を図りながら、施策を実
施することにより行います。
2.市民等・事業者・その他の団体(NPO等)の役割
市民等・事業者・その他の団体(NPO等)はそれぞれの立場で、身近に
できる取り組みをはじめとし、市が行う迷惑行為の防止の施策を実施し、
協力していきます。
3.迷惑行為防止推進協議会の役割
迷惑行為防止推進協議会は、次の事項について審議し、意見を述べます。
○基本計画の策定に関すること
○重点地区(注7)及び推進地区の指定及び区域の変更、解除に関す
ること
○迷惑行為の防止の推進に係る施策及びその検証方法に関すること
(注6)大野城市迷惑行為のない快適な生活環境の確保に関する条例(平成 24 年3月 28
日条例第9号)に基づき、大野城市迷惑行為防止推進協議会は 10 人以内をもっ
て組織する。委員は、地域団体の代表者、識見を有する者その他市長が適当と
認める者のうちから、市長が任命し、任期は 2 年で再任可とする。
(注7)特に迷惑行為を防止する必要があると市長が認める地区で、市長が指定する。
基本計画策定後に検討するもの。
4.市の役割
12
4.市の役割
⑴市の推進体制
市の内部での推進体制は図4のとおりとし、施策の実施にあたっては、
市民等・事業者・その他の団体(NPO等)に対する支援や、情報・サービ
スの提供を行います。
⑵主管課(環境課)
環境課を主管課とし、基本計画の実施に努めるとともに、計画の推進と
進行管理を行い、各施策の進捗状況を取りまとめ、年次報告書を作成しま
す。また、市民等・事業者の意見や迷惑行為防止推進協議会、経営会議な
どによる審議の結果を受け、施策の見直し・改善を行うとともに、必要に
応じて計画を見直します。
⑶施策実施担当課
施策実施担当課は、それぞれ担当する施策を実行し、その進捗状況を年
次報告書作成のため環境課に報告します。また、市民等・事業者・その他
の団体(NPO等)の意見や迷惑行為防止推進協議会、経営会議などによる
審議の結果を受け、施策の見直し・改善を行います。
⑷経営会議
重要施策を実施するための手段や進捗状況の報告を受け、総合的に計画
を推進するための方針について審議し、必要に応じ施策実施担当課へ指示
を行います。
13
図4
計画の推進体制(イメージ図)
大野城市迷惑行為
防止推進協議会
市民等・事業者・団体等
参加(傍聴)
●ボランティアなど市民活動
●基本計画の策定に関すること
●学習による意識向上
●地区の指定、変更、解除など
●イベントなどへの参加
●施策、検証方法に関すること
協力
支援
提言
報告
意見
提供
答申
諮問
大
野
城
市
施策実施担当課
●施策の実行
環境課
連絡・調整
●施策実施担当課の役割
●進捗状況の報告
●計画の推進と進行管理
●施策の見直し・改善
●各施策の進捗取りまとめ
報告
●計画の見直し・調整
経営会議
●施策の実施に関する審議
●計画の進捗に関する審議
●計画の策定・見直しの審議
14
指示
報告
5.計画の管理
基本計画の総合的な管理のために、図5のようにPDCAサイクルに
よる継続的な進行管理に努めます。これは、計画、実行、点検・評価、
見直しを行い、再び計画へ移っていく経営的サイクルです。
図5
PDCAサイクル
計画 (Plan)
基本計画に基づき、アクションプランを策定
します。必要に応じて見直し、計画期間終了
後に新たな計画を策定します。
見直し (Action)
実行 (Do)
迷惑行為防止推進協議会での審議結果を
受け、施策を見直し、必要に応じて計画の見
直しを行います。
施策実施担当課において、施策・事業を
実施します。また、関連部署と連絡調整を行
いながら施策を推進します。
点検・評価 (Check)
施策実施担当課において実施した施策・事業の進捗を管理
するとともに、環境課において進捗状況を取りまとめ、年
次報告書を作成します。その内容について、迷惑行為防止
推進協議会に諮るとともに、公表していきます。
6.検証結果の報告・公表
基本計画に基づく取り組みや実施状況を検証し、年次報告書を作成し
ます。作成にあたっては、迷惑行為防止推進協議会に諮り、その結果に
ついては、次年度以降の施策に反映します。
作成した年次報告書は、ホームページ及び市役所の行政資料室などで
閲覧できるように配架し、公表します。
15
資
料
大野城市迷惑行為のない快適な生活環境の確保に関する条例
平成24年3月28日
条例第9号
(目的)
第1条 この条例は、迷惑行為の防止について、基本理念を定め、市、市民等及び事業者の責務を明
らかにするとともに、その推進に関する基本となる事項を定めることにより、迷惑行為の防止のた
めの施策の総合的かつ計画的な推進を図り、もって市民の快適な生活環境の確保に寄与することを
目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによ
る。
(1) 市民等 市内に居住し、若しくは滞在し、又は市内を通過する者をいう。
(2) 迷惑行為 別表に掲げる行為をいう。
(基本理念)
第3条 迷惑行為の防止の推進は、迷惑行為が他人に不快感又は嫌悪感を与えるのみならず、他人の
身体若しくは財産に危害を及ぼし、又はそのおそれのある行為であり、他人への思いやりを欠く行
為であるという基本的認識の下に、市民等一人一人にその自覚を促すことを旨として行われるもの
でなければならない。
(市の責務)
第4条 市は、前条の基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、市民等及び事業者の理解
と協力の下に迷惑行為の防止のための施策を推進するものとする。
(市民等の責務)
第5条 市民等は、基本理念にのっとり、自ら迷惑行為を行わないようにし、他人が迷惑行為をして
いるときはこれを注意し、及び迷惑行為の防止の推進のための活動に自主的に取り組むよう努める
ものとする。
2 市民等は、市、地域の団体等が実施する迷惑行為の防止の推進に関する施策に協力するよう努め
るものとする。
(事業者の責務)
第6条 事業者は、基本理念にのっとり、従業員が迷惑行為を行わないようその指導及び啓発を行う
とともに、迷惑行為の防止の推進のための活動に自主的に取り組むよう努めるものとする。
2 事業者は、市、地域の団体等が実施する迷惑行為の防止の推進に関する施策に協力するよう努め
るものとする。
(基本計画)
第7条 市長は、迷惑行為の防止のための施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、迷惑行為の防
止の推進に関する基本計画(以下「基本計画」という。)を策定しなければならない。
2 市長は、基本計画の策定に当たっては、あらかじめ大野城市迷惑行為防止推進協議会の意見を聴
くものとする。
3 市長は、基本計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
4 前2項の規定は、基本計画の変更について準用する。
(施策の実施等)
第8条 市長は、基本計画に基づき、迷惑行為の防止のための施策を推進するため、迷惑行為の防止
に係る啓発その他の必要な事業を実施しなければならない。
2 市長は、迷惑行為のうち別表に掲げる関係条例のうち大野城市が定めるものの規定に違反するも
のに対し、当該条例の規定に従い、厳正に対処するものとする。
(迷惑行為防止重点地区)
第9条 市長は、迷惑行為がその周囲の人々に及ぼす影響、地域の特性等を勘案して特に迷惑行為を
防止する必要があると認める地区を迷惑行為防止重点地区(以下「重点地区」という。)として指
1
定することができる。
2 市長は、前項の規定により重点地区を指定しようとするときは、あらかじめ大野城市迷惑行為防
止推進協議会の意見を聴くものとする。
3 重点地区の指定は、規則で定める事項を告示することにより行うものとする。
4 市長は、必要があると認めるときは、重点地区の区域を変更し、又はその指定を解除することが
できる。
5 第2項及び第3項の規定は、前項の規定により重点地区の区域を変更し、又はその指定を解除す
る場合について準用する。
(迷惑行為防止巡視員)
第10条 市長は、主として重点地区において、迷惑行為を行い、又は行おうとしている者に対し必要
な指導その他の必要な措置を行わせるため、迷惑行為防止巡視員(以下この条において「巡視員」
という。)を置くことができる。
2 巡視員は、前項に規定する措置のほか、迷惑行為の防止の推進のための啓発その他の迷惑行為の
防止の推進に関する事務を行う。
3 巡視員は、規則で定める要件を備える者のうちから市長が任命する。
4 巡視員は、その事務を行うに当たっては、その身分を示す証票を携帯し、関係者から請求があっ
たときは、これを提示しなければならない。
(迷惑行為防止活動推進地区)
第11条 市長は、地域の住民又は事業者で構成された団体(以下この条及び次条において「地域団体」
という。)の申出に基づき、当該地域の区域の全部又は一部を迷惑行為防止活動推進地区(以下「推
進地区」という。)に指定することができる。
2 推進地区は、地域団体により当該地域内における迷惑行為の防止の推進のための活動が自主的に
行われる地区のうち、市長が特にその活動を支援する必要があると認めるものとする。
3 推進地区の指定の基準は、規則で定める。
4 市長は、第1項の申出があった場合は、前項の基準に適合するかどうかを審査し、適当と認める
ときは、当該申出に係る区域の全部又は一部を推進地区として指定するものとする。
5 第9条第2項から第5項までの規定は、推進地区について準用する。
(迷惑行為防止活動推進員)
第12条 市長は、推進地区における迷惑行為の防止の推進のため、当該推進地区の地域団体の推薦に
基づき、当該地域団体の構成員(事業者の場合にあっては、その代表者及び従業員)のうちから迷
惑行為防止活動推進員(次項において「推進員」という。)を委嘱することができる。
2 推進員は、当該推進地区において迷惑行為を行い、又は行おうとしている者に対する指導、迷惑
行為の防止の推進のための啓発その他の活動を行うものとする。
(協議会の設置及び所掌事務)
第13条 市に、大野城市迷惑行為防止推進協議会(以下「協議会」という。)を置く。
2 協議会は、市長の諮問に応じ、次に掲げる事項について審議し、意見を述べる。
(1) 基本計画の策定に関すること。
(2) 重点地区及び推進地区の指定、区域の変更及び指定の解除に関すること。
(3) 迷惑行為の防止の推進に係る施策及びその検証方法に関すること。
(組織)
第14条 協議会は、委員10人以内をもって組織する。
(委員)
第15条 委員は、地域団体の代表者、識見を有する者その他市長が適当と認める者のうちから、市長
が任命する。
2 委員の任期は2年とする。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
3 委員は再任されることができる。
(会長及び副会長)
第16条 協議会に会長及び副会長を置く。
2 会長及び副会長は、委員の互選によってこれを定める。
3 会長は会務を総理し、協議会を代表する。
2
4
副会長は会長を補佐し、会長に事故があるとき又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。
(協議会に係る委任)
第17条 この条例に定めるもののほか、協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(実施状況の検証)
第18条 市長は、基本計画に基づく施策又は措置の実施状況を検証し、その検証の結果を公表すると
ともに、必要があると認めるときは、当該施策又は措置の改善を図るものとする。
(委任)
第19条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
この条例は、平成24年6月1日から施行する。
別表(第2条、第8条関係)
迷惑行為
主な関係条例等
(1)
たばこの吸殻、ごみ、空き缶等をみだ 大野城市空き缶等の散乱防止及びその再資源
りに捨てる。
化の促進に関する条例(平成5年条例第2
号)、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭
和45年法律第137号)、福岡県ごみ散乱防止条
例(平成5年福岡県条例第8号)
(2)
飼い犬や飼い猫のふんを放置する。
福岡県動物の愛護及び管理に関する条例(昭
和53年福岡県条例第39号)
(3)
自転車運転者が周囲に危険を及ぼすお 道路交通法(昭和35年法律第105号)、自転車
それのある運転をする。
の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の
総合的推進に関する法律(昭和55年法律第87
号)
(4)
通行の支障となる場所に自転車を駐輪 大野城市自転車の放置防止に関する条例(平
する。
成6年条例第24号)、道路交通法、自転車の
安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総
合的推進に関する法律
(5)
塀や公衆トイレの壁等に落書きをす
大野城市都市公園条例(昭和54年条例第10号)
る。
(6)
ごみの持ち出しについて定められてい 大野城市廃棄物の処理及び再利用の促進に関
る事項に従わずにこれを排出する。
する条例(平成12年条例第41号)
(7)
あき地に雑草等を繁茂させ、かつ、放 大野城市あき地の環境保全に関する条例(昭
置している。
和46年条例第21号)
(8)
深夜に大声で騒ぐ。
(9)
生垣や樹木が道路にはみ出し通行の支 民法(明治29年法律第89号)、道路法(昭和
障となっているにもかかわらずこれを 27年法律第180号)
放置する。
(10)
飼い主のいない動物に無責任に餌を与
える。
(11)
テレビや家具等を不法投棄する。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律、福岡県
ごみ散乱防止条例
(12)
家庭のごみやせん定枝等を屋外で焼却 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
する。
(13)
自動車運転者が周囲に注意を払わず、 道路交通法
危険な運転をし、又は騒音により周囲
の生活環境を害す。
3
「さわやかマナーアップ条例」制定作業部会及び
迷惑行為防止基本計画策定作業部会の開催状況
●第21回「さわやかマナーアップ条例」制定作業部会(平成24年5月8日)
報告
1.これまでの経過報告
議題
1.「さわやかマナーアップ運動」啓発冊子の校正(2校)
2.今後の作業について
①基本計画(案)の作成
②大野城市迷惑行為防止推進協議会の設置準備
③関係条例の制定・改正(罰則規定の検討)
●第1回迷惑行為防止基本計画策定作業部会(平成24年8月17日)
議題
1.迷惑行為の防止の推進に関する基本計画(案)の作成について
2.大野城市迷惑行為防止推進協議会の設置準備について
3.関係条例の制定・改正(罰則規定の検討)
4.その他
●第2回迷惑行為防止基本計画策定作業部会(平成24年10月17日)
議題
1.迷惑行為の防止の推進に関する基本計画(案)について
2.大野城市迷惑行為防止推進協議会委員の候補者について
3.その他
●第3回迷惑行為防止基本計画策定作業部会(平成24年11月28日)
議題
1.迷惑行為の防止の推進に関する基本計画(案)について
2.大野城市迷惑行為防止推進協議会委員の候補者について
3.その他
●第4回迷惑行為防止基本計画策定作業部会(平成25年2月8日)
議題
1.大野城市迷惑行為防止推進協議会委員の候補者について
2.その他
4
大野城市迷惑行為防止基本計画策定作業部会担当者名簿 (H25.4.1現在)
フリガナ
氏 名
所 属 等
イノウエ
サトシ
建設管理課 管理担当係長
シンムラ
ヒデアキ
建設管理課 施設担当係長
アベ
タツジ
廃棄物・最終処分場対策課 廃棄物対策担当係長
マツタケ
フミタカ
安全安心課 生活安全担当係長
ヤスタケ
カズミチ
公園街路課 公園緑化担当係長
マツモト
ヒロキ
学校教育課 学校教育担当係長
ヤマグチ
ヨシカズ
環境課長(事務局)
カンザキ
ヤスノリ
環境課 生活環境担当係長(事務局)
テヅカ
ケイジ
環境課 生活環境担当(事務局)
トワタ
ユウジ
環境課 生活環境担当(事務局)
井上 聡志
新村 英明
安部 達司
松竹 史隆
安武 一道
松本 寛樹
山口 祥和
神崎 康則
手塚 啓二
砥綿 祐志
5
大野城市迷惑行為防止推進協議会の開催状況
●大野城市迷惑行為防止推進協議会委員辞令交付式(平成25年8月21日)
第1回大野城市迷惑行為防止推進協議会(平成25年8月21日)
1.辞令交付式
2.迷惑行為防止推進協議会
(1)開式のことば
(2)会長あいさつ
(3)諮問
大野城市迷惑行為のない快適な生活環境の確保に関する条例第 13 条第
2項第1号に基づく、迷惑行為の防止の推進に関する基本計画に係る
諮問
(4)事務局紹介
(5)協議会の概要説明及び今後の進め方について
(6)次回開催日の日程調整
(7)閉会のことば
●第2回大野城市迷惑行為防止推進協議会(平成25年9月17日)
議題
1.大野城市迷惑行為防止基本計画骨子案について
2.次回開催日の日程調整
●第3回大野城市迷惑行為防止推進協議会(平成25年10月30日)
議題
1.迷惑行為防止基本計画骨子案(修正案)について
2.迷惑行為防止基本計画素案について
3.次回開催日の日程調整
●第4回大野城市迷惑行為防止推進協議会(平成26年1月8日)
議題
1.迷惑行為防止基本計画(案)及びパブリック・コメントについて
2.取り組むべき迷惑行為の優先順位について
●第5回大野城市迷惑行為防止推進協議会(平成26年3月10日)
議題
1.迷惑行為防止基本計画(案)のパブリック・コメント実施結果について
2.迷惑行為防止基本計画(案)に係る答申案について
6
大野城市迷惑行為防止推進協議会委員名簿(五十音順) (H25.8.21現在)
フリガナ
氏 名
イウラ
ミツル
井浦 滿
オオタニ
キヨミ
オオツボ
ヤスナオ
大谷 清美
大坪 靖直
(会長)
オニヅカ
ハルミツ
シン ジョウ
ヤス オ
タカ タ
ツネオ
トキエダ
ヒロミ
ヒガシ
ヤスコ
モリ
トシエ
ユミ
サチコ
鬼塚 春光
新荘 悌男
髙田 恒男
時枝 洋海
東 康子
森 敏江
弓 幸子
(副会長)
所 属 等
大野城市交通安全協会評議員
NPOチャイルドケアセンター代表理事
大野城市子ども・若者育成協議会委員
国立大学法人 福岡教育大学教授
副学長(学術情報担当)
北九州市迷惑行為防止推進協議会会長
区長会会長
雑餉隈町区区長
大野城市総合計画審議会会長
大野城市安全安心まちづくり推進協議会副会長
大野城市立小中学校長会会長
大利中学校校長
大野城市商工会理事
御笠川・牛頸川・平野川フェスタ実行委員会
実行委員長
人権政策審議会委員
民生委員・児童委員
大野城市少年相談員会相談員(会計)
弓・柴尾法律事務所 弁護士
大野城市政治倫理審査会会長
大野城市環境政策審議会委員
7
みんなで考え、みんなで行動しよう
大野城市迷惑行為防止基本計画
平成26年3月
福岡県大野城市
環境生活部環境課