Copyright (c) 2014 Makoto Minagawa All Rights Reserved ほ そ き こえ Small Voice 細き聲 聖書研究 大いなる強き風山を裂き岩石を砕きしが風の中にはエホバ在さざりき、風の後に地震ありしが地震の中にはエホバ在さざりき。 又地震の後に火ありしが、火の中にはエホバ在さざりき、火の後に静なる細微き声ありき。 列王記略上19:11、12 明治元訳聖書 日本学生宣教会 マタイによる福音書 7章16節 † 日本語訳聖書 【漢訳聖書】 Matt. 7:16 是可由其果識之、豈摘葡萄於荊棘、豈採無花果於蒺藜乎。 【明治元訳】 Matt. 7:16 是(これ)その果(み)に由て知べし誰(たれ)か荆棘(いばら)より葡萄(ぶだふ)をとり蒺蔾(あざみ)より無 花果(いちじく)を採(とる)ことをせん 【大正文語訳】 Matt. 7:16 その果によりて彼らを知るべし。茨より葡萄を、薊より無花果をとる者あらんや。 【ラゲ訳】 Matt. 7:16 其結ぶ果によりて彼等を知るべし。豈茨より葡萄を採り、薊より無花果を採る事あらんや。 【口語訳】 Matt. 7:16 あなたがたは、その実によって彼らを見わけるであろう。茨からぶどうを、あざみからいちじくを 集める者があろうか。 【新改訳改訂3】 Matt.7:16 あなたがたは、実によって彼らを見分けることができます。ぶどうは、いばらからは取れないし、い ちじくは、あざみから取れるわけがないでしょう。 【新共同訳】 Matt. 7:16 あなたがたは、その実で彼らを見分ける。茨からぶどうが、あざみからいちじくが採れるだろうか。 【バルバロ訳】 Matt. 7:16 実を見れば、彼らの正体がわかる。茨からぶどうを取り、あざみからいちぢくを取る人はいない。 【フランシスコ会訳】 Matt. 7:16 あなたがたは彼らの結ぶ実を見て、その正体を見分けることができる。いばらからぶどうを、あざ みからいちじくを取ることができるだろうか。 【日本正教会訳】 Matt. 7:16 爾等其果に由りて彼等を識らん、豈(あに)荊棘(いばら)より葡萄(ぶだう)を摘み、或は蒺藜 (あざみ)より無花果(いちじく)を採らんや。 【塚本虎二訳】 Copyright (c) 2014 Makoto Minagawa All Rights Reserved Matt. 7:16 (結ぶ)実で偽預言者はわかる。茨から葡萄が、薊から無花果がとれようか。 【前田護郎訳】 Matt. 7:16 彼らの実でわかる。茨(いばら)からぶどうが、あざみからいちじくが取れようか。 【永井直治訳】 Matt. 7:16 汝等はその實にて彼等を知るべし。誰か茨より葡萄を、或ひは薊(あざみ)より無花果を摘み取ら んや。 【詳訳聖書】 Matt. 7:16 あなたたちは彼らをその実によって見分けなさい。いばらからぶどうを、あざみからいちじくを摘 み取るだろうか。 † ギリシャ語聖書 Interlinear Matt. 7:16 avpo. tw/n karpw/n auvtw/n evpignw,sesqe auvtou,jÅ mh,ti sulle,gousin avpo. avkanqw/n stafula.j h' avpo. tribo,lwn su/kaÈ avpo. tw/n From the † karpw/n fruits auvtw/n evpignw,sesqe auvtou,jÅ of them ye will know them. mh,ti sulle,gousin avpo. They do not gather from avkanqw/n thorns stafula.j grapes h' avpo. tribo,lwn or from thistles su/kaÈ figs? 私訳(詳訳) 【私訳】 「あなたがたはその実によって彼らを見分ける(知覚する、理解する、識別する、見届ける)こと ができる。茨からぶどうが、あざみからいちじくが採れる(かき集められる、摘み取る)はずがない(採れ るだろうか)」 † 新約聖書ギリシャ語語句研究 【その実】 karpw/n karpo,j カルポス karpos {kar-pos‘} (n-gm-p 名詞・属男複) 1)木の実、果実、実 2)田畑の作物、収穫物 3)成果、益 【によって】 avpo. avpo, アポ apo {apo‘} (pg 前置詞・属) 1)~から 2)~から離れて 3)~の中から、のうちの 4)~以来、~の後で 5)によっ て 【彼らを】 auvtw/n auvto,j アウトス autos {ow-tos‘} (npgm3p 代名詞・属男3) 1) 彼・それ(三人称の代名詞) 2)自身(強調用法) 3)同じ 4)まさに 【見分ける】 evpignw,sesqe evpiginw,skw エピギノースコー epiginōskō {ep-ig-in-oce‘-ko} (vifd--2p 動詞・直・未来・能欠・2複) < evpi 向かって + ginw,skw 理解する 1)知り尽くす、知覚する、感ずく 2)見出す、確かめる、理解する 3)認める、識別する、しかと 見届ける、目撃する、悟る、見分ける、はっきり知る フランシスコ会訳「その正体を見分ける」 Copyright (c) 2014 Makoto Minagawa All Rights Reserved 【茨】 avkanqw/n a;kanqa アカンタ 1)いばら 2)刺のある灌木 akantha {ak‘-an-thah } (n-gf-p 名詞・属女複) 【から】 avpo. avpo, アポ apo {apo‘} (pg 前置詞・属) 1)~から 2)~から離れて 3)~の中から、のうちの 4)~以来、~の後で 5)によっ て 【ぶどうが】 stafula.j stafulh, スタフレー staphulē {staf-oo-lay‘} (n-af-p 名詞・対女複) 1)ぶどう 【あざみ】 tribo,lwn tri,boloj トリボロス tribolos {trib‘-ol-os} (n-gm-p 名詞・属男複) < tri,j 三つの + ba,llw 投げる 1)三つの針がある 2)あざみ 【から】 avpo. avpo, アポ apo {apo‘} (pg 前置詞・属) 1)~から 2)~から離れて 3)~の中から、のうちの 4)~以来、~の後で 5)によっ て 【いちじくが】 su/ka su/kon スコン sukon {soo‘-kon} (n-an-p 名詞・対中複) 1)熟したいちじくの実 【採れる】 sulle,gousin sulle,gw スルレゴー sullegō {sool-leg‘-o} (vipa--3p 動詞・直・現・能・3複) < sun 合わす + le,gw 集める 1)集める、掻き集める、拾い集める、いっしょに集める 2)取る 【わけがない】 mh,ti; mh,ti メーティ mēti {may‘-tee} (qt 不変詞・疑複) 1)(~である)わけがない † 英語訳聖書 Latin Vulgate 7:16 a fructibus eorum cognoscetis eos numquid colligunt de spinis uvas aut de tribulis ficus King James Version 7:16 Ye shall know them by their fruits. Do men gather grapes of thorns, or figs of thistles? American Standard Version 7:16 By their fruits ye shall know them. Do men gather grapes of thorns, or figs of thistles? New International Version 7:16 By their fruit you will recognize them. Do people pick grapes from thornbushes, or figs from thistles? Bible in Basic English 7:16 By their fruits you will get knowledge of them. Do men get grapes from thorns or figs from thistles? Darby's English Translation 7:16 By their fruits ye shall know them. Do men gather a bunch of grapes from thorns, or from thistles figs? Douay Rheims 7:16 By their fruits you shall know them. Do men gather grapes of thorns, or figs of thistles? Noah Webster Bible 7:16 Ye shall know them by their fruits: Do men gather grapes from thorns, or figs from thistles: Weymouth New Testament 7:16 By their fruits you will easily recognize them. Are grapes gathered from thorns or figs from brambles? World English Bible 7:16 By their fruits you will know them. Do you gather grapes from thorns, or figs from thistles? Copyright (c) 2014 Makoto Minagawa All Rights Reserved Young's Literal Translation 7:16 From their fruits ye shall know them; do men gather from thorns grapes? or from thistles figs? † 細き聲 聖書研究ノート <いばら> 「いばら a;kanqa アカンタ akantha {ak‘-an-thah }」は「刺のある灌木」で「いばら」をさす。 乾燥したパレスチナにはいたるところに「いばら」が繁茂した。その種類は200種にも及ぶという。人々はま ず畑の茨を刈り取り、燃やしてからでないと種をまくことはできなかった。 <ぶどう> 「ぶどう stafulh, スタフレー staphulē {staf-oo-lay‘}」は、オリーブと共にパレスチナの主要な果実だった。 黙示録の「油と葡萄酒とを害ふな」 (6:6)は、オリーブとぶどうの木をさしている。 <あざみ> 「あざみ tri,boloj トリボロス tribolos {trib‘-ol-os}」は「tri,j で「三つの針がある」の意味である。 三つの + ba,llw 投げる」からなる言葉 「tri,boloj トリボロス」はおそらく「ハマビシ(浜菱、学名:Tribulus terrestris) 」であろうと考えられている。 「ハマビシ」は海岸に自生し(内陸にも生える) 、全草が棘に覆われており、花のあとには直径 1cm ぐらいの硬 く棘のある菱形の実を付けるところから、この名がある。 <いちじく> 「いちじく su/kon スコン sukon {soo‘-kon}」はぶどうと同様にパレスチナの主要な果樹である。 原産地はアラビア南部で、不老長寿の果物とされた。 日本には寛永年間に長崎に渡来し、「蓬莱柿(ほうらいし)」 「南蛮柿(なんばんがき)」「唐柿(とうがき)」など と呼ばれた。 † 心のデボーション 「その果によりて彼らを知るべし。茨より葡萄を、薊より無花果をとる者あらんや」 文語訳聖書 マタイ7:16 大正 ことばが偽かどうかは、そのことばの結ぶ「実」によってわかる。そのことばが何の実も結ばないなら、彼は偽 預言者ですらない。 † 心のデボーション 「その果によりて彼らを知るべし。茨より葡萄を、薊より無花果をとる者あらんや」 文語訳聖書 マタイ7:16 大正 茨からぶどうはならず、あざみからいちじくは採れない。ただ注意しなければいけないのは、このいばらは「ぶ Copyright (c) 2014 Makoto Minagawa All Rights Reserved どうもどき」を、あざみは「いちじくもどき」を結ぶことで、本物よりも美味で、一度それを味わった者は二度 と本物を欲しがらなくなることである。だが、彼らが食べたのは、いばらであり、あざみである。その「棘の毒」 は彼らを傷つけずにはおかない。 「もどき」しか食べたことのない人は、本当の味を知らず、それを出されても「これはひどく不味い」といって 口から吐き出してしまう。疑いつつ食し、味覚を覚えるしかない。 † 心のデボーション 「その果によりて彼らを知るべし。茨より葡萄を、薊より無花果をとる者あらんや」 文語訳聖書 マタイ7:16 大正 茨にぶどうが、あざみにいちじくがなるのを見たら、それが「偽預言者」である。腹がすいていても手を伸ばし てはいけない。とって食べれば下痢をする。下手をするといのちを落とす。何でも口に入れて確かめようとする のは赤子のすることだ。 † 細き聲 説教
© Copyright 2024 Paperzz