Report 01 (Adobe PDF914KB) - AIMS Program at Tokyo

大学の世界展開力強化事業 ∼海外との戦略的高等教育連携支援
「ASEAN 発, 環境に配慮した食料供給・技術革新・地域づくりを担う次世代人材育成」
派遣学生報告書
派遣国名
マレーシア
派遣先大学
マレーシア工科大学
派遣先所属学部
都市環境学部
派遣期間
平成 27 年 9 月
∼平成 28 年 1 月
派遣実績
1.概要
Before going to Malaysia, we took some classes to prepare for it. For example, AIMS program members had a meeting once a week and studies how to write a report and an email in English. I think it was the most useful class of the preparation classes because I have had to send email to lecturers I Malaysia many times. We also had a Bahasa Melayu class and we learned standard Malay. These classes were very important so I recommend this to the next members of this program. After we arrived at university, we had orientation. Some exchange students gathered in the hall and we heard about the university. Before classes started, we took a day trip to Melaka. We enjoyed the trip. I took four classes in the university: Transportation Planning, Tourism Planning, Environmental Studies and Introduction to Planning. At first I thought all the classes were hard to understand because of English. So I knew that we had to prepare the lectures before we went to classes. I looked up unknown words. Fortunately, we had printer so we could download the slides of lecture from E-­‐‑learning and I always copied the slides and brought it to the classes. I listened English every day, and I could understand the contents of class after 2 months I went to Malaysia. The most interesting class was Tourism Planning 1. We went the southernmost point of an Eurasian island and a zoo as a site visit. It was my first time going on a field trip with my classmates. It was a good opportunity to speak my classmates. I recommend the class that includes site visits. At first, I thought it was very hard to live in Malaysia because the hostels were so dirty, the floor around the toilet was always wet and the food was too spicy for me. But I was finally getting used to that life. The best thing was that I could eat spicy food. All Malaysian food is spicy, and I ate it against my will. I learned the importance of food. I think this study abroad was good opportunity to learn about another country. If I have an opportunity to give advice to the next AIMS members, I would like to say just one thing. I recommend this program for the people who can eat spicy food. Because it was hard for me to eat spicy food and I had stomachache many times in Malaysia. I think there were no other problems. Thank you for giving me this good opportunity. 大学の世界展開力強化事業 ∼海外との戦略的高等教育連携支援
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2.事前学習(概要・教育効果など)
事前学習は3つの運営によって行われた。
まず一つ目に AIMS プログラムとしての事前学習会である。東南アジアについての講義を茨木大学、農工大学の派遣
生とともに首都大学東京の秋葉原キャンパスで受けた。マレーシアだけではなく、タイやインドネシアなどの様々な東
南アジアの国々に派遣される予定である生徒と一緒に学んだため、東南アジア全体の歴史や現状について知ることが出
来た。事前に同じ大学に派遣される方と知り合う良い機会ではあったが、ほとんど話すことなく終わってしまったのが
残念だった。
二つ目に大学の国際交流館で行われている学習会である。これは、AIMS プログラムだけではなく大学の姉妹校に交換
留学をする人も受けている留学準備講座である。時間としては、6限に行われているため、授業がかぶって受けられな
いという人はいなかった。私は、一コマ受講した。毎回課題が出されたことや、全員が話せるように少人数制であった
ことはよいと思った。しかし、開講数が少ないため自分自身でやる必要があると感じた。
三つ目に大学の AIMS オフィスによる事前学習会である。メールの書き方や、レポートの書き方を学ぶことが出来
た。実際にマレーシアでも教授へメールを送ることが多かったため、学んでおいてよかったと感じた。また、マレーシ
アからの留学生からマレー語講座を受けることが出来た。数字や挨拶の仕方など基本的なマレーを学んだ。この講座は
マレーシア生活の中で大切であったため、復習に時間をかけるべきであったと感じた。
全体的に、事前学習は様々な講座が開かれており、手厚いなという印象を受けた。
3.現地大学でのオリエンテーションについて(プログラム・概要など)
現地の大学についてすぐに、入学手続きのオリエンテーションが行われた。全員ホールに集まり、マレーシアや学校
の紹介をしていただいた。学校や国によって、留学を開始する時期が異なっており、何回かオリエンテーションが行わ
れていたようだった。私たちが参加したオリエンテーションは 2 回目のオリエンテーションであり、アジアからの留学
生が中心であった。私たちのオリエンテーションの後も留学生が遅れて到着していたようだが、オリエンテーションは
行われておらず、私たちの留学開始時期はとても良いタイミングであったと分かった。留学開始時期がずれていたほか
の留学生とはその後も交流の機会がなかったことが残念であった。
手続き面では、健康診断や学生証、ビザの申請などは自分たちのお世話係であるバディにすべて手伝っていただきス
ムーズに終えることが出来た。
イベントとしては、マラッカへの日帰り旅行が計画されていた。授業が始まる一週間前に、同時期に到着した留学生
たちとバディでマラッカに行き観光を楽しんだ。ほとんど自由行動であったが、私たちはバディの方々に案内してもら
い、マラッカを楽しむことが出来た。
帰国前には、お別れ会が開催されていた。
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4.派遣先で履修した科目について(単位数・教員名・概要など)
※ A4 三枚程度に詳細に整理すること
私は、4 つの科目を履修していた。
① Transportation Planning 日曜日 8:00∼11:00(3 時間) 3 単位
担当: Dr Zahid Sultan
概要:交通学の基本について学んだ。人がより生活しやすい空間を作るために、道路や公共交通を発達させることは大
切である。しかし手の加え方によっては、全く需要がない物、交通問題の改善につながらないものを作り上げてしまう
こともある。そのならないようにするために、まず交通計画とは何かを学び、道や交通の分類を細かく学んでいった。
その後、都市交通のシステムの特徴として、基本的な動きや理想とされる都市交通の在り方を学んだ。大切なのは、効
率よく安全に早く快適にかつ持続可能な交通を作り上げることである。そのために、都市の交通問題について取り扱
い、都市交通を改善するための計画の仕方を考えて行った。データを集め方や分析の仕方、決定の仕方など、計画の進
め方の一つ一つの流れを学び、さまざまなケースによってどのような改善策の違いが出来るかについて考えた。何かを
作るために考えるべきことや、考え方のステップを学んだ。TDM や TSM、DAP や4ステップモデルを中心に学習して
いった。
授業とは別に、グループプロジェクトがあり、これは 4 人で人チームを作り、自分たちが興味を持っている課題につ
いて取り扱い、現状把握、問題点をだし、解決策を考えるものであった。2 か月半に及ぶプロジェクトであり、授業中に
取り扱うことなく班ごとにそれぞれの時間で進められた。最後の授業ではグループごとの発表があり、どのような研究
をしてきたかや、問題点への解決策が示された。
評価方法:クイズ(10%)、プレゼンテーション(20%)、宿題(20%)、テスト(40%)
感想:交通学について学ぶのは初めてのことであったため、どの単元も初めて聞くことばかりで楽しかった。ほかの
国で行われている交通計画を学ぶことによって、日本で今足りていないことや、どのような段階を踏めばよりよい交通
を作り上げられるかなどを考えんながら、授業を聞くことが出来た。マレーシアのジョホールバルの交通はまだまだ発
展段階にあり、交通学を学ぶことによって、マレーシア自体の交通問題を学ぶことが出来、実際に滞在している分とて
もわかりやすく、興味深かった。
プロジェクトでは、マレーシアの首都クアラルンプールの公共交通について調べた。クアラルンプールでは LRT とい
う電車が通っているが、利用者が少ないことや安全性の問題が生じている。これを解決するために、日本や世界の公共
交通のあり方を基に考えて行った。
私が受けた授業の中で一番授業数が少なかった。祝日として休みになった場合、振替の授業を設けることが普通であ
ったが、この授業では振替が一度も設けられていなかった。授業のほかにグループ活動があったためかと考えられる
が、授業自体は面白かったため、もう少し授業数が多い方がよかったなと思った。
Tourism Planning 1 火曜日
8:00∼10:00(2 時間)2 単位
担当: Dr Hairul Nazam Ismal
概要:初めの方は講義が中心であった。観光客は何を求めて観光をするのか、観光地の観光資源の分類の仕方を学ん
だ。
その後、都市と農村の定義の仕方を学び、二つの観光の仕方の違いについても学んだ。どこからが農村かという定義
は難しく、自分の出身地によって考え方が異なる。そのため、最近まできちんとしたデータが少ないことが問題点とし
て挙げられる。また、観光をする際に、観光にかかった時間よりも人の興味によって、記憶に残る観光が出来るかでき
ないかが決まることについて学習していった。
中間テスト後は、ジョホールの観光を評価する課題が出され、フィールドワークをクラス全体で行った。自分達で観
光地に対する評価指標を作り、評価する際に大切になるポイントを考えて行った。今回は、ジョホールバルのタンジュ
ンピアイとジョホール動物園を訪れた。その後、個人課題を作成し提出した。
評価方法: テスト(20%)、プロジェクト(80%)
感想:ツーリズムの基本的なことを学ぶことが出来た。観光地の分類は忘れかけていたものであったので復習できたと
てもよかった。教授が分かりやすいように一つ一つを詳しくかつ具体例を挙げて説明してくださったので授業が楽しく
授業が和やかな雰囲気に包まれていたことが印象的であった。教授と生徒の距離が近く、質問を投げかけたり、最近の
恋愛事情までを報告したりと、仲の良さがうかがえ、高校時代を思い出すほどであった。
観光地の評価する課題では、自分で評価資料を作ることは初めてであったため、少し難しかったが、自分が観光する
際に大切にしているポイントを見つめ返せるところがよかった。クラスメートと一緒にフィールドワークに行くことに
よって、それぞれの見方を知ることが出来て良かった。クラス全員で行ったフィールドワークは1回だけであったがと
ても楽しく学ぶことが出来た。
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(2015 年 11 月 27 日
タンジュンピアイにて)
③ Environmental Studies 火曜日 11:00∼13:00 (2 時間) 2 単位 担当: Dr. Ariva Sugandi Pemana
概要: 生命の始まりから、地球温暖化や温室効果ガスなどの環境問題、生物多様性や人口増加など多岐にわたる環境の
分野を勉強した。Ecological Footprint についても学び、世界全人口が自分と同じ生活をするとしたら、地球が何個分必
要かを測り、生活の質を下げずに環境問題を悪化させない方法を考えて行った。ごみ問題や、下水道処理の問題、公共交
通の利用率が低いために起こる環境問題などを学ぶことによって、マレーシアの現状を知り、改善方法がなぜうまく機能
していないのかを考えていくことで授業が進んでいった。
授業の流れとしては、最初の週にグループプレゼンテーションの課題が出され、次の週に発表をした。発表内容は、今
期扱うすべての内容を割り当ててあり、プレゼンテーションを聞くことによって今期に学ぶすべての概要を理解できるよ
うになっていた。プレゼンテーション後は普通授業であり、問題を詳しく解説していった。
評価方法: 宿題(10%)、プレゼンテーション(10%)、プロジェクト(15%)、中間テスト(25%)、最終試験
(40%)
感想:授業では、生物用語がたくさん出てくるが、専門用語を全く知らなかった私にとっては最初とても難しく感じら
れた。予習の段階で単語を調べて行っても、とっさに単語が出てくるとわからず、何度も調べなおしながら授業を受けて
いた。教授が日本に来たことがある方で、マレーシアと日本を比較しながら環境問題について考えており、内容自体はと
てもわかりやすかった。授業中によくマレーシアの環境についてどう思うかを聞かれ、日本との違いを知ることにつなが
ってとてもよかった。
人類の始まりの考え方が、日本で習ってきた考え方とは違い、カルチャーショックを受けた。テスト問題にも人類の始
まりについて述べる問題が出されており、イスラム教の考え方をもっと知っておくべきだったなと感じた。同じ学問の中
でも違う考え方があると知ることが出来たのがとてもよかった。
一番驚いたのは、環境学の授業を取っている生徒だからといって、環境が悪化しないように心がけているわけではない
ことである。空調の温度の下げすぎはよくないと授業で説明しつつ、教室は全員が厚手の長袖を切るほど寒く空調を設定
してあることや、ごみの分別は大切であるといいながら一つのごみ箱に可燃ごみと不燃ごみを混ぜて入れており、衝撃を
受けた。マレーシアは環境問題への関心が低いことが分かった。
④ Introduction to Planning 水曜日 11:00∼13:00 (2 時間)2 単位 担当: Dr. Norsiah
概要: 歴史を追いながら、まちづくりの変化について学んでいった。まず、世界4大文明について学び、特徴や時代な
どを抑えたのち、ギリシャ文明やローマ文明、イスラム時代のまちづくりについて詳しく学び、これらの文明の共通点
や、相違点、発展した面などを考えて行った。その後は、産業革命後に環境問題が起こったことを期に、環境に配慮した
まちづくりをするために考えられた計画について学んでいった。最後の方の授業では、マレーシアがどのような歴史をた
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どってきたかや、マレーシアが発展している背景を学んだ。また、現在行われている政策についても触れられていた。
教授が 2 人担当している授業であったため、2 回ほどレポートが課された。二つともレポートの枚数が決められてお
り、書く前に教授にアドバイスをもらいに行くことが義務付けられていた。
評価方法:
宿題(20%)、クイズ(10%)、中間テスト(20%)、最終試験(40%)
感想:私は、歴史をほとんど勉強してきていないため、理解できるかとても心配であったが、レジメや教授の説明がとて
も分かり易く、きちんと勉強することで理解が出来た。ほかの国の都市計画について学んだ経験がなかったため、新し
く知ることが多く、ためになった。
しかし、一年生用の授業であったこともあり、生徒にわかりやすいように教授がマレー語で説明する機会がたびたび
あった。分かりにくい部分をマレー語で説明しているので、一番重要なところが、授業中に理解することが出来ないの
が残念であった。
課題はとても大変であった。マレーシアでは、日本とは違い、レポート枚数が多く定められている。今回書いたレポ
ートは、1 つめが 10 枚程度、2 つめが 15 枚程度と指定されていたため、下調べをしっかりして情報をたくさん集めな
ければならないことが大変であった。教授がレポートを書く前に相談できる場を作ってくださったところがよかった。
交換留学生だからではなく、ほかの生徒にも同じようにアドバイスをしていて、教授と先生の距離が近いことをまた改
めて感じた。最終レポートでは、絵を描くことも課題となっており、マップを書いたことがない私にとって一番苦労し
た点であるといえる。教授や友達が書き方をアドバイスしていただけたため、何とかこなすことが出来た。
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5.英語による講義へ順応するために工夫したこと
初めの授業では、英語の聞き取りに苦労した。私たちが日本語なまりの英語を話すように、マレーシアでもマレー語
なまり、中国語なまりの英語を話すため、最初はほとんど聞き取ることが出来なかった。また、私の今までの勉強で
は、私に直接話しかけている英語を聞き取る訓練しかしていなかったため、少しでも雑音や違う方向を向いて話してい
るのを聞き取ろうとするのがとても難しく感じた。一番前の席に座り、授業を受けることで、頑張ることが出来た。
講義の前に大体の教授はレジュメを大学のサイトにアップロードしているので、コピーして知らない単語や分野を調
べてから望んでいた。それによって、授業中に単語を調べるという時間ロスが防げることや、わからないところをし
り、重要なところをあらかじめ知ることにつながった。
6.寮での生活について
初めに入った寮は、部屋に机、ベッド、洋服を入れるロッカーが設置してあり、シャワーとトイレ、洗濯機は共同ス
ペースに設置されていた。寮生活は初めてであったため、どれだけの質を求めてよいのか分からなかったが、授業の場
所から遠く、バスの本数も少ないというデメリットがあった。そのため、交渉して寮を学部の棟から近いところに変え
てもらった。
変更後は、部屋にトイレとシャワー、バルコニーが付いている一人部屋になった。マレーシアに滞在中、腹痛になるこ
とが多かったため、トイレが部屋の中にあることは、私にとって一つの安心材料になった。また、学部から近いため、
バスを使うことなく授業に行くことができ、快適であった。また、前の寮と違い、寮から歩いていける距離に図書館、
カフェテリア、日用品売り場、バザー、バス停、タクシー乗り場があったため、生活自体がしやすかった。しかし、す
べてが近くで住んでしまうため、学校内の行動範囲が広がりにくかったのは少し残念だった。
前の寮でも移った寮でも留学生がたくさんいる場所にしていただけたので、留学生同士の交流を深めることが出来た。
実際に留学生同士でご飯を食べに行く機会が増えることがメリットであった。また、時間があるときは、留学生の友達
の部屋に集まって、お菓子や果物パーティ、映画鑑賞会をするなど楽しむことが出来た。
7.課外活動など休日の過ごし方について
講義自体は少なかったが、課題やテストがあったため、授業における忙しさは日本と変わらなかったように感じられ
る。課外活動としてもフィールドワークは一度あり、クラス全員で観光地に出かけた。教室で講義を受けているときは
クラスメートと話す機会がなかなかなかったため、仲を深める良い機会になった。
休日は、近くのスーパーやショッピングセンターに買い物へ行ったり、学校の課題をこなしたりしていた。大学で
は、学期の途中にセミスターブレイクがあり、多くの学生は帰省をしていた。私は、一人旅や友達とキャンプへ行っ
た。
ジョホールバルへ留学することの一つの良い面は、シンガポールへ気軽に行くことが出来ることだと思った。位置関
係はとても近いが、景観や雰囲気が全く違うため、遠いところへ来たように感じられる。私は、ショッピングやご飯を
食べるために何度かシンガポールへ訪れた。マレーシアよりも日本に近い雰囲気を持っているため、安心して過ごすこ
とが出来た。
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8.成果と反省点(当該プログラムで得られたことを帰国後の研究へどう活かしたいかという今後の意向についても述べてください)
マレーシアに五か月滞在し、楽しいことばかりではなくつらい経験もした。しかし、海外で生活することは私に人生
の中でとても良い体験だったと考えている。私がこのプログラムに参加した理由は、海外を知りたかったこと、英語力
向上、またツーリズムを専攻しているため、ほかの国では観光についてどう学んでいるのかを知りたいと思ったためで
ある。
成果をとしては、コミュニティが広がったことである。マレーシアは多民族国家であり様々な民族がいるためそれぞれ
の考え方を聞くことが出来たのがよかった。マレーシアで感じた独特の民族間の雰囲気について友達に聞いたり調べた
り、考えたことによって日本にはない問題を知ることができ、視野が広がったと感じた。また、マレーシアに留学に来
ている学生は、とても多く、様々な国の友達を作ることが出来た。そのため、それぞれの国や大学での生活を聞くこと
が出来たことや、留学生同士で助け合うことが出来るような関係性を築けたことが成果だと感じる。
また、学習面ではほとんどの授業が計画学の学生と同じ授業を取っていたため、観光について異なった見方をすること
が出来るようになった。今までは、観光客にとっての視線を重視していたが、マレーシアでは町全体の住みやすさや歩
きやすさを重点に置いて考えている点で異なっていた。
成果として最後に自分と向き合えたことによって、良い意味でも悪い意味でも自分についてよく知ることができたこと
である。今までほとんど苦労がなく生活してきた私にとって、マレーシアでの生活は苦労の連続であった。しかし、何
か問題に衝突した際に、自分がどのような対応を取るか、どのような考え方になるのかなどを知ることが出来たのがメ
リットであったといえる。
反省点としては、なかなか自分から話すことが出来ず、スピーキングの実力が納得いくレベルに達しなかったことが反
省点として挙げられる。途中まで受け身の姿勢でいたため、あまり交友関係も広がらずにいた。気持ちを切り替えてか
らは、友達が増えとても楽しく生活を送ることが出来た。最初から積極的に話しかけていくことが大切であったと感じ
た。
また、本来の AIMS プログラムの趣旨にあった成長が出来たかというと疑問が残るところであるのが反省すべきところ
である。日常生活を送ることに精一杯であまりプログラムの趣旨に合う活動が出来なかったと感じた。プログラムの趣
旨のために何が出来るかもう少し考えてから望むべきだったと反省している。
9.次年度以降の派遣学生へメッセージ
私は、マレーシアに留学することによって、アジアにおける日本の見方や考えられ方について学ぶことが出来たと思
います。ほかの国に言ったら、自分が日本人の代表として見られることになるため、しっかり心得て生活できるとよい
と思いました。
留学前の準備としては、英語の勉強をしっかりしておくことをお薦めします。英語が話せれば、友達作りや手続きな
どでの語学の壁を感じることなく生活が出来、文化や人の考え方をさらに学ぶことが出来たと思います。また、マレー
シアのほとんどの人はマレー語を使うのが基本であるため、マレー語も少し学んでいた方がよいと感じました。私は、
現地で覚えればよいかなと思っていましたが、基本的なマレー語のみしかわかるようになりませんでした。現地の言葉
を多く覚えておくに越したことはないと思います。
最後に、マレーシアに行く人は、辛い物が好きな方をお薦めします。私は、辛い物が苦手で、大半がチリを入れて作
るマレー料理は正直つらかったです。寮自体にキッチンや冷蔵庫が付いておらず、材料を買って作ることが困難で、食
事といえば外食です。辛さにはだんだん慣れてきますが、辛い物が全く食べられないと、マレーシアでの食生活はつら
いと感じました。