適正飲酒 和文 - アサヒビール

アサヒビールグループCSR活動報告サマリー2009
【適正飲酒と健康】 発行:2009 年 7 月
詳細は Web サイトで報告しています→http://www.asahibeer.co.jp/csr/tekisei/
適正飲酒と健康
■基本方針と推進体制
アルコール飲料は、長い人類の歴史のなかで、日々の暮らしに喜びと潤いをもたらすとともに、お祝い事な
ど人生の節目でも、大きな役割を果たしています。私たちは、そのようなアルコール飲料の生産・販売に携
わっていることを、大変誇りに思います。
しかしながら一方で、アルコール飲料が不適切に飲用されることで、個人や家庭そして社会にさまざまな問
題が生じることも、よく認識しています。そこで私たちは、酒類事業を中核とした企業グループとして、不適切
な飲用による問題を排除し、アルコール飲料を通じて、多くの人々と喜びや感動を分かち合うために適正飲
酒を推進し、社会から信頼される企業として活動していきます。
アサヒビールグループ 適正飲酒推進のための基本方針
基本方針
アサヒビールグループは、酒文化の健全な発展を目指すとともに、アルコール飲料の特性を認識し、
適正飲酒の推進に組織的かつ継続的に取り組むことにより社会的責任を果たし、人々の健康で豊
かな社会の実現に努力してまいります。
行動指針
●適正飲酒のための正しい知識の普及に努めます。
●販売活動に当たっては、関連法規や業界自主基準並びに当社自主基準を遵守します。
●飲酒運転、未成年者飲酒、妊産婦飲酒、イッキ飲みなど不適切な飲酒による問題の予防に努めると
ともに、社会的な取り組みにも積極的に協力し支援を行います。
●アルコールと健康に関する医学的研究の推進に取り組み、あわせて対外的支援を行います。
●アルコール飲料を取り扱う企業グループの一員として、社員自ら適正飲酒の正しい知識を持ち、あわ
せて責任を自覚して行動します。またそのための社員研修や自己啓発に積極的に取り組みます。
●「適正飲酒推進委員会」の創設
アサヒビールグループは、「適正飲酒の啓発活動」を、CSR 活動の「6 つの優先取り組み項目」の一つと位置
づけています。
この方針に基づき、アサヒビールでは 2004 年に社内横断組織として「適正飲酒推進委員会」を創設し、「ア
サヒビールグループ適正飲酒推進のための基本方針及び社員飲酒ルール」を策定。その内容を小冊子に
まとめ、グループ全役員・従業員に配布するとともに、基本方針については社外に公表しています。この基
本方針および飲酒ルールは、グループ各社の新入社員研修の必須プログラムとしています。
また「適正飲酒推進委員会」では、広告宣伝などに関する自主基準の遵守徹底の推進、「未成年者飲酒予
防基金」の運営など、多様な活動を展開。今後は、社内における啓発活動の継続実施や、未成年者飲酒予
防基金の運営に注力していきます。
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■活動報告
●アルコール研究の成果を外部へ発表
アサヒビールでは、CSR 活動の一環として「アルコール摂取による健康への影響」を明らかにする研究を推
進しています。その取り組みについて広く社会の皆様に知っていただくとともに、アルコールの生理・医学的
な研究を専門に行っている研究者の方々からご理解やご意見をいただくために、研究成果については積極
的に社外に発表しています。
2008 年度は、9 月に開催された日本アルコール・薬物医学会において、日本医科大学との共同研究である
「アルコール飲料の種類および食事の有無におけるアルコール代謝動態への影響」をテーマに発表し、100
名以上のアルコール研究者に聴講していただきました。今後は、社会に対して適正飲酒の重要性をさらに
強く訴えていくために、年間の学会発表件数を複数に増やし、加えて広報活動を行うことも検討しながら、消
費者の皆様への情報提供を継続していきます。
●「未成年者飲酒予防基金」を通じた助成
未成年者飲酒の問題の解決に向けて、アサヒビールは、2005 年 3 月に「未成年者飲酒予防基金」を創設し
ました。この基金は、主として未成年者の飲酒予防を目的とした医学的・社会文化的な研究や、予防のため
のフォーラムやセミナーを実施する団体・個人に助成金を授与しています。助成金の年間総枠は 1,000 万円
で、毎年助成案件の公募を行い、有識者による審査委員会が厳正に審査し、助成先を決定します。
2008 年 4 月、「未成年者飲酒予防基金」は 2008 年度(第 4 回)の助成先 10 団体を決定し、研究、社会活動
を支援しました。
●「国際アルコール政策センター(ICAP)」に加盟
アサヒビールでは、2001 年 6 月、「国際アルコール政策センター(ICAP)」にアジアの酒類メーカーとして初め
て加盟し、グローバルな視野からアルコール問題の解決に取り組んでいます。
ICAP は、1995 年に設立された国際的なアルコール問題の NPO(非営利団体)であり、現在、アサヒビールを
含め世界の主要酒類メーカー10 社が加盟しています。
●GAPG との連携
アサヒビールでは、業界および自社の自主基準に基づいて、自社の広告・宣伝活動を厳しく審査しています。
この活動においては、世界的なアルコール飲料企業が集合して自主的活動を進めている GAPG※に業界と
連携して加盟し、グローバルな視点から自主基準などを研究して国内における適正な広告宣伝活動や酒類
販売活動につなげています。
※GAPG(Global Alcohol Producers Group)
2005 年 8 月に創設された国際業界団体。世界中の酒類メーカーが参加し、日本からは、アサヒビールを含めた業界団体が参加
しています。
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●未成年者飲酒防止キャンペーンの実施
ビール業界では、未成年者飲酒防止の取り組みとして、キャンペーン「STOP!未成年者飲酒プロジェクト」
を 2005 年から開始し、ビールメーカー5 社が歩調を合わせて推進しています。
●『人とお酒のイイ関係』の発行
アサヒビールは、お酒とのつきあいが始まる前の未成年者から、お酒に親しんだ高齢者の方まで、お酒が
身近にあるすべての人に読んでいただける「人とお酒のイイ関係」を発行しています。文章とイラストを織り
交ぜながら、危険な飲酒方法を戒め、健康的に楽しくお酒を飲むためのポイントを、わかりやすく紹介してい
ます。
ガイドブックは、当社 Web サイトや電話ファックスでご請求いただいた皆様に送付するとともに、お申し込み
のあった全国の大学でも配布され、新入生の入学ガイダンスなどの際に活用していただいています。
2008 年度は、4 月の新学期に合わせて、大学新入生へ『お酒との正しいつきあい方』のガイドブックを約 26
万部配布しました。その後、同冊子を『人とお酒のイイ関係』として全面改訂しました。
●小学生向け啓発ツール『どうする?どうなる?お酒のこと』の発行
アサヒビールでは、未成年者飲酒防止の啓発活動の一環として、小学生向け啓発ツール『どうする? どう
なる? お酒のこと』を 2007 年 9 月に制作し、希望者に無償で配布しています。4 ページからなる手軽なツー
ルであり、教科書の副教材や学校での啓発活動などに活用していただけます。
発行以来、小学校のほか中学校・高等学校でもご活用いただき、配布数は累計 30 万部以上になりました。
なお、この冊子は 2008 年 3 月に、(財)消費者教育支援センターが主催する「第 6 回 消費者教育教材資料
表彰」において優秀賞を受賞しました。さらに、2009 年には優秀賞の中から「特別賞」を受賞しました。
●安全運転を推進する「全国営業車両事故ゼロプロジェクト」の発足
従業員の飲酒運転撲滅を含め、安全運転を推進するために、2008 年 12 月に「全国営業車両事故ゼロプロ
ジェクト」を社内で発足させました。
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