適正飲酒 和文 - アサヒビール

アサヒグループCSR活動報告サマリー2011
【適正飲酒と健康】 発行:2011 年 7 月
詳細は Web サイトで報告しています→http://www.asahibeer.co.jp/csr/
適正飲酒と健康
■基本方針と推進体制
アルコール飲料は、長い人類の歴史のなかで、日々の暮らしに喜びと潤いをもたらすとともに、お祝い事な
ど人生の節目でも、大きな役割を果たしています。私たちは、そのようなアルコール飲料の生産・販売に携
わっていることを、大変誇りに思います。
しかしながら一方で、アルコール飲料が不適切に飲用されることで、個人や家庭そして社会にさまざまな問
題が生じることも、よく認識しています。そこで私たちは、酒類事業を中核とした企業グループとして、不適切
な飲用による問題を排除し、アルコール飲料を通じて、多くの人々と喜びや感動を分かち合うために適正飲
酒を推進し、社会から信頼される企業として活動していきます。
アサヒグループ 適正飲酒推進のための基本方針
基本方針
アサヒグループは、酒文化の健全な発展を目指すとともに、アルコール飲料の特性を認識し、適正
飲酒の推進に組織的かつ継続的に取り組むことにより社会的責任を果たし、人々の健康で豊かな
社会の実現に努力してまいります。
行動指針
●適正飲酒のための正しい知識の普及に努めます。
●販売活動に当たっては、関連法規や業界自主基準並びに当社自主基準を遵守します。
●飲酒運転、未成年者飲酒、妊産婦飲酒、イッキ飲みなど不適切な飲酒による問題の予防に努めると
ともに、社会的な取り組みにも積極的に協力し支援を行います。
●アルコールと健康に関する医学的研究の推進に取り組み、あわせて対外的支援を行います。
●アルコール飲料を取り扱う企業グループの一員として、社員自ら適正飲酒の正しい知識を持ち、あわ
せて責任を自覚して行動します。またそのための社員研修や自己啓発に積極的に取り組みます。
●啓発活動
アサヒグループは、「不適切な飲酒の撲滅」を CSR 活動における重点テーマの一つと位置づけています。
「アサヒグループ適正飲酒推進のための基本方針および社員飲酒ルール」を策定し、その内容を小冊子に
まとめ、グループ全役員・従業員に配布するとともに、基本方針については社外に公表しています。この基
本方針および飲酒ルールは、グループ各社の新入社員研修の必須プログラムとしています。
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【適正飲酒と健康】 発行:2011 年 7 月
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■活動報告
●アルコール研究の成果を外部へ発表
アサヒビールでは、CSR 活動の一環として「アルコール摂取による健康への影響」を明らかにする研究を推
進しています。その取り組みについて広く社会の皆様に知っていただくとともに、アルコールの生理・医学的
な研究を専門に行っている研究者の方々からご理解やご意見をいただくために、研究成果については積極
的に社外に発表しています。
2010 年度は、日本医科大学との共同研究によって、お酒に対する体質の違いがアルコールの代謝に及ぼ
す影響を詳しく解析し、得られた成果について日本法中毒学会、日本アルコール・薬物医学会、アルコール
医学生物学研究会で発表しました。また、久里浜アルコール症センターとの共同研究によって、お酒に対す
る体質の違いが飲酒後の注意力に影響することを見出し、国際アルコール医学生物学会で同センターが発
表しました。
このように、個々人のアルコールに対する体質や飲酒に関する諸条件が、アルコールの代謝や生理的な変
動にどのように影響するのかを詳しく解析し、その研究成果をもとにしてお客様へ適正飲酒を啓発していき
ます。
●「未成年者飲酒予防基金」を通じた助成
未成年者飲酒の問題の解決に向けて、アサヒビールは、2005 年 3 月に「未成年者飲酒予防基金」を創設し
ました。この基金は、主として未成年者の飲酒予防を目的とした医学的・社会文化的な研究や、予防のため
のフォーラムやセミナーを実施する団体・個人に助成金を授与しています。助成金の年間総枠は 1,000 万円
で、毎年助成案件の公募を行い、有識者による審査委員会が厳正に審査し、助成先を決定します。
2011 年 4 月、「未成年者飲酒予防基金」は 2011 年度(第 7 回)の助成先 8 団体を決定し、研究・社会活動を
支援しました。
●「国際アルコール政策センター(ICAP)」に加盟
アサヒビールでは、2001 年 6 月、「国際アルコール政策センター(ICAP)」にアジアの酒類メーカーとして初め
て加盟し、グローバルな視野からアルコール問題の解決に取り組んでいます。
ICAP は、1995 年に設立された国際的なアルコール問題の NPO(非営利団体)であり、現在、アサヒビールを
含む世界の主要酒類メーカー11 社が加盟しています。
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【適正飲酒と健康】 発行:2011 年 7 月
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●GAPG との連携
アサヒビールでは、業界および自社の自主基準に基づいて、自社の広告・宣伝活動を厳しく審査しています。
この活動においては、世界的なアルコール飲料企業が集合して自主的活動を進めている GAPG※に業界と
連携して加盟し、グローバルな視点から自主基準などを研究して国内における適正な広告宣伝活動や酒類
販売活動につなげています。
※GAPG(Global Alcohol Producers Group)
2005 年 8 月に創設された国際業界団体。世界の主要酒類メーカーが参加し、日本からは、アサヒビールを含めた業界団体が参
加しています。
●未成年者飲酒防止キャンペーンの実施
ビール業界では、未成年者飲酒防止の取り組みとして、キャンペーン「STOP!未成年者飲酒プロジェクト」
を 2005 年から開始し、ビールメーカー5 社が協働して推進しています。
●『人とお酒のイイ関係』の発行
アサヒビールは、お酒とのつきあいが始まる前の未成年者から、お酒に親しんだ高齢者の方まで、お酒が
身近にあるすべての人に読んでいただける『人とお酒のイイ関係』を発行しています。文章とイラストを織り
交ぜながら、危険な飲酒方法を戒め、健康的に楽しくお酒を飲むためのポイントを、わかりやすく紹介してい
ます。
ガイドブックは、当社 Web サイトや電話・ファックスでご請求いただいた皆様に送付するとともに、お申し込み
のあった全国の大学でも配布され、新入生の入学ガイダンスなどの際に活用していただいています。
2010 年度は、4 月の新学期に合わせて、大学新入生へ『人とお酒のイイ関係』のガイドブックを約 26 万部無
償で配布しました。
●小学生向け啓発ツール『どうする?どうなる?お酒のこと』の発行
アサヒビールでは、未成年者飲酒防止の啓発活動の一環として、小学生向け啓発ツール『どうする? どう
なる? お酒のこと』を 2007 年 9 月に制作し、希望者に無償で配布しています。4 ページからなる手軽なツー
ルであり、教科書の副教材として学校での啓発活動などに活用していただけます。
発行以来、小学校のほか中学校・高等学校でもご活用いただき、配布数は累計 46 万部以上になりました。
なお、この冊子は 2008 年 3 月に、(財)消費者教育支援センターが主催する「第 6 回 消費者教育教材資料
表彰」において優秀賞を受賞しました。さらに、2009 年には 2008 年度優秀賞のなかから「特別賞」を受賞し
ました。
●飲酒運転を撲滅する「全国営業車両事故ゼロプロジェクト」の発足
従業員の飲酒運転撲滅を含め、安全運転を推進するために、2008 年 12 月に「全国営業車両事故ゼロプロ
ジェクト」をアサヒビール社内で発足させました。
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