第1学年 国語科学習指導案 日 場 1 単元名 おはなしを 教材名 「たぬきの 時 平成21年 1 月29日(木)第5校時 所 1年1組教室 たのしもう 糸車」 2 指導の立場 (1)教材観 本教材は、学習指導要領の「読むこと」の目標「ウ 場面の様子などについて、想像を広げながら 読むこと。 「エ 語や文としてのまとまりや内容、 」 響きなどについて考えながら声に出して読むこと。」 と深くかかわらせることができる。 いたずらものだが憎めないたぬきと人のよいおかみさんとの温かい交流の姿が、人里離れた山の中 の一軒家を舞台に繰り広げられる。かわいらしいたぬきが、おかみさんのまねをして糸車を回す姿を 想像しながら、たぬきやおかみさんの気持ち、その交流の様子を豊かに読み取らせていきたい。特に 児童にとって、たぬきのとる行動は共感できると思われるので、たぬきと一体化させながら読み進め させたい。 たぬきとおかみさんの交流の様子をとらえるもとになるのが、それぞれの行動である。たぬきの行 動は、おかみさんの行動のまねである。おかみさんの行動とたぬきの行動を比べながら読み取り、自 分の行動をまねするたぬきに対する、おかみさんの心情をしっかりと考えさせたい。 この作品は、 「たぬきと糸車」ではなく、「たぬきの糸車」である。この短い題名に、回してみたく てたまらなかった糸車を、たぬきがついに回せるようになったという作品全体の内容が凝縮されてい る。 いたずらもののたぬきが、 やりたくてやりたくてたまらなかったことを思う存分やり尽くして、喜々 として帰って行くまでを中心に展開する。作品の柱となっているものは、 「たぬきのいたずら心」であ り、 「おかみさんとたぬきの心の交流」である。 やりたくてやりたくてたまらなかったことを思う存分やり尽くして喜々として帰って行くたぬきの 姿は、読み手が充分同化できるものをもっている。児童は、たぬきになり切り、作品の世界にたっぷ り浸ることができるだろう。 この作品に、楽しさとともに、温かいぬくもりを与えているのが、素朴なおかみさんの人柄、そし て、 おかみさんとたぬきの心の通い合いである。 糸車に心ひかれて毎晩毎晩尋ねてくるたぬきの姿に、 いつの間にか親しみとかわいらしさを感じるようになり、ついには、夫のしかけたわなにかかったた ぬきをためらわずに逃がしてやるおかみさんの気持ちが、自然な、人間的なものとして読み手に伝わ ってくる。 児童は、時にはたぬきになり、時にはおかみさんになりながら、作品の世界に浸り、読み進めてい くことだろう。この作品のもつユーモラスな楽しさ、温かさに、たっぷりと浸らせ、たぬきやおかみ さんの気持ちや行動に十分共感させて、そこに自由な想像の世界を広げさせたい。 この作品の主題は、次のようにとらえることができる。 山奥の一軒家に住んでいる素朴な心の優しいおかみさんと、いたずらもののたぬきが、糸車を通し て、次第に心を通わせていく。 糸車を回すまねをするたぬきに、おかみさんが、 「いたずらもんだが、かわいいな。 」とつぶやいて いる。 この思いが、 わなにかかったたぬきをためらわずに逃がしてやるおかみさんの行動につながる。 そして、おかみさんが春になって一軒家に戻ってきたときの驚き、糸を紡いでいるたぬきへの親しみ につながっていくのである。 また、第2の場面のおかみさんの回す糸車の音、キーカラカラ キーカラカラ キークルクル キークルクルと第4の場面のたぬきが回す糸車の音は、おかみさんとたぬきの心の響き合いを象徴し ているように思われる。糸車を回すおかみさんやたぬきの姿を想像させ、じっくりと読み味わわせた い。 「むかし、ある山おくに、 」という語り口は、児童にとってなじみ深い民話独特のものであると同時 に、物語の世界にいざなう扉でもある。 「むかし」とはいつごろのことか、 「ある山おくに」というの はどんな所なのか、限定されていないからこそ、読み手の想像力を刺激する。児童一人一人がそれぞ れのイメージをもって読み進めるうちに、いつしかそれが共通の感動を生み、みんなで読み合うこと の楽しさにつながることを期待したい。また、たぬきの会話文が一つもないという文章の特徴を利用 し、自由に想像を膨らませて読ませたい。 (2)児童の実態 本学級は、男子22名、女子15名、合計37名の学級である。平仮名を読んだり書いたりするこ ともおぼつかなかった4月入学当初、自分の思いを言葉で表現することもうまくできず、泣いていた り、言葉より先に手が出たりしていた子どもたち。1学期間かかってようやく平仮名50音を読んだ り書いたりできるようになった。2学期になり、主語と述語の短い文が書けるようになった。 1年生の児童は、これまで「はなのみち」 「大きなかぶ」 「くじらぐも」 「ずうっと、ずっと、大すき だよ」等の物語文を学習してきた。 「はなのみち」では、挿絵から場面の様子などについて想像を広げ ながら読むことの楽しさを味わってきた。 「大きなかぶ」では、登場人物になりきって動作化すること により、より豊かに様子を想像し、楽しく音読することを経験してきた。これまでは、本校の研究主 題である「自分の思いや考えを主体的に伝え合う」方法として、話すことや動作化、音読を中心に行 ってきた。2学期に入り、 「くじらぐも」では、場面の様子をより豊かに想像するため、やはり登場人 物になりきって動作化したり、文字や短い文が書けるようになってきたので、ふき出しに自由に会話 を挿入して表現したりする学習をしてきた。 「ずうっと、ずっと、大すきだよ」では、あらすじをとら えたり場面の様子を想像したりするだけでなく、好きなところに線を引き、理由を簡単にノートに書 ぼ 「ぼく」がしたこと、○ エ 「エルフ」がしたこと、 いたり、 「ぼく」と「エルフ」の行動の読み取りで、○ ぼ○ エ 「ぼく」と「エルフ」が一緒にしたことを見つけ、教科書に線を引き記号を付け、分けてノート ○ に書き出したりした。また、言葉にもこだわり、 「エルフのことをはなします。 」 (話してくれるのは誰 だろう。 ) 「ぼくらは、いっしょにゆめを見た。 」 (どんな夢を見たのだろう。 ) 「エルフをしかっていな がら、みんなエルフのこと、大すきだった。 」 (どうしてだろう。 )エルフが死んで「ぼくだって、かな しくてたまらなかったけど、いくらかきもちがらくだった。 」 (なぜだろう。 ) 「もらっても、エルフは きにしないってわかっていたけど、ぼくは、いらないっていった。 」 (なぜ分かっていたのだろう。 ) (ど うしていらないと言ったのだろう。 )等、前の場面とのつながりや、その言葉の前後の文から、言葉の 奥に隠されている内容も考え、より深い読み取りをしてきた。これらの学習から、想像を広げて読ん だり、読み方を工夫して読んだりしようという意識は高まってきている。 1年生も後半に入って、 「豊かな読み」に近い読みをさせたいと考え、 「たぬきの糸車」の学習で、 「書き込み」を少しずつ取り入れることにした。 初めはなかなか書けないだろうから、教師と共に、大切な言葉や文を見つけたり、その部分に書き 込んだり、児童の意見を拾って教師が書いたりして、書き込みの仕方を教えていきたい。そして少し ずつ児童自身の書く部分を増やしていきたい。さらに、最後の方の場面では、児童に書き込みを好き なように任せて書かせてみたい。 (3)指導の力点 教材「たぬきの糸車」の学習を通して、児童につけたい力は、 ◎場面の様子に注意して読み、どこを絵にかくか考える。 (読ウ) ◎話の内容がよく伝わるように、文章や言葉の響きについて考えながら声に出して読む。 (読エ) ○たぬきやおかみさんになったつもりで、本文にない言葉を考えて絵に合うように書く。 (書エ) ◎紹介するお話がよく分かるように順序を考えて話す。 (話・聞ア) ○友だちが紹介するお話について興味をもって聞く。 (話・聞イ) ◎友だちが紹介してくれたお話に興味をもって読む。 (読ア) となっている。 本校の研究主題を受けて、特に、「場面の様子に注意して読む」ことに重点を置いて指導していき たい。 今まで、部分的に書き込んだり、ノートに書き出したり、吹き出しに書いたりはしてきたが、本単 元のように、全面的な『一人読み』の学習は初めてであるので、学習プリントを準備し、書き込みの 仕方を具体的に教え、イメージが広がるよう指導したり、書き込んだことを肯定的に価値付けたりし て、言葉や表現に立ち止まりながら読み進め、分かったことを意欲的に書き込めるようにしていきた い。言葉が見つからない、書き方が分からない児童には、教師が着目してほしい言葉を示したり、情 景や登場人物の気持ちや様子の分かる挿絵を有効に活用したりしていきたい。そして、じっくりと時 間をかけ情景や様子から分かることを詳しく書き込みをさせたい。書き込みさせることにより、じっ くりと言葉や文章に寄り添いながら、叙述に即して考えを持てるようにしたい。また、その場面場面 に応じて、書き込み、吹き出し、語りかけなどのいろいろな形の書く活動を工夫していきたい。 『仲間読み』では、おかみさんとたぬきの心の交流に共感し、多様な意見や考え、想像したことを 伝え合う中で、自分の考えを深めさせたい。異なった意見が出てきた場合、読みを深めるチャンスな ので、児童が発言したことを聞き分けて、読みを深めるための発問をし、立ち止まって考えさせる場 面も作っていきたい。深めの発問の答えが考えやすいように、板書にも工夫をしたい。 3 研究主題に関わって 研究主題 自分なりの思いや考えを主体的に伝え合うことのできる子の育成 ~国語科における「読むこと」の指導を通して~ ◆研究内容1 主体的な学習を作り出す単元指導計画の作成と評価の工夫 ①「読む」教材に重点を置いた単元指導計画の作成 研究主題の具現を目指し、年間指導計画においても軽重をつけ、 「読む」教材の指導時数を多めに とって指導をしている。 本単元「たぬきの糸車」も、全13時間のうち読み取りの時間は4時間扱いになっているが、6 つの場面それぞれ「一人読み」1時間、 「仲間読み」1時間ずつの12時間にし、じっくり読み取り、 読み取りを深める時間を確保した単元指導計画にした。 ( 「一人読み」では「書く」こと「仲間読み」 では「話す・聞く」ことも入ってくるので、12時間全てが「読む」ではない。 ) まず、 『一人読み』では、自由に書き込みをさせる。自由と言っても分からな子もいるので、次の ような観点を与え、それをもとに自力で読むようにする。 読んで分かったこと(!) 思ったこと・想像したこと(○) 不思議に思ったこと(?) 初めはなかなか書けないだろうから、教師と共に、大切な言葉や文を見つけたり、その部分に書 き込んだり、児童の意見を拾って教師が書いたりして、書き込みの仕方を教えていきたい。そして 少しずつ児童自身の書く部分を増やしていきたい。さらに、最後の方の場面では、児童に書き込み を好きなように任せて書かせてみたい。 次に、単位時間毎に『一人読み』と『仲間読み』を行う。 『仲間読み』は、『一人読み』の発表を もとに、友達に質問したり、反対意見を言ったり、賛成意見でつなげて詳しくしたりして、仲間と 関わりながら読みを深めていく。1時間の終わりの「まとめる」段階では、 「勉強して分かったこと」 として、 「わたしは、 (一人読みで)~だと思っていたけれど、 (仲間読みで)友だちの意見を聞いて ~が分かりました。 」と自分の一人読みと比べて、仲間読みで深まったことを書かせていきたい。 単元の出口では、読み取りによって深まったことを紙芝居や人形劇など自分の方法を選び、表現 させたい。教科書にはない挿絵を付け足して描いたり、主人公などのつぶやきを吹き出しを使って 入れたり視写した文に付け足したりして紙芝居や人形劇をしたり、味わいながら朗読したりする。 ②指導と一体となった支援的な評価の工夫 個々の児童が『一人読み』でどんな表現に着目しているか、どんな書き出しをしているかを、学 習プリントや授業での発言をもとに把握する。そして、書き出した内容に丸をつけたり、発言をう なずいて聞いたりして、個々の学びを肯定的に認めていく。また、もっと深く気付かせたいことや 正しく理解していないことについては、個別に問い返してやり、書き出しに付加修正をさせる。 ◆研究内容2 意欲・関心をもって自分なりの思いや考えを伝え合うことのできる学習活動 ①自分なりの考えを作り出す具体的な指導・援助の在り方 本文とは別に下段に書き込みをすることは、本文と結びつけるのに混乱したりして1年生にとっ てはまだ抵抗が大きいので、学習する場面の本文を行間を空けて書き、本文の着目したい文や語句 にサイドラインを入れ、その文や語句の横の行間に書き込みができるようにしたプリントを用意す る。また、教科書にある挿絵をプリントにも使うことで、文からはなかなか読み取れない子でも感 じ取れるようにしていきたい。また、思っていることや想像したこと、考えたことをうまく文に表 現できない子は、吹き出しにかけるようにしていきたい。語句に着目できない児童には、教師から 着目して欲しい言葉を示し、たぬきやおかみさんの気持ちや心の移り変わり、心の通い合いを考え させていきたい。そして、書き込みしたことに丸をつけることで、どんどん認めていく。そうする ことによって、さらに考え書き込みを進めていくであろう。 「深めの発問」においても書く時間を確保し、自分なりの考えを作り出し、読み深めさせていく。 ②一人一人に豊かな表現力が身に付く具体的な指導・援助の在り方(話型の提示) これまでも話型を提示して、発言の仕方について指導をしてきた。本単元では、さらに次の話型 を提示し指導する。 友だちの意見を受けて話す。 ・ 「○○さんと似ていて、 ・・・です。 」 ・ 「○○さんに付け足しで、 ・・・です。 」 ・ 「○○さんと少し違って、 ・・・です。 」 根拠をはっきりさせて話す。 ・ 「~から・・・という様子が分かります。 」 ・ 「~という言葉から、 ・・・という気持ちだと思いました。 」 こうした話型を使って話す姿を価値付けながら、一人一人の表現の幅を広げていく。 ◆研究内容3 伝え合う力を高める学習環境の工夫 ①自分なりの考えがもてる教室の言語環境作り 学習の見通しをもてるように学習計画を掲示する。また、学習のあしあとも掲示して、前時まで に学習した場面と関係付けて読めるように環境を整える。 物語の中には、児童になじみのうすい語句が多く出てくる。それらはどんどん出させ、解説して いきたい。民話の挿絵なども利用したい。教室に糸車を用意するとか、 「しょうじ」や「いたど」 「い たの間」 「土間」などを写真などを使って説明したり、掲示したりするなど工夫したい。 ②伝え合う力を高める日常活動の工夫(朝のスピーチ) 話すことにおいては、はっきり大きな声で話せる子と、恥ずかしがってもじもじして話せない子 との差が大きい。そこで、朝の会でスピーチの場を設けた。 「声のものさし」を意識して、 「声のも のさし○のこれくらいの声で話そう。 」と目当てを持たせ、声が小さくて聞き取れない時は、 「もう 少し大きな声で話してください。 」と言い、言い直しをするようにして、 「声の大きさ」と「話す速 さ」を意識して話すように取り組んできて、ほとんどの子が話せるようになってきた。2学期から は、いつ、だれと、どこで、何をしたのか、その時思ったことを話し、聞き手は話の内容に目を向 けて聞き、スピーチを聞いた後、スピーチの内容について質問をしたり感想を話したりした。 また、日頃から「話す・聞く」のステップ表を掲示し、活用を図っている。3学期は、特に「自 分の考えと比べて聞く」ことに重点を置いて指導し、仲間の意見をよく聞いて、自分の考えを深め ていくことを大切にしている。 4 単元目標 <関心・意欲・態度> ○物語を楽しみ、あらすじをつかんだり、おもしろいところをくり返し読んだりしようとしている。 <読むこと> ◎場面の様子などについて、想像を広げながら読むことができる。 ◎話の内容がよく伝わるように、 文章や言葉の響きについて考えながら声に出して読むことができる。 ◎友だちが紹介してくれたお話に興味をもって読むことができる <話すこと・聞くこと> ◎紹介するお話がよく分かるように順序を考えて話すことができる。 ○友だちが紹介するお話について興味をもって聞くことができる。 <書くこと> ○たぬきやおかみさんになったつもりで、 本文にない言葉を考えて絵に合うように書くことができる。 5 単元評価規準 <関心・意欲・態度> ○「たぬきの糸車」を想像を広げながら読み、自分が読んでおもしろかったお話を友だちに紹介しよ うとしている。 <読むこと> ○場面ごとに、登場人物の様子や気持ちを想像し、音読のしかたを工夫している。 ○薦めたいお話を分かりやすく紹介し合って、薦められたお話を読んでいる。 <話すこと・聞くこと> ○紹介するお話について、大事なことを落とさず順序よく話している。 <書くこと> ○場面の様子を考えながら、登場人物のせりふを想像して書いている。 6 単元指導計画(全 17時間) 次 時 1 か ま え る ね ら い 題名や挿絵から、 お話の内容を想像 することができる。 学 習 活 動 お話を聞いて、一番心に残った ことを話し合おう。 ①題名や挿絵から、お話の内容を想像 する。 ②教師の範読を聞いて、お話のあらすじ をつかむ。 ③全文を読み、好きな場面やおもしろい 言葉を見つける。 ④好きな場面やおもしろい言葉につい 主な指導・援助 評価規準 方 法 ・言葉を手掛 かりにして表 現を味わい、 想像力を働 かせながら 読んでいくこ とを確認す る。 「たぬきの糸 車」を読んで、 感想を進んで 書いたり、発表 したりしている。 学習プリント ・初発の感想 か ら1回は発 表させる。 初発の感想 から分かること や疑問を進ん で発表してい の記述内容 発言の様子 (関心・意 欲) て発表する。 2 ふ 3 か 4 め る 5 6 場面ごとに感想 を発表することで、 あらすじをつかむこ とができる。 第1場面の、山奥 の一軒家の様子や 毎晩のようにやって きていたずらをする たぬきの様子や気 持ちを、想像して読 み取ることができ る。 第2場面の、糸車 に ひ か れる たぬ き の様子とたぬきにか わいらしさを感じる おかみさんの様子 や気持ちを読み取 ることができる。 場面ごとに分かることを発表し、 あらずじをつかもう。 ①難しい言葉の意味を確認する。 ②読みの練習をする。 ③場面を6つに分け、場面ごとに分かっ たことを発表する。 1場面のいたずらをするたぬきの 様子を読み取ろう。 ①本時の課題を確認する。 ②1場面を音読する。 ③一人読みをする。 ④発表、仲間読みをする。 ⑤深める課題について考えを出し合う。 ⑥本時の学習をまとめる。 2場面のたぬきとおかみさんの様 子を読み取ろう。 ①本時の課題を確認する。 ②2場面を音読する。 ③一人読みを確かめる。 ④発表、仲間読みをする。 ⑤深める課題について考えを出し合う。 発言の様子 る。(関心・意 欲) ・挿絵を見 て、「山奥 の 一軒家」とは きこ りの 夫婦 が住んでいると ころの情景や、 どんな様子 なのか想像さ せる。 ・「山奥」の様 子を村と対比 するなどし て、想像を膨 らませる。 いたずらをする たぬきの気持 ちについて想 像している。 (読むこと) ・・「キーカラカ おかみさんの ラ」という音 たぬきに対す は、山奥にど のように響く の か な。 など る気持ちの変 化(いたずらも の→かわいい と問いかけを な)を読み取る 工夫し、児童 ことができる。 が情景を豊か に想像できる (読むこと) ようにする。 ⑥本時の学習をまとめる。 ⑦「いたずらもんだが、かわいいな。」を ・動作化を入 れて、読み方 工夫して音読する。 を工夫させ る。 学習プリント 発言内容 学習プリント 発言内容 7 8 第3場面のおかみ さんがたぬきを逃が した理由や、逃がし てもらったたぬきの 様子や会話を考え ることができる。 第4場面の春に 9 10 なっ て小屋 に戻っ てきたおかみさん が、板の間にある山 のように積んであっ た白い糸の束を見 て驚 く 様 子を 読 み 取ることができる。 第5場面の夢中で 11 12 糸 を 紡 いで いるた ぬきと、その姿をそ っと見ているおかみ さんの様子や気持 ちを読み取ることが できる。 第6場面の「ぴょ 13 14 こん」「ぴょんぴょこ 本 時 お ど りなが ら 」 など の言葉に着目し、 やりたいことをやっ た充実感や満足 感、おかみさんを喜 ばせることをやった たぬ きの喜びを読 み取ることができ る。 3場面のおかみさんやたぬきの 様子を読み取ろう。 ①前時を振り返る。 ②本時の課題を確認する。 ③3場面を音読する。 ④一人読みを確かめる。 ⑤発表、仲間読みをする。 ⑥深める課題について考えを出し合う。 ⑦本時の学習をまとめる。 ⑧「かわいそうに。わなになんかかかるん じゃないよ。」を工夫して音読する。 ・ ・ 第 1 ・ 2場面 のおかみさん とたぬきの様 子、気持ちの 移り変わりを 思い起こさせ る。 ・「おかみさん は怖いのに、 ど う し て一 人 で行ったの か。」問い、お かみさんの気 持ちに迫る。 「さけびごえ」 「こわごわ」とい う言葉に着目し て様子を 想像 することができ たぬきとおか みさんの気持 ちと、心の交流 を読み取ること ができる。 (読むこと) ・おかみさん 板の間にあ み取ろう。 が思ってい た情景はど んなだったか を考えさせ、 場面の様子 とおかみさん の驚きをはっ きりさせる。 る白い糸の束 を見て驚くおか みさんの様子 を読み取ること ができる。 (読むこと) ・上手な手つ きで糸を紡ぐ たぬきの様子 から、きこりの 夫婦が村へ 下 りてか ら戻 っ てく るまで 夢中で糸を 紡いでいるた ぬきと、たぬ き が 自分の 真似 をし て上手に 5場面のたぬきと、おかみさんの 様子を読み取ろう。 ①前時を振り返る。 ②本時の課題を確認する。 ③5場面を音読する。 ④一人読みを確かめる。 ⑤発表、仲間読みをする。 ⑥深める課題について考えを出し合う。 ⑦本時の学習をまとめる。 6場面から分かることを読み取ろ う。 ①前時を振り返る。 ②本時の課題を確認する。 ③6場面を音読する。 ④一人読みをする。 ⑤発表、仲間読みをする。 ⑥深める課題について考えを出し合う。 ⑦本時の学習をまとめる。 の間のたぬき について想像 させる。 ・「ぴょこん」 発言内容 る。 4場面のおかみさんの様子を読 ①前時を振り返る。 ②本時の課題を確認する。 ③4場面を音読する。 ④一人読みする。 ⑤発表、仲間読みをする。 ⑥深める課題について考えを出し合う。 ⑦本時の学習をまとめる。 ⑧ 「 はあ て、ふし ぎ な。ど うし たこ っち ゃ。」を工夫して音読する。 学習プリント 学習プリント 発言内容 学習プリント 発言内容 糸を紡いでい るのを見て、親 しみを感じるお かみさんの様 子を読み取っ ている 。(読 む こと) やりたいこと をやっ た充実 学習プリント 感や満足感、 発言内容 動作化 ぬきのうれしく おかみさんを 喜ばせることを やったたぬきの てたまら ない 喜 びを 読 み取 気持ちを言葉 や動作で表 ることができる。 や「ぴょんぴょ こおどりなが ら」の言葉に 着目させ、た 現させる。 (読むこと) ま と め る たぬきやおか 紙芝居作り 教科 書に ない部 ・教科書には 15 絵や言葉を付け足して「たぬきの糸 みさんになった 分の絵をかいたり、 6つの絵があ 16 車」の紙芝居を作り、楽しもう。 17 言葉を付け足したり ①教科書に絵がない部分を想像して絵 るが、絵がな つもりで、本文 紙芝居 して紙芝居を作り楽 しむことができる。 を書く。 ②文を視写したり、教科書にはないたぬ きやおかみさんの言葉を考えて付け 足したりする。 ③たぬきやおかみさんの気持ちが伝わ るにはどのように読むといいかを考え、 それぞれ練習する。 ④友だちどうしで読み合って、どのように すると様子がよりよく分かるかを助言し 合う。 ⑤絵を見せながら読んで紙芝居をし、み んなで楽しむ。 い部分を想 像させる。 にない言葉を 考えて絵に合う ・グループで 1つの紙芝居 ができるよう にする。 よ うに書くこと ができる。 (書く) たぬきやお かみさんの気 持ちが伝わる ように読むこと ができる。 (読むこと) ・どのように 読めばいい か迷っている 児童には、い くつか読み方 の例を示し、 支援する。 7.本時のねらい ・教材についてのねらい 「ぴょこん」「ぴょんぴょこおどりながら」「うれしくてたまらないというように」などの言葉に着目し、やりたいことをやった充実感や満足感、おかみさんを喜ばせることをやったた ぬきの喜びとともに、それを見守るおかみさんのやさしさを読み取ることができる。 ・校内研の重点についてのねらい 「一人読み」をしたことを回し発言で,多くの児童が発表できるようにする。「仲間読み」で、仲間の発言に関わらせながら発言することで、読み取りを深めていくことができる。 8.本時の展開 過程 ねらい つ か む (14/17) 学習活動 ①前時と本時をつな げる。 ②学習課題を理解さ せるとともに,学 習方法がわかる。 ③学習場面を理解す ることができる。 ④一人読みを確認 し、発表の準備を することができ る。 ふ か め る ま と め る ⑤一人読みが発表で きるとともに友達 の考えについて自 分の考えが言え る。 ⑥仲間読みでの意見 をもとに新たな課 題について考えを まとめることがで きる。 ⑦仲間読みでの考え をもとに、自分の 考えが言える。 ⑧学習の整理ができ る。 ⑨次時の学習の見通 しを持つ。 指導・援助 (1)前場面を想起させ,発表させる。 1.前時の学習を振り返る。 学習プリントでふりかえさせる。 たぬきは、夢中になって糸をつむいでいて、おかみさんに気づいていない。 おかみさんは、そんなたぬきを見て、かわいらしいなと思っている。 2.学習課題を理解する。 (2)学習課題を把握する。 6場面から分かることを読み取ろう。 3.6場面を音読する。 ・1回目・・・各自音読する。 2回目・・・指名された児童が音読する。 4.一人読みを確かめる。 ・プリントを見て,確認する。 ・たぬきの様子や気持ちがわかる言葉や書き込んだことを確かめる。 ・付け足しや修正を加え、発表の準備をする。 (3)学習場面を音読させる。 ・全体に広めたい音読ができている児童を意図 的に指名をする。 ・読み方につまずいている児童に助言する。 (4)一人読みを確認させる。 ・机間指導しながら,書き込みを確認する。 (T1 窓側 T2 廊下側を中心に) 5.発表・仲間読みをする。 ・ふいに・・・突然、「はっ」と気がつく。 ・ぴょこんと・・・びっくり、かわいい。 ・ぼくが糸を紡いだってわかったよね。うれしいな。 ・うれしくてたまらない・・・とてもうれしい、ものすごくうれしい。 ・上手に糸車を回せるようになったよ。 ・ぴょんぴょこおどりながら・・・楽しい、ご機嫌、あまりにうれしくて 飛び上がりたくなってしまった。 ・おかみさん喜んでくれるかな。おかみさんきっと喜んでくれるよな。 ・助けてもらった恩返しができてうれしいな。 6.深める課題を理解する。 (5)発表させ,仲間読みをする。 ・回し発言をさせる。 ・読みの根拠をはっきりさせる。 「 から~という様子が分かります。」 ・友だちの意見を受けて話させる。 「~さんと似ていて」「~さんに付け足しで」 ・前の場面を振り返ったり、自分の経験を合わ せたりして話させる。 ・必要に応じて問い返し、うれしくてたまらな いわけを引き出す。 P79とP81の挿絵を比べ表情の変化 ・真剣→夢中→楽しい→嬉しいに気づかせる。 おかみさんはたぬきのことを、たぬきはおかみさんのことをどう思って ・文からだけではわかりづらい子には,挿絵か らもとらえやすくしたい。 いるのだろう。 (6)さらに深めるための課題を提示する。 (7)吹き出しに書き、考えさせる。 7.動作化しながら,気もちを表現する。(役割演技) ・おかみさん・・・いたずらだけど、糸を紡いでくれるなんてかわいいな。 ・気持ちをつぶやきながら、動作で表現させる。 ・たぬき・・・おかみさんってやさしいな。 (8)児童の考えをまとめ学習の押さえをす 8.まとめと評価を聞く。 る。 おかみさんはたぬきのことを、いたずらだけど子どものようにかわいいと思ってあたたかく見守っている。たぬきは、 少しでもおかみさんの役に立つことができてうれしいし、おかみさんのことをお母さんのようにやさしいと思ってい る。仲良し。心が通い合っている。 9.次時の予告を聞く。 (9)次時の予告をする。 評価規準と方法 ○前場面を思い浮かべた か。 (挙手) ○学習課題が理解できた か。 (全員に読ませる。 ) ○学習場面が把握できた か。 ○本文やプリントを確か めているか。 (観察) ○一人読みでの自分の考 えが発表できたか。 (発表) ○友達の意見を聞き,つ なげて発表したり考え を深めたりしている か。 (発表) ○たぬきやおかみさんの 気持ちや様子をを言葉 や動作で表現している か。 (言葉・動作化) ○仲間読みによって考え が深まったか。 (学習プリント) ○自己評価がきちんとで き,次の学習への意欲 につながったか。 (学習プリント)
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