『スピノサウルスの歯の化石レプリカをつくろう』 の流れ

サイエンスサタデー(7月)
『スピノサウルスの歯の化石レプリカをつくろう』
の流れ
【目的】スピノサウルスの歯の化石レプリカ作りを通して、スピノサウルスの生きていた
時代(中生代白亜紀)や環境、生態等を学び、地球の歴史や地球上に生息していた太古の
生き物、化石に対する興味・関心を高める。
(準備する物)
・ラバーボール30個 ・水30個 ・石こう30個 ・敷き紙30枚
・スパチュラ30個 ・ユニパック&ティッシュ&標本ラベルセット30個
・スピノサウルス歯の標本
-パワーポイントを使用-
1、レプリカ作り
【14:00】
(1)本日の活動の流れを説明する。
①スピノサウルスについて簡単な説明をする。
・最恐と恐れられるティランノサウルスに並ぶ大型肉食恐竜の仲間
・全長15~17メートルと推定される、史上最大級の肉食恐竜
・謎につつまれた肉食恐竜
②「レプリカ」とはどういうものなか、確認する。
・実物と同じ大きさ、同じ形である。日本語では「複製」という。
・レプリカは「にせもの」ではない。
・化石は無限に出てくるものではないので、レプリカを作って保存することが必要。
・博物館でも、Aコーナーのボーンベッド(ガラス張りのところ)のトリケラトプ
スはレプリカで全身骨格が作られている。ちなみに、ボーンベッドの下にある化
石は頭部以外は本物の化石である。
③石こうが固まるのに時間がかかるため、レプリカ作りを先に行うことを伝える。
(2)レプリカの作り方を説明する。(ラバーボール等の片付けまで説明する。)
①安全のため、ゴーグルをかける。
②水1と石こう1をラバーボールに入れる。
(すぐにケースのふたをする。)
③スパチュラで石こうをヨーグルトのようになるまでよくまぜる。
④型に石こうを半分くらい入れて、横を20回くらいたたく。
(空気を抜く、平らにする)
⑤残りの石こうを入れて、横を20回くらいたたく。
⑥石こうが固まる前に、型と型を合わせる。
⑦ラバーボールに残った石こうをスパチュラで集めて、ペットボトルの容器に入れる。
⑧スパチュラとラバーボールを後ろの水道で洗い片付ける。
(3)レプリカの作成開始
●必要な道具を参加者に配布する。
(ラバーボール、スパチュラ、石こう、水、型、台紙、ペーパー、ラベル、ユニパック)
●フィルムケースを回収する。
●石こうが固まらないうちに洗うように声かけをする。
2、スピノサウルスについての解説をする。
【14:25】
<クイズ形式のパワーポイントを使ってスピノサウルスについて知る>
問1)白亜紀に君臨した最大で最恐の肉食恐竜、スピノサウルス。その名前の意味は?
・とげとかげ →正解
・暴れん坊トカゲ
・巨大なトカゲ
*古生物学者のエルンスト・シュトローマーは1912年、巨大な肉食恐竜の化石を発見。
背には、1.7メートルほどの大きな帄のようなものが、背骨から上方に長く伸びていた
ことから、スピノサウルス(とげとかげの意味)と名付けた。
問2)スピノサウルスは、どんなところで暮らしていたのか。
・水辺 →正解
・砂漠
・空
*それまで、すべての恐竜は、陸上生物とされてきたが、最新の調査の結果「スピノサウ
ルスは陸上よりも水中での生活に適応してたのではないか」という結論に達し、水中でも
生活できた初めての恐竜であった可能性が「サイエンス」電子版で発表された。
問3)スピノサウルスの頭の形は、何の頭の形ににている?。
・ワニ →正解
・ウマ
・クジラ
問4)最大で最恐の肉食恐竜、スピノサウルスの大好物は何?
・草
・魚の仲間 →正解
・木の実
*スピノサウルスが魚食と考えられるのは、頭部の形や歯の構造が、魚食性のワニ、イン
ドガビアルとの類似点が多くあることから。
問5)スピノサウルスの歯の化石が群馬県で発見された。どこで見つかったのか。
・下仁田町・ジオパーク周辺
・富岡市・自然史博物館周辺
・神流町・恐竜センター周辺→正解
*2015年4月、神流町の白亜紀前期(約 1 億 3 千万年前)の地層から、スピノサウルス
科の歯の化石が見つかった。国内2例目で、1994年に同町で歯の化石が見つかって以
来。発掘体験に参加した長野県の兄弟が見つけた、と神流町恐竜センターが21日発表。
化石は、歯の一部で長さ約10ミリ。歯全体の大きさは丌明。
3、レプリカの取り出し
【14:45】
(1)レプリカの取り出し方を説明する。
①シリコンの型からレプリカを外す。
・つまむ位置をかえて最後に押し出すようにして外す。
・シリコンの型を指でつまんで、押し出す感覚。
②レプリカが完全に乾くには、1 日以上必要なので、
あまり強く触らないことを伝える。
③レプリカは、ティッシュに包んで標本ラベルと一緒に持ち帰ることを伝える。
(2)シリコンの型からレプリカを外す。
●取り出す様子を見守る。
●ティッシュに包んだレプリカをユニパックに入れたら、水蒸気が外に出やすいよう
に、口を半分開けておくように伝える。
4、まとめをする
(1)作成したレプリカの取り扱いについて説明する。
①完全に固まるまでには 1 日程度かかること
②乾いたら、好きな色をつけられること。
③レプリカにとって、標本ラベルは大切であること。
【14:55】
5、あいさつをして終了する。
【15:00】