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主権者教育に係る生徒指導上の対応方針(案)
2016.05.05
選挙権年齢や国民投票権年齢が18歳以上に引き下げられたことから、島根権教育委員会の
指針に基づき、以下の点について確認し、このことに関する学校としての基本方針を示す。
・選挙活動と政治的活動
◎「選挙運動」とは、特定の選挙について、特定の候補者の当選を目的として、投票を得
又は得させるために、直接又は間接に必要かつ有利な行為をすることをいい、有権者で
ある生徒がおこなうものをいう。
◎「政治的活動」とは、特定の政治上の主義若しくは施策又は特定の政党や政治的団体等
を指示し、又は反対することを目的として行われる行為であって、その効果が特定の政
党等の活動に対する援助、助長、促進又は圧迫、干渉になるような行為をすることをい
い、選挙運動を除く。
◎「投票運動」とは、特定の住民投票について、特定の投票結果となることを目的として、
投票を得又は得させるために直接又は間接に必要かつ有利な行動をすることをいう。
「高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について(通知)
27文科初第933号 平成27年10月29日 より)
◎選挙期間中とは立候補届出後から投票日前日までの期間のことをいう。
・選挙期間中に18歳以上の人ができる選挙運動
○電話による投票や応援の依頼
○来訪者に対する投票や応援の依頼
○街角などで出会う人に対する投票や応援の依頼
○本人の連絡先を表示したウェブサイトを利用しての投票や応援の依頼
ウェブサイト:ホームページ、ブログ、ライン、ツイッター、フェイスブック、動画サイトなど
・選挙運動に関してできないこと
×満18歳未満の人による投票や応援の依頼
×選挙期間中以外の投票や応援の依頼
×戸別に家を訪問しての投票や応援の依頼
×偽名や匿名で電話やウェブサイトを利用しての投票や応援の依頼
×電子メールを使っての投票や応援の依頼 ※候補者と政党は電子メールを使っての投票や応援の依頼ができる
×選挙運動用のウェブサイト、メール、チラシ等の掲示
×選挙運動用のウェブサイト、メール、チラシ等の配布
×選挙運動用ポスターの毀損
×選挙運動の集会や演説の妨害
×候補者に関する虚偽情報の公開
×候補者に対する悪質な誹謗中傷
・投票についてできないこと
×本人以外が投票すること
×投票所内で他人の投票に干渉すること
×投票所内で他人の投票内容を認知しようとすること
×投票所内の秩序を乱すこと
・高校生が注意すべきこと
×候補者などの選挙運動用ウェブサイトの改竄
×選挙に関する署名運動
×選挙に関して隊列を組んでの騒乱行動
×選挙に関する贈収賄行為
×選挙に関する飲食物の提供 ※候補者が運動員や労務者に提供する弁当はよい
×所定の手続きを踏まない選挙運動に関する演説
×所定の手続きを踏まない連呼行為
×所定の手続きを踏まない選挙ポスターの掲示
×所定の手続きを踏まないチラシや葉書の送付
×所定の手続きを踏まない選挙運動に関する広告掲載
×所定の手続きを踏まない選挙運動のための自動車の使用
×所定の手続きを踏まない選挙運動のための拡声器の使用
×所定の手続きを踏まない選挙運動のための放送設備の使用
×候補者からの報酬 ※選挙運動労務者は労務対価としての報酬を受け取ることができる
※一部の選挙運動員(事務員、車上運動員、手話通訳者)は報酬を受け取ることができる
×選挙後のあいさつ目的での戸別訪問
×選挙後のあいさつ目的での連呼行為
×選挙後のあいさつ目的でのポスター掲示
×選挙後のあいさつ目的でのチラシ配布
×選挙後のあいさつ目的での葉書送付
×選挙後のあいさつ目的での広告掲載
×選挙後のあいさつ目的での放送設備の使用
×選挙後のあいさつ目的での隊列を組んでの騒乱行動
×当選者予想など、人気投票結果の公表
諸活動に関する学校の方針
・学校の基本方針
・生徒が適切に政治的活動に関わる判断力を育成するための主権者教育を行う。
・選挙権を有する生徒が主体的に投票活動に臨めるよう必要な体験学習と情報提供を行う。
・政治的中立の場としての学校環境を保持するため、特定の政治的活動には関与しない。
・政治的活動に関する学校の方針
・生徒が放課後や休日等に政治的活動に参加する場合は、保護者の監督下で行われるもの
とし、学校への許可申請や届け出等は求めない。
・校地内における集会や示威行為、ビラ配り等の政治的活動は認めない。学校の施設や設
備等については貸し出しや使用を許可しない。
・校地内における生徒の不適切な政治的活動については、別途校内規定を設け、懲戒等を
含めた対応をとることがある。
・選挙活動に関する学校の方針
・生徒が政治や選挙に関心を持ち、主権者として適切な判断に基づく行動ができるよう、
主権者教育を行う。
・生徒が公職選挙法等に抵触して、学生本来の教育活動に支障が生じることのないよう、
生徒ならびに保護者に対して適切な情報を提供して行動の判断基準を提供する。
・選挙管理委員会や教育委員会と連携をとり、生徒の選挙活動に関わる諸活動が法に照ら
して適切か否かを判断し、指導や助言を与える。
・選挙活動に関わる単純労働であっても、アルバイトとしての報酬を受け取る就労は許可
しない。
・投票活動に関する学校の方針
・投票日等の周知に努め、生徒が投票日に主体的に投票活動が行えるよう配慮する。
・投票日が教育活動の日と重なる場合は期日前投票を推奨し、投票に行くために公認欠席
や出席停止等として扱うなどの措置はとらない。
・触法行為等の発生に対する対応
・生徒が公職選挙法等に違反したとして保護者または関係機関から報告を受けた場合、教
育委員会に報告し、その指示を受けて対応する。
・生徒または保護者から、公職選挙法等に違反する行為があったのではとする相談を受け
た場合、個人情報に十分な配慮をしたうえで関連機関と対応を協議し、触法の未然防止
または触法行為の抑制に努める指導・助言を行う。
・重篤な触法行為と考えられる事態を学校が把握した場合、関係機関と協議の上で告発す
ることがある。