「上半期の中国の自動車販売市場の現状と今後の展望」

BTMU(China)経済週報
2013 年 8 月 7 日 第 167 期
「上半期の中国の自動車販売市場の現状と今後の展望」
トランザクションバンキング部
中国調査室
メイントピックス...................................................................................................................... 2
上半期の中国の自動車販売市場の現状と今後の展望 .........................................................................................2
人民元市場動向 『基準値からの乖離がやや拡大。人民銀行が久々の資金供給実施。』 .................... 7
人民元為替・資金市場 ........................................................................................................................................ 7
全国情報 ............................................................................................................................. 8
【マクロ経済】 ............................................................................................................................................................. 8
審計署、8 月初より政府債務状況を全面的に調査へ ........................................................................................ 8
7 月のPMI、50.3 と前月より小幅上昇 ................................................................................................................. 8
地方 28 省・市、上半期のGDPを公表=前年より全面的に減速 ....................................................................... 8
上半期の税収総額、前年比+7.9%と鈍化 .......................................................................................................... 8
【金融】....................................................................................................................................................................... 9
上場銀、2013 年の純利益伸び率が 8%に鈍化する見込み .............................................................................. 9
人民銀、上半期の小口貸出会社の新規貸出額は 1,121 億元.......................................................................... 9
【産業】....................................................................................................................................................................... 9
【企業】1-6 月、工業企業の利益は前年比+11.1% ............................................................................................. 9
【鉄鋼】鉄鋼企業、6 月の赤字総額が 7 億元=赤字企業数が 4 割.................................................................. 9
【不動産】国土資源部、上半期の土地供給面積が史上最大............................................................................. 9
【不動産】7 月の 100 都市住宅平均価格、前月比+0.87%=上昇が 14 ヶ月連続.......................................... 10
【造船】中船股フン、上半期の純利益は前年比▲2,645%と転落 ...................................................................... 10
【投資】..................................................................................................................................................................... 10
中投公司(CIC)、2012 年の純利益は前年比+60%と大幅増.......................................................................... 10
地方情報 ........................................................................................................................... 11
【北京】
【天津】
【青島】
【上海】
【四川】
【広州】
インフラ建設 6 分野に社会資本を導入 .............................................................................................. 11
臨港経済区、1-6 月の新規契約プロジェクトは 26 件 ........................................................................ 11
上半期、サービスアウトソーシング契約額、実行額とも同期比の倍増を実現 ................................... 11
現代照明産業生産性サービス業機能区が開園に ............................................................................ 11
オーストラリア成都総領事館が開館.................................................................................................... 11
1-6 月、大気の質、珠江デルタでワースト ........................................................................................... 11
中国のマクロ経済指標 ......................................................................................................... 12
2013 年上半期各地のGDP伸び率 ................................................................................................................... 12
BTMUの中国調査レポート(2013 年 7~8 月)......................................................................... 13
1
BTMU(China)経済週報
2013 年 8 月 7 日 第 167 期
メイントピックス
上半期の中国の自動車販売市場の現状と今後の展望
7 月中旬、中国自動車工業協会や中国自動車流通協会などが一連の統計 1 を発表し、2013 年上半期、全国
の自動車市場は全体として安定的且つ比較的速く伸びている見方を示した。一方、景気減速や政策規制な
どの要因によって、下半期の自動車市場が依然として楽観視できず、販売台数が前年同期比 7%増の 2,080
万台と年初の予測を維持している。
本稿ではこれらに基づき、上半期の中国自動車市場の発展状況、今後の展望について取り纏めた。
Ⅰ.上半期の全国自動車は安定的且つ快速な伸び態勢
1、 全体の動き

13 年上半期の自動車生産台数は前年同期比 12.8%増の 1,075.17 万台、販売台数は同 12.3%増の
1,078.22 万台となり、伸び率はいずれも予想を上回った。また、月別の販売伸び率を見ると、図表1
のとおり、累計ベース伸び率は各月においていずれも 10%超と比較的高い水準で推移している。中
国自動車工業協会は上半期の自動車市場について、安定の中で比較的速い伸びを維持していると
コメントした。
【図表 2】自動車在庫量の月次推移
【 図表1 】 累計販売台数及び伸び率の月次推移
2,500
累計販売台数(万台)
累計伸び率(%)(右)
150
130
2,000
110
90
1,500
70
50
1,000
30
10
500
-10
0
2010年1月
-30
2011年1月
2012年1月
2013年1月
出所:WIND
出所:中国自動車流通協会

しかしながら、在庫量からみれば、自動車ディーラーが深刻な競争圧力に晒されていると中国自動車
流通協会は言及している。同協会の統計によると 2 、1-6 月の自動車在庫指数は昨年同期より低下して
いるものの、1 月を除き、依然として警戒ライン(1.5)を上回り、自動車ディーラーの在庫圧力が窺える
(図表 2)。上半期の自動車市場については、販売量としてはまあまあ好調であったが、在庫量が増え
ているのでディーラーの経営は必ずしも好調ではないと同協会は懸念を示している。

車種別にみると、乗用車の生産台数は前年同期比 14%増の 866.45 万台で、販売台数は同 13.8%増
1
7月10日に中国自動車工業協会は13年上半期の中国自動車生産・販売状況を発表し、また、情報会社ニールセンと連携で「中国
自動車消費ブルー・シー市場見通し白書」を公布した。「白書」は大中小都市の自動車消費者へのサンプル調査に基づき、中国自動
車市場の成長性のある分野を指摘した。その後、7月16日、全国自動車市場発展見通しフォーラムおよび第151期自動車情報発表
会が開催され、中国自動車工業協会、中国自動車流通協会、国家情報センター、北京亜運村自動車市場などの業界関係者が上期
の全国自動車生産、販売、輸出状況や北京市の自動車市場状況および下期の見通しについて議論した。
2
中国自動車流通協会は2010年3月から全国の自動車サプライヤーを対象として、自動車の在庫状況を調査し、在庫指数を作成し
て発表。当指数が0.8∼1.2にある場合、在庫量が合理的な範囲にあると示し、1.5を超える場合、在庫量が警戒水準を超え、注意す
べきと示し、2.5を超える場合、在庫量が高すぎ、経営圧力とリスクが大きいと示す。
2
BTMU(China)経済週報
2013 年 8 月 7 日 第 167 期
の 866.51 万台となり、伸び率は前年同期よりそれぞれ 6.1、6.7 ポイント高かった。内訳をみると、SUV 3
の生産および販売の伸び率がともに前年同期比 40%を超え、堅調な需要が続いている。セダン型(基
本型乗用車)は、生産が同 11.8%増、販売が同 11.7%増と、乗用車全体の伸び率を下回ったが、安定
成長の態勢を維持している。MPV 4 と軽ワゴンについて、従来の統計対象 5 に基づく統計結果では、
MPVの生産と販売がそれぞれ前年同期比 19.8%増、19.2%増と好調であるが、一方、軽ワゴンの生
産と販売がそれぞれ 0.4%、0.2%と小幅増に留まった(図表 3)。
【図表4 】商用車販売台数の月次推移
【図表3】乗用車販売台数の月次推移
(万台)
セダン型
MPV
SUV
(万台)
軽ワゴン
トラック非完成車
バス
トレーラー
45
180
40
160
35
140
30
120
25
100
20
80
15
60
10
40
5
20
0
2010年1月
トラック
50
200
2011年1月
2012年1月
0
2010年1月
2013年1月
2011年1月
2012年1月
出所:WIND
2013年1月
出所:WIND

一方、排気量別の販売を見ると、小型車の市場シェアが上昇している。1.6ℓ以下の小型車が乗用車販
売台数全体に占める割合は 68.5%と前年同期より 1.3 ポイント上昇した。また、1.6ℓ以下のセダン型車
がセダン型全体に占める割合も 73.1%と前年同期より 2.8 ポイント上昇した。

商用車については、過去 2 年間の低迷態勢から回復し始め、生産台数は同 8.2%増の 208.72 万台で
あり、販売台数は同 6.7%増の 211.71 万台となり、伸び率はいずれも加速している。うち、大型バスの
生産、および販売の伸び率はそれぞれ 14.8%増、14.9%増となり、高い伸びを示した。また、トラックの
生産、販売がそれぞれ 7.0 増%、5.5%増と、トレーラーは 17.8%増、13.4%増といずれも前年同期比
で上昇した(図表 4)。
2、各ブランドの市場シェア


【図表5】国別ブランドの市場シェア
地場メーカーの市場シェアは低迷が続いている。
上半期の地場メーカーの乗用車販売台数は
356.67 万台で、前年同期比 13.2%増となったもの
の、乗用車市場に占めるシェアは同 0.2 ポイント低
下の 41.2%となった。市場シェアの下落幅は前年
同期より縮小しているが、低迷傾向が続いた。但し、
セダン型乗用車における地場系の販売量は同
13.49%増の 161.53 万台となり、市場シェアは同
0.44 ポイント向上した。
100%
90%
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
0.2
0.2
3.2
9.1
12.1
4.3
10.2
15.7
14.8
16.8
19.4
25.1
41.2
27.7
乗用車の販売量
地場系
ドイツ系
日系
アメリカ系
セダンの販売量
韓国系
フランス系
その他
出所:自動車工業協会の統計より当室作成
一方、外資系メーカーでは、ドイツ系、日系、アメリカ系、韓国系及びフランス系の販売台数
はそれぞれ 167.66 万台、128.10 万台、105.23 万台、79.13 万台、27.69 万台となり、市場シェアはそれ
ぞれ 19.4%、14.8%、12.1%、9.1%、3.2%となった。うち、ドイツ系及び韓国系の市場シェアは前年同
期よりそれぞれ 1.5 ポイント、1.3 ポイント上昇した。日系乗用車の市場シェアは前年同期より 4.2 ポイン
3
SportUtilityVehicle、スポーツ用多目的車
MultiPurposeVehile、ミニバン或いはトールワゴンのこと
5
上半期のMPVと軽ワゴンの統計対象が変更し、従来軽ワゴンとして統計された五菱広光、長安欧諾、長安欧力威は2月よりMPVとし
て統計される。それにより、上半期、MPVの生産と販売がそれぞれ前年同期比132.4%、128.2%と大幅増となり、軽ワゴンの生産と販売
がそれぞれ23%増、22.5%増と大幅に鈍化した。
4
3
BTMU(China)経済週報
2013 年 8 月 7 日 第 167 期
ト低下したが、昨年 9 月以来の低迷と比べ、回復しつつある。上半期の日系シェア平均としては
14.8%であったが、1月の 12.98%から6月の 16.46%へと改善した。
3、自動車貿易

上半期の自動車輸出台数は 48.68 万台で、前年同期比 0.6%の微減となった。うち、乗用車輸出が同
2.3%増の 29.43 万台、商用車輸出が同 4.8%減の 19.25 万台となった。輸出先をみると、減少幅のトッ
プ 5 はイラク、ベネズエラ、イラン、ベトナム、トルコであり、国際市場の需要低迷に加え、元高も輸出に
マイナス影響を及ぼしている。
4、集中度

業界集中度は上昇した。上半期、トップ 10 企業の販売台数は 951.39 万台に達し、前年同期比
13.4%増と業界全体の平均伸び率を 1.1 ポイント上回った。トップ 10 企業は自動車販売総量の
88.2%を占めており、前年同期より 0.8 ポイント上昇した。うち、トップ 10 のセダン型販売台
数は計 389.30 万台となり、セダン販売総量の 66.65%を占めた。
【図表6】上半期車種別生産企業の販売台数トップ10
【図表7】
上半期外資大手の乗用車販売状況
自動車全体
順
位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
乗用車
企業
上海汽車
東風汽車
第一汽車
長安汽車
北京汽車
広州汽車
華晨汽車
長城汽車
江淮汽車
吉利汽車
上位10合計
全体
シェア(%)
台数
(万台)
255.9
171.4
139.3
113.3
100.1
42.4
37.6
36.8
28.4
26.3
951.4
1078.2
88.2
企業
上海大衆
上海通用
一汽大衆
上汽通用五菱
北京現代
重慶長安
東風日産
長城
長安福特
神竜
上位10位合計
全体
シェア(%)
商用車
台数
(万台)
78.4
76.6
73.3
71.3
51.5
45.7
39.5
30.0
28.9
27.7
522.9
866.5
60.4
企業
北汽福田
東風
江淮
金杯株式
一汽
江鈴
重汽
上汽通用五菱
南汽
重慶長安
上位10位合計
全体
シェア(%)
台数
(万台)
34.3
30.2
16.7
14.2
13.3
10.5
9.0
8.7
8.2
7.2
152.3
211.7
71.9
企業
大衆(VW)
通用(GM)
現代
日産
トヨタ
ホンダ
福特(Ford)
マツダ
BMW
スズキ
合計
台数
市場シェア
(万台)
(%)
151.7
17.5
147.9
17.1
51.5
5.9
39.5
4.6
38.4
4.4
32.8
3.8
28.8
3.3
11.1
1.3
10.6
1.2
9.8
1.1
522.2
60.2
出所:中華商務網の統計より当室作成
出所:中国自動車工業協会
5、新エネ車

新エネルギー自動車の市場シェアは依然として低いものの、伸び率の上昇が顕著で、快速な成長態
勢を示した。上半期の生産台数は同 56.3%増の 5,885 台で、うち、EV(電気自動車)が 5,111 台、
PHV(プラグインハイブリッド車)が 774 台となった。販売台数は同 42.7%増の 5,889 台で、うち、EVが
5,114 台、PHVが 775 台となった。また、省エネ車とされているFCV(燃料電池車)とHV(ハイブリッド
車)の販売台数もそれぞれ 10,048 台、43,562 台となった 6 。
6、収益

6
企業収益は穏やかな伸び態勢を継続。1-5 月の重点企業(企業グループ含む、以下同)17 社の営業
収入は前年同期比 11.4%増、利益総額は同 18.4%増となった。一方、5 月末時点の重点企業の完成
品の在庫資金が同 5.7%減の 755.81 億元となったが、売掛金総額が同 29.5%増の 1,747.81 億元に
増加し、ディーラーの資金繰り難が窺われる。
EV電気自動車:外部から充電した電気を動力源とし、モーターにより走行する車である。
FCV燃料電池車:水素と酸素を化学反応させて電気をつくる燃料電池を動力源とする車である。
PHVプラグインハイブリッド車:家庭用電源などから直接バッテリーに充電できるハイブリッド車である。
HVハイブリッド車:エンジンとモーターなど異なる2つ以上の動力源を持つ車である。
4
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Ⅱ.上半期の北京自動車市場について
2012 年末時点、北京市自動車保有台数は 520 万台に達し、全国最高となった。全国初の自動車購入制限
策を実施した都市として、北京市の新車・中古車市場の消費構造や市場発展の変化は全国でモデル効果が
ある。7 月 16 日の全国自動車市場発展見通しフォーラムで、北京市亜運村自動車取引市場のトップが同市
場からみた北京市の自動車消費の変化を分析した。以下はその概要である。

上半期、北京市の新車販売台数は 27.94 万台と、前年同期より 0.64%減少し、全国より 12.94ポイント
低下した。輸入車の販売は全体より好調で、1-6 月の販売量が計 2.98 万台と、前年同期比 11.8%増加
した。一方、上半期の中古車取引台数は前年同期比 0.09%減の 31.87 万台となるなど好調で、新車
販売台数を 14.06%上回った。なお、外遷率(北京市以外に販売された車の割合)が 40.1%と、前年
同期比 10.2%低下した。

ブランド別でみると、市場シェアのトップ 5 は依然としてドイツ系である。日系車は回復しつつあり、6 月
の市場シェアが 23.2%と、昨年 10 月より 6 ポイント上昇したものの、昨年同期より 5 ポイント低下してい
る。

景気低迷や「三限」(限購、限行、限遷)などのマイナス要因の影響で、新車および中古車はともに昨
年の高い伸び(新車+45%、中古車+74%)から大幅に下落し、北京市の自動車市場は安定販売期
に移行した。

「以旧換新」から生じた消費は新車販売のバロメーターであり、新車販売全体の約 6 割を占めている。
一方、老朽自動車廃棄の奨励策の影響を受け、「以廃換新」による新車販売の増加が顕著であり、新
車販売の新たな牽引力となった。上半期、北京市自動車の廃棄台数が全国総数に占める割合は昨
年の 9%から 25%に上昇した。

消費構造からみると、高級車の販売台数が全体に占める割合は高い。北京青年報による 7 月の調査
では、1-4 月、北京市自動車ナンバープレート登録台数が約 14.25 万台となり、うち、高級車が 8 割以
上を占める。具体的にみると、①上海大衆途観や北京現代 IX35 を代表とする SUV の登録台数が約
35,320 台と、全体の 25%前後。②上海大衆パサートや東風日産天籟を代表とする中高級車の登録台
数が約 2.7 万台と、全体の 20%前後。③アウディ A6L やボルボ S60 を代表とする豪華車の登録台数
が約 1.71 万台と、全体の 12%。④一汽大衆速騰を代表とするハイエンド中級車の登録台数が全体の
2 割以上占めた。
Ⅲ.今後の展望

金融危機後の政策刺激効果の剥落により 2011 年∼2012 年に低迷した自動車販売は、今年上半期
には前年比 12.3%増と、予想を上回る好調を見せた。大気汚染や交通渋滞などへの対応策が自動
車市場にネガティブな影響を及ぼす懸念はあるものの(図表 7)、個人消費の拡大に伴い、自動車市
場は中期的に年率 7∼8%程度の成長が続くと予想される。自動車工業協会の通年の販売予想を見
ても、年初のまま 2,080 万台(前年同期比 7%増)に据え置かれている。こうしたことから、足元の自動
車市場は、中期的な成長トレンドに回帰しつつあると見てよさそうだ。

地方市場からみると、中小都市の消費意欲が高まり、エントリーカーに対するマーケットニーズを底支
えている。中国自動車工業協会とニールセン社が 7 月に発表した「中国自動車消費ブルー・シー市場
見通し白書」の調査によると、向こう 1 年間、三、四線都市 7 における消費者の自動車購入意欲が高ま
り、全国の新規消費ニーズに占める割合が 68%に達し、うち、1 台目ニーズが 56%となる見込み。価
格の面で、約 6 割の消費者が 12 万元以下の車を選ぶ。また、車種選択の際、燃費(55%)、安全性
(47%)、製品品質(43%)が最も重視され、快適度(27%)、ブランド(26%)や車内インテリア(24%)の
7
中国の都市群の区分について、公式の発表がない。国務院発展研究センターの研究によると、第一線都市は人口500万人前後、
第二線都市は人口100万人前後、第三線都市は人口20万人前後、第四線都市は人口1万人前後の都市・建制鎮となる。
5
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2013 年 8 月 7 日 第 167 期
影響度が相対に低い。

大都市の自動車市場にとっては、購入規制による需要の伸び悩み、老朽自動車の淘汰による買い替
え需要の発生、燃費・排出規制の強化により、市場環境が大きく変化しつつある。こうした変化に対応
するため、製品ラインナップの多様化、販売戦略の最適化が重要な課題として浮上してこよう。上記の
「白書」の調査によると、向こう 1 年間、一、二線都市における消費者の購入意欲が全体の 23%占め、
うち、再購入(2 台目購入或いは買換え)需要から生じた新車購入ニーズが 65%に達している。車種を
みると、SUV などの中大型車に対するニーズが増加している。

高成長期から安定成長期へ移行している中国自動車市場において、今まで生産能力の拡大を目指
してきた自動車メーカー各社は、市場構造の変化に対応して、エントリー層や買換えニーズなどの市
場動向やそれぞれの特性に応じて差異化した製品・販売戦略を採ることが求められる。
【図表8】上半期の自動車関連政策
日付
政策
関連内容
1月1日
「欠陥自動車製品のリコール管理条例」
自動車メーカーへの監督及び違法処罰を強化。
2月1日
北京市第五段階自動車排出標準
2月1日より北京市新規増加の軽型ガソリン自動車に京
(京V標準)
V標準を実施、自動車企業の当該標準と合致しない車
種の申請を受理しない。3月1日より京V標準と合致しな
い車の販売と登録を停止する。
2月17日
国務院弁公庁のディーゼルエンジン工業
ディーゼルエンジン業界に省エネ・排出削減を要請し、
の省エネ・排出削減を促進することに関
排出基準や調整期限などを明確した。
する意見
3月20日
「乗用車企業平均燃料消耗量計算弁法」
乗用車製品燃料消耗量のデータ報告、企業平均燃料
消耗量の計算などについて規定された。
5月1日
「自動車強制廃棄標準規定」(新版)
自動車廃棄の基準を従来の15年から60万キロに変更。
5月9日
「中西部地区外商投資優勢産業目録
自動車完成車製造を西部各省・区・市の奨励類項目に
(2013年修正)」
入れる
陝西省都市空気重汚染日の応急方案
深刻な汚染がある日に自動車走行制限を実施する可
(暫定)
能
国務院常務会議大気汚染防治十措置
第九条に地方政府は汚染の状況に応じて、自動車走行
(国十条)
制限などの措置を取れると初めて明言した。
浙江省都市交通管理の若干規定
各都市政府は交通渋滞を解決するため、自動車走行制
(草案)
限、購入制限、駐車費増加などの措置を実施可能。
石家庄市大気汚染治理会議
2013年より第3台目の自動車購入を制限;2014年より自
5月26日
6月14日
6月14日
6月18日
動車走行を制限。
出所:蓋世汽車網の資料に基づき当室作成
三菱東京 UFJ 銀行(中国)トランザクションバンキング部
中国調査室 邢燕燕
6
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2013 年 8 月 7 日 第 167 期
人民元市場動向
『基準値からの乖離がやや拡大。人民銀行が久々の資金供給実施。』
【図 1】人民元中間値とドルインデックス
人民元為替・資金市場
人民元は先週も、値動きの乏しい相場展開が継続した。
また、資金市場において、人民銀行は 2 月以来約半年
振りに資金供給オペレーションを実施した。
每天 QCNY=CFXS, Q=USD
2013-4-16 - 2013-8-9 (PEK)
价格
价格
84.6
6.23
84.3
6.22
84
6.21
83.7
6.2
83.4
週初先月 29 日の基準値が 6.1705 に設定されて始まっ
た先週の人民元は、米国 FOMC や各種経済指標の発
表をこなし米ドルが全般に堅調に推移する中、基準値も
週を通じて小幅乍らドル高元安に振れた。週末 2 日の基
準値は 6.1817 と、先月 8 日以来約 1 ヶ月ぶりに 6.18 台
の元安水準となった。
83.1
6.19
82.8
6.18
82.5
6.17
82.2
81.9
6.16
81.6
6.15
81.3
6.14
81
6.13
80.7
6.12
80.4
.123
.1234
22
02
2013 四 月
一方、日中取引は先週も膠着感を一段と強め、先々
週より若干元高となる 6.13 を挟んだ水準での取引を継続
した。結果、元安方向に振れた基準値との乖離率は
0.8%台までやや拡大した。尚、日中取引の週間値幅は
僅か 96 ポイント(週間高値 6.1353、週間安値 6.1257)に
留まった。
資金市場では、月末へ向けて市場金利に上昇圧力が
かかり易い中、30 日、人民銀行は公開市場操作におい
て春節直前の 2 月以来となるリバースレポを実施、市場
への資金供給を行った。1 週間物で金額は 170 億元と小
額(1 週間物としては 1 月以来)。尚、金利水準は前回 1
月の 3.35%から今回は 4.40%へ引き上げ(引上げ幅
+1.05%)、流動性に配慮しつつも金利水準を引き上げる
ことで、市場における過度な緩和観測の高まりを牽制し
たともいえよう。
13
20
27
03
2013 五 月
13
24
01
08
2013 六 月
15
22
29
05
2013 七 月
— 人民元ドル中間値(右側) — ドル index 時間線(左側)
(出所)ロイター
【表 1】為替市場変動幅:一週間の変動幅
日付
7/29
7/30
7/31
8/1
8/2
USDCNY 基準値
6.1705
6.1770
6.1788
6.1778
6.1817
USDCNY 始値
6.1292
6.1345
6.1320
6.1274
6.1322
USDCNY 高値
6.1333
6.1353
6.1320
6.1308
6.1323
USDCNY 安値
6.1292
6.1312
6.1283
6.1257
6.1285
USDCNY 終値
6.1325
6.1317
6.1289
6.1305
6.1294
USD index1
81.970
81.656
81.663
81.829
81.452
(注)1. 前日の NYK 終値
【図 2】O/N Shibor と 7 日間債券レポ利回り
每天 QCN7DRP=CFXS, QSHICNYOND=
2013-4-17 - 2013-8-9 (GMT)
价格
CNY
12
11
10
9
加えて 1 日にも、人民銀行は予想外ともいえるリバース
レポを実施(2 週間物。金額 340 億元。金利 4.50%(前回
比+1.05%))したことから、短期金利は急低下した。また、
国債などの長期金利も全般的に低下した。
8
7
6
5
4
3
2
.1234
6 月下旬の短期金利急騰以降、資金市場の動向並び
13 四 月
2013 五 月
2013 六 月
2013 七 月
に人民銀行の調節スタンスへの注目が高まっているが、
̶ 7 日間債券レポ利回り ̶ Over Night Shibor 金利
2 日に公表した四半期金融政策報告の中で人民銀行は、
(出所)ロイター
市場の流動性維持・金利の安定推移に対する取組みと
【表 2】金利市場変動幅:一週間の変動幅(%)
共に、その実現へ向けた市場との対話強化についても
日付
7/29
7/30
7/31
8/1
8/2
表明している。
1 日間レポ1
3.7776
3.6600
3.7292
3.5450
3.2159
22
(環球金融市場部市場営業グループ)
02
13
20
27
03
13
01
08
15
22
29
05
7 日間レポ1
5.1165
4.9978
4.9922
4.5875
4.3347
O/N Shibor
3.7030
3.6410
3.6990
3.5490
3.2539
3 ヶ月 Shibor
4.6710
4.6670
4.6645
4.6635
4.6595
(注)1. 加重平均レポ利回り
7
24
BTMU(China)経済週報
2013 年 8 月 7 日 第 167 期
全国情報
【マクロ経済】
審計署、8 月初より政府債務状況を全面的に調査へ
国家審計署は 7 月 28 日、全国の政府債務に関する調査を 8 月初より開始することを明らかにした。政府債
務の実情を全面的に把握することが狙い。同署は 2011 年 3∼5 月の期間に全国の地方債務(省、市及び県ク
ラス)を対象に調査を行い、2010 年末時点の地方債務規模が 10.7 兆元と判明したことがある。その後、今年
の 6 月に 36 地方政府(18 省政府と 18 市政府)の債務状況に関する調査を実施した。今回の調査対象が、
2011 年から更に拡大され、県以下の郷クラスの地方政府まで含まれることから、注目されている。
(7 月 29 日付「経済参考報」)
7 月の PMI、50.3 と前月より小幅上昇
8 月 1 日、国家統計局が公表した 7 月の製造業購買担当者指数(PMI)は 50.3 と前月より 0.3 ポイントの小幅
上昇となった。構成項目では、サプライヤー納期指数以外、生産指数、新規受注指数、原材料在庫指数、雇
用指数及び原材料仕入価格指数がいずれも前月から上昇した模様。企業別の PMI をみると、大企業は 50.8
と 0.4 ポイント上昇した一方、中規模と小規模企業は 49.4 と 49.4、依然として好況・不況の節目である 50 を下
回っている。同局の趙慶河エコノミストは、最近政府が打ち出した一連の経済改革策(例えば、行政審査・許
可権限の取消・委譲や、鉄道などインフラ建設の加速等)を受け、企業の信頼感が改善したとコメントしている。
又、小規模企業には資金繰り難、労働力コストの上昇などの課題を依然として抱えていることを指摘した。
(8 月 1 日 国家統計局ウェブサイト)
地方 28 省・市、上半期の GDP を公表=前年より全面的に減速
7 月 28 日現在、全国で 28 省・市は上半期の地域総生産高(GDP)の伸び率を公表した。ほぼ前年より減速し
た結果となったが、いずれも同期の全国水準(+7.6%)を上回っている。地域別の GDP 伸び率の前年比では、
北京市、上海市、広東省、浙江省、海南省及び雲南省の 6 省・市は加速した以外、残りの 22 省・市はいずれ
も減速した。(詳細は週報 12 ページ「2013 年上半期各省・市の GDP 一覧表」ご参照)
(7 月 29 日付「金融時報」)
上半期の税収総額、前年比+7.9%と鈍化
財政部が 29 日に公表したデータによると、上半期の全国の税収総額は前年同期比+7.9%の 5 兆 9,261 億元、
伸び率は同 1.9 ポイントの低下となった。税目別の伸び率をみると、増値税が+6.6%(前年同期は+8.1%)、消
費税が+3.6%(同+11.7%)、企業所得税が 14.2%(同+17.3%)、と軒並みに鈍化したが、輸出に関連する輸出
貨物増値税・消費税が▲17.1%、関税が▲16.0%と前年割れとなった。一方、上半期不動産市場の好況を受
け、不動産関連の営業税と個人所得税(北京など一部都市では不動産売買の所得に対して 20%の個人所
得税を徴収する政策の導入などが背景)は前年同期比+12.9%と+11.0%となり、同伸び率はそれぞれ前年同
期比 3.3 ポイントと 19 ポイントの上昇となった。同部は税収減少の主因について、経済成長の減速、価格水準
の低下、一般貿易輸入額の大幅鈍化、構造的減税策の実施などを挙げている。
(7 月 29 日財政部ウェブサイト)
8
BTMU(China)経済週報
2013 年 8 月 7 日 第 167 期
【金融】
上場銀、2013 年の純利益伸び率が 8%に鈍化する見込み
中国銀行業協会は 30 日『中国銀行業発展報告』を公表し、2013 年上場銀の純利益伸び率は昨年の+17.4%
から+8%前後に鈍化すると予測した。その背景は経済成長の減速やマクロ経済政策の調整、金融当局の監
督・管理の強化等。一方、2013 年通年の地場銀の不良債権総額は 700~1,000 億元増加するが、不良債権比
率は 2012 年末時点の 0.95%に維持する見通しを示している上に、鉄鋼、太陽光発電及び航空などの業界で
は不良債権発生の可能性が高まることを警戒した。
(7 月 31 日付「新京報」)
人民銀、上半期の小口貸出会社の新規貸出額は 1,121 億元
人民銀が 7 月 29 日に公表した『2013 上半期の小口貸出会社の統計報告』によると、2012 年 6 月末時点、全
国の小口貸出会社の貸出残高は前年同期比+44%の 7,043 億元、うち、上半期の新規貸出総額は 1,121 億
元となった。小口貸出会社数が 2012 年末の 6,080 社から 7,086 社に増加した。雇用人数は 82,610 人。地域
別の企業数をみると、江蘇省が 529 社と最多。その次ぎは遼寧省(499 社)、内モンゴル(472 社)、安徽省
(462 社)、河北省(411 社)。貸出残高額では、江蘇省が 1,091 億元、浙江省が 819 億元、四川省が 433 億元、
重慶市が 402 億元の順位となった。
ちなみに、2009 年の小口貸出会社数は 1,334 社、貸出残高総額は 766 億元であった。
(7 月 30 日付「上海商報」)
【産業】
【企業】1-6 月、工業企業の利益は前年比+11.1%
国家統計局が 27 日に公表したデータによると、1-6 月の規模以上工業企業の利益総額は前年同期比
+11.1%の 2 兆 5,837 億元となったが、伸び率が 1-5 月より 1.2 ポイントの低下。6 月の工業企業の利益総額は
同+6.3%の 5,024 億元、伸び率が 5 月の 15.5%から低下。企業所有別の前年比では、国有及び国有株式企
業が+4.8%、集体企業が+1.2%、株式企業が+9.1%、外資企業が+14.8%となった。同局工業司の何平博士
は伸び低下の主因について、6 月の主要業務収入の伸び鈍化や、コスト増及び昨年の比較基数の低さなど
を挙げている。
(7 月 29 日付「第一財経日報」)
【鉄鋼】鉄鋼企業、6 月の赤字総額が 7 億元=赤字企業数が 4 割
中国鉄鋼工業協会が 7 月 31 日に明らかにしたところによると、6 月の会員鉄鋼企業 86 社は計 7 億元の赤字
を計上し、年内初の赤字となった。1-6 月の累計ベースでは利益総額は 22.67 億元、平均販売利益率は
0.13%に止まっている。86 社のうち、赤字となった企業数は 35 社と全体の 40.7%を占めた。国内鉄鋼業界の
生産過剰化に伴う鉄鋼価格の低迷、コストの高騰及び負債率の高さが減益要因だと同協会はコメントしてい
る。同協会によると、上半期の大中規模鉄鋼企業の負債率は 69.74%となり、前年比 1.37 ポイントの上昇と
なった。一部企業は 80%∼100%以上に到達している。
(8 月 1 日付「証券時報」)
【不動産】国土資源部、上半期の土地供給面積が史上最大
国土資源部が 7 月 28 日に公表したところによると、上半期の不動産用地供給面積は前年同期比+38.8%の 8
万 2,400 ヘクタールに達し、史上最高水準となった。うち、住宅向けは同+36.9%の 5 万 5,300 ヘクタールで、
商業用は同+42.8%の 2 万 7,000 ヘクタール。同部法律センターの孫英輝主任は、年初以来各地方政府は住
9
BTMU(China)経済週報
2013 年 8 月 7 日 第 167 期
宅用地の供給を加速しており、31 省・市のうち、27 省・市の供給面積は前年同期より増加した。例えば、北京
市が+267%、浙江省が+121%、江西省が+99%など増加が顕著。同時に、同期の土地譲渡契約総額も前年
同期比+77.3%の 1.7 兆元と大きく伸びた。
(7 月 28 日 新華社)
【不動産】7 月の 100 都市住宅平均価格、前月比+0.87%=上昇が 14 ヶ月連続
中国指数研究院は 8 月 1 日、7 月の 100 都市の住宅平均価格は前月比+0.87%の 10,347 元/㎡となり、伸び
率が 6 月より 0.1 ポイントの拡大、14 ヶ月連続の上昇となった。うち、北京、上海など 10 大都市の住宅平均価
格は前月比+1.34%の 17,609/㎡、上昇幅が 0.33 ポイント拡大した。都市別の上昇幅をみると、北京が+2.5%
と最大、2 位の広州が+2.13%。
(8 月 2 日付「上海証券報」)
【造船】中船股フン、上半期の純利益は前年比▲2,645%と転落
国内造船大手の中船股フンは 7 月 28 日、同社上半期の純利益は前年同期比▲2,645%の 6,152 万元の赤字
(前年同期は 240 万元の黒字)となったことを明らかにした。売上高が同▲39.5%の 3.19 億元。売上高の減少、
粗利益の低下及びコスト増などが減益につながったという。
年初以来、造船業界全体は低迷な状況が続いている。工業情報化部の公表データによると、上半期の全国
造船竣工量は前年比▲36.0%の 2,060 万積載重量トン(DWT)、6 月末時点の手持受注量も同▲13.4%の
10,898DWT に減少した。
(7 月 29 日付「証券日報」)
【投資】
中投公司(CIC)、2012 年の純利益は前年比+60%と大幅増
中国投資有限責任公司(CIC)はこのほど 2012 年の決算報告を公表し、昨年通年の純利益は前年比+60%
の 774 億米㌦に大幅増加した。うち、海外投資の収益率が昨年の▲4.3%から+10.6%に転じた。累計収益率
の年率換算では 5.02%と前年の 3.8%から上昇した。世界経済の回復及び資産価格の改善が増益の背景と
いう。
海外投資の資産構成では、長期投資が 32.4%、株式が 32%。株式の投資先をみると、米国が 49.2%、米国以
外の先進国が 27.8%、新興国が 23%。業種別では、金融業が 22.3%と最多。
(7 月 29 日付「信息時報」)
10
BTMU(China)経済週報
2013 年 8 月 7 日 第 167 期
地方情報
【北京】 インフラ建設 6 分野に社会資本を導入
【天津】 臨港経済区、1-6 月の新規契約プロジェ
クトは 26 件
北京市発展改革委は 8 月 1 日、『インフラ建設に社
会資本を導入する試行方案』を公表し、軌道交通、
都市部道路、総合交通ターミナル、汚水処理、固
体廃棄物の処理、農村への熱供給の 6 分野に社会
資本を導入する方針を明らかにした。試行項目は
126 件、地下鉄 7 号線、14 号線の建設や、苹果園
交通ターミナル及び停車施設などが含まれている。
投資総額は 3,380 億元、うち、社会資本 1,300 億元
が導入される予定。
1-6 月、天津市濱海新区臨港経済区の新規契
約プロジェクトは 26 件で、利達面粉(小麦粉)、
北京聯東投資(集団)有限公司傘下の「聯東U
谷総合産業園」、香港MI能源公司の設備製造
基地などが含まれている。投資総額は計 309 億
元。1-6 月の同臨港経済区の地域総生産高は
前年同期比+34.2%の 86 億元。工業総生産が
同+34.2%の 351 億元。年内に、第 3 次産業の生
産高は 40 億元に達する見通し。
(8 月 1 日付 「北京日報」)
(7 月 29 日 工業情報化部ウェブサイト)
【青島】 上半期、サービスアウトソーシング契約額、
実行額とも同期比の倍増を実現
【上海】 現代照明産業生産性サービス業機能区
が開園に
青島市商務局によると、同市 2013 年上半期に登
録されたサービスアウトソーシングの契約額が 9.78
億米ドル(前年同期比 183.5%増加)、実行額が
7.15 億米ドル(前年同期比 169.2%増加)となり、4
年間連続で前期比倍増を実現した。
7 月 29 日、企画、建設、投資誘致などに 7 年間
をかけ、計 12 億元が投入された上海現代照明
産業生産性サービス業機能区は開園となった。
同区は第 3 セクターサービス機関およびイン
ターネットプラットフォームの活用により、照明産
業の販売・R&D・生産の融合を目指す。具体的
に、36,000 ㎡の商業区、5,300 ㎡の展覧区、
18,000 ㎡のオフィス区で構成され、販売企業、
R&D センター、検査、特許取引、金融サービス、
人材サービス、コンサルティングサービスの機
関、業界協会などの入居が見込まれている。
今現在、青島市のサービスアウトソーシング企業
登録社数 443 社、前年より 56 社増加、オフショア・
サービスアウトソーシング企業登録社数 143 社、前
年同期比 61 社増加。
(8 月 1 日付 「青島日報」)
(7 月 29 日 新華網)
【四川】 オーストラリア成都総領事館が開館
【広州】 1-6 月、大気の質、珠江デルタでワースト
7 月 31 日、オーストラリア成都総領事館の開館儀式
が行われた。領事地域が四川省、貴州省、雲南
省、重慶市。近年、オーストラリアと四川省間の経済
連携の深まりに伴い、オーストラリアが四川省にとっ
ては重要な貿易相手、海外投資及ぶ留学・観光の
主要先となっている。現時点、四川省に進出した豪
企業はオーストラリア・ニュージーランド銀行、ブ
ルースコープ・スチールなど計 119 社。
環境保護部が 7 月 31 日に公表した全国各地の
大気状況によると、1-6 月、広州の「大気の質が
環境基準に達した日数」が 64.6%となり、珠江デ
ルタ地域でワーストとなったことを明らかにした。
珠海がベスト、次ぎは中山、深セン、江門、恵
州、佛山、肇慶、東莞の順位となった。
(8 月 1 日 投資成都網)
(8 月 1 日付 「信息時報」)
1-6 月、広州の微小粒子状物質(PM2.5)の平均
濃度は 54 マイクログラム/㎥と基準値の 1.5 倍。
11
BTMU(China)経済週報
2013 年 8 月 7 日 第 167 期
中国のマクロ経済指標
2013 年上半期各地の GDP 伸び率
2013年上半期各地のGDP伸び率(前年比、%)
地域名
13年上半期
13年第1四半期
12.5
12.6
12.5
12.5
12.4
12.5
12.4
12.6
11.3
12.9
11.3
11.3
11.0
11.2
10.9
11.2
10.5
10.3
10.3
10.5
10.2
10.3
10.2
10.5
10.1
10.2
10.0
10.1
9.7
9.7
9.6
9.7
9.6
9.7
9.0
10.2
9.0
8.6
9.0
9.5
9.0
9.0
8.7
9.0
8.7
9.1
8.5
8.5
8.4
8.4
8.3
8.3
7.7
7.9
7.7
7.8
n.a
10.1
青海
n.a
12.2
チベット
n.a
9.9
内蒙古
(出所)公開資料を基に当行中国調査室作成
貴州
天津
重慶
雲南
甘粛
福建
陜西
安徽
新彊
海南
江西
広西
四川
湖南
湖北
江蘇
山東
吉林
寧夏
山西
遼寧
黒龍江
河北
広東
河南
浙江
北京
上海
12
12上半期
14.0
14.1
14.0
11.7
12.0
11.4
13.0
12.0
10.7
8.1
10.5
11.4
13.0
11.5
11.7
9.9
9.7
12.0
11.5
10.1
9.2
10.3
9.5
7.4
10.3
7.4
7.2
7.2
12.3
11.3
12.0
BTMU(China)経済週報
2013 年 8 月 7 日 第 167 期
BTMU の中国調査レポート(2013 年 7~8 月)

BTMU 中国月報第 91 号(2013 年 8 月)
http://www.bk.mufg.jp/report/chi200401/113080101.pdf
国際業務部

経済マンスリー(2013 年 7 月号)
輸出不振の表面化により景気減速
http://www.bk.mufg.jp/report/ecomon2013/index.htm
経済調査室

経済レビュー
人民元国際化の進展と金融改革が広げる可能性
https://reports.btmuc.com/fileroot_bj/FILE/jpreport_chinese/130719_01.pdf
経済調査室

BTMU China Economic TOPICS(No.50)
中国 36 地区の地方政府債務の現状とリスクについて
https://reports.btmuc.com/fileroot_bj/FILE/jpreport_chinese/130719_02.pdf
経済調査室(香港)

ニュースフォーカス第 6 号
【華南】「広州地域金融センター建設を支援する若干規定を発表」
https://reports.btmuc.com/fileroot_sh/FILE/full_report/130708_01.pdf
香港支店 業務開発室

ニュースフォーカス第 7 号
【台湾・中国】「ECFA サービス貿易協定に調印」
https://reports.btmuc.com/fileroot_sh/FILE/full_report/130709_01.pdf
香港支店 業務開発室
以上
当資料は情報提供のみを目的として作成されたものであり、何らかの行動を勧誘するものではありません。ご利用に関しては全てお客様御自身でご
判断くださいますよう、宜しくお願い申し上げます。当資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されていますが、当店はその正確性を保証す
るものではありません。内容は予告なしに変更することがありますので、予めご了承下さい。また当資料は著作物であり、著作権法により保護されてお
ります。全文または一部を転載する場合は出所を明記してください。
三菱東京 UFJ 銀行(中国)有限公司トランザクションバンキング部 中国調査室
北京市朝陽区東三環北路 5 号北京発展大厦 4 階 照会先:石洪 TEL 010-6590-8888ext. 214
13