3.風俗営業許可 - 堀行政書士事務所

3.風俗営業許可
愛知県警察 http://www.pref.aichi.jp/police/tetsuzuki/hoan/fuuzoku.html
風俗営業許可が必要かどうかは、そのお店の業態によってケースバイ・ケースです。
基本的には接待行為の有無が風俗営業許可が必要かどうかの主たる指標
風俗営業許可が必要かどうかの主たる指標となります。
風俗営業許可が必要かどうかの主たる指標
しかし、風俗営業許可が必要でない業態の場合にも、その他の届出や許可が必要になってく
ることも多々あります。
飲食店営業許可をお持ちでない場合、まずはこれを保健所にて取得することが必要となって
きます。
次に接待行為の有無ですが、接待行為を行うお店では必ず風俗営業許可が必要
必ず風俗営業許可が必要となります。
必ず風俗営業許可が必要
ただし、ここで言う接待行為は、法的な定義と意味を持っていますので、注意が必要です。
接待行為を行わないお店でも、午前 0 時以降に営業を行う場合、所轄の警察署に対して、
深夜酒類提供飲食店の届出が必要となることがあります。
午前 0 時以降の営業を行う場合であっても、主食を提供するお店であればこの届出は必要
ではありません。
◇ それでは、風俗営業と、その許可申請について説明していきたいと思います。
Ⅰ. 風俗営業とはどのような営業なのでしょうか。
Ⅱ. 風俗営業の種類にはどのようなものがあるのでしょうか
Ⅲ. 接待とは?どのような行為なのでしょうか。
Ⅳ. 風俗営業には一定の基準をクリアした店舗設備が必要です。
Ⅴ. 風俗営業の許可を取得するためには。
Ⅵ. 風俗営業許可申請の流れ。
Ⅶ. 許可申請に必要となる書類。
Ⅷ. 風俗営業許可を受けるための人的基準・場所の基準。
Ⅰ. 風俗営業とは・・・
風俗営業許可が必要な店舗には、カフェー、料理店、ラウンジ、クラブ、パブ、
ゲームセンター(遊技場)
、マージャン店、パチンコ店などがあります。
風俗営業許可はしばしばラブホテルや個室型あるいは派遣型のファッションヘ
ルスの開業に必要な許可であると誤認されることもありますが、これらは性風俗特
殊営業という別の届出制営業となります。
風俗営業許可の申請は、所轄の警察署に対し行い、公安委員会から許可が下され
ます。
また、店舗の平面図や照明・音響設備の配置図、テーブルと椅子の配置図をはじ
め、身分証明書や住民票等、多くの書類を提出しなければなりません。
無許可での営業は2年以下の懲役もしくは二百万円以下の罰金という重い処罰
が課せられます。
一方、性風俗特殊営業は届出制ですので、所定の要件に従って、所轄の警察署に
届出をする必要があります。
こちらも違反者には思い罰則が執行されることとなります。
風俗営業許可が必要な飲食店であるかどうかは、いわゆる接待の有無にあります。
風俗営業許可が必要な飲食店であるかどうか
接待行為を行うお店では必ず風俗営業許可が必要となります。ただし、ここで言う
接待行為を行うお店では必ず風俗営業許可が必要
接待行為の判断には法的な知識が必要ですので、注意が必要です。
風俗営業の店舗
料理店
キャバレー
カフェ
クラブ
ラウンジ
パブ
キャバクラ
ホストクラブ
バー
ダンスホール
一部喫茶店
ゲームセンター
パチンコ店
麻雀店
性風俗特殊営業の店舗
ソープランド
ストリップ
ヌードバー
ヌードスタジオ
アダルトショップ
派遣型ファッションヘルス
アダルトビデオ通信販売
ダイヤルQ2
テレフォンクラブ
アダルト映像インターネット配信
ファッションヘルス
モーテル
ラブホテル
Ⅱ. 風俗営業の種類にはどのようなものがあるのでしょうか。
風俗営業は、
「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」によって、1~8号営業
に分類されています。
何号営業に該当するかは、営業の形態、店舗の設備などによってそれぞれ違ってきます。
1~6号に該当する風俗営業は、接待飲食等営業
接待飲食等営業
7~8号に該当する風俗営業は、遊技場営業
遊技場営業です。
遊技場営業
接待行為を行わないバーや居酒屋などは、風俗営業には該当しませんが、
こういった飲食店が午前0時以降も営業する場合は、深夜酒類提供飲食店の届出が必要となります。
風俗営業の飲食店は午前0時以降の営業ができず(例外規定あり)
、深夜酒類提供飲食店は 接
待行為不可ですので午前0時以降の営業か、接待行為かのどちらか一方のみ可能であると 言えま
す。
カフェー、バー、キャバレー、クラブ、ラウンジ、キャバクラなど様々な風俗営業の業態があり
ますが、実際に何号営業に該当するのかは、営業の形態、店舗の設備などによってケースバイケー
スと言えます。
これから風俗営業を開業される方、風俗営業許可を取得される方は、
是非お気軽にご相談下さい!!
是非お気軽にご相談下さい
◇ 風俗営業法 1 号~8
号~8 号許可の一覧 ◇
風俗営業法の許可申請は行う営業によって 8 種類に分類されています。
具体的な種類
ダンス
接待行為
飲食
1号営業
キャバレー
○
○
○
キャバレーその他設備を設けて客にダンスをさせ、かつ、客
の接待をして客に飲食をさせる営業。
2号営業
料理店・社交飲食店
(キャバクラ)
×
○
○
待合、料理店、カフェー、クラブ、ラウンジ、キャバクラそ
の他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせ
る営業(前号に該当する営業を除く)
。
○
×
○
ナイトクラブ、ディスコその他設備を設けて客にダンスをさ
せ、かつ、客に飲食をさせる営業(第一号に該当する営業を
除く)
。
×
ダンスホールその他設備を設けて客にダンスをさせる営業
(第一号若しくは前号に該当する営業又は有資格者が教授
する場合にのみ客にダンスをさせる営業を除く)
。
○
喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、
国家公安委員会規則で定めるところにより計つた客席にお
ける照度を十ルクス以下として営むもの(第一号から第三号
までに掲げる営業として営むものを除く)
。
○
喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、
他から見通すことが困難であり、かつ、その広さが五平方メ
ートル以下である客席を設けて営むもの。
3号営業
4号営業
ダンス飲食店
ダンスホール等
(社交ダンスホール)
○
×
×
×
5号営業
低照度飲食店(バー)
6号営業
区画飲食店
7 号営業
パチンコ店・麻雀店
麻雀屋、パチンコ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそる
おそれのある遊技をさせる営業。
ゲームセンター等
スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の
用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に
用いることができるものを備える店舗、その他これに類する
区画された施設において当該遊技設備により客に遊技をさ
せる営業(前号に該当する営業を除く)
。
8 号営業
×
×
Ⅲ. 接待とはどのような行為なのでしょうか。
接待とはどのような行為なのでしょうか。
飲食店の営業が風俗営業にあたるかどうかは、接待行為の有無によります。
接待行為を行う飲食店は風俗営業許可が必要となるのです。
では、接待とはどのような行為を言うのでしょうか。
「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準について」による
接待の定義には次のようにあります。
1 接待の定義
接待とは、
「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」をいう。
「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」
この意味は、営業者、従業者等との会話やサービス等慰安や歓楽を期待して来店する客に対して、
その気持ちに応えるため営業者側の積極的な行為として相手を特定して3の各号に掲げるような
興趣を添える会話やサービス等を行うことをいう。
言い換えれば、特定の客又は客のグループに対して単なる飲食行為に通常伴う役務の提供を超え
る程度の会話やサービス等を行うことである。
2 接待の主体
通常の場合、接待を行うのは、営業者やその雇用している者が多いが、それに限らず、料理店で
芸者が接待する場合、旅館・ホテル等でバンケットクラブのホステスが接待する場合、営業者との
明示又は黙示の契約・了解のもとに客を装った者が接待をする場合を含み、女給、仲居、接待婦等
その名称のいかんを問うものではない。
また、接待は通常異性によることが多いが、それに限られるものではない。
3 接待の判断基準について
下記に詳細を説明いたします。上記の要旨を抽出しますと、つまりは、飲食行為そのものに
付随するサービス以上のサービスは接待行為に当たる、ということです。
また、そのサービスを誰が行ったとしても、接待行為に当たる、と言うことでもあります。
次に、接待行為の具体的な判断基準を説明します。
◇ 具体的にはどのような行為が接待行為に当たるのでしょうか?
具体的にはどのような行為が接待行為に当たるのでしょうか?
談笑・お酒
客と喋ること、食べ物や飲み物を提供すること
○
特定少数の客の近くで、継続して談笑・飲食物の提供を行う。
×
お酌をしたり、水割りを作ったりするが、速やかにその場を立ち去る。
×
客の後方や、カウンター内で、客の注文に応じて酒類を提供する。
×
社交儀礼上の挨拶を交わしたり、若干の世話話をしたりする。
ダンス
踊りやショーを見せること、客と一緒に踊ること。
○
特定少数の客に対して、各室で、歌舞音曲・ダンス・ショーを見せる、聞かせる
×
ホテルでディナーショーを行う。
×
不特定多数の客に対して同時に、踊り・ダンス・ショーを見せる。
×
不特定多数の客に対して同時に、歌・楽器演奏を聞かせる。
歌唱
客と一緒に歌うこと、特定少数の客に歌唱を奨めること。
○
特定少数の客と一緒に歌を歌う。
○
特定少数の客に、歌を勧めたり、手拍子や、拍手をしたり、褒め囃したりする。
×
不特定多数の客に、歌を勧めたり、手拍子や拍手をしたり、褒め囃したりする。
×
不特定の客からカラオケの準備の依頼を受けたり、その際に伴奏したりする。
ゲーム
客と一緒にゲーム、遊戯、競技などを行うこと。
○
客とともに、遊戯・ゲーム・競技等を行う。
△
客一人で、遊戯・ゲーム・競技等を行わせる。
△
客同士で、遊戯・ケーむ・競技等を行わせる。
その他
客の身体に接触すること。
○
客と身体を密着させたり、客の身体に接触したりする。
×
社交儀礼上の握手や、酔客の介抱のため必要な限度で接触する。
○
客の口許まで飲食物を差出し、客に飲食させる。
×
飲食物を運搬し、食器を片付ける。客の荷物、コート等を預かる。
Ⅳ. 風俗営業には一定の基準をクリアした店舗設備が必要です。
風俗営業は、接待の形態、店舗の設備などによって、1~8号営業に分類されています
風俗営業は 接待の形態、店舗の設備などによって、1~8号営業に分類されていますが、
接待の形態、店舗の設備などによって、1~8号営業に分類されています
各号の風俗営業には、それぞれに店舗の設備面でのクリアすべき条件があります。
例えば、客室の明るさや床面積の広さ、外部からの見通しなど、厳しい制限が設けられています。
カフェー、バー、キャバレー、クラブ、ラウンジ、キャバクラなど、どの風俗営業にも、
各都道府県の条例による出店地域の規制があります。騒音・振動の規制もあります。
許可できる地域であっても、営業所からの距離内に、病院や学校、保育施設があると許可が出ません。
次項では、風俗営業店がクリアしなければならない設備の基準を具体的にご紹介します。
ただし、これらの設備要件や出店規制地域はケースバイケースで異なってきます。
原則として出店不可の第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域であっても、条件により
容認されることもあります。
風俗営業の開業が可能かどうか、ぜひお気軽にご相談下さい。
◇ 風俗営業の形態によって、必要な設備が異なります。
客室の床面積は1室66㎡以上とし、その内ダンスをさせるための床面積
を約5分の1以上とすること。
客室の内部が外部から安易に見通すことができないものであること。
客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
【1号営業】
キャバレー
風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備をもうけ
ないこと。
客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
営業所内の照度が5ルクス以下とならないように維持できる構造又は、
設備を有すること。
騒音又は、振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる
構造または、設備を有すること。
客室の床面積は1室16.5㎡(和室の場合は1室 9.5 ㎡以上)とし、
ダンス用の設備を設けないこと。(但し、客室の数が1室のみの場合は
これらの数値に満たない場合でも可能)
客室の内部が外部から安易に見通すことができないものであること。
客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
【2号営業】
風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備をもうけ
ないこと。
客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
料理店・社交飲食店
(クラブ・ラウンジ等)
営業所内の照度が5ルクス以下とならないように維持できる構造又は、
設備を有すること。
騒音又は、振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる
構造または、設備を有すること。
2号営業の営業所にて、外国人ダンサーなどを招聘したい場合には、出入
国難民認定法などにより、営業所に 13 平方メートル以上のステージや、
9 ㎡(出演者が5名を超える場合、増加1名につき1.6㎡加えた面積)
以上の控室などが必要となります。
客室の床面積は1室66㎡以上とすること。
客室の内部が外部から安易に見通すことができないものであること。
客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
【3号営業】
ダンス飲食店
(ナイトクラブ・ディスコ)
風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備をもうけ
ないこと。
客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
営業所内の照度が5ルクス以下とならないように維持できる構造又は、
設備を有すること。
騒音又は、振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる
構造または、設備を有すること。
営業所の内、ダンスをさせる場所の床面積は66㎡以上とすること。
ダンスをさせる場所の内部が外部から安易に見通すことができないもの
であること。
ダンスをさせる場所の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
【4号営業】
ダンスホール等
風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備をもうけ
ないこと。
ダンスをさせる場所の出入口に施錠の設備を設けないこと。
営業所内の照度が 10 ルクス以下とならないように維持できる構造又は、
設備を有すること。
騒音又は、振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる
構造または、設備を有すること。
客室の床面積は1室5㎡以上とし、ダンス用の設備を設けないこと。
客室の内部が外部から安易に見通すことができないものであること。
客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
【5号営業】
風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備をもうけ
ないこと。
低照度飲食店
(バー)
客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
営業所内の照度が5ルクス以下とならないように維持できる構造又は、
設備を有すること。
騒音又は、振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる
構造または、設備を有すること。
ダンス用の設備を設けないこと。
客室の内部が外部から安易に見通すことができないものであること。
【6号営業】
風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備をもうけ
ないこと。
客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
区画飲食店
営業所内の照度が 10 ルクス以下とならないように維持できる構造又は、
設備を有すること。
騒音又は、振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる
構造または、設備を有すること。
客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備をもうけ
ないこと。
客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
【7号営業】
パチンコ店・麻雀店
営業所内の照度が 10 ルクス以下とならないように維持できる構造又は、
設備を有すること。
騒音又は、振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる
構造または、設備を有すること。
パチンコ屋等は、その営業の用に供する遊技機意外の遊技設備を設けない
こと。
パチンコ屋等(マージャン店を除く)は、営業所内の客の見やすい場所に
賞品を提供する設備を設けること。
客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。
風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれのある
写真、広告物、装飾その他の設備をもうけないこと。
【8号営業】
ゲームセンター等
客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
営業所内の照度が 10 ルクス以下とならないように維持できる構造又は、
設備を有すること。
騒音又は、振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持できる
構造または、設備を有すること。
紙幣を挿入できる遊技設備、現金・有価証券を提供するための装置を有す
る遊技設備を設けないこと。
Ⅴ. 風俗営業の許可を取得するためには。
風俗営業許可を取得するためにはどのようなことをすれば良いのでしょうか?
まずは、どのようなお店にするのか、を具体的に決めていかなければなりません。
許可申請を行う前に、少なくとも次のようなことがらを検討しておく必要があります。
・どのような業態のお店であるか
・そのお店は風俗営業の何号に該当するのか
・出店予定の場所は、風俗営業が可能な地域か
・風俗営業許可の人的要件を満たしているか
これらのチェックが完了し、必要な状況が整ったら、いよいよ風俗営業許可の申請準備に
入ります。
下記のような準備を進めますが、特に店舗設備を基準に合致させる際には注意が必要です。
お店の内装を仕上げる前に、許可基準を検討しておくと、内装のやり直しなど無駄なコストがか
かりません。
・基準を満たす店舗設備を整える
・必要な申請書類を作成する
・必要な添付書類を準備する
法人名義で風俗営業許可を申請される場合や、お店の管理者と申請者が異なる場合には、
さらに多くの書類を準備する必要があります。
このように、風俗営業許可の申請には、多くの時間と労力がかかりますが、最も問題となって
くるのは、スケジュールの管理です。
段取りがスムーズでないと、申請を却下されたり、内装のやり直しが必要になったりする危険
が常に付きまといます。
そのような状況で、何度も申請をやり直すことは、開店までの時間を延ばすことによる収益の
損失、賃貸料の損失、さらに内装のやり直し等にかかる損失など、多くの無駄なコストがかかる
ことになります。
行政書士に風俗営業許可申請の依頼をされる最大のメリットは、このような無駄なコストを抑
え、迅速に開店の日を迎えることができる、という点にあるのです。
そして、行政書士に相談して頂く時期が早ければ早いほど、その効果は大きくなり、スムーズ
な許可取得が期待できます。
Ⅵ. 風俗営業許可申請の流れ。
風俗営業許可申請には多くの日数が必要となるばかりでなく、綿密なスケジュール管理を要求さ
れます。
申請書類作成と、店舗の準備の段取りを周到に計画しておかないと、何度も書類を差し戻される
ことにもなりかねません。
許可取得までの時間は、店舗の賃料や開店までのタイムロス等のコストに直接影響してきますが、
申請が通らず、店舗の改装を余儀なくされるといった危険も孕んでいます。
行政書士に相談される時期が早ければ早いほど、こういった無駄なコストは削減できますし、
予定外の大きな出費を強いられる危険を避けることができます。
計画段階から行政書士にご相談して頂きますと、どのように店舗を設計すれば風俗営業許可が取
得できるのか、どのような設備を整えれば申請が受理されるのか、最善のアドバイスを得ることが
できます。
その結果、店舗設備の無駄やタイムロスを最小限に抑え、スピーディに、かつ無駄なコストの無
い開業が可能となるのです。
そのためには、ご用意頂くものは迅速にご用意頂き、工事計画等の進捗状況の共有化を常に図る
ことが必要です
【許可までの流れ】
①営業内容と所在地を決める
まずは営業内容を具体的に詰めることが必要です。お店の営業内容
が風俗営業に当たるかどうか、予定する店舗設備が該当する風俗営
業の要件を満たしているかどうかを検討します。
②出店場所の実地調査
風俗営業は地域によって出店が制限されますので、お店を出す場所
が商業地域なのか近隣商業地域なのか等を調査します。また学校や
病院が条例で決められた距離以内にないか等を調査します。
③申請書類の作成
風俗営業の申請書類を作成します。申請書類は申請書の他、店舗の
平面図や照明音響設備の配置図、客室床面積の求積図等、多くの書
類から成ります。さらに住民票や周辺見取り図など多くの添付書類
も必要です(保健所への許可申請も事前に行います)
。
④申請書類への署名押印
申請者(役員)
、管理者の署名・押印。
⑤許可申請
作成した風俗営業申請書類、添付書類を所轄の警察署に提出します。
申請書受理後、後日行政書士へ所轄警察署より現地調査の日時等が
知らされます。また、店舗所在地により、消防署や建設局へも書類
を提出します。
⑥警察署等の立入検査
所轄の警察署から立入検査が入ります。申請書類と実際の店舗との
相違が無いか、設備等に不十分な点が無いかが審査されます。違反
がある場合、申請は許可されず、店舗設備の改装が必要となります。
また、店舗所在地により、消防署や建設局の立入検査もあります。
⑦質疑応答など
立入検査後、途中提出書類のやりとりを、警察署担当者と行います。
⑧許可証の発行
風俗営業許可証及び管理者証が発行されます。行政書士立会いのも
と、申請者と管理者が揃い、受領します(例外もあります)
。
Ⅶ. 風俗営業許可申請に必要となる書類。
風俗営業許可申請に必要な書類は、数多くあります。必要な書類を大きく分けると、当事務所で
作成する風俗営業許可申請書をはじめとした、申請書類と、申請者の身分証明書などの添付書類に
分かれています。
申請書類には、誓約書や営業所の平面図・求積図・設備図などが含まれます。申請書類だけでも
相当な枚数が必要となりますが、添付書類も必ず提出しなければなりません。
申請者と管理者が異なる場合、法人で申請する場合には、さらに多くの追加書類が必要となりま
す。
これらの書類作成には、書式の煩雑さも含め、多くの時間と労力がかかります。行政書士に依頼
していただく最大のメリットは、開業前の多忙な時期に、そのようなコストを最小限にとどめるこ
とができるということ、肝心の業務に専念していただけることにこそあるのです。
当事務所にご依頼いただきますと、作成する書類はもちろんの事、代理人として集める事のでき
る添付書類は全て集め、ご依頼者様には必要最小限の協力をお願いいたします。
風俗営業の許可申請手続 (愛知県の場合)
許可申請に必要な書類
許可申請書…1通
■ 許可申請書の添付書類
添付書類
1. 営業の方法を記載した書類
2. 営業所の使用について権原を有することを疎明する書類
・ 営業所に係る所有権を有していることを疎明する書類
(営業所の登記簿謄本又は登記事項証明書等)
・ 営業所に係る賃貸権を有していることを疎明する書類
(賃貸借契約書の写し又は使用承諾書等)
3. 営業所の平面図及び営業所の周囲の略図
4. 本籍記載の住民票又は外国人登録証明書の写し
5. 人的欠格事由に該当しない旨の誓約書
6. 法務局登記官の発行する登記されていないことの証明書
7. 市区町村長の発行する身分証明書
8. 法人の場合の追加書類
・ 定款及び登記簿の謄本
・ 役員に係る前記4から7までに掲げる書類
9. 管理者を選任する場合の追加書類
・ 選任する管理者に係る誠実に業務を行う旨の誓約書
・ 選任する管理者に係る前記4から7までに掲げる書類
10. 7号営業のうちパチンコ店等を営もうとする場合の追加書類
設置する遊技機が検定を受けた型式に属するものであることを証する書類等
注 1
2
3
許可申請は、風俗営業の種別に応じて、営業所ごとに申請しなければなりません。
申請者が未成年者の場合には、法定代理人に関する書類も必要となります。
申請者が風俗営業者の場合又は同時に申請をする場合には、申請者に関する書類のうち添付する必要がない書類があ
ります。
4
地震、火災等による営業所の滅失によって申請する場合には、滅失したことを疎明する書類も必要となります。
5
2については、所有権を有している者との契約内容(直接的又は間接的)によって必要とする書類が異なります。
● 許可申請の手数料
パチンコ店(回胴式遊技機専門店を含む。
) 27,000円 + 20円 × 遊技機台数
上記以外の風俗営業
注 1
27,000円
同時に複数の許可申請をする場合には、手数料が減額されます。
2
3か月以内の期間を限って営む営業の許可申請をする場合についても、手数料が減額されます。
3
地震、火災等による営業所の滅失によって許可申請をする場合には、手数料が加算されます。
Ⅷ. 風俗営業許可を受けるための基準とは。
風俗営業許可には厳しい人的資格要件が設けられています。
ひとつでも当てはまる方は風俗営業許可を受けることができません。
下記のうち、ひとつでも当てはまる方は
ひとつでも当てはまる方は風俗営業許可を受けることができません。
これから風俗営業許可の申請を検討されている方で、資格要件に抵触するかもしれないと・・・
※ 悩みの方は、ぜひ一度ご相談下さい。
■人的資格要件(愛知県の場合)
■人的資格要件
※ 許可できない人
1
成年被後見人・被保佐人・破産者で復権を得ていない者
1年以上の懲役・禁錮の刑に処せられ、又は無許可風俗営業、刑法等一定の法律に違
反して1年未満の懲役若しくは、罰金の刑に処せられて、その執行を終わり、又は執
行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
※刑法等一定の法律
・風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(無許可の風俗営業等)
2
・刑法(賭博の罪、人身取引に関する罪等)
・組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(組織的な殺人等)
・売春防止法(勧誘等)
・児童買春、 児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律
(児童買春等)
・労働基準法(強制労働の禁止等)
・船員法(年少船員の就業制限等)
・職業安定法(暴行等の手段による労働者の供給等)
・児童福祉法(児童に淫行をさせる行為等)
・船員職業安定法(暴行等の手段による船員職業紹介等)
・出入国管理及び難民認定法(事業活動に関する外国人への不法就労活動等)
・労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関
する法律
(公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的での労働者派遣)
3
集団的、常習的に暴力的不法行為を行うおそれのある者
4
アルコール、麻薬、大麻、阿片または覚醒剤の中毒者の者
5
風俗営業の許可を取り消されて5年を経過しない者
6
法定代理人が、前期 1 から 5 までに掲げる事項に該当するとき
7
法人の役員が、前期 1 から 5 までに掲げる事項に該当するとき
■ 場所的基準(愛知県の場合)
場所的基準
※ 許可できない場所
風営適正化法施行条例で定める地域
条例で定める地域 条例で定める地域に該当する地域
都
市
計
画
法
で
定
め
る
第一種地域
第二種地域
第三種地域
第四種地域
第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
第一種住居地域
第二種住居地域
準住居地域
その他の地域(都市計画法上の近隣商業地域、準工業地域、工業地域、
工業専用地域及び市街化調整区域並びに都市計画法適用除外地域となり
ますが、市街化調整区域では、新たな建物が建築できない場合がありま
す。
)
商業地域
名 千種区 今池 一丁目8~13・29・30番
古
三丁目4番
屋
四丁目7・9~11番
市
五丁目1~3・8~13・18~27番
の
内山 三丁目32・33番
区
中区 栄 三丁目8~13番
域
四丁目2~5・7~18・20・21番
の
新栄 一丁目1・11・12番
う
錦 三丁目12~14・17~19番
ち
第五種地域
※ 許可できない地域
第一種地域 第二種地域 第三種地域 第四種地域 第五種地域
1号営業
×
×
○
○
○
2号営業
×
○
○
○
○
3号営業
×
×
○
○
○
4号営業
×
×
○
○
○
5号営業
×
○
○
○
○
6号営業
×
○
○
○
○
7号営業
×
○
○
○
○
8号営業
×
○
○
○
○
×…許可できない地域
○…許可できる地域
※ 許可できない区域
許可できる地域であっても、営業所から次表の距離内に上欄の施設があると許可できません。
第二種地域
第三種地域
第四種地域
大学以
外
の
学校
保育所
病院
有床診療所
大学以外
の
学校
100
m
50m
70m
保育所
病院
有床診療所
第五種地域
1号営業
2号営業
3号営業
4号営業
30m
5号営業
距離規制なし
6号営業
7号営業
8号営業
7号又は8号
営業で3か月
以内の期間
営業
注
■
70m
30m
50m
30m
30m
30m
30m
1
「学校」とは、学校教育法第1条で定められている学校(幼稚園を含む。
)です。
2
「保育所」とは、児童福祉法第7条で定められている保育所です。
3
「病院」とは、医療法第1条の5第1項で定められている病院です。
4
「有床診療所」とは、医療法第1条の5第2項で定められている診療所のうち患者を入院させる
ための施設を有する診療所です。
許可申請の窓口
営業所の所在地を管轄する警察署
警察署の生活安全課です。
警察署