補聴器の管理について 補聴器は精密機器であるため,水分やほこり,衝撃への対策が肝心です。補聴器を 有効に利用するためには,しっかりと補聴器管理をおこない補聴器のケアをしましょう。 ◎汗対策 ・汗の進入を防ぐため,汗をかいたらすぐにふきましょう 【防汗カバー】 汗を吸い取り補聴器内部に汗が侵入するのを防ぐためのカバーで す。ぬれたままでは効果が薄れますので,汗の多くなる暑い時期に はいくつか予備を持っておき,こまめに変えるようにしましょう。 また,必ず洗濯をして清潔に保ちましょう。 ◎しっかりと乾燥すること 【乾燥箱】 寝るとき,入浴するとき,プールに入るときなど補聴器を使用 しない時は,必ず乾燥剤入りのケースに入れて保管し,しっか りと乾燥させましょう。 【乾燥剤】 補聴器専用の乾燥剤を乾燥箱に入れて利用しましょう。ただし, 補聴器用電池は乾燥剤の入っているケースの中に入れないよう にしてください。電池の寿命が短縮してしまいます。また, 乾燥剤は専用のものを使用しましょう。 【補聴器専用乾燥器】 補聴器専用の電池式乾燥器もあります。単4電池やACアダ プターにより循環ファンと乾燥剤の作用で急速に乾燥させる 乾燥器です。除菌・脱臭機能も備わっています。汗をかきや すい人はぜひ活用してみてください。 *冬は暖房により室内と室外の気温差が大きくなります。そのため補聴器本体,電池, イヤモールドなどいろいろなところに 結露が生じ,トラブルの原因になります。結露予 防のため,冬でも防汗カバーなどで保護するのも有効です。冬の時期には結露が生じて いないかこまめにチェックし,イヤモールドやチューブなどに結露が生じた場合には, すぐに取り除くようにしましょう。 ☆プールに入るときは・・・ ○ プールに入るときは,補聴器をはずし,乾燥箱に入れて保管しておきましょう ○ プールの後は,髪の毛をしっかりふいてから補聴器をつけましょう ○ 耳の中もタオルや綿棒などでしっかりとふきとりましょう *ぬれたままイヤモールドをつけると耳や耳の穴(外耳)に炎症を起こすことも あるので,特に気をつけましょう ・・・万一ぬれてしまったときの対処法・・・ ◎すぐに補聴器のまわりの水分を拭き取る ◎フックや電池をはずし補聴器の内部や電池ケース内 の水分を綿棒などで拭き取る ◎ドライヤーの冷風で水分をよく飛ばす *補聴器やイヤモールドは熱に弱く,故障の原因となりますので, かならず冷風を使用しましょう ◎乾燥箱や乾燥器に入れてよく乾燥させる *その後,補聴器のきこえに問題がみられたら,補聴器店に修理を依頼しましょう イヤモールドのチューブやフック内にくもりや水滴を見つけ たときには,速やかに除去しましょう。ティッシュペーパー などで,「こより」を作り吸い取る方法が便利です。 電池について 補聴器に使用する空気電池は温度が低いと,使用時間が短くなる性質があります。 気温が0℃の状態で使ったときには40℃のときの約半分程度しか持たないよう です。そこで,冬の気温が低い時期には電池の消耗が早くなります。このほか,石油 ストーブ等を使用し二酸化炭素が多い所でも使用時間が短くなるといわれています。 外出するときは,必ず予備電池を多めに持っているようにしましょう。
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