イギリス 福島の事故後に原発支持派が増加 ドイツ いちはやく脱原発を宣言 フィンランド 着々と原発新設を推進 フィンランドで原子力発電所の建設を計 福島の事故から４カ月後の 2011 年７月、英国エ 福島の事故後、いちはやく脱原発を宣言した ネルギー・気候変動省のヘンドリー閣外大臣は原 ドイツ。2022 年までに脱原発するため、段 画しているフェノボイマ社は、2008 年に 発の新規建設推進を明言。また、英国科学協会が 階的に原発を止めている。しかし、送電網に 東芝とフランスのアレバ社を優先供給者 マスコ ミが伝 えない 真実 世界原発マップ ～世界は原発を推進している～ 実施した英国民の原子力に対する意識調査では、 過剰な負荷がかかり、あわや停電という事態 として選定しており、今年１月に両社か 事故後に支持派の割合が前回調査よりも増加。 「原 に陥ったり、電気料金の高騰で経済への悪影 ら入札書を受領。2013 年にかけて、ど 子力利用の恩恵がリスクを上回る」と答えた人の 響が懸念されるなど、順調とはいえない。 ちらかを選定する。また、同国のテオリ あたかも世界中が脱原発に向かっているかのような昨今の報道。しかし、脱原発を決めたのはドイツとイ スーデン・ボイマ社は、今年４月、三菱 タリア、スイスのみで、その他の国々は原発を推進する姿勢を変えていません。それどころか、アメリカが 割合が 41％となった。 ※ 重工と発電設備販売のためのステップと 数年間新規に建設していなかった原発の建設を決めたり、日本のメーカーが各国の原発を受注するなど、 なる先行エンジニアリング契約を結んだ。 7 4 1 ベルギー 合計 7 基 オランダ 合計 1 基 8 日本の原発技術に対する信頼は高まっています。原発とエネルギーをめぐる世界の状況をまとめました。 2 （※）イタリアはこれから作ろうとしていたが、開発計画を見合わせた。 フィンランド 合計 7 基 10 9 1 スウェーデン 合計 10 基 運転中 ドイツ 合計 9 基 5 10 2 ベラルーシ 合計 2 基 イギリス 合計 18 基 10 2 2 3 10 10 8 ウクライナ 合計 17 基 10 8 10 10 8 10 1 4 スイス 合計 5 基 6 イスラエル 3 2 パキスタン 合計 5 基 2 1 チェコ 合計 8 基 ヨルダン 合計 1 基 1 スロベニア 合計 1 基 2 2 エジプト 合計 2 基 4 4 アルメニア 1 合計 1 基 2 4 スロバキア 合計 6 基 1 1 10 10 10 10 10 10 10 1 5 2 韓国 合計 28 基 6 中国 合計 70 基 6 10 4 2 台湾 合計 8 基 7 インド 合計 31 基 イラン 合計 2 基 ブルガリア 合計 4 基 ハンガリー 合計 4 基 10 10 2 オバマ大統領は東日本大震災直後に今後も 10 1 合計 1 基 トルコ 合計 4 基 8 5 1 合計 1 基 ルーマニア 合計 5 基 フランス 合計 59 基 スペイン 合計 8 基 カザフスタン 3 2 4 4 ベトナム 合計 4 基 4 10 10 10 10 10 10 原発を推進していく旨を発表した。2011 年９月に実施された米国民の意識調査で 10 10 10 10 4 10 10 10 10 4 1 も、原発増強に 75％が賛成している。ま 9 た、アメリカで 34 年ぶりに新規建設の認 アメリカ 合計 114 基 9 可がおりたボーグル原子力発電所の原子炉 は、東芝傘下の米国ウェスチングハウス社 日本 合計 63 基 製 AP1000。外部動力を使用せずに冷却を 2 日本 実際は２基をのぞき停止中 続けられる設計で、福島の事故検証後に承 メキシコ 合計 2 基 認されたもの。東芝はすでに次世代原子炉 AP1000 向けの複水器を出荷している。 ご存知のとおり、大飯原発 3 号機と 4 号 機をのぞき原発は停止中。今後の方向性 もはっきりしていない。 インドネシア 合計 4 基 2 1 ブラジル 合計 3 基 アラブ首長国連邦 合計 4 基 日本はエネルギー資源に乏しい が、エネルギー消費量は多い。 世界のエネルギーバランス 2 「世界の統計 2012」より 南アフリカ 合計 2 基 （石油換算 1000 トン） トルコ 同国２番目の原発計画 年内にメーカーを選定 中国 原発承認を再開 国外へも影響力強める 韓国 原発輸出政策で 経済成長ねらう ビルギチ駐日トルコ大使は、震災から２カ月 中国国務院は本年 10 月、原子力発電所の 2030 年までに原子力発電所の「世界三大輸出 後の 2011 年５月に同国２番目の原発となるシ 新規計画および建設前準備工事の審査・承 国」入りを目指している韓国。今年 7 月にも２ ノップ原子力発電所の計画に変更がないこと 認を再開した。また、今後の大規模な原子 基が営業運転を開始したほか、国を挙げた売り を表明。日本の技術に対する信頼はまったく 炉建設計画で必要となるウラン燃料を大量 込みでアラブ首長国連邦（UAE）の原発を受注 5位 500,000 フランス イラン イギリス カナダ ドイツ 日本 インド ロシア 中国 0 アメリカ … 38 位 日本 ノルウェー など、国外への影響力を強めている。 インドネシア しており、年内にメーカーが選定される予定。 オーストラリア るなど、人材育成も積極的に進めている。 0 イラン 料で各国の電力関連省庁から留学生を受け入れ のチャシュマ原発建設に全面的に協力する 1,000,000 インド トルコのシノップ原発入札や、パキスタン 韓国、カナダの４カ国のメーカーが入札を準備 最終エネルギー消費量 （上位 10 カ国） 2,000,000 500,000 カナダ シノップ原子力発電所計画には、日本、中国、 アルゼンチン 合計 3 基 1,500,000 サウジアラビア 政府の構想で国際原子力大学院を設立。学費無 1 1,000,000 ロシア するなど、着実に利用開発を進めている。また、 ＊１ 1,500,000 2 （石油換算 1000 トン） ＊２ 2,500,000 一次エネルギー生産量 （上位 10 カ国） アメリカ に確保するため、オーストラリアからのウ ラン精鉱の輸入を開始。技術、資金面でも、 2,000,000 中国 揺らいでいないとし、今回の地震でさらに完ぺ きな安全設計を作り出せるとの期待を示した。 059 アメリカ 34 年ぶりに原発建設を認可 東芝が部品を出荷 カナダ 10 合計 18 基 ロシア 合計 53 基 10 計画中 データは「世界の原子力発電開発の動向 2012 年版」より リトアニア 1 合計 1 基 10 10 建設中 ＊１ 一次エネルギー…石油、石炭、天然 ガス、ウランなど、自然界に存在するまま の形でエネルギーとして利用されるもの。 ＊２ 最終エネルギー…一次エネルギーか ら電力などに転換される際のエネルギーロ スをのぞいた、実際に使われるエネルギー。 058
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