判例一覧

判例
番
号
1
2
3
4
地裁
判決言渡日 管理監 職制上の
督者性
地位
日本ファースト
大阪
証券事件
(H20.2.8)
東京
日本マクドナ
ルド
(H20.1.28)
職務内容、権限、責任
部下の採否、人事考課
幹部会議への出席
出退勤
待遇
肯定 支店長
①中途採用者について実質
的に採否する権限あり(新卒
は本社決裁)。②係長以下の
人事については原告の裁量
①大阪支店支店長として30名以上
で決定できた。本社から降格
の部下を統括する地位、②会社全
の話があれば支店長が具体
月1回責任者会議に出席。
体からみても重要な上位の職責に
的な減給額を決定。原告の意
あった、③支店の経営方針、係長以
見がいれられて降格が猶予
下の人事考課等の職務権限。
になったことあり。③昇格基準
満たす社員の具体的な昇給
額決定権。社員の降格・昇格
に相当な影響力。
①大阪支店の社員は全員タイム
カード管理なし、自己申告制。②
原告の出欠の有無や労働時間は
報告・管理の対象外。
月25万の職責手当。職階に
応じた給与と併せると賃金は
月82万。部下である店長以
下と比べると格段に高い。
否定 店長
①努力目標計画の作成等、一定の
裁量あり。②しかし、営業時間の設
定には事実上従う、原材料の仕入
れ先を自由に選定したり、商品価格
設定はできない。③店舗運営で重
要な職責を負っていることは明らか
だが、権限は店舗内の事項に限ら
れる。
クルー採用、時給額決定。
スィングマネージャー昇格権
限、昇給決定権あり。あり。社
員の採用権限なし。労務管理
の一端を担っていることは否
定できないが、経営者と一体
的立場とはいえない。
店長会議に参加。情報交換
があるが、企業全体としての
経営方針等の決定に店長
は関与しない。
①勤務シフト表作成。店長も出退 ①下位の職と比べて低額と
なっている店長が10%。他4
社時刻入力。遅刻早退の届け
0%はアシスタントマネー
出・承認は不要、自分でスケ
ジュール決定できていた。②しか ジャーより超えてるものの、差
し、長時間の時間外労働せざるを が少額。②長時間勤務を合
わせ考えると待遇不十分。
得ない会社の体制。
①終業点呼や出庫点呼を通じて、
多数の乗務員を直接指導する立場 面接、採否に重要な役割。原
にあった。②B専務からの文書による 告の面接後、B専務の面接を
指示があるとはいえ、原告が乗務員 経て不採用になった者がいな
の労務管理していた。タクシー業で い。
はこれが中心的業務。
取締役、主要な従業員が出
席する経営協議会のメン
バー。B専務に代わり、会社
代表としてタクシー協会に
出席したこともあり。
①多忙なため自由になる時間は
少なかったものの、唯一の上司B
専務から指示を受けず、会社へ 従業員の中で最高額(700
の連絡だけで直帰できる。②勤 万)
務シフト作成は、点呼に支障がな
いためのものにすぎない。
福岡
姪浜タクシー
事件
(H19.4.26)
肯定 営業次長
岡山
セントラル・
パーク事件
(H19.3.27)
原告の判断のみで採否・解雇
他の料理人の配置等は決める権限 が決められたこと無かった。
ホテル料理
否定
あったが、昇給や労務管理方針の 原告の推薦が直ちに採用に
長
つながるわけではない。各料
決定に参画していない。
理人の昇給決定権もない。
原告がシフト表を作成するからと
営業会議に参加していたが
いって、自分だけ自由に出退勤
年600万以上(従業員の中で
労務管理に特段の権限なし
時間を決めたり休日を取ることが
は最高額)
(同族会社であるこtも考慮
実際には困難。自分もシフトに組
すると。)
み込まれている。
5
東京
アクト事件
(H18.8.7)
6
東京
岡部製作所事
件(H18.5.26)
7
8
9
リゾートトラスト
大阪
事件
(H17.3.25)
神戸
札幌
10 東京
H14.10.16
アルバイトの管理、客のクレーム処
理していたが、接客業務の内容はア
ルバイトと変わらず、開店前の店内
飲食店マ
否定
ネージャー 清掃、後片付けもアルバイト同様に
やってた。メニュー変更も社長の指
示。
否定
①アルバイト採用、シフト作成
は店長と協議の上、マネー
ジャーにも決定権有り。しか
し、人件費は売上げの28%
以内という制約。②正社員の
賞与査定はできるが、決定権
無し。
工場の営業 一人でやりくりする専門職的なもの。 部下いない。人事労務の決
開発部長
大半の期間は部下なし。
定権なし。
①就業規則上、課長代理以上が位
置づけあれる管理職掌よりも下位の
指導監督掌に分類される係長。②
言及なし
否定 経理課係長
部下はいるもののバイトを含めて3∼
4人。③日常的な経理事務の処理
に過ぎない。
否定 総務部長
①ソフト開発・販売の会社、②統括
する室長だったのは3ヶ月のみ、そ
れ以前は経理担当の責任者、マ
ネージャーに過ぎない。③採用当初
は仮採用3ヶ月だった。
証拠によれば、原告が人事考
課に関与したのは、4月の正
社員2∼3名について、彼ら
が提出した目標管理シートを
チェックして適切な目標設定
してるか確認しただけ。
一般職より厚遇されているわ
①定例幹部会に参加してい
けではない。役職手当15000
たが、役員からの報告事項
程度。職能手当は最大8万円
が大半、店長の発言わず
マネージャーに営業時間決める
だが、平均は2万円にすぎな
か。②経営に関する提案と
権限なし。
い。時間外手当がないことの
いうより,各店舗からの意見
代償として十分とは言えな
具申に留まる。③売上げ目
い。
標の設定も、社長の提案。
現行社長になってからは各
一般従業員に近い勤務時間、原
部門の業務遂行状況把握
告の自由も決定できるものではな 言及なし
の場。重要事項は取締役会
い。
で決定。
言及なし
タイムカードなし(一般従業員は
有り)。しかし、出席簿と朝礼時の
確認により一応の勤怠管理を受 係責職給として4万円。
けていたから、自由裁量あったと
もいえない。
経営会議に参加していた
が、議事録作成、財務や増
資の状況報告をしていたに
すぎない。社長が意見を述
べることが多く、原告の役割
は皆の意見のまとめ役に過
ぎない。
①雇用契約書に就業時間9時∼
18時と決められており、タイム
カード打刻して会社に提出。②給
与から欠勤控除されており、会社
が出退勤管理していた。
育英舎事件
(H14.4.18)
チーフミーティングに出席。
社長直属の
学習塾経営の会社。正社員28名。 急場の穴埋めのような臨時の 社長、課長、事務局で構
営業課長。5
時間講師・パート150人。原則として 異動を除いては何の決定権 成。しかし、社長決定にあ
否定
教室の事務
たっての諮問機関に過ぎな
すべて社長が決定。
もない。
を担当。
い。
東建ジオテッ
ク(H14.3.28)
管理者会議出席。しかし、
年2回、支店で開かれるの
部下の評価に意見を述べるこ
み。会社経営側の支店運営
とはあっても、上位者による考
方針を下達する場だった。
技術部門に所属、現場で指揮監督
課がさらに予定され、最終的
意見具申の機会があったと
しつつ地質調査。
には支店長の評点で決定さ
しても経営方針に関する意
れた。
思決定に直接関与していた
と評価できない。
否定 課長
最高36万受け取っている。
非常勤取締役の給与が30万
の会社。しかし、他の社員は
20∼30万であり、比較して
著しく高額でもない。
課長手当1万2000円、接待
タイムカード打刻。事業場に出勤
費・交通費として年30万支給
するかどうかの自由無し。現に毎
される。しかし、賞与の支給
日出勤していた。各教室の状況
率が原告に匹敵する一般従
についても社長で日報で報告。
業員もいる。
係長以上はタイムカード免除だっ
たが、社内文書により遅刻早退は
慎むべきと。就業規則上、係長以
上の者にも主任以下と同様に勤
務時間定められていた。現実にも
支店長が現認する方法で管理。
①原告の収入が高額なのは
年功序列的な賃金制度の結
果。②確かに主任手当1890
0円に対し、係長以上は6万
3500円の手当。③しかし、
係長以上が、全従業員の過
半数超えてる。
11 大阪
徳州会事件
(S62.3.31)
①看護婦の募集全般。②自己の判
断で看護婦の求人、募集のための
医療法人、
業務計画、出張等の計画を立案、
肯定 人事第二課
③業務遂行にあたり、必要に応じ
長
て、本部・各病院の人事関係職員を
指揮、命令する権限あり。
①一般の看護婦は自己の調
査判断により採否決定権限あ
り。②採用後は各地の病院に
配置決定する権限あり。③婦 言及無し
長クラスの決定権限は理事長
にあったが、決定手続に意見
を具申する等関わりが深い。
①給与制度上、事務職掌5
等職員、課長職として処遇。
①タイムカード刻印の義務あり。 ②職務の特殊性から包括的
②しかし、これは給与計算上の便 な時間外手当として(深夜労
宜にすぎず、実際の労働時間は 働を含み)、実際の時間外労
原告の責任と判断で決められた。 働の有無・長短にかかわらず
特別調整手当が支給されて
いた。