油汚染対策技術の実際 - 愛知土壌・地下水汚染対策研究会

油汚染対策技術の実際
Daiseki
株式会社ダイセキ環境ソリューション
山 本 浩 也
会社概要
設 立 平成8年11月
n 拠 点 本社(
名古屋)、東京本社、関西オフィス
名古屋リサイクルセンター、横浜リサイクルセンター
n 東証マザーズ上場(土壌汚染対策専業で唯一の上場企業)
n 土壌指定調査機関 環2003-1-164
n 汚染土壌浄化施設認定保有
n 計量証明事業所 愛知県 第268号
n 特定建設業 愛知県 第39449
号
n ISO14001 JQA−EM2116
n
当社の実績
取扱件数 単位:件
344
350
3,000
調査
2,438
処理
2,000
250
202196
200
150
1,697
1,500
1,090
122
85
100
50
342
2,500
調査
処理
300
売上高 単位:百万円
1,000
49
500
91 149
15
330
392
16年度
17年度
110
0
0
14年度
15年度
16年度
17年度
14年度
15年度
ダイセキグループの油汚染への取組
n
n
n
石油製品(潤滑油・離型剤
等)の製造から廃油・油泥
等のリサイクル業へ進化
含油廃水、含油汚泥の取
扱、リサイクル実績は全国
トップクラス(全国に6工場
展開)
ナホトカ号重油流出事故に
も対応。海上保安庁長官
賞、海上災害防止センター
長賞を受賞
ナホトカ号流出重油回収作業
浄化工法決定プロセス
メリット
デメリット
原位置浄化 比較的低コスト
掘削除去
長期間必要/確実性低い
短期間浄化/確実性高い 比較的高コスト
n
浄化目的・期間・周辺状況等により工法選択
n
再開発・土地売却では掘削除去が主流
n
当面不使用・継続保有では原位置浄化も
油汚染土壌対策の主な事例
対象工
場
地
区
処理
数量
主な汚染物質
浄化工法
内 容
A物流セ 中
ンター
部
1,000 ガソリン
ホットソイル、物流センター内ガソリンスタンド立替時に
(1.0%)、ベン セメント原
地下タンク漏洩が発覚。
m3
ゼン(0.5ppm)材料化
ホットソイル工法にてベンゼンを浄化。浄
化後土壌は中間処理後、セメント原 材料
へリサイクル。
B精油所 関
東
3,000 重油・
潤滑油
(1.5%)
m3
Cガソリ
ンスタン
ド
1,000 ガソリン
化学的酸化
(0.8%)、ベン 分解
m3
ゼン(0.16pp
m)
中
部
セメント原
材料化
石油製品タンク増設時に油汚染が発覚。
中間処理後、セメント原 材料へリサイクル。
ガソリンスタンド閉鎖、解体時に、土壌調
査実施、汚染発覚。
時間的余裕があったため、原位置にて化
学的酸化分解にて浄化。
※汚染濃度は最大値。油類は含有濃度、ベンゼン・鉛は溶出濃度。
対策技術①(ホットソイル工法)
n
n
n
n
ガソリン等の油汚染土壌に多
いベンゼン汚染を除去・浄化
土壌に無機化合物を添加・混
合し、水和熱反応を利用して、
揮発・分離後、活性炭吸着装
置にて回収処理
常設プラントでの処理により少
量でも安価な浄化が可能
ベンゼン除去によりセメント原
料化が可能に
CaO + H2O ⇒ Ca(OH)2 + 15.6Kcal/mol
対策技術①(処理フロー)
浄化確認分析
活性炭吸着・
回収
ベンゼン揮発・
分離
攪拌・
水和熱反応
ホットソイル添加
受入ヤード
掘削除去
※現場での掘削除去時は必要に応じて消臭剤散布
対策技術①(汚染土壌浄化施設)
n
n
n
n
名古屋RCは愛知県から汚
染土壌浄化施設認定を取
得(H17.12、VOC11物質対象)
指定区域土壌の浄化可能
全国で6番目、ホットソイル
工法では全国初(プラント仕
様につき当社特許出願中)
VOC汚染土壌を低コストで
確実に浄化(中小規模では
現地浄化より断然低コスト)
対策技術①(消臭剤散布等)
消臭剤散布作業
浄化確認分析作業
対策技術②(
セメント原材料化)
n
掘削した油汚染土壌をセメン
ト工場へ搬入し、粘土系原材
料として利用
n
分級、磁気選別、混練等の中
間処理が必要
n
土壌中の油分はセメント製造
工程のキルンで焼成され、熱
分解される
n
鉛等の重金属複合汚染土壌
処理が可能(VOCは事前浄
化必要)
セメント工場
対策技術②(
浄化処理フロー)
1400∼1500℃
の焼成処理
中間処理施設(リサイクルセンター)
セメント工場搬入
陸上・
海上輸送
石灰系固化剤混練
磁気選別
分級・
異物除去
受入ヤード
掘削除去
対策技術②(中間処理施設)
中間処理プラント
船積施設
対策技術②(セメント工場内処理フロー)
対策技術③(化学的酸化分解)
n
n
n
酸化剤を地下水に注入する
ことにより、油・ベンゼン等
の有機化合物を無害な水や
二酸化炭素に酸化分解
酸化剤としてはフェントン反
応剤(過酸化水素水と硫酸
第一鉄溶液混合液)を使用
高濃度部分は掘削除去を
行い、効果的かつ短期間の
浄化を実現
酸化剤注入作業
対策技術③(処理フロー)
H2O2タンク
土壌・
地下水採取・
分析
酸化剤注入
注入井・
観測井設置
高濃度部分掘削除去
注入ポンプ
PVC井戸
(1インチライザー管)
PVC井戸
(1インチスクリーン管)
酸化剤注入
対策技術③(浄化状況)
n
対策期間:約6ヶ月
n
浄化結果
対策前
対策後
油分(含有、 0.8%
0.1%
最大)
未満
0.16
ベンゼン
(溶出、最大) ppm
0.01pp
m未満
油臭
あり
なし
油膜
あり
なし
油分(TPH)分析装置
お問い合わせ先
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【本社 名古屋営業部】久保田・内藤
名古屋市港区船見町1−86 tel:
052-611-6350
【東京本社 東京営業部】鈴木・田村
東京都中央区日本橋1-2-19 tel:
03-6202-6510
【関西オフィス】松岡・八下田(やげた)
大阪市中央区備後町1-4-8 tel:
06-4964-1700