家族社会学特論 家族社会学 特論 Family Sociology 礒田朋子 院1年・後期 2単位・選択 1.授業の目標及び期待される学習効果 狭義の福祉の観点からは、家族が福祉を担ってきたという指摘があり、広義の福祉の観点から、家族を第1次的な福祉追求の集団とする定義 も存在していているが、そのいずれも、近代になって成立した家族を問わずもがなの存在とみなしている。本講義では近代家族論の成果を踏 まえて、家族と家族観の変遷を抑えつつ、少子高齢化、女性や子どもの人権など、家族と社会をめぐる諸問題に対して、社会学的思考法をも って、考察を試みる。 2.授業計画 回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 内 容 授業の進め方、目的および、家族社会学の異本的な研究方法について概説する 文 献 家族研究のための基本概念(1):家族を分類、整理していくための基本概念について学習する 家族研究のための基礎概念(2):家族の多様性を理解していくための基本概念について学習する 家族の古典理論(1):原始乱婚説からマードックの核家族論− 家族の普遍性について考える 家族の古典理論(2):構造機能主義とパーゾンズ− システムとしての家族について考える 「近代家族」の成立 近代家族論の展開 女性の人権と家族(1):性別役割分業と家族 女性の人権と家族(2):リプロダクティブ・ヘルス・ライツをめぐって 子どもの福祉と家族:児童虐待と構築主義を題材に 少子・高齢化と家族 日本型福祉と近代家族 家族の私事化・個別化 脱近代家族と親密生の変容 期末試験 16 3.予習・復習 高齢化、少子化など、家族と関連する事象、その他の社会問題、時 事問題について関心を持ち、新聞記事等をよく読んでおくこと。 7.教科書及び教材 特に教科書は定めないが、 必要に応じて作成した資料を配布する他、 インターネット上のデータなどを利用する。 4.成績評価 期末試験の結果によって評価する。 8.参考文献 上野千鶴子『近代家族の成立と終焉』岩波書店、 落合恵美子『21世紀家族へ 新版』有斐閣 牟田和恵『戦略としての家族』新曜社 山田昌弘『近代家族の行方』新曜社 E.バダンテール『母性という神話』筑摩書房 F.アリエス『<子供>の誕生』みすず書房 他必要に応じて指示する。 5.対象とする学生 社会情報学研究科の大学院生 6.関連科目 「社会調査特論Ⅰ」、「社会調査特論Ⅱ」 9.関連する資格 26
© Copyright 2024 Paperzz