創造 No. 54 創造 No.54 ●エッセイ…………………………………………………………3 秋山 鴻市 氏(洗足学園音楽大学客員教授・トロンボーン奏者) ●第30回「とやま賞」贈呈式……………………………………4 ●今回の受賞者……………………………………………………5 賛助会員の募集 富山県ひとづくり財団では、広く財団の 目的に賛同される個人、法人の方々に賛助 会員としてご協力いただきたいと考えてお ります。多くの皆様のご賛同をお願いいた します。 ◆年 会 費 法人会員 年一口 30,000円 個人会員 年一口 3,000円 ◆特 典 機関誌の定期配布(年1回) イベント等の開催案内 各種報告書等の配布 県の情報誌、冊子等の配布 ◆申込方法 入会ご希望の方は、財団へご連絡ください。 ………………………………………………8 ●「夢の卵」育成事業 ●きらめき未来塾………………………………………………10 スペシャル公開授業「今日からあなたはサイエンティスト」 ●アイディアロボットフェスタ………………………………12 ●幼児教育支援セミナー/高等教育振興事業………………13 ………………………………………14 ●平成26年度 財団事業概要 ●我が社の人づくり ………………………………………………15 富山エフエム放送株式会社 代表取締役社長 小山 孝義 氏 平成26年度 富山県教育記念館展示スケジュール 【表紙コンセプト】 創造は無限に広がる宇宙であることを表わしました。星の数だけ 人の考えがあり、星の輝きが創造の数を表わしています。 中学入学直後、近所に住む先輩より 吹奏楽部入部を誘われ、自分の一生の 仕事になるきっかけとは思いもよらず 記も検定試験を受けておらず、無級で 卒業したものなどいないぞ﹂との一喝 を受け、更に﹁あ、そうか、君は東京 C 金の支払いはない⋮これは無銭飲食か るが、お店から入っても相変わらず代 学音楽学部卒業。 富山商業高校卒業後、東京芸術大 富山での生活は高校卒業までの 年 間であり東京での生活は 年になりま すが、物心ついてよりの日常的な光景 である立山連峰の雄大さに励まされた 現在 洗足学園音楽大学客員教授 トロンボーン奏者 洗足学園音楽大学教授を経て 東京芸術大学音楽学部招聘教授 2005年定年退職 ︵財︶NHK交響楽団。同団を ︵財︶読 売 日 本 交 響 楽 団 を 経 て、 秋山 鴻市 ︵あきやま こういち︶ 㽈 ちなみに、東京弁での「きれいな富山」は 芸大を受験するのだから珠算も簿記も 必要ないか﹂との言葉に素早くハイと 雷もかくやの怒声がと 反応した私に んだのは言うまでもない。もしかする と富商卒業者でたった一人の無級卒業 者かも⋮ 吹奏楽部で出会った仲間たちの一人 Y・Tくん、彼の家は﹁Yいも屋本 店﹂という店で夏場はアイスクリーム などの甘味処として行列をなすほどの 店であった。部活の猛練習後、彼の家 に寄ることが無上の楽しみであった。 お店より入ると店の客として代金を支 払わなければならず、家の玄関から入 ることを常とし、友達の家に遊びに来 たのだからとご馳走になっていたもの C ⋮ だ⋮今でも富山に行く機会には必ず寄 㽈 富山弁での「きれいな富山」 ﹁ラッパ吹くのか﹂と、軽い気持ちで の入部であったのだが⋮中学卒業の頃 には、当時頭角を現し始めた富山商業 高校吹奏楽部に入部したいと憧れ、入 学式以前より練習を見学に行ったもの かったのですとの答えに﹁そうか大事 にせえよ﹂であった。身の縮む思いで ある。また、三年時担任であったK先 生⋮この先生は珠算の先生であり、当 時の私からは鬼のように感じられた厳 半世紀でした。富山に生まれ育ったこ とに感謝して⋮ マ ト ヤ キ レ イ な マ ト ヤ キ レ イ な だ。入部してからの三年間はとても充 実したものであり、そこで出会った恩 師故T・T先生、そしてすばらしい仲 間たち、わが心の財産です。この吹奏 楽部は、近頃では問題になりかねない スパルタ訓練であり猛練習は言うに及 ばず、恩師の﹁社会人としての自立心 を 育 て る ﹂ の 大 義 名 分 の も と、 叱 ら れ、怒られ、殴られ、体罰は日常茶飯 事であった⋮ もちろんこちらに非が あってのことであり、この厳しい教育 があったればこその今の自分であると の認識である。練習中のミスには母校 の隣にあった県営陸上競技場の周囲を 氏 鴻 市 秋 山 いとかあるだろう﹂と言われ、頭が痛 洗足学園音楽大学客員教授 音楽大学客員教授 トロンボーン奏者 ーン奏者 しい方であった。卒業も近くなったあ 18 「思い出の富商吹奏楽部」 る日、職員室に呼ばれ﹁君は珠算も簿 50 走らされる⋮これは、校内マラソン大 会に於いて上位入賞者が続出するとい うおまけ付きではあったが⋮ 高校生活も慣れてきた頃、授業をサ ボリ部活の練習には出る、なんて不謹 慎なことをしたこともあり、担任のF 先生より休んだ理由を問われ、サボっ た身では返答のしようがなく黙りを決 め込んでいると﹁頭が痛いとか腰が痛 3 エッセイ 23 平成 第 回﹁とやま賞﹂贈呈式及び記 念講演会を5月 日に富山国際会議 ﹁とやま賞﹂贈呈式 創 造 年5月 日︵木︶ 23 記念講演会では、科学技術振興機 構上席フェローの林幸秀氏を講師 25 昭和 年に創設されました。 な人材の育成に資する目的をもって ﹁とやま賞﹂は富山県の置県百年 を記念し、富山県の将来を担う優位 約500人の聴衆が参加しました。 受賞対象は富山県出身者また は県内在住者で、学術研究、科 学技術、文化・芸術及びスポー ツの分野において顕著な業績を あげ、かつ将来の活躍が期待さ れる個人または団体の活動を奨 励するものです。 贈呈式では受賞者5 名に石井 理事長から賞状及び奨励金目録 が手渡されました。また、受賞者 一人ひとりから、受賞の喜びやこ れまでの経 緯 や 苦 労 、今 後の抱 負等を聞くことができました。 かりやすくお話しいただきました。 などを、具体的な資料に基づいてわ 世界の科学技術の動向と日本の課題 場メインホールを会場に行いました。 に迎え、 ﹁科学技術と日本﹂と題し、 30 59 4 学術研究 生 化 学 氏 朱理 金山 ら感 謝 申 し 上 げ ま す 。 栄に 存 じ ま す 。 関 係 者 の 皆 様 に 心 か この度は名誉ある﹁とやま賞﹂を 第 回という節目の年に賜り大変光 昭和大学医学部 生化学講座 講師 に 関 す る も の で す。 私 は 分 子 Hic-5 大学 院 生 時 代 よ り こ の 分 子 の 研 究 に 携わ り 、 細 胞 生 物 学 、 分 子 生 物 学 、 組 織 学、 電 子 顕 微 鏡 を 用 い た 形 態 学、 ラ ッ ト お よ び マウスを用いた動物実験 など様々な手法を利用 して多方面から解析を 真逆の結果が出たとき、そこを掘り ます。特に予想外に自分の仮説とは としか思えないと感じるときがあり 大いなる意思のようなものがあった れる個体の発展まで、人智を超える のような極微の世界から生命と呼ば 議なことに研究をしているとDNA な知見が得られたところです。不思 に応援してくれた両親に深く感謝し す。最後に私を富山に産み育て、常 ますようよろしくお願い申し上げま たいと思いますのでご指導いただけ た初心に帰り、精一杯頑張っていき 上げます。今後はこの受賞を機にま なった方々に改めて心から感謝申し のだと強く感じています。お世話に くれた多くの仲間と一緒に受賞した 継続しております。 とを契機に、私も同研究室で研究を 薬理学研究室の教授に就任されたこ 岡先生が富山大学薬学部の病態制御 は研究に魅せられました。恩師の笹 次々と明らかになる時代であり、私 は新しい細胞内分子メカニズムが ︶、 プ ロ ゲ ス ︶といった女性ホルモン の 関 連 を 想 定 し、 研 究 を は じ め ま テロン︵ れ る エ ス ト ロ ゲ ン︵ 私は妊娠中にインスリン抵抗性が 生じる原因として、胎盤から産生さ 性は妊娠糖尿病の発症に繋がります。 テムですが、過剰なインスリン抵抗 率よく輸送し胎児を育むためのシス の栄養を母体の血液から胎児へと効 この状態は、本来糖やアミノ酸など インスリン抵抗性状態になります。 娠中は、インスリンの効果が弱まる、 解明が必要であると感じました。妊 妊娠糖尿病が発症するメカニズムの 近年出産年齢の上昇に伴い妊娠糖 尿病が増加していることから、私は 下げることで面白い結果が導きださ ます。 代 謝 学 この度は、名誉ある〝とやま賞〟 を賜り、大変光栄に存じます。財団 学術研究 れるとその思いを強くします。今回 ご評価いただいた研究もそのような きっかけから始まりました。これか らも生命が指し示してくれる方向に 忠実に目を向けることを忘れず、疾 患の治療に直接結びつくような研究 を行っていきたいと考えております。 ﹁とやま賞﹂の受賞はご 最 後 に、 指導くださった恩師や一緒 イスをくださった諸先生 および富山県関係者の方々に深く御 に実験に携わってくれた 方など、いつも研究を助 礼申し上げます。 後輩、いろいろなアドバ け、多くの気づきをもた 私は富山医科薬科大学医学部を卒 業後、糖尿病を専門にと考え、第一 妊娠中にみられる高濃度 は低濃度ではむ げに他なりません。今回、 内科に所属しました。大学院では血 リン抵抗性を起こすこと、 はインス しろインスリン感受性を高めますが、 した。その結果、 皆の代表としてこの賞を 糖を低下させるインスリンの作用機 らしてくれた仲間のおか 受け取らせていただいた 依存性にインスリン抵抗性を起こす E2 続けてきました。そして 経皮的冠動脈形成術後 再狭窄、動脈硬化、動脈 E2 氏 努 和田 序について研究を行いました。当時 は濃度 E2 P4 瘤 な ど、 心 血 管 領 域 の P4 富山大学大学院 医学薬学研究部 講師 だけで、共に研究をして 5 疾患を中心に病態のメ カニズムに関する新た 今回の受賞者 30 今回ご評価いただいた研究は、細 胞内 の 接 着 斑 と い う 場 所 に 存 在 す る 創 造 こと を 見 出 し 、 そ れ ら の 分 子 メ カ ニ ズム を 解 明 し ま し た 。 さ ら に 低 濃 度 の代謝作用につき、脂肪や肝臓な 私の研究者としての原点は生まれ 私 は 富 山 県 射 水 市 に 生 ま れ、 大 果をもたらしたいと考えております。 育った富山県にあります。中学生の 学進学までの 年間を過ごしました。 京都大学では大学院生や学部生と ときに故郷の大沢野の近くにカミオ 一緒に研究を行っています。彼らか るこ と が 出 来 ま し た 。 今 後 と も 、 と 多くの大学院生や学生とともに研 究を す す め 、 こ れ ら の 成 果 を ま と め を報 告 い た し ま し た 。 た中 枢 作 用 に 分 け て 、 そ の 作 用 機 構 どへ の 直 接 作 用 と 、 視 床 下 部 を 介 し て自分なりに探ってみたいと意識し さり、理解に乏しい自然の謎につい 分子進化、量子力学から解説して下 が続く学習塾の先生が分子生物学、 を抱くようになりました。今も交流 仕組み、生命と宇宙の始まりに疑問 なった知見を利用し、新しい技術を る 訳 で は あ り ま せ ん が、 明 ら か に こと自体は社会を物質的に豊かにす といえます。生命の起源を探求する 日々は、まさに科学者冥利につきる た結果について活発な議論を行う ら教わることも多く、予想しなかっ 将来研究者になる夢を持ちました。 賞を受賞され、大きな刺激となり、 る利根川博士がノーベル医学生理学 校のとき、出身小学校の卒業生であ り上げたことがありました。また高 カンデが建設され、理科の作文で取 ら成り立っています。私は電気化学 たことが、科学者を志したきっかけ ての自分が抱えた疑問を探求し、優 反応を原子・分子レベルで捉える手 に本格的に取り組み始めました。 山梨大学に着任し、燃料電池の研究 取得後、海外で研鑽を積んだのち、 れた研究成果を発してゆきたいと考 やま 賞 受 賞 を 誇 り に 、 よ り 優 れ た 研 受賞対象となった研究は、生命の 起源すなわち原始的な生命システム がいかにして誕生するに至ったの か、そのプロセスを温度勾配に駆動 燃料電池 法について研究に励みました。学位 大学に進学してからは化学を専攻 しました。物質は全て原子・分子か よう 、 努 力 し て い く 所 存 で す 。 基礎ゲノム科学 学術研究 燃料電池はクリーンで高効率な発 電が可能であり、エネルギー問題・ 環境問題を解決する切り札の一つと まれたとする化学進化説について、 光電子分光法と走査型トンネル顕微 学術研究 される物質輸送から検証したもので す。150年前、ルイ・パスツール は細胞が増殖するには母となる細胞 が必要であることを示しました。で は、最初の母細胞はいかにして生ま この度は歴史ある﹁とやま賞﹂を 受賞 す る こ と に な り 、 大 変 光 栄 に 思 物理学の観点から実証する研究が近 このたびは歴史ある﹁とやま賞﹂ を賜り、大変に光栄に存じます。富 鏡を応用して研究を進めました。し して期待されています。しかし、そ いま す 。 財 団 お よ び 富 山 県 関 係 者 の 年様々な分野から注目を集めていま 山県ひとづくり財団及びに富山県関 電池反応を、真空中で作動する光電 原子・分子レベルで解明するため、 れています。私は、燃料電池反応を の普及化にはまだ沢山の課題が残さ 皆様 方 に 御 礼 を 申 し 上 げ ま す 。 な ら す。私の研究成果はようやく第一歩 かし、溶液中で進行する複雑な燃料 の下で物理化学的な現象を介して生 びに 、 京 都 大 学 関 係 者 の 皆 様 、 科 学 係者の皆様には心から御礼申し上げ にも 御 礼 を 申 し 上 げ ま す 。 という段階ですが、今回の受賞を励 山梨大学燃料電池ナノ材料 研究センター 特任准教授 技術 振 興 機 構 さ き が け 関 係 者 の 皆 様 れたのでしょうか。原始地球の環境 えています。 開発する研究も行っています。かつ 中学、高校と進学するにつれ、脳の 18 ます。 京都大学白眉センター 特定助教 みにより一層研究に努め、大きな成 前多 氏 暢 脇坂 裕介 氏 であったと思います。 E2 究を こ こ 富 山 か ら 世 界 に 発 信 で き る 創 造 6 成功 い た し ま し た 。 初め て 電 極 触 媒 上 の 反 応 物 の 分 析 に めま し た 。 試 行 錯 誤 の 結 果 、 世 界 で 子分 光 法 で 解 析 す る こ と は 困 難 を 極 りに認められる結果を残したいとい ムに貢献し、チーム、個人として周 レーさせてもらうこととなり、チー バドミントンの盛んな富山県でプ は2009年、トナミ運輸に入社、 にあまる光栄に思っております。私 敗れはしましたが、自分の持ってい プに突き放されてしまいました。 さらなるリンダン選手のペースアッ 1点差まで詰め寄りましたが、後半 し切ろうという気持ちだけで戦い、 たが、いままでの思いをコートで出 これらの研究は私一人の力だけで 成し 遂 げ ら れ た 訳 で は あ り ま せ ん 。 るものをコートの中で表現できるこ たくさんの方からサポート、応援 をしていただき、また恵まれた練習 最後、追いつめられてからのリン ダン選手の底力を目の当たりにし、 う目標を持って練習に励んでまいり かべ ま し た 。 ま た 、 燃 料 電 池 ナ ノ 材 環境の中、経験が糧となり昨年三度 この選手を追いかけてきて良かった ﹁とやま賞﹂受賞の知らせを受け取っ 料研 究 セ ン タ ー 長 の 渡 辺 教 授 を は じ 目の挑戦にして初めてのオリンピッ と思いましたし、また自分自身、さ とができて納得している感覚でもあ め、 多 く の 先 生 方 の 助 言 や 叱 咤 激 励 クへの出場が決まりました。いつも らなる高みを目指したいという気持 ました。 が研 究 を 支 え て く れ た と 感 謝 し て お お世話になっている方々への恩返し ちが湧いてきました。 たと き 、 こ れ ま で 一 緒 に 研 究 を し て りま す 。 こ れ か ら も ﹁ と や ま 賞 ﹂ の が少しでもできたのではないかと 年齢は 歳になりましたが、次回 のオリンピックに向けさらなる高み りました。 名に 恥 じ ぬ よ う 、 研 究 と 教 育 に 精 進 思っております。 中国のリンダン選手にこの夢の舞台 で勝利し、大きな壁を乗り越えたい という思いだけをもってロンドンに 行きました。 熱望していた対戦が準々決勝で果 たされ、1セット目はなかなかペー を目指してがんばっているところで もあります。 今回この栄誉ある賞をいただきま したが、これを新たな出発として富 山県のスポーツ界を代表して模範と なる選手になれるよう、精進してい きたいと思っています。 ※なお、受賞候補者の募集は締め切りました。 浅野 泰久 氏 富山県立大学 生物工学科 教授 ERATO 浅野酵素活性分子プロジェクト研究総括 記念講演会 14:40∼16:10 講師 くれ た 学 生 の こ と を 真 っ 先 に 思 い 浮 いた し ま す 。 今 後 と も ご 指 導 ご 鞭 撻 バドミントン オリンピックでは、メダル獲得よ を賜 り ま す よ う お 願 い 申 し 上 げ ま す 。 りもいままで自分が目標としていた スポーツ 氏 翔 佐々木 30 ※受賞者の所属については平成 年 5月現在 25 ス が つ か め ず 奪 わ れ ま し た が、 2 セット目は自分のプレーに集中でき 奪 い 返 す こ と が で き、 最 後 の 第 3 セットは序盤大きくリードされまし 7 トナミ運輸株式会社 バドミントン部 ﹁とやま賞﹂という こ の た び は、 大変 名 誉 な 賞 を い た だ き ま し て 、 身 創 造 第31回「とやま賞」贈呈式・記念講演会 平成26年5月29日 (木) 富山国際会議場 贈 呈 式 13:30∼14:30 各受賞者からのスピーチを予定しています。 贈呈式及び記念講演会への参加を希望される方は、 (公財) 富山県ひとづくり財団事務局までお問い合わせください。 ●お問い合わせ先 電話 076−444−2000 / FAX 076−444−2001 E-mail [email protected] /ホームページ http://www.t-hito.or.jp 創 造 この事業は、子どもたちに「いくつもの『夢の卵』をもってもらうこと」、 「『夢の 卵』を温めてもらうこと」、そして「『夢の卵』を孵すこと」を支援し、自分の将来を 考えてもらうきっかけづくりをねらいとして、 平成16年度から実施しています。 4月中旬から5月下旬にかけて、県内の小学校5、 6年生と中学1、 2年生を対 象に、 「将来の夢 (=夢の卵) 」 を書いた作文を募集し、 その中から選ばれた4名の 児童生徒が、 国内の各分野の第一人者に短期入門をしました。 今年度の 短期入門者数と応募数 小学校の部 2名 (応募数1290作品) 中学校の部 2名 (応募数 394作品) 「生き物を絶滅から救う動物飼育員になりたい」 小矢部市立石動中学校1年 坂元 遼太郎 さん 多くの生物が絶滅の危機に瀕している が、絶滅はつながった鎖が切れることであ る。生物多様性を守り、自然あふれる景色 を未来につなげるため、生き物を絶滅から 救えるような、保護と繁殖の研究に携わる 仕事がしたい。そんな気持ちを持って体験 入門しました。 今年生まれたライチョウやカモシカは、小さい のに意外と力強いのでびっくりしました。ライ チョウのゲージの清掃やカモシカのカイに授乳の 際には、飼育員さんが注意深く・温かく見守りな がら作業をしておられるのがよくわかりました。またあらゆる 動物を相手にする動物病院の守備範囲の広さはすごいと思いま した。横畑先生には1匹の動物を救うことと全体を守ることの 違いについて学ばせていただきました。先生とお話しをして自 分のことについて振り返るきっかけをもいただきました。普通ではできない貴重な体験を生かし、これから行 動力を身につけ、将来の夢に向かって進みたいと思います。 「見た人の心に残るイラストレーターになりたい」 富山市立上滝中学校2年 中西 花奈 さん 1枚のCDジャケットに一目惚れ。私の 描いたイラストが、見た人の心に残ってく れれば、その人の心の財産になれたらと思 います。絵の上手下手ではなく、この絵が 好きと言われるようなイラストが描けるよ うになりたい。そんな気持ちを持ってイラ ストレーターさんに体験入門しました。 左先生のアトリエを見せていただいただけでな く、描くときのポイントなども教えていただくこ とができました。職業の形態や仕事のやりがいな どもお聞きし、憧れの職業について具体的なイ メージを持つことができました。また、アクアさんではイラス ト制作に多くの方が関わっておられること、身近なところでイ ラストが役に立っていること、クオリティーだけでなく効率も 必要なことなど、これまで知らなかった企業イラストレーター について知ることができました。 今回の体験入門ではとても視野が広がったと思いますし、絵を描くことがやっ ぱり好きなので、好きなことを仕事にできるよう頑張っていきたいという気持ちが一層強くなりました。 8 創 造 育 育成事業 夢の卵 夢の の卵 ※事業名は、 ノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊さんの ノ 「子どもたちには『夢の卵』 をもち続けてほしい」というメッセージにちなんで名づけたものです 。 をもち続けて 「季節感を大切にする和菓子職人になりたい」 射水市立大門小学校5年 中村 ユナ さん 和菓子には季節が表現されていて素敵だ と思いました。和菓子のすばらしさをたく さんの人に知って貰い、日本の伝統を守っ ていきたい。そしてその土地を感じて貰え るようなお菓子を作る和菓子職人になりた い。そんな気持ちを持って和菓子職人さん に体験入門しました。 お菓子の色は赤、青、黄のたった3色だけを混 ぜ合わせるだけで作るそうです。そして昔は赤を 「カイガラムシ」から作っていたこと、京菓子で は物の形をそのまま写すのではなく、特徴をとら えて作るなど、お話しをうかがってとても驚きました。楽しみ にしていたお菓子作りでは、わかりやすくていねいに説明して いただきました。今回はあまり上手にはできなかったけれど、 この貴重な体験を生かして将来の和菓子職人を目指して頑張っ ていきます。 「みんなを笑顔にできる介護福祉士になりたい」 高岡市立戸出西部小学校6年 大野芙瑠琉 さん 介護施設で見た、介護士さんの一生懸命 働く姿から、私も優しく人のお世話がで きるようになりたいと思いました。高齢で あったり、障害のある人でもそんなことを 全く気にせず仲良く暮らせるバリアフリー 社会を作りたい。そんな気持ちを持って体 験入門しました。 介護の体験入門で、大学にお世話になりました。 介護についての講義を聴かせていただいたり、介 護実習をさせていただきました。介護のプロとそ うでない人の違いなど、実際の介護現場で役に立 つテクニックや、介護者としての心構えをうかがうことができ ました。また、暮らしネット・えんでは入所者さんとふれあい、 おばあさんたちの温かい心が伝わってきました。この貴重な体 験させていただき、もっと介護士になれるようがんばりたいと 思うようになりました。 9 創 造 お笑い道場 古典落語を学び、 ユーモアセンスと表現力を育てる 三遊亭 圓窓師匠(落語家)を講師に迎え、本物の落語を味わい、扇子の名称に始まり、扇子や手 ぬぐいの使い方等を学びました。また、お笑い大会では会場に集まった家族の皆さんに、小咄と謎か けの紅白合戦をして道場の成果を披露しました。 1回目 小物を使って勉強しよう 落語で使う扇子の名称や使い方、それに手ぬぐいの使い方について学びました。また、子どもた ちが高座に上がり、お辞儀の仕方を習って、自己紹介をしました。 2回目 自分を表現しよう 扇子と手ぬぐいの使い方を、高座に上がり発表してもらいました。(扇 子は箸、筆、刀等、手ぬぐいは器、習字紙等)。この後、扇子を刀に 見立て、武士と泥棒が出会って切られるという短い場面を、みんなで交 代で演じました。それから、「寿限無坊やが最後にどうなったか」を考え ました。みんな、短いのや長い話を考えて発表しました。 3回目 大きな声で、会話をしよう 師匠につけていただいた芸名の発表があり、各自高座に上がって、 名前の由来について発表しました。そのあと、宿題で考えてきた「動 物にちなんだ小咄」をみんなで発表し、師匠に手直しをしてもらいま した。今回は、師匠のライブがあり「権兵衛だぬき」というお話を聞 かせてくださいました。 回が進むにつれ、子どもたちがどんどん発表するようになってきました。 4回目 お笑い大会 道場最終日は、「お笑い大会」が開催されました。 まず、小咄と謎かけの紅白合戦を行いました。 「小咄紅白合戦」では、前回の練習した小咄を発 表しました。新しい小咄を披露する子どももいました。次の「謎かけ紅白合戦」では、道場で謎か けの練習がなかったにも関わらず、宿題で考えてきた謎かけを子どもたちが発表するごとに会場か ら笑いがおきて、その笑いに押され、 子どもたちはさらに盛り上がって発表していました。紅白戦は、 もたちは面白い謎かけを発表し、会場から笑いと大きな拍手をもらっ ていました。発表者には師匠から落語本などがプレゼントされました。 大会の終わりに道場の「修了笑書」が師匠から手渡され、その後、 全員で師匠と記念撮影をして、今回の道場を終了しました。 秋山先生のスペシャル公開授業 「今日からあなたはサイエンティスト」 高志会館カルチャーホールに児童、保護者や一般の方合計約100 名が集まり、誤り修正理論の説明を聞いた後、うそを見抜くマジック をみんなで試しました。CDなど身近な機械や用具に使われている 数学の理論に気付かされた参加者の集中度が一気に上がりました。 また、秋山先生考案の変身図形や変身立体のお話の後、ひし形12 面体と柱状の直方体に変身する立体を作ってみました。 軽妙な先生の語り口と新しい発見、 実際に自分が作る楽しさで、 大人も子どもも数学が面白いと感じた公開授業でした。 ど多様な可能性を引き出すため、各分野の第一人者を アドリブで子どもたちに 発表させました。突然にもかかわらず、子ど 講師に招いて、3つの道場を開催しました。 そのあと、師匠は、会場から求めた謎かけのお題「扇子」について、 子どもたちの発想力や創造力、ユーモアのセンスな 逆転のすえ紅組が勝ちました。 10 創 造 右脳活用道場 直感的なイメージを詩にして、柔軟な発想力・想像力を育てる ねじめ正一先生(詩人・直木賞作家)を講師に迎え、詩づくりを通して頭で思い描い たイメージを自分の言葉で表現することに挑戦しました。 1回目 詩の言葉、言葉あそび ねじめ先生の詩「あいうえおにぎり」「ゆうかん」をもとに詩の連想ゲームを行ったり、 言葉あそびをしたり、柔軟な発想で言葉の使い方、柔軟な表現を引き出す練習をしました。 2回目 詩づくりに挑戦Ⅰ お題「カエル」 悲しいこと、辛いことを発表してもらい、その中から一番悲しかったカエルの思い出をとりあげて、「カエル」をテー マとして詩づくりに挑戦。 先生から「もうちょっと飛び出してごらん」 「笑ってしまうような楽しいことはないかな」など一人一人アドバイスを 受けて、何度も詩を作り直し、とてもユニークな詩を完成させました。 3回目 詩づくりに挑戦Ⅱ お題「こころ」 「こころ」をテーマとした詩づくりに挑戦。簡単そうで意外に表現することが難しいテーマでしたが、みんなが何度も 何度も手を挙げて先生のアドバイスをもらい、先生もこの積極性には驚いていました。 4回目 即興詩で詩の格闘技大会 即興の「詩の格闘技」大会をトーナメメント戦で行いました。 先生から出されるお題に対し、 制限時間2分間の中で想像力を働かせ、 言葉(詩) でお題について表現し、どちらがよかったかみんなで選ぶというやり方で行われ、 笑いあり・涙ありの壮絶バトルが繰り広げられました。優秀者には、ねじめ先生の 本がプレゼントされました。 思 考 道 場 ゲーム感覚で数学的考え方を磨き、柔らかい思考力・発想力を育てる 秋山 仁 先生(東京理科大学 理数教育研究センター長)と、県内小学校の先 生5名を講師に迎え、30名の入門者は、さまざまな操作活動を通して 算数の 楽しさ を体感しました。また、公開講座では、多くの児童・保護者・一般の 方が参加し、誤り修正理論について話を聞いたり、変身立体を作ったりして数 学の世界を満喫しました。 1回目 「すごろくドボンゲーム」 「仲間集めゲーム」 さいころを使って考える「すごろくドボンゲーム」で自己紹介。と同時に、 みんなで必勝法を考えながら他の参加者と仲よくなりました。 緊張がほぐれたところで、「仲間集めゲーム」に挑戦しました。赤と黄色のさい ころを交互に並べ、できるだけ少ない操作で仲間同士を集めました。動かし方に 決まりがないか探しながら、考える楽しさを味わいました。 2回目 「変身立体に挑戦」 「タングラム」 8つの立方体を使った「変身立体に挑戦」では、8つの立方体をつくり、形や描いた絵が変わる楽しさを味わいました。 また、一つの正方形を三角形等に切り分けた用紙を使い、決められた形の中に敷き詰めていく「タングラム」では、犬や カンガルーなど、いろいろな形に挑戦し、図形の特徴を捉え、分解してイメージすることを試しました。 3回目 秋山先生のスペシャル公開授業 県 内 講 師 須古 充 先生(高 岡 市 立 千 鳥 丘 小) 4回目 「㎗ますの不思議」 「一刀切り」 山本弘章 先生(富 山 市 立 広 田 小) 「㎗ますの不思議」では、2㎗と5㎗の2種類だけを使って1㎗から12㎗までを量りと 山越励子 先生(砺 波 市 立 庄 川 小) る方法を考えました。水を使った確かめが楽しそうでした。 中野昌生 先生(富 山 市 立 老 田 小) 舟本麻衣 先生(朝日町立さみさと小) 11 秋山先生のスペシャル公開授業を開催しました。 (詳しくは、右ページ下) また、紙を折りたたみ、一度だけはさみで切っていろいろな形を作り出す「一刀切り」にも挑戦。 △や□から蝶をなどの複雑な形にまで挑みました。真剣に折り方を工夫する姿が見られました。 創 造 中学生・高校生・高専生によるロボット展 期間:平成25年12月13日 (金) ∼平成26年1月19日(日) 場所:富山県教育記念館1階多目的ギャラリー 県内の中学生・高校生・高専生が製作したアイディアあ ふれるロボットを一堂に展示。コンテストや競技会へ出品 されたロボットが多数揃い、各校の技術の高さや日頃の研 究の成果を発表しました。 攻強皇國機甲 SuLuMe 出展ロボット一覧 ■出展学校名 ■ロボットの愛称 富山市立新庄中学校 始祖鳥(しそちょう) 富山市立杉原中学校 チーム杉中 こしひかり 氷見市立南部中学校 攻強皇國機甲(こうきょうこうこくきこう) 南砺市立井口中学校 3.141592654(円周率) 砺波市立庄西中学校 SHOSEI BS(しょうせい びーえす) 魚 津 工 業 高 校 蜃気楼 不二越工業高校 赤の祓魔師(赤のエクソシスト) 富 山 工 業 高 校 アマテラス 高 岡 工 芸 高 校 A ir Force 3 砺 波 工 業 高 校 UNKNOWN(アンノウン) 富山高専本郷キャンパス 助走(はしれ)メロス 富山高専射水キャンパス SuLuMe(スルメ) ※富山高専射水キャンパスの「SuLuMe(スルメ)」は 全国高専ロボコン大会「ロボコン大賞」受賞 1月18日・19日には 「チャレンジデー」 を開催! 村井副理事長の挨拶に引き続き、金沢工業大学教授・プロジェクト 教育センター所長の松石正克先生による講演がありました。「夢考房 ロボコン世界一のヒミツ」と題して、ロボット発展の歴史に始まり、 日本のロボット、ロボット製作と続き、大学ロボコンで世界一になった金沢工業大学の夢考房プロジェクトについ てお話をしていただきました。その後、高校生・高専生によるロボットのデモンストレーションを行いました。 富山工業高校の生徒の指導による、小学5・6年 中学校の技術・家庭科の先生方の指導で、小学5・ 生を対象としたロボットづくり教室です。4本のアーム 6年及び中学生を対象とした音に反応するロボットづ クローラーを使って、障害物乗り越えるロボットを作り くり教室です。はんだ付けの工程があり、先生方の指 ました。出来上がった後は箱や材木等で組み立てた 導で慣れないはんだ付けに挑戦していました。完成後 障害物をどうすれば乗り越えれるか挑戦していました。 は声や音を出して動くことを確認していました。 12 創 造 平成25年度 幼児教育支援セミナー 接遇・コミュニケーション研修 ロールプレイイング ∼園(所)にやってきたのに、泣き止まない子どもと、 それを心配する保護者に、どのように対応すべきか?∼ 中央:講師の境井 智子 先生 (I.S.K有限会社取締役/一般社団法人ヒューマンパワーアカデミー理事) 幼稚園教諭や保育士の方々に保育者としての接遇やコミュニ ケーション能力を向上させるために接遇の基本マナーから職場で の接遇・コミュニケーションのあり方まで、知識と実践を交えな がら自己の取り組みについて学んでいただこうと、幼児教育支援 セミナーを開催しました。 セミナーは9月から11月まで月1回、計3回、以下のテーマで 開催しました。 相手に好印象を与える挨拶・お辞儀の仕方を練習 第1回 「よりよい人間関係を築く接遇の基本」 第2回 「接遇・コミュニケーション∼相手に合わせた話し方・聴き方∼」 第3回 「心を動かす接遇・コミュニケーション」 毎回25名程度の参加者があり、グループワーク(ディスカッションや電話応対などのロールプレイイング)を中 心に信頼関係を築くための効果的なコミュニケーションのあり方を学びました。 参加者の方からは、 「自身の接遇・コミュニケーションについて見直す良い機会となった。」「実践を交えて接遇・ コミュニケーションのポイントを学べたので良かった。」「相手にあわせてコミュニケーションをとることが大切だ と知った。今回学んだことを日々の仕事に活かしていきたい。」等のご意見がありました。 高等教育振興事業 助成対象事業 学会等の開催に対する助成事業 県内の高等教育機関が実施する教育研究活動 及び地域連携活動等に対する支援を通じて、本 県の学術、文化及び産業の発展を図りました。 シンポジウム等の開催に対する助成事業 公開講座等の開催に対する助成事業 著名研究者等による学術講演会に対する助成事業 研究助成事業 ①若手研究者育成枠 ②地域課題解決枠 大学連携支援事業 私立大学振興事業 ①学生確保推進支援事業 ②大学活性化支援事業 平成25年度助成実績(見込み)➡ 49件 13 創 造 平 成26年度 平成26年度 富山県ひとづくり財団 事業概要 1 人づくりに関する調査研究 及び普及活動 ❶とやまファン倶楽部 富山県をこよなく愛し、全国から富山県を応援す る方々のヒューマンネットワークづくりを推進します。 ❷富山県ひとづくり研究会 先人の英知を次代に引き継ぎ、創造性豊かなひと づくりに関する事業を調査研究します。 ❺高校生とことん科学セミナー 数理科学の分野で世界的に活躍する人材を育成す るため、各専門分野の第一線で活躍されている科学 者・数学者を招いて、高校生を対象に最先端の研究 に関する講義と、ひざを交えた交流会を行います。 ❻「アイディア・ロボット・フェスタ」開催 子どもたちがロボットづくりや操作の楽しさを体 験することで、ものづくりの大切さや科学の楽しさ を学びます。 ❸幼児教育支援セミナー 幼稚園教諭や保育士を対象とした幼児教育を支援 するセミナーを開催します。 3 元気な地域づくり事業 ❹退職教員等活用推進 退職教員や民間企業の人材を登録し、学校現場へ 紹介することにより、学校における人材確保と優れ た指導実践の継承を図ります。 2 元気で創造性豊かな子どもの 育成事業 ❶「夢の卵」育成 大きな夢に向かって努力し、世界の発展に貢献で きる子どもたちを育成するため、小学生高学年及 び中学生を対象に「夢の卵(将来の夢) 」を公募し、 優秀者を各分野の第一人者のもとへ派遣します。 ❷きらめき未来塾 子どもたちの発想力や創造力、ユーモアのセンス など多様な可能性を引き出すため、各分野の第一人 者を講師に招いて3つの道場を開催します。 ア 右脳活用道場 直感的なひらめきや創造力をふくらませ、漫画 の表現方法等を学びます。 イ 思考道場 ゲーム感覚で数学的考え方を発展させ、 「自分 で考える力」「柔らかな思考力」を養います。 ウ お笑い道場 落語を学ぶことによって話術やユーモアのセン スを身につけ、ウイットに富む自己表現力を高め ます。 ❸理数アカデミー 算数や理科などで思考力の高い才能ある子どもた ちの能力をさらに伸ばすため、学年の垣根を越えた 思考力を高める少人数の「算数コース」と「理科コー ス」を開催します。 ❹とやま科学オリンピック 子どもたちの科学への関心を高めるとともに、 科学 的才能を見出して伸ばすことを目的とした「とやま科 学オリンピック」 を支援します。 (県教育委員会主催) 「学ぼう!ふるさと未来」支援 小学生の「ふるさとに学び、ふるさととともに生き る」地域活動を支援します。 4 優れた人材育成支援事業 学術研究、科学技術、文化・芸術、スポーツ等の分 野において優れた業績をあげた個人又は団体に「とや ま賞」を贈呈し、活動を奨励します。 5 教育の歴史文化に関する 文献の収集・保管・展示 ❶特別展及び恒例展の開催 ⇒平成26年度のスケジュールは次ページをご覧くだ さい。 ❷教育資料収集 富山県の教育の歴史や文化に関する文献や資料の 収集及び整理を行い、各種教育展示等で利用します。 6 高等教育振興事業 県内の高等教育機関等が実施する教育研究活動及び 地域連携活動等に対する支援を通じて、本県の学術、 文化及び産業の発展を図ります。 7 教育記念館管理運営事業 学校教育関係団体が集う富山県教育の拠点としての 機能を生かし、明るく利用しやすい管理運営に努めます。 また、会議室等の貸出増や経費節減等を行い経営の 安定化に努めます。 14 創 造 我が社の人づくり● 第11回 ∼このコーナーでは、企業経営者の方に、企業の人づくりについて語っていただいております∼ 富山エフエム放送株式会社 代表取締役社長 小山 孝義 氏 当社は今年創立30周年を迎えました。昭和59年4月に県内 唯一、全国14番目の民放FMラジオ局としてスタートし、翌年 の昭和60年4月に本放送を開始しました。時まさにテレビ、ラ ジオ放送の全盛時代と言っても過言ではなく、音質のいいFM 放送も特に音楽メディアとして大いに期待が集まりました。 以来、JFN(ジャパンエフエムネットワーク)及びエフ エム東京のネット番組を受ける一方、自社番組を積極的に制 作・放送、地域メディアとして、県民に親しまれるラジオ放 送をめざしてきました。 昨今、メディア界はインターネットの台頭等により、多様 化の時代を迎えています。特に音質の良さを訴求してきたF Mラジオ放送にとって、ラジオで音楽を聴くという習慣が薄 れてきているとの実態に杞憂しているところです。 そのような時代の流れにあって、放送局で働く社員が今の 時代をどのように捉え、どのように行動し、どのような情報、 る情報には差がありましたが、今はほとんど差がありません。 したがって、むしろ上役の方がいろんな意味で厳しい状況に あります。 部下と同じ情報の範囲でそして限られた情報の中で判断が 求められるのです。したがって、これまでの経験をもとに考 え、悩み、新たな創造を生み出していく、そしてそのために 自分の感性を高めていく、そういう努力と考える力を養って いくことが大変重要になります。上役が部下に顧客との懇談 や会議などの内容を「報告」し、仕事の節目節目で「連絡」 し合い、状況判断の意見を求めるための「相談」を実践する ことは、部下との信頼関係をより強固にし、それにより部下 は当然「報連相」で応えるようになります。 一方、放送局にはフリーのパーソナリティ、ディレクター そしてスポンサーなどいろんな方々がお越しになり、そのか かわりは多種多彩です。その方々の思い、考え等々に接する ことも非常に重要であり、自分を高める大きな力になります。 ラジオ放送は、成熟産業とも言われていますが、しかし、 災害時におけるラジオの役割については東日本大震災の例を 見ても明らかなように重要視されています。しかしながら平 時でのラジオの役割、メディアとしての情報発信が今一つ弱 いというのが大方のご意見だろうと思います。それを打ち破 るのは、ラジオを愛してやまない人材そのものです。ラジオ 番組を県民の皆さんに提供するのかかが、今問われています。 メディア文化を創造する誇りと熱い気持ちこそが再びラジオ を表舞台に押し上げる力と成りえるのだと信じてやみません。 教育体系を構築しにくい少人数での事業運営は、日頃のO JT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)こそが、人材をつ 社 名:富山エフエム放送株式会社 くる大切なキーポイントになります。その中で細部にわたっ 住 所:富山市奥田町2番11号 て行う「経営者・上役と社員とのコミュニケーション」は必 T E L:076 432 5566 然的に重要な要素と言えます。 私は「報連相」という言葉は、まず上役が部下に対して実 行する言葉だと理解しています。昔は上役と部下が持ってい U R L:http://www.fmtoyama.co.jp 事業内容:ラジオ放送事業 平成26年度 富山県教育記念館展示スケジュール 15 特 別 展 恒 例 展 「肖像画で見る郷土の先賢」 (1階多目的ギャラリー) 4月26日(土)∼ 5月25日(日) 第 5 回 児童・生徒によるものづくり展 6月11日(水)∼ 7月13日(日) 第12回 さんすう・ワールド展 7月25日(金)∼ 8月24日(日) 第11回 子どもの目・自然不思議発見写真展 9月 4日(木)∼ 10月12日(日) 第30回 教職員厚生会退職厚生部富山支部会員作品展 10月17日(金)∼ 10月26日(日) 第32回 特別支援学校・みんながんばってます作品展 10月30日(木)∼ 11月16日(日) 第45回 富山県造形教育作品展 11月22日(土)∼ 12月 7日(日) 第10回 アイディア・ロボット・フェスタ 12月13日(土)∼ 1月18日(日) 第25回 富山県中学校美術展 2月 1日(日)∼ 2月15日(日) 第 8 回 富山県版造形教育秀作回顧展 2月26日(木)∼ 4月 5日(日) 富山駅 地鉄ビル CiC 富山中央郵便局 ゴールデンボウル 住友 ビル ホテル グラン テラス 富山 みずほ銀行 NTT 第一 生命 ビル 電気ビル 薬業 会館 高志 会館 富山県教育記念館 (2F)富山県ひとづくり財団 公益財団法人 富山県ひとづくり財団 〒930 0018 富山市千歳町1 5 1 富山県教育記念館2階 TEL(076)444 2000 FAX(076)444 2001 e-mail:[email protected] http://www.t-hito.or.jp 平成26年3月発行
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