<図書委員

<図書委員のオススメ>
M号
八戸高専図書館 2015
機械システムデザインコース
1 年(L3)
葛西
裕也
12 月
僕はファンタジー系の小説が好きで、小、中と様々な本に手を出していた。
その中でも一番のお気に入りで、かつ一番読んだのは、上橋菜穂子さんの「守人」シリーズ
<第 2 回ビブリオバトルが開催されました!!!>
12 月 9 日(水)に今年度 2 回目となるビブリオバトルが開催されました。ビブリオバトルはこれまでにも
一巻「精霊の守人」だ。
「精霊の守人」は 1996 年に刊行されたファンタジー小説で、様々な賞を受賞している。
あらすじは、とある過去をもつ女用心棒バルサが川に流された皇子、チャグムを救い、その
幾度も開かれており、実際に参加したことが無くても、あるいはどんなルールがあるのかを知らなくても
チャグムが宿した精霊の卵とチャグムをめぐって追手等と戦ったり逃がしたりする。
“ビブリオバトル”という名前だけなら知っているという方は多いかと思われます。しかし、積極的に参
ネタバレを含むため、こんな感じにしか書けないがこの小説はとても奥が深い。
加してくださる方はまだまだ少ないのが現状です。これは問題です!大問題です!!図書委員としてこん
複雑な人物関係や事情は当たり前、伏線や謎、そして主人公の暗い過去まであると、よりど
なの黙っちゃいられません!!!よって早急にビブリオバトルのイメージアップを図ります。えー、ビブ
りみどりである。
リオバトルでは、発表者が他の人にお勧めしたいと思った本を紹介していきます。面白くないはずがない
これらは巻数を追うごとに明かされたりさらに複雑になったりしていく。
ですよね。きっと、紹介される本の中にはあなたが「読んでみたい!」と思えるものがあるでしょう。本
つまり、ただのファンタジー小説ではないのである。
とのステキな出会いのために、一度はビブリオバトルに参加してみてはいかがでしょうか。
このへたな文を読んで少しでも興味を持ったらぜひ読んでみて下さい。必ずはまるから。
「ビブリオバトル? そんなモン知らねェよ!!」
…安心して下さい。そんな人の為に、概要とルールを説明いたしますよ。
ビブリオバトルは『本を知り、人を知る書評ゲーム』です。
機械工学科
ゲーム内容は簡単、本を紹介するだけ。発表の時間は 5 分間で、その後、紹介された本に関しての質問
タイムが設けられています。あ、ちなみに八戸高専では 2 分間です。
チャンプ本は投票によって決められます。投票権は紹介を全て聞いていた人全員に与えられるので、オー
ディエンスだけでなく、本を紹介した人も投票権を持つことになります。
投票は発表の稚拙や方法に関わらず、純粋に読みたいと思った本に投票してください。
この投票で決めるのはチャンピオンではなく『チャンプ本』であることにご注意を。
ビブリオバトルに参加できなかった方の為に今年参戦した本を紹介します。
3 年 中村
佑
自分の部活動紹介というわけではありませんが、演劇って面白いんですよ。
これは私の(独断と偏見による)考えですが、舞台の上には“人間”がいるんです。
(ト しばしの間)…え?そんなのあたりまえだって? まあまあよく聞いてくださいよ。
演劇は舞台の上で完成する作品です。舞台の上にすべてがあるといっても過言ではないでしょう。
そしてそのすべてを表現するのは生身の人間です。あらゆる登場人物をその場で生身の人が演じる。
この臨場感があるからこそ演劇は小説やドラマよりも人物にリアリティがあるのでしょうね。
《第 1 回ビブリオバトル》
《第 2 回ビブリオバトル》
👑 数学文章作法
結城 浩 著
👑 天才たちが愛した美しい数式
桜井進 著
中村義作 監修
基礎編
ZOO1
乙一
零からの栄光
著
城山三郎
著
秒速 5 センチメートル
ぼくから遠く離れて
新海
辻
誠
著
仁成
著
さて、本来なら劇場へ GO!と言いたいところですが「本の紹介をしろ」とのことなので舞台で上
演される本(戯曲という)を紹介したいと思います。
私が紹介するのは、アントン・チェーホフの「桜の園」という戯曲です。
かつては名士として栄えたが現在は衰退しつつある、美しい桜の園をもつ家。その家に携わる人物
たちが巻き起こす悲喜劇です。
“悲喜劇”悲しいのか喜ばしいのかどっちなんだい、と思わずにはい
られませんがこの表現しかないでしょう。残された資産である桜の園を売却する。文章にすれば簡
潔ですがこの作品には大勢の人物の感情が入り乱れ、売却するただそれだけのことであってもある
者にとっては悲劇であり、またある者にとっては喜劇なのです。
戯曲には基本、舞台上での動きがト書きとして書かれているので舞台を想像するのも面白いかも。
<教員のオススメ図書>
「楽園」
「旅情ミステリー小説」に魅せられて
機械システムデザインコース
鎌田
長幸
電気情報工学コース 佐藤
健
私の専門は機械工学であり、学生時代から機械工学に関する論文集や学会誌を読むことは
研究を行う為に日常茶飯事でした。それにより研究の指針を探り出すことが出来たと思って
日頃、コンピュータやネットワークに囲まれた生活をしていると、ふと対極にあるものを
求めてしまいます。読書は好きでいろいろ読みますが、仕事や勉強のためでなく、時代小説
おります。
やファンタジー小説など全く別世界を楽しめるのが読書のとても楽しいところです。
ふとある時、子供部屋の本棚の中に数冊の単庫本が置いてありました。どの様な本なのか
見てみると、内田康夫の「死者の木霊」などでした。何気なく目を通したのですが、内容は
今年 2015 年は、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンが訪れた 30 年後の
未来として描かれた年です。ひょっこりその辺にデロリアンが出てこないかドキドキしてま
ミステリー小説でした。私が子供の時には父が買っていた「日本文学全集」や「世界文学全
す。過去と未来を行き来する物語は、我々日本人には意外に馴染みが多く、
「ドラえもん」や
集」などの小説を夏休みなどに読んだ記憶がありますが、この小説を読んで行くにつれて結
末はどうなるのだろうと興味を強く感じました。
石川英輔の「大江戸神仙伝シリーズ」など主人公がタイムスリップする話はいろいろありま
す。江戸時代に行ってみたり、100 年後の未来の世界に行ってみたり。ふと気づけば私はこ
それが次第に癖になり、内田康夫の小説を数多く購入し読破する様になりました。ほとん
のような”時間を超える物語”を好んで読んでいるかもしれません。
どの小説の内容は日本全国各地あるいは外国を題材地にした旅情ミステリーです。私がまだ
訪れていない場所でも、読んでいるうちにあたかも訪れた事のある様な錯覚に陥ります。本
今日紹介するのは一万年という気の遠くなるような遠い過去と現代が繋がる壮大なファン
タジー小説です。作者は「リング」
「らせん」で有名なあの鈴木光司氏で、タイトルは「楽園」
県の津軽・恐山・夏泊などを題材地にしたものもあり、親しみを持って読むことが出来まし
た。
という物語です。ホラー作家のイメージが強い作家ですが、彼のデビュー作はファンタジー
小説なのです。この本を知ったのは第2回日本ファンタジーノベル大賞という文学賞で優秀
軍艦島)を題材地にした小説「棄
賞を取ったことがきっかけでした。前年の第 1 回の大賞作品がとてもおもしろかったので、
霊島 上・下」が刊行されておりますので、興味のある方はお読み下さい。
読書はどの様な内容の本であれ、読む事により気持ちが安らぐものであればどの本でも良
第 2 回の受賞作も期待して読みました。まだあの「リング」も「らせん」も世に出る前です。
さて、物語は「神話」「楽園」「砂漠」の 3 部構成で異なる 3 つの時間を軸に描かれます。
いと思っております。皆さんも、どんどん本を読んで見ませんか。
世界を又にかけ、時間と空間を越えた壮大な仕掛けに、最後は鳥肌が立つほど感動しました。
つい最近、世界遺産に登録された長崎県の端島(別名
内容紹介(裏表紙より)
「いつかきっとめぐり逢える。この想いがつづく限り−−。
太古のモンゴル砂漠で暮らしていた男女が、他の部族の襲撃により離れ離れになっ
てしまった。伝説の赤い鹿の精霊に導かれた男は、最愛の妻を追う。そして 18 世紀
の南太平洋の小島で、現代のアリゾナの地底湖で…。一万年の時と空間を超え,愛を
探し続ける壮大なファンタジー」
八戸高専の図書館にも蔵書があるので、興味を持った人は是非読んだ感想を聞かせてくださ
いネ。