公衆衛生学 第6回 感染症③ 食中毒 2008 06 04 佐 藤 義 隆 飛沫 感染 = droplet transmission 咳・くしゃみ由来の 5μm 以上の大きさの粒子 飛沫核 感染 = 空気 感染= airborne transmission 飛沫の乾燥化物で 5μm 以下 飛沫核(airborne droplet nuclei )の落下速度 は 1cm/秒 以下で、空気中をフワフワ漂う。 麻疹・水痘・ノロウイルス 、(結核菌) 飛沫 とは、咳・くしゃみで飛び散る唾液・鼻水。落下速度大(1m /秒 )。 上記の4病原体、インフルエンザ・おたふく風邪・風疹ウイルス、百日咳・溶連菌、肺炎マイコプラズマ ウイルス・細菌の防御 エアコン、床暖房、電気ヒーターは空気が乾くので、加湿器、濡れタオルなどを使って、適切な湿度(50~ 60%)を保つこと。外出時のマスク、帰宅時のうがい、手洗い、着替えは、インフルエンザだけでなく、他のウイルス(ノロウイルスな ど)、及び、細菌感染の予防にも有効。 O-157を含む腸管出血性大腸菌感染症が 2007年の1年間で全国から4606例報告があり、1999年以降で最多だったことが、 国立感染症研究所のまとめで分かった。激しい下痢や出血性大腸炎で死に至ることもある。今年は4月末までに311例が報告さ れた。夏に向けて増える傾向にあり、注意を呼びかけている。 この感染症は微量の菌でも発症し、食品や、感染者の便などを介 して広がる。いまの報告制度になった99年以降、これまで最も報告例が多かったのは01年の4336例。06年は3922例だった。 感染研は増加傾向にあるとみて原因を分析している。 2007年には保育所や幼稚園での集団発生が11件あった。手洗いを心 がけ、夏は簡易プールなどの衛生管理に注意する必要がある。O157は牛や豚の腸内に常在するため、感染研は「子どもや高齢 者には、加熱が不十分な肉は食べさせないことも重要」と指摘している。 食中毒 Food poisoning 中毒 Foodborne infection 感染 Foodborne intoxication 酩酊(酔わせること)中毒、夢中 食品摂取後、比較的短期間(MAX~ 96時間)で、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの激しい消化器症状、発熱、倦怠感、脱水症など の全身症状を呈する。神経毒による神経麻痺は怖い。 食中毒の原因 自然毒(植物性、動物性)人工毒=化学物質(農薬の残留 、有害物質の混入、食品の変性) 微生物 ①生体外毒素 産生菌、 ②生体内毒素 産生菌 ③感染侵入型 ウイルス・菌) 生体外毒素 産生菌 細菌が食品内で産生した毒素を摂取した後に発症。潜伏期短い、発熱なし ボツリヌス菌(12~20H) A 、B 、E 毒素(神経筋接合部の障害、弛緩性麻痺~呼吸麻痺) 黄色ブドウ球菌(1~8H) エンテロトキシンによる神経性の激しい嘔吐 生体内毒素 産生菌 食品中の(微量の)細菌やウイルスが、ヒトに摂取された後、腸で大幅に増殖して、毒を産生し症状を起こす →潜伏期間が比較的長め 腸管出血性大腸菌(ベロ毒素、O157) 腸炎ビブリオ:耐熱性溶血毒、蛋白質性溶血毒 カンピロバクター、セレウス・ウエルシュ・コレラ菌 感染侵入型 ウイルス・菌 ノロウイルス、急性胃腸炎ウイルス(ロタウイルス、アデノウイルス)A 型肝炎ウイルス、サルモネラ菌 ノロウイルス Norovirus 1968 年、米オハイオ州ノーウォークの小学校で起きた非細菌性の集団(食中毒)胃腸炎患者の糞から 発見、Norwalk →Noro 長い間小型球形ウイルス(small round structure virus SRSV) と呼ばれていたが、 1990年頃から遺伝子解析が進み、2002年の国際ウイルス学会でノロに ノロウイルス Norovirus 日本では1997年の食品衛生法改正で食中毒の原因として、小型球形ウイルス(SRSV)が追加され、2 003年よりノロウイルスに改称された。培養法未確立(培養細胞や実験動物への感染が成立していない=ヒトが唯一の感染性 (感受性)生物、ニ枚貝の腸に居るだけ。 ノロウイルス Norovirus 患者便の中の RNA を RT-PCR で増幅して、ウイルスの存在 を検出 RNA が便中で壊れやすく、検体処理に手間がかかる、保険適応になっていない検査なので費用がかかる、ノロウイルスに対する 抗ウイルス薬は存在せず、治療は一般的な対症療法のみ。 一般病院では検査していない。 ノロウイルス Norovirus (集団)食中毒の疑いのある事件に際して、保健所が患者の便を採取し、検査会社に検査させる(税金)。 2005(食中毒件数 274 、発生患者 8700) 2006(食中毒件数 500 、発生患者 27700) 2007( ?) 一件あたり数百人単位も、家族内感染、園児 ノロウイルス Norovirus 潜伏期:1~2日、最初は吐き気、嘔吐、次に下痢。高熱 は出ない。小児は発熱と嘔吐が多い 成人は下痢が多い、小腸上部の腸上皮細胞にくっついて増殖、やがて死んだ細胞と共に脱落(約三日間症状続く、健常人であれ ば全快し予後良好) ノロウイルス Norovirus 治療は制吐剤、乳酸菌、ビフィズス菌などの善玉腸内細菌製剤、胃薬の投与。 強力な止痢剤の使用は死んだ腸管上皮細胞の脱落を抑制するため、逆にノロウイルスの体内残存、増殖をもたらす。 脱水、ナトリウム、カリウムの喪失に対して、点滴による補正。 ノロウイルス Norovirus 感染経路、不顕性の感染者(キャリアー)の存在、感染しても発症しない人(3 割ぐらい)、菌をばらまく!? 生カキなどの貝類からの経口感染は10%、ヒトからヒトへの集団感染(経口感染+飛沫感染) ノロウイルス Norovirus 血中抗体 感染から1~2 週間で産生され、その後 6 ヶ月間は再感染を阻止してくれる。 しかし、抗体量が減少し、翌年にまた罹ってしまう。ワクチンは現時点で開発されていない。 乳幼児、高齢者は脱水症状を起こしやすく重症化しやすいので注意 ノロウイルス Norovirus 感染予防 このウイルスは熱に弱いので食品中央までよく加熱する。貝類の生食を避ける。 二次感染が怖いので汚染場所(吐いたところ、トイレ)をしっかり消毒(次亜塩素酸、漂白剤) 粉塵による空気感染もあるので、マスク、手袋ガウン使用、調理者は手指、器具を十分に消毒する 平成 8 年 5591人 学校給食を中心に病原性大腸菌(O 157:H 7)による食中毒が全国に広がり、社会問題化 この年を境にされまで減少してきた食中毒が増加に転じた。最近の食中毒は一件あたりの患者数が多い。 ライフスタイルの変化、学校~事業所給食、外食産業の巨大化、外食依存度の増加 サルモネラ 保菌状態にある家畜の食肉、卵(一次汚染)特にニワトリの卵の中、殻、鶏肉 ネズミは保菌率高く、糞が二次汚染の原因 家畜場を清潔に、食肉店、調理場における汚染回避 ネズミの駆除、排除、60 度、20 分の食品加熱で死滅 腸炎ビブリオ 3~5%の塩分を好む海洋性菌、10 度以下では増殖できず、夏場に水揚される 近海産の魚介類に付着している、魚介類による二次汚染をうけた食品内でも増殖できる。低温流通、淡水による洗浄、乾燥 カンピロバクター、潜伏期は3~5日と長いので、原因食品を特定できないことも多い。便が腐敗臭、血便、ニワトリの保菌高く、鶏 肉に注意、25 度以下で発育できないので、低温流通 鶏肉はしっかり中央まで焼くこと ボツリヌス Botulus “ 腸詰(ラテン語) ” (ソーセージ)生ハム、缶詰(キャビア)嫌気性菌、A 、B 、E 毒素(耐熱性) 潜伏期:20 時間以内 脳神経障害 視神経、動眼神経、顔面神経麻痺、呼吸麻痺(熊本のからしレンコン事件) BOTOX(ボトックス)ボツリヌス菌 A 毒素を精製し た局所注射薬 。 筋麻痺作用を利用し、眼瞼 (がんけん)けいれん、斜頚(しゃけい)の治療薬として 健康保険適応が認められてい る。 痙性斜頚は、頚部筋群の異常緊張により収縮が持続するため発生する頭頚部の姿勢異常や不随意的運動。 痙攣抑止効果の持続は 一般的には約3ヵ月 程度、治療 (局所注射)はほぼ3ヵ月毎に繰り返される 公衆衛生学 第8回 環境と人間 ① アレルギーの増加 2008 06 11 佐 藤 義 隆 アレルギー増加 ヒト側の原因 内的要素:遺伝素因 本来の遺伝的なアレルギー素因を持つ者の割合はそれほど増えていないはず・・・。 外→内的要因:生後、アレルギーを起こしやすい体質に育ってしまう。 (高蛋白高脂肪摂取、幼児期重症感染症の減少、ストレス増大:睡眠時間減少、受験勉強、腸内細菌叢の撹乱・・・) アレルギー増加の原因(環境変化) 外的要素:アレルゲンの増加 屋内(ダニ・ハウスダスト、カビ) 屋外(スギ、ヒノキ花粉、その他の花粉) 大気汚染の関与→花粉の毒性強化、 呼吸器粘膜の急性損傷→慢性炎症 住環境の密閉・乾燥化、快適化(適温適湿) 布団が干せない。寄生虫感染の激減 炎症悪化の仕組みを解明 京都大学の森教授らは体のなかで炎症が悪化し病気を招く仕組みを動物実験で突き止めた。 急性炎症は傷ついた細胞が なおる過程で起こる 。主にマクロファージ(貪食細胞)の細胞表面にある特定のたんぱく質が働くと 悪化したり慢性化したりするのが分かった。潰瘍(かいよう)性大腸炎などの治療の足がかりになる成果という。米医学誌ネイチャ ー・メディシン(電子版)に9日、発表。 炎症悪化の仕組みを解明 急性炎症は病原菌が体内に侵入してきた時などに体を守るために働く機能の一つ。 正常の範囲内なら問題ないが、何らかの原因で 急性炎症が悪化し 、慢性化すると潰瘍性大腸炎やクローン病などを招く。 脂肪組織“慢性炎症”説 アディポサイトカイン 脂肪細胞から分泌される生理活性物質 インスリン感受性 と インスリン抵抗性 マクロファージの浸潤(M2→M1) 炎症性サイトカイン 慢性炎症、抗炎症薬の奏功 軽症アレルギー(花粉症、皮膚炎、咳喘息)は激増している。 中(程度)症は増加傾向。重症は治療の進歩で中症(~軽症)へ移行。 喘息死は減少傾向。 重症のアトピー性皮膚炎の標準治療化(アトピービジネスの終焉。) 遺伝的な素因は余り変わっていない。 日本における喘息の総患者数は、およそ 400 万人と推測されており、喘息で亡くなる人は年々減少しているものの、 未だ年間 3,000 人以上にのぼると推定されてい る。 また、既存の治療薬や医師による適切な管理および指導にもかかわらず、重症患者さんの 20%は 症状のコントロールが不十分であると言われている 。 アトピー性皮膚炎の増加 軽症アレルギー(アトピー性皮膚炎)の増加 皮膚のバリア機能が破綻により、ダニ、ハウスダストが皮膚を通過し、皮下でアレルギーを起こす。 皮膚の乾燥による痒みの悪化。 公衆衛生学 第9回 環境と人間 ② アレルギーの増加 2008 06 18 佐 藤 義 隆 アトピー性皮膚炎の増加 軽症アレルギー(アトピー性皮膚炎)の増加 皮膚のバリア機能が破綻により、ダニ、ハウスダストが皮膚を通過し、皮下でアレルギーを起こす。 空気の乾燥、皮膚の乾燥による痒みの悪化。食事内容(食品添加物、加工食品、保存食品の増加) 幼少時より、適度に日光に当たらない。 スキンケアの重要性 乾燥、保湿剤塗布 発汗、皮脂による汚れ、なるべく風呂に入る(出来なければ、シャワーさらには清拭) 石鹸で体を洗う(化繊の体洗いは皮膚が痛む)(よく洗面器で泡立てた石鹸を素手で体に付けて軽くこする。 皮膚の状態が許せば綿 100 %のタオルで体を軽くこする) アレルギー性鼻炎の増加 軽症アレルギーの増加 チリダニ、ハウスダスト:屋内の吸入アレルゲン 小児期の発症:通年性アレルギー性鼻炎 思春期~若年期の発症:季節性アレルギー性鼻炎(スギ花粉症) 黄砂の影響で、かすんで見える都心の空。中央は国会議事堂。2008年3月3日。 鳥取大調査、黄砂でぜんそく悪化 環境汚染物質含み 対象 鳥取大付属病院(鳥取県米子市)を受診した20歳以上のぜんそく患者117人 方法 2007年3~5月に黄砂で 鳥取市内の視界が10キロ以下になった計9日間 の翌日以降に電話で 症状の変化を聞き取り 調査 結果 3月と4月では 117 名中 27 名(23%)で、せきや痰が多くなるなどぜんそく症状の悪化がみられた。別の8人 (7%)は、ぜんそくの悪化はなかったが、鼻水が出るなどの症状が出た。 スギ花粉の影響を除外するため行った5月の調査でも、16人 (14%)がぜんそく症状の悪化を訴えたという。 これらの症状との因果関係を調べるため、研究チームが空気中のちりを分析したところ、黄砂が飛んだ日は飛ばない日よりアレル ギーなどを引き起こすニッケルや、カドミウムの含有量が多かった。研究グループの渡部 準教授は「黄砂そのものより、付着した 有害物質が症状に悪影響を与えている可能性がある」と。 2008 年3月に東京で観測された黄砂の粒子に、工場や自動車排ガスなどから放出される窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SO x)が高い割合で付着していたことが、東京大環境安全研究センターの戸野倉賢一准教授らの調査。 黄砂の粒子一粒ずつに直接、イオン化用レーザーをあててリアルタイムで付着物質を解析する方法を開発。この方法で3月17、 18日に東京大構内で採取した黄砂の粒子約9000個を調べた ら、高率でNOxやSOxが付着していた。 アレルゲンの侵入経路 1.食事 (食物アレルギー、腸管免疫の特殊性) 2.接触(アトピー性皮膚炎= 皮膚バリアの破綻) 漆、チャドクガ、金属アレルギー 3.吸入(アレルギー性鼻炎と喘息は同じ病気) 4.刺される(ハチ毒、クラゲ毒) 公衆衛生学 第10回 ガンの予防 2008 06 25 佐 藤 義 隆 肺ガン 40 才後半より増加 男は女の 3 ~4 倍なり易い 男ではガン死亡 1 位、 女3位 小細胞 癌と非小細胞癌に大別 肺ガンの原因1(けむり)喫煙の関連性、男性で 4.4 倍、女性で 2.8 倍 受動喫煙にて 20 ~30 %程度高くなる ディーゼル排ガス(DEP 、PM2.5) 石炭ストーブの燃焼 不純物の混ざった植物油の高温調理により生じる煙(中国の一部 地域) 肺ガンの原因(化学物質)アスベスト コールタール シリカ(SiO2)→ガラス、研磨剤 砒素(As)→合金添加剤、半導体の原料 クロム(Cr) →ステンレス、メッキなどの合金 許容量以上の放射線 肺ガンリスクの軽減:野菜 ・果物の 摂取は 、リスクの軽減につながっている可能性があると されている 多く の研究で、喫煙など、別の要因による結果への影響を完全に取り除けていない可能性があり、十分とはされていない 野菜 ・果物の中の、どの成分が重要な役割を果たしているかについてはわかっていない 喫煙者の高用量β-カロチンは 肺癌を誘発! アメリカで喫煙者などハイリスク・グループを対象にして行われた、2つの無作為化比較試験の成績は、 β-カロテンを多く摂取(1日 20~30mg)すると、かえって肺 癌になる可能性が 20~30%程度 増えるという結果に終わ った。 小細胞ガン:小細胞がんは肺がんの約 15 ~20 %を占め、増殖が速く、脳・リンパ節・肝臓・副腎・骨などに転移しやすい悪性度 の高いがん。発見時には、すでに全身に広がっている(局所でなく、全身病)と考えるべき。手術で取りきれることはまず期待でき ないが、抗がん剤、放射線治療が効きやすい(5~6年の余命) 非小細胞ガン 腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌など、早期に発見されれば、手術で取りきれること(完治)が期待できる半面、抗がん 剤、放射線治療は効きにくい。手術で取れないケースは現在も尚有効な治療は無い。(2~3年の余命) 腺ガン 我が国で最も発生頻度が高い組織型 男性の肺がんの 40 %、女性の 70 %以上(女性に多い!) 通常の胸部のレントゲン写真で発見されやすい「肺野型」と呼ばれる肺の末梢(外側)に発生するのがほとんどです。喫煙の影響 が肺ガンの中でやや少ない。男性 2.3 倍、女性 1.4 倍 扁平上皮がん 男性の肺がんの 40 %、女性の 15 %。気管支が肺に入った近く( 肺門) に発生する。( 心臓、大血管、縦隔と重 なりレントゲンで見ずらい部分)。喫煙の影響が極めて大。男性12倍、女性11倍 肺がんの症状:なかなか治らない咳、痰(血痰) 胸の痛み、声がかれる 息切れ、微熱、発熱、肺炎、体重減少 風邪などの症状と区別がつかないことが多い、症状が出る頃にはある程度進行している、毎年の検診(レントゲン、CT) が大事。 公衆衛生学 第11回 胃癌と大腸癌 2008 07 02 佐 藤 義 隆 胃ガン 40 才より増加、男女ともガン死亡2位 ‘60 年代以降、男女とも死亡率は減少 東北、北陸地方(日本海側)多い。高塩分食物、熱い物の飲食、度数高い酒 胃潰瘍の反復者、H・ピロリの関与 40 歳以上の 70%が HP に感染 ステロイド剤長期内服 胃ガンのリスク低下:野菜と果物の摂取 食事からのカロチノイド摂取 食事からのビタミン C 摂取 冷蔵庫の普及(塩蔵食品の減 少)、胃潰瘍の治療(ストレス回避、禁煙、節酒、H(ヘリコバクター)・ピロリ除菌など) 40 才過ぎたら胃バリウム or 胃カメラを! 大腸ガンの人種差、かつて は 、日本人は白人より少なかった。しかし、当時はハワイの日系移民が日本人より高く、欧米白人と 同程度であ った 最近では、 日本人の結腸がん・直腸がん が増加し、アメリカの日系移民 、欧米白人とほぼ同じ 大腸ガンの危険因子 タバコ、家族歴 (両親、兄弟、祖父母)、生活習慣 (肥満 、飲酒 、ベーコン、ハム、ソーセージなど加工肉 摂取) 家族性大腸 ポリープ症 大腸に無数に腺腫ができる遺伝性疾患。 大腸癌を発生する可能性が非常に高く 、 40 才までに 95%発癌。遺伝性 (非ポリポーシス性 )大腸癌。遺伝子の異常を修復する遺伝子(ミスマッチ修復遺伝子)の異常 により発生。50 才までに発症。右側結腸に多い,子宮体癌などの他の癌が合併することも。 長期に亘る潰瘍性大腸炎 ニトロサミン ニトロサミンとは、アミンに亜硝酸を作用させて生成される黄色油状液体または固体で、発がん性があ る。ハムやソ ーセージなどの保存料、発色剤に使用される亜硝酸塩から人の体内でも生成され る。大腸ガンとの関連性は推定され得るが、 はっきり証明されていない ヘテロサイクリックアミン ヘテロサイクリックアミン とは 、肉や魚などの蛋白質を多く含む食品を加熱調理した際、焦げの部分に できる極めて強力な変異原物質(遺伝子に傷をつけて突然変異を起こす)。大腸ガンとの関連性は推定され得るが、はっきり証明 されていない。
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