プレスリリース - 特定非営利活動法人 芸術公社

リリース第二弾: 海外パネリスト、プログラム決定!
社会の芸術フォーラム × 芸術公社 共同企画
国際シンポジウム 02
都市と祝祭:芸術的想像力はいかに都市を覚醒するのか
この度、北田暁大東京大学教授、神野真吾千葉大学准教授らを発起人とする人文知のプラットフォーム「社
会の芸術フォーラム」と、芸術と社会の関係性の更新に取り組む NPO 法人芸術公社は、共同企画として国際
シンポジウムを開催いたします。
テーマは「都市と祝祭」。本シンポジウムでは、建築・都市計画、社会学、アート、行政など、それぞれの最前
線でヴィジョンを提示し続ける論客をお招きし、オリンピックという祝祭の原点や歴史を参照しつつ、私たちの生
きる 21 世紀の東京、日本、アジアにおいて有効な「都市の祝祭」のアップデートを試みます。
2020 年東京オリンピック・パラリンピックに向けて日本各地にアートイベントが乱立するとも言われる今日、芸術
的想像力はいかに「都市における祝祭」を大胆に読み替え、都市空間にまだ見ぬ「非日常」を出現させること
ができるのか? 政治的アジェンダや利害を超えた地平で、私たちが生きる都市・東京ではいかなる「祝祭」が
可能なのか?
会場は東京大学安田講堂。1964 年の東京オリンピック開催から 4 年後、社会変革を志す学生らが立てこも
り、いわゆる「安田講堂事件」として日本の戦後史の象徴となった場所。「都市と祝祭」をめぐり、歴史を参照し
つつ近未来を共に構想する本シンポジウム、皆様のご参加をお待ちしております。
開催概要
日時:2016 年 3 月 13 日(日)
時間:14 時 30 分〜18 時 30 分
会場:東京大学本郷キャンパス 安田講堂
無料・先着順・事前予約制 *参加申込は前日までにお願いします
こちらからお申込ください→ http://goo.gl/forms/QLjYab6Y63
ウェブサイト: http://skngj.blogspot.jp/2016/01/symposium02.html
http://artscommons.asia/projects/symposium
登壇者:
アメリー・ドイフルハルト(ハンブルク・カンプナーゲル劇場芸術監督、世界演劇祭 2017 芸術監督)
磯崎新(建築家)
吉見俊哉(社会学者、東京大学)
高山明(演出家、Port B 主宰)
桃原慎一郎(東京都生活文化局次長)
司会:
相馬千秋(アートプロデューサー、芸術公社代表理事)
北田暁大(社会学者、東京大学、社会の芸術フォーラム共同代表)
プログラム
14:30-14:40 イントロダクション
第1部
14:40-15:10 吉見俊哉 講演
15:10-15:40 磯崎新 講演
15:40-16:20 アメリー・ドイフルハルト 講演(逐次通訳あり)
16:20-16:50 高山明 講演
休憩(10 分)
第2部
17:00-18:30 討論「都市と祝祭:芸術的想像力はいかに都市を覚醒するのか」
登壇者:アメリー・ドイフルハルト、磯崎新、吉見俊哉、高山明、桃原慎一郎 司会:相馬千秋、北田暁大
*プログラムは変更になることがあります。ご了承ください。
アクセス
東京大学本郷キャンパス 安田講堂(東京都文京区本郷 7-3-1)
東大前駅(地下鉄南北線) 徒歩 1 分
本郷三丁目駅(地下鉄丸の内線) 徒歩 8 分
本郷三丁目駅(地下鉄大江戸線) 徒歩 6 分
湯島駅または根津駅(地下鉄千代田線) 徒歩 8 分
春日駅(地下鉄三田線) 徒歩 10 分
■主催:社会の芸術フォーラム、特定非営利活動法人芸術公社
■企画・コーディネート:相馬千秋(アートプロデューサー、芸術公社代表理事)
【お問合せ】
社会の芸術フォーラム事務局:[email protected]
ご取材依頼:芸術公社 [email protected]
登壇者プロフィール
アメリー・ドイフルハルト(Amelie Deuflhard)
[ハンブルク・カンプナーゲル劇場芸術監督、
世界演劇祭 2017 芸術監督]
1959 年シュトゥットガルト生まれ。2000-07
年、ベルリン・ゾフィーエンゼーレ劇場にて芸
術監督を務め、ドイツ語圏フリーシーンの最重
要拠点のひとつへ牽引。2004-05 年にはベ
ルリンの旧東ドイツ国会議事堂解体に際して
開催されたフェスティバル「人民宮殿」の芸術
監督チームに参加。2007 年 8 月、ヨーロッパ
におけるフリーシーンアート最大の制作拠点で
あるハンブルク・カンプナーゲル劇場芸術監督に就任し、演劇、パフォーマンス、ダンス、音楽、絵画、建築を
越境する作品群を生み出す。2014 年、ダンスフェスティバル「タンツプラットフォーム」をカンプナーゲルにて
開催。2015 年、「エコファヴェーラ・ランペドゥーザ・ノルト」プロジェクトを立ち上げ、アート集団 Baltic Raw と共
に難民のための住居兼ワーキングスペースを運営、ドイツ国内で注目を集める。演劇教育にも力を注ぎ、ドイツ
のハンブルク、フリードリヒスハーフェン、スイスのグラーツの各大学にて教鞭をとる。2012 年、ライプツィヒ市
Caroline-Neuber 賞受賞。2013 年、独仏間の文化的対話促進を功績としてフランス文化省芸術文化勲章シ
ュヴァリエ受章。著書に『人民宮殿―アクティビズムとアートのあいだで』(2005 年)、近著に『難民歓迎:人間
らしい建築のためのコンセプト』(2015 年)への寄稿がある。
ハンブルク・カンプナーゲル劇場
Nagel & Kaemp(1865-1981)として開業した鉄工場がその役目を終え、ハンブルク・ドイツ劇場が改装工事
に入るにあたり、舞台公演代替会場・稽古場・舞台美術工場として利用されるようになる。「フリーシーンフェス
ティバル」、「ハンブルク演劇サマーフェスティバル(「ハンブルク国際演劇サマーフェスティバル」の前身)」、ハ
ンブルク州立歌劇場によるダンスフェスティバル等を重ね認知を高め、1989 年、「世界演劇祭(Theater der
Welt)」の主催会場として一躍その名を知られることとなる。1998 年、全面改装を終え現在の姿となり、杮落と
し公演にダムタイプ『OR』が招聘される。2002-05 年は批評家・鴻英良氏が「カンプナーゲル・ラオコーンフェ
スティバル(「ハンブルク国際演劇サマーフェスティバル」の前身)」のディレクターを務めており、日本とのつな
がりも深い。
2007 年、アメリー・ドイフルハルトが芸術監督に就任し、ドイツの中でも難民の多いハンブルクにて個性的なプ
ログラムを展開。とくに 2015 年に立ち上げた「エコファヴェーラ・ランペドゥーザ・ノルト(EcoFavela Lampedusa
Nord)」プロジェクトでは、劇場の中庭に難民のための住居兼ワーキングスペースを設立、難民がパフォーマン
スを継続的に制作することで滞在許可・労働許可を得られるよう働き掛け、注目を集める。ハンブルクは開催
地持ち回りである「世界演劇祭(Theater der Welt)」の 2017 年の会場に決定、タリア劇場等と連携してハン
ブルク全体の舞台芸術をまとめ上げる。なお、ハンブルクは 2024 年夏季五輪招致を進めるも、住民投票によ
り否決され、撤退している。
磯崎新(いそざき あらた)[建築家]
1931 年、大分市生まれ。1954 年東京大学工学部建築学科卒業。1963 年磯崎新
アトリエを設立、現在に至る。大分県立図書館(現アートプラザ)をはじめ、60 年代に
大分市に集中して実現された建築群から、90 年代の国内外各地、バルセロナ、オー
ランド、クラコフ、岡山県奈義町、京都、奈良、ラ・コルーニャ、山口県秋吉台、ベルリ
ンなど、そして今世紀に入り、中東、中国、中央アジアをはじめとする数多くの最新作
まで、どの思想領域にも属さない個人的な思考と空間を展開し、半世紀を越えるその
活動は、思想、美術、デザイン、音楽、映画、演劇など常に建築の枠組みを超えて、
時代や他領域を交錯する問題提起を生み出している。
撮影:木奥惠三
吉見俊哉(よしみ しゅんや)[社会学者、東京大学]
1957 年、東京生まれ。東京大学大学院情報学環教授。同大学院社会学研究科博
士課程単位取得退学。社会学・文化研究・メディア研究専攻。東大新聞研究所助教
授、同社会情報研究所助教授、教授を経て現職。集まりの場でのドラマ形成を考える
ところから近現代日本の大衆文化と日常生活、文化政治をテーマに研究を展開。主
な著書に、『都市のドラマトゥルギー』(河出文庫)、『博覧会の政治学』(講談社学術
文庫)、『メディア時代の文化社会学』(新曜社)、『カルチュラル・スタディーズ』(岩波
書店)、『メディア文化論』(有斐閣)、『万博と戦後日本』(講談社学術文庫)など。
高山明(たかやま あきら)[演出家、Port B 主宰]
1969 年生まれ。2002 年、Port B(ポルト・ビー)を結成。既存の演劇の枠
組を超えた作品郡を発表。観客論を軸に据え、現実の都市や社会に「演
劇=客席」を拡張していく手法により、演劇のアーキテクチャを更新し、社
会のなかに新たなプラットフォーム=「劇場 2.0」を作ることを試みている。
2013 年にはシンクタンク Port 観光リサーチセンターを設立。観光、建築、
様々なメディアといった異分野とのコラボレーションに活動の領域を拡げ、演劇的発想・思考によって様々なジ
ャンルでの可能性の開拓に取り組んでいる。
桃原慎一郎(ももはら しんいちろう)[東京都生活文化局次長]
1961 年生まれ。1984 年、入都(水道局)。1997 年より生活文化局コミュニティ
文化部副参事、生活文化局総務部総務課長(2006 年-)、生活文化スポーツ局
文化施設改革担当参事(2007 年-)、文化振興部長を歴任。その間、『フェステ
ィバル/トーキョー』を含む「東京文化発信プロジェクト」の立ち上げなど、東京都の
文化行政に携わる。2015 年 7 月より、生活文化局次長として、2020 年東京オリ
ンピック・パラリンピックに関連する文化事業を統括している。
司会者プロフィール
相馬千秋(そうま ちあき)[アートプロデューサー、芸術公社代表理事]
アートプロデューサー。これまで、国際舞台芸術祭『フェスティバル/トーキョー』初代プログラム・ディレクター
(『F/T09 春』~『F/T13』)、横浜の舞台芸術創造拠点「急な坂スタジオ」初代ディレクター(2006-10 年)、文化
庁文化審議会文化政策部会委員(2012-15 年)等を歴任。2014 年仲間とともに NPO 法人芸術公社を立ち上げ
代表理事に就任。国内外で多数のプロジェクトのプロデュースやキュレーションを行うほか、アジア各地で審査員、
理事、講師等を多数務める。早稲田大学、リヨン第二大学大学院卒。
北田暁大(きただ あきひろ)[社会学者、東京大学、社会の芸術フォーラム共同代表]
1971 年生まれ。東京大学大学院情報学環教授。社会学、メディア論。博士(社会情報学)。広告や映画館などの
メディア史分析、社会学的な行為理論、責任論などを軸として研究を進めてきたが、近年は、再度「社会(学)にと
って社会調査とはなにか」という社会学の基礎的問題に、理論的・実証的両側面から取り組んでいる。『意味への抗
い』『責任と正義』『増補・広告都市東京』『嗤う日本の「ナショナリズム」』など。
社会の芸術フォーラムとは?
「社会〈と〉アートの関係性」をめぐる言説と実践のバージョンアップを図ることを目的に設
計された人文知と実践のプラットフォーム。アーティスト、キュレーター、批評家、芸術研
究者、芸術教育研究者、社会学者、文化研究者、経済学者、政治学者、文化行政の
関係者、ワークショップの実践者、編集者、ジャーナリスト等が集まり、「アートと社会の相
互反映性」を領域横断的に考察していく場として、シンポジウム、フォーラム、セミナー、
ワークショップなどを、年間を通じて集中的に開催している。
詳細は HP へ http://skngj.blogspot.jp/p/skngj.html
芸術公社とは?
『フェスティバル/トーキョー』の初代ディレクターを務めた相馬千秋らを中心に 2014 年
11 月に発足した NPO 法人。芸術が今日の時代と社会に応答し、未来に向けて新たな公
共理念や社会モデルを提示しうるという認識のもと、芸術と社会の関係性を更新する
数々のプロジェクトを日本およびアジア各地にて展開している。プロデュース事業、メディ
ア事業、シンクタンク事業、教育・基盤整備事業を柱に、13 名の設立メンバーが事業ごと
にユニットを組んで活動している。
詳細は HP へ http://artscommons.asia