布施だよりNo4(98号)

2010(平成22)年度
学
校
通 信
No4
布施だより
長野市立篠ノ井西中学校
平成22年
9月10日
第4号(98号)
長野市立篠ノ井西中学校
銀河祭(9/24・25)に向けて 準備 急ピッチ !
第45回銀河祭を間 近に控え、準備 も本格的 に
なってきました。例年、生徒昇降 口に張り出 され
るステンドグラスは 、全校生徒が 毎日数班ず つ出
て交代で制作を進め ています。また、意見文 発表
のクラス代表生徒も 決まり、これ から学年の 発表
会を経て学年の代
表が決まります。
生徒会企画も例年
に倣いながらも、
45代生徒会らしさを出そうとオリジナルの全校ダンス
や委員会企画の工夫に熱が入っています。今年は、ステ
ージのない東体育館のみという厳しい環境の中ではあり
ますが、生徒たちは許された環境の中で最大の工夫をし
て例年以上の銀河祭 にしようと取り 組んでい ます。
2学期始業式
校長講話
8月19日
『継続は力なり』
熱い2学期がスタートしました。まず、みんな元気でこの始業
式を迎えられたことを感謝したいと思います。
今、1年生の両角さん、2年生の中村さん、3年生の中村く
んが、2学期に向けての決意 を語ってくれました。目 標を持っ
て取り組むことは大切なことです。この目標に向け継続して取り
組むことによって、願いが叶うことがあります。「継続は力なり」
です。今日は、私が夏休み中に読んだ本から、学んだことをお
話しします。
せ い る か
ほ そ や りょう た
この本は、聖路加国際病院の小児科医で、細谷亮太という方が書いた『川の見える病院から~がんと
たたかう子どもたちと』(岩崎書店)という本です。
本の一文を読みます。
H君はいま、18歳です。小学校の頃からトランペットが大好きでした。おじいちゃんが音楽関係の仕
事をしていたこともあって、H君は絶対にプ
ロのトランペット吹きになるんだと、いつの間
にか心を決めていました。
高 校 の音 楽 科 を目 指 し、専 門 の先 生
について 特 訓 を始 めたばかりの 中 学 2 年
生の時 、とんでもないことが起こってしまっ
たのです。右手首のすぐ上のあたりが腫れ
て、ひどく痛みました。最終的にたどり着い
た「子ども病院」での診断は「骨肉腫」で
した。「悪 いできものだから、放 っておけば
命 にかかわってしまう」という説 明 があり、
結局、手首の上10cm ぐらいのところでH
2010(平成22)年度
学 校 通 信
No4
長野市立篠ノ井西中学校
君の右手は切断され、その後、強力な化学療法が2年ほど続けられました。
たまたまその子ども病院は、患者さんの年齢に制限があり、16歳になるとできるだけ早く、どこかへ
移らなければなりません。そんな理由で私の外来へ、治療が終わってまもないH君がやってきたのは、
彼が17歳になる少し前でした。
右手が無くなってはトランペットは吹けません。プロの音楽家はあきらめて高校も普通高校に通い出
したのですが、H君の音楽家になるんだという夢は消えなかったのです。
・・・・・・トランペットが無理でも、何かラッパの中でやれるものはないか・・・と考えた末に思いついた
のがホルンでした。アルプスの角笛に源があるといわれるホルンは、左手でバルブを操作し、右手はラッ
パの中に突っ込んで楽器を支えます。これならH君にも吹くことができました。とても大きな喜びでした。
「地味なだけに、トランペットよりも面白い点がいろいろあるんですよ」 明るい声で教えてくれるH君に、
私は完全に脱帽し、スタンディング・オベイションをせずにはいられませんでした。現在、彼はある音楽大
学の器楽科に在籍し、プロを目指しています。H君のエ
ピソードは、何回思い返しても、私に勇気を与えてくれま
す。
・・・・という文でした。
夢をあきらめず、それに向かってコツコツと努力していく
ことは、自 分に力 を与えてくれます。まさに「継 続 は力 な
り」です。
このように、自分の夢 を追 い続けている人は、世の中
にたくさんいます。
H君のことを、この本を読んで知った、26歳のKさんという人がいました。Kさんは、子どもの時から
絵が大好きで、アニメーション制作会社へ務め始めました。しかし、リストラに合い退職せざるを得なか
ったようです。必死にハローワーク等で絵の仕事を探していましたが見つかりません。同じ時にKさんの
幼なじみの友人も職探しをしていました。その友人は、こんなことをKさんに言いました。「お前は甘いよ。
絵だなんて、全てはお金だよ。俺はお前と違ってクビになったわけじゃないんだ。給料が安いから辞めた
んだ。どんな仕事だって同じさ。俺は金になる仕事を探す。お前も、そうした方がいいよ。」
このようなことを友人から言われたときに、この本と出会ったのです。Kさんは、障害を乗り越えて、自
分の好きな音楽の道を進もうとしているH君の姿に感動して、自分も絵の道で頑張ろうと決意し、イラ
ストレーターから画家の道へスタートする決心を固めたそうです。
このように、世の中には、どんな障害があろうと、自分の夢を実現させようと頑張っている人がたくさん
います。
けんてき
うが
「千里の道も一歩から始まる」ということわざや「涓 滴 岩を穿 つ」ということわざもあります。長い道のり
も一歩から始まります。 また、したたり落ちる一滴一滴の水も、延々と落ち続ければ岩にも穴を開けま
す。皆さんも、この2学期、自分の目指す道や夢、目標に向けて一歩を踏み出しましょう。「継続は力
なり」です。
終わります。
校舎改築工事の進捗
西体育館と北校舎の解体工事が終わり、解体され
たコンクリートのがれきや鉄筋や鉄骨も全て片付
けられ、何もない真っ平らな更地となりました。写
真は、東体育館を西側から見たところですが、ここ
に、新しい西体育館が建設されます。これから、杭
抜き及び杭打ち工事が行われ、12月頃から建設の
本工事が始まる予定です。