当社第69期(自平成26年4月1日至平成27年3月31日)の決算が完了致しましたので、営業の概況 及び収支計算につき、ご報告申し上げます。 1.事業報告 ◆事業の経過および成果 当期における国内経済は、政府による経済対策及び金融政策を背景に、大手企業や輸出企業の収益改 善により、景気の穏やかな回復の動きがみられ、国内の設備投資の増加等もあり、先行きに不透明感があ るものの、総じて堅調に推移しました。 このような状況の下、当社では、外部との連携も含め、当社の保有する技術を駆使した“付加価値の高 い製品”の開発、生産販売に注力いたしました。また、新たな活動として円安環境を活かすべくプリント基 板の海外市場の開拓にも着手いたしました。海外からのプリント基板の調達においても提携先に対する技 術指導を当社の工場で実施する等により、当社の取引先の価格・品質に対する要請に対応してまいりま した。 その結果、当社の業績は、売上高は、60億76百万円(前期比6.0%増)となりました。利益面では、収 益性を意識した既存先、新規取引先に対する営業活動の展開により、営業利益は2億13百万円(前期比 79.1%増)、経常利益は1億57百万円(前期比125.3%増)となりました。 経営合理化のため、在庫の除却を特別損失に計上し、税引前当期純利益は65百万円となり、法人税等を 30百万円計上した結果、当期純利益は35百万円(前期比124.9%増)となりました。 ◆対処すべき課題 平成27年度の景気動向は、円安や原油価格下落の継続が見込まれるなか、自動車関連産業を 始めとする大手企業の業績改善が国内景気全般に好影響を与えることが期待されています。 一方、海外では、中国やユーロ圏の景気下振れ、ギリシャ問題の深刻化、地政学的リスク等 不安定要素もあり、我が国への影響が懸念されています。 こうしたなか、当社は、以下の課題に取り組んでまいります。 ①「自社製品の開発と市場の発掘」 外部機関、企業と当社の技術のコラボレーションによる新製品の開発を推進しており、前年 度より市場の需要、販売候補先への打診を開始し市場調査を実施しています。 装置組立事業において得意先からの請負生産のみならず、自社製品を開発、製品化し市場投入 する事業の展開も計画しており、新年度では、その実現に向け注力してまいります。 ②「プリント基板の海外販売(輸出)」 昨年10月にシカゴ、本年3月にシャーロットにおいて開催された展示会にブース出展し、 大電流基板、厚銅箔基板等の特殊基板の展示を行い、北米市場の発掘をスタートしました。 昨年、北米での販売を担当するエージェントを設置、円安の環境を活かし海外販売(輸出)の 実現に向け積極的に取り組んでいく方針です。 ③「付加価値の高いニッチな市場の開拓」 グローバル化による製品の価格競争は、日々激化しております。その渦中で安定した収益を 確保するため、当社の得意とする技術を研ぎ澄まし付加価値の高い製品を開発し、ニッチな市 場で売り込みを図ってまいります。また、そのため必要とされる人材の育成、並びに高い専門 性を備えた即戦力の人材の登用も随時してまいります。 株主の皆様におかれましては、なお一層のご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。 2.決算公告 第69期決算公告 平成27年5月28日 東京都品川区西五反田八丁目11番21号 大陽工業株式会社 代表取締役 酒井陽太 貸借対照表(平成27年3月31日現在)の要旨 (単位 百万円) 科 目 金 額 科 目 金 額 流 動 資 産 1,865 流 動 負 債 2,427 固 定 資 産 4,583 固 定 負 債 2,083 負 債 合 主 資 株 計 本 資本金 1,660 利益準備金 56 その他利益剰余金 自己株式 資 産 合 計 6,448 資 1,936 300 利益剰余金 純 4,511 1,603 △23 産 合 計 負債・純資産合計 (注)貸借対照表に記載の金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。 1,936 6,448 Ⅰ.重要な会計方針に係る事項に関する注記 1.資産の評価基準及び評価方法 (1)有価証券の評価基準及び評価方法 その他有価証券 時価のないもの・・・・・移動平均法に基づく低価法 (2)棚卸資産の評価基準及び評価方法 製品・原材料・仕掛品・・移動平均法に基づく原価法(貸借対照表価額については 収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により算定) 貯蔵品・・・・・・・・・最終仕入原価法 2.固定資産の減価償却の方法 (1)有形固定資産(リース資産除く) 定率法(但し、平成 10年4月1日以降に取得した建物( 建物附属設備を除く)に ついては定額法)を採用しております。 なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。 建物 10年~65年 構築物 10年~40年 機械装置 3年~15年 車両運搬具 4年~ 工具、器具備品 2年~20年 6年 (2)無形固定資産 定額法 なお、ソフトウェアについては、社内におけ る利用可能期間(5年)に基づく定額 法を採用しております。 (3)リース資産 所有権移転外ファイナンス・リース取引のうち、リース取引開始日が平成20年3月 31日以前のリース取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理 によっております。 3.引当金の計上基準 (1)貸倒引当金 債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については、貸倒実績率により、貸 倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案して、回収不能見込額を 計上しております。 (2)退職給付引当金 従業員の退職給付に備えるため計上しております。 4.消費税等の会計処理 消費税および地方消費税の会計処理は税抜方式によっております。
© Copyright 2024 Paperzz