国際平和推進事業 1 国際平和シンポジウムへの出席 平 成 7 年 ( 1995 年 ) 度 か ら 核 兵 器 廃 絶 を テ ー マ に 市 民 の 平 和 意 識 啓 発 を 図 る こ と を 目 的として、広島市、本財団及び朝日新聞社の共催により広島で国際平和シンポジウムを開 催 し て き ま し た 。 平 成 18 年 ( 2006 年 ) 度 か ら は 広 島 ・ 長 崎 の 交 互 開 催 に 改 め 、 長 崎 で 開 催 さ れ た 平 成 26 年 度 は 、 本 財 団 か ら 職 員 を 派 遣 し て 長 崎 市 と の 連 携 を 深 め ま し た 。 ・日 時 : 平 成 26 年 ( 2014 年 ) 8 月 2 日 ( 土)午 後 1 時 ~ 午 後 5 時 ・会 場:長崎ブリックホール国際会議場 ・ テ ー マ : 核 兵 器 廃 絶 へ の 道 ~ 原 点 を 見 つ め 、「 核 の 傘 」 を 越 え る ~ 2 国連軍縮フェローズの受入れ 各国の外交官を対象に軍縮専門家を育成する目 的で国連が主催する「国連軍縮フェローシップ計 画 」 の 研 修 生 ( フ ェ ロ ー ズ ) を 、 平 成 26 年 9 月 30 日( 火)か ら 3 日 間 広 島 に 受 け 入 れ 、被 爆 体 験 者による証言、広島平和記念資料館の見学等によ り、被爆の実相等について理解を深めるための研 修を行いました。 国 連 軍 縮 フ ェ ロ ー シ ッ プ 計 画 は 、国 連 が 昭 和 54 フェローズ一行 年( 1979 年 )か ら 実 施 し て い る 研 修 事 業 で あ り 、昭 和 58 年( 1983 年 )か ら 毎 年 広 島 で 受 け 入 れ を 行 い 、 今 回 で 32 回 目 で す 。 23 か 国 23 人 の フ ェ ロ ー ズ は 30 日 ( 火)に 広 島 に 到 着 し 、 歓 迎 レ セ プ シ ョ ン に 出 席 し 、 被爆体験証言者など地元参加者と交流しました。 翌日、一行は原爆ドームや原爆の子の像の見学、原爆死没者慰霊碑への献花を行うとと もに、広島平和記念資料館、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館を訪れました。また、本 かじもと よ し こ 財団の小溝泰義理事長から平和首長会議の取組についての説明を受け、梶本淑子氏による 被爆体験の聴講などの研修プログラムを受講しました。 参加者からは、 「 外 交 官 と し て 核 軍 縮 を 専 門 に し て 働 い て お り 、広 島 で 起 き た 悲 劇 を 二 度 と 繰 り 返 さ な い よ う 、核 兵 器 の 全 廃 に 向 け て 全 力 を 尽 く す 」 「被爆者の方々とお会いする機会 を得られてよかった」等の声が寄せられました。 54 3 中国人民平和軍縮協会との交流 平 成 27 年( 2015 年 )2 月 2 日( 月)、中 国 人 民 平 和 軍 縮 協 会( 以 下 、 「 平 縮 会 」と い う 。) の 代 表 団 が 広 島 を 訪 問 し ま し た 。 平 縮 会 は 昭 和 60 年 ( 1985 年 ) に 設 立 さ れ た 中 国 の 全 国 的 な 平 和 団 体 で 、 昭 和 63 年 ( 1988 年 ) 度 以 降 、 本 財 団 と の 間 で 相 互 訪 問 を 行 っ て お り 、 平 縮 会 一 行 の 広 島 訪 問 は 今 回 で 11 回 目 と な り ま す 。 一 行 は 2 月 4 日 ( 水)ま で 広 島 に 滞 在 し 、 広 島 平 和 都 市 記 念 碑 へ の 参 拝 、 献 花 、 広 島 平 和記念資料館及び国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の見学、被爆体験証言の聴講、昨年 北京市を訪問した広島市民平和友好訪中団団員との懇談などを行い、被爆の実相を理解す るとともに、平和問題への認識を深めました。本財団は、平和首長会議への加盟促進、中 国国内での広島・長崎講座の開設や原爆ポスター展の開催などについて協力を要請しまし た。 中国人民平和軍縮協会代表団 団長 団員 朱锐 チェン シャオハン 陈 晓 涵 シェンファン 〃 沈 芳 リー チェン 〃 中国人民平和軍縮協会 秘書長 ジュー ル イ 李晨 中国人民平和軍縮協会 アジア太平洋局局長 中国人民平和軍縮協会 アジア太平洋局研究員補 中国人民平和軍縮協会 研究員補、通訳 広 島 平 和 都 市 記 念 碑 に献 花 する中 国 人民平和軍縮協会代表団 4 ウェブ会議システムによる海外への被爆体験証言 海外の人々に被爆の実相を伝え、核兵器廃絶に向けての国際世論を醸成するため、ウェ ブ会議システムを利用して次のとおり 4 ヵ国 6 都市を対象に被爆体験証言を行いました。 回 実施日 実施国・都市名等 主 催 団 体 1 5/1 米 国 ワ シ ン ト ン DC キャピタルシティ・パブリックチャーター高校 2 8/7 ルワンダ・キガリ 虐殺記念館 3 10/1 ロシア・ボルゴグラード ボルゴグラード市役所 4 11/18 ロシア・モスクワ モスクワ#1231 学校 5 3/13 ロシア・ゼレノゴルスク 6 3/30 エジプト・カイロ 会議室 大会議室 ゼレノゴルスク市「ギムナージア 164」 (高等学 校) カイロ大学 55 5 ピースナイターの開催 生活協同組合ひろしま等との共催により、広島 東洋カープ応援の場を活用して、核兵器廃絶と世 界恒久平和の実現に向けたメッセージを発信する イ ベ ン ト「 ピ ー ス ナ イ タ ー 2014」を 開 催 し ま し た 。 今年で 7 回目の開催となり、5 回裏のピースポ スターを用いたアピール活動には、多くの観客が 参加しました。 ピ ー ス ナ イ タ ー 2014 の 様 子 日 程 : 平 成 26 年 7 月 30 日 ( 水) 場 所 : MAZDA Zoom-Zoom ス タ ジ ア ム 広 島 ( 広 島 市 民 球 場 ) 内 容:① 球 場 内 の 原 爆 ド ー ム と 同 じ 高 さ( 地 上 25m)の 座 席 の 観 客 に 赤 色 の ポ ス タ ー を、その他の座席の観客には緑色のポスターを掲げてもらうことにより、球 場全体の緑色の中に赤色の線「ピースライン25」を作り、平和への願いを アピール ②グラウンド内で地元高校生による「ピースパフォーマンス」を実施 ③大型ビジョンで松井市長や湯﨑県知事等の平和を願うビデオメッセージを 放映 ④監督、コーチ、選手がユニフォームにピースワッペンを着けてプレー 6 国外原爆写真展用資料の提供 被爆の実相を伝え、平和意識の高揚を図るため、原爆展の開催や平和学習の実施に取り 組 む 世 界 各 地 の 自 治 体 、NGO、学 校 、個 人 等 に 対 し 、ヒ ロ シ マ・ナ ガ サ キ 原 爆 写 真 ポ ス タ ー及び映像資料等の貸出・提供を次のとおり行いました。 〔ヒロシマ・ナガサキ原爆写真ポスター〕 区 分 点数 (単位:点、か国・地域) 国・地域数 国・地域の内訳 ア ラ ブ 首 長 国 連 邦・オ ー ス ト リ ア・オ マ ー ン・ケ ニ ア ・ スウェーデン・タイ・日本・ネパール・パキスタン・ フィリピン・ブルガリア・米国・マラウイ・ルワンダ 19 14 スペイン語版 12 2 ドミニカ・ニカラグア フランス語版 1 1 モロッコ イタリア語版 1 1 イタリア ロシア語版 2 1 ロシア ポルトガル語 1 1 ブラジル 日 本 語 版 1 1 モンゴル 37 21 英 語 計 版 (※注)同一国・地域に対して複数の言語の資料を提供又は 貸出している場合は、1か国・地域として数える。 56 〔映像資料等〕 (単位:点) 貸 映 像 資 料 そ の 他 出 ・ 提 供 資 料 点 数 母たちの祈り(英語版) 26 母 た ち の 祈 り ( そ の 他 言 語 版 )( ※ 注 ) 26 ヒロシマの証言 21 ヒロシマから未来へ~広島平和記念資料館~ 24 116 7 広島・長崎における原子爆弾の影響 つるにのって 11 ピカドン 11 ヒロシマ・ナガサキ原爆写真ポスター用オプシャナルデータ 3 サダコと折り鶴ポスター 10 広島の原爆被害を学ぶ~被害の実相と核兵器の現状~ (ハンドブック) 29 合 計 42 162 (※注)「母たちの祈り」その他言語:日本語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、ロシア 語、ハングル、中国語、タイ語、インドネシア語、マレー語、ポルトガル語、アラビア語 〔お申し込み〕 平和記念資料館 啓発課まで。 電 話 ( 082) 541‐ 5544( 受 付 時 間 9 時 ~ 17 時 ) 〔 休 館 日 ( 12 月 29 日 ~ 1 月 1 日 ) は 受 け 付 け て お り ま せ ん 〕 7 ヒロシマ・ナガサキ原爆展の開催 広島・長崎両市と本財団は、被爆の実相を伝え、核兵器廃絶に向けての国際世論を醸成 す る た め 、世 界 各 地 で「 ヒ ロ シ マ・ナ ガ サ キ 原 爆 展 」を 開 催 し て い ま す 。平 成 26 年 度 は 、 スペイン第二の都市バルセロナ市と、平和首長会議副会長都市であるグラノラーズ市にお いて「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開催しました。バルセロナ市のボルン文化センター での原爆展では、広島・長崎の被爆の実相を説明したパネルや、映像資料等を来場者が熱 心に見学していました。 また、グラノラーズ市のグラノラーズ博物館で は、パネルのほか、ボロボロになった中学生の制 服 な ど 被 爆 資 料 10 点 も 展 示 し ま し た 。 同 国 で 初 め て の 原 爆 展 と い う こ と も あ り 、新 聞 、 雑誌、ラジオなどから多くの取材を受けたほか、 かじもと よ し こ 被爆体験証言をするために渡航した梶本淑子さん がテレビの生番組に出演し、当時の体験を話す機 会を設けるなど、現地マスコミの関心の高さがう 57 グラノラーズ博物館での被曝体験証 言 かがえました。さらに、グラノラーズ市での開会式のほか、両市の学校などでも被爆体験 を聞いていただき、多くの市民の方々に被爆の実相を直接伝えることができました。 原爆展会場に来場した人々からは、 「 被 爆 の 実 相 を 初 め て 知 り 、大 変 勉 強 に な っ た 」、 「中 学 生 の 制 服 が 非 常 に 小 さ く て 驚 い た 」と い っ た 感 想 や 、学 生 か ら は 、 「アメリカを恨む気持 ち は な い か 」と い っ た 質 問 や 、 「 い つ ま で も 元 気 で 証 言 を し て 欲 し い 」と い っ た 感 想 が 寄 せ られました。 〔バルセロナ市〕 ・期 間 : 平 成 27 年 1 月 13 日 ( 火 ) ~ 2 月 8 日 ( 日 ) ・会 場:ボルン文化センター ・内 容 : 原爆写真パネル・映像資料の上映 ・ 入 場 者 : 94,132 人 〔グラノラーズ市〕 ・期 間 : 平 成 27 年 2 月 11 日 ( 水 ) ~ 3 月 8 日 ( 日 ) ・会 場:グラノラーズ博物館 ・内 容 :原爆写真パネル・被爆資料の展示、折り鶴ブースの設置、被爆体験証言、映像資 料の上映 ・ 入 場 者 : 1,121 人 ○ オマーン・マスカット市で開催の「平和都市広島」写真展開催セレモニーに出席 平 成 26 年 11 月 30 日 か ら 12 月 6 日 ま で 、中 東 オ マ ー ン の 首 都 マ ス カ ッ ト 市 で 、在 オ マ ーン日本国大使館、広島市、広島・オマーン友好協会等の共催により「平和都市広島」写 真展が開催されました。 し が 広島市からは平和記念資料館の志賀館長が現地を訪問し、オマーン外務省ハールシー外 ひさえだじょうじ 交担当次官、久枝譲治・駐オマーン特命全権大使とともに開会のテープカットを行いまし た。 この写真展は大型ショッピングセンターの中央広場を会場とし、広島の原爆被害の実相 を伝える写真ポスターとともに、広島の戦後の復興、平和都市広島の歩み、現在の広島の 観光名所等を紹介する写真ポスターが展示されました。 買い物に訪れるマスカット市民が多数展示を見学し、原爆被害の実相と復興した広島の 魅力を伝える貴重な機会となりました。 8 「広島・長崎講座」設置協力プログラム 被爆体験を学問的なレベルで若い世代に継承するため、国内外の大学に「広島・長崎講 座」の開設を呼びかけており、新たに講座を開設する大学に対し、学識者や被爆証言者等 58 の 派 遣 及 び 教 材 の 提 供 を 行 っ て い ま す 。 こ れ ま で に 次 の と お り 国 内 47、 海 外 17 の 大 学 が 広島・長崎講座を開設しています。 ひ じ や ま (国内)広島大学、広島市立大学、日本赤十字広島看護大学、比治山大学、広島経済大 学、広島国際大学、広島修道大学、広島女学院大学、広島文化学園大学、広島 けいせん き り す と きょう せいけい 文 教 女 子 大 学 、東 京 大 学 、恵 泉 女 学 園 大 学 、国 際 基 督 教 大 学 、成 蹊 大 学 、大 東 文化大学、東京経済大学、東京電機大学、明治学院大学、和光大学、早稲田大 け い わ 学、東北芸術工科大学、新潟大学、敬和学園大学、富山大学、金沢大学、中部 せ い か 大学、名古屋学院大学、三重大学、京都外国語大学、京都精華大学、京都造形 ぶっきょう りゅうこく て づ か や ま 芸 術 大 学 、佛 教 大 学 、立 命 館 大 学 、龍 谷 大 学 、大 阪 大 学 、関 西 学 院 大 学 、帝 塚 山 大学、愛媛大学、九州大学、北九州市立大学、長崎大学、長崎県立大学、長崎 ウ エ ス レ ア ン 大 学 、長 崎 総 合 科 学 大 学 、熊 本 大 学 、大 分 県 立 芸 術 文 化 短 期 大 学 、 鹿児島大学 ( 海 外 )BTH ベ ル リ ン・ボ イ ト 工 科 大 学 、ウ ク ラ イ ナ 国 立 キ エ フ 工 科 大 学 、ア メ リ カ ン 大学、オハイオ州立ボーリング・グリーン大学、カリフォルニア州立大学サク ラ メ ン ト 校 、 セ ン ト ラ ル コ ネ テ ィ カ ッ ト 州 立 大 学 、 フ ィ ラ デ ル フ ィ ア ・コ ミ ュ ニ テ ィ ・カ レ ッ ジ 、 デ ュ ポ ー ル 大 学 、 イ リ ノ イ ・ウ ェ ズ リ ア ン 大 学 、 マ サ チ ュ ー セッツ工科大学、ミネソタ州立大学モアヘッド校、マウントユニオン大学、ニ ュージャージー州立ラトガース大学、タフツ大学、シカゴ大学、ハワイ大学マ ノア校、インディアナポリス大学 9 米国での原爆写真ポスター展等の開催 平 成 19 年 度 か ら 21 年 度 に か け て 、全 米 原 爆 展 と そ の フ ォ ロ ー ア ッ プ 事 業 を 行 い 、全 米 50 州 129 都 市 で 原 爆 写 真 ポ ス タ ー 展 や 被 爆 体 験 証 言 を 行 い ま し た 。こ れ ら 一 連 の 事 業 終 了 か ら 5 年 が 経 過 す る 平 成 26 年 度 、 改 め て 米 国 に お い て 核 兵 器 廃 絶 に 向 け て の 世 論 喚 起 を 行 う た め 、 米 国 在 住 の 当 財 団 専 門 委 員 や 米 国 内 の 平 和 関 係 NGO、 教 会 、 大 学 等 の 協 力 を 受 け な が ら 、米 国 内 で 被 爆 の 実 相 を 伝 え る 原 爆 写 真 ポ ス タ ー 展 を 開 催 し ま し た 。合 わ せ て 、 現地と広島をインターネットで結び、被爆体験証言を聞いてもらうウェブ会議も行いまし た。 回 1 期 間 平 成 26 年 8 月 15 日 ~ 9 月 14 日 会 場 インディアナ州ノートルダム大学 内 容 ヒ ロ シ マ・ナ ガ サ キ 原 爆 写 真 ポ ス タ ー ( 30 枚 ) ヒ ロ シ マ・ナ ガ サ キ 原 爆 写 真 ポ ス 2 平 成 27 年 3 月 20 日 ~ ミネソタ州メトロポリタン州立大 タ ー ( 30 枚 ) 3 月 30 日 学 ウェブ会議システムによる被爆 体 験 証 言 ( 3 月 25 日 ) 59 10 世界平和都市連帯の推進 昭 和 57 年 ( 1982 年 ) 6 月 24 日 、 ニ ュ ー ヨ ー ク の 国 連 本 部 で 開 催 さ れ た 第 2 回 国 連 軍 あ ら き たけし 縮特別総会において、荒木 武 ・広島市長(当時)が、世界の都市が国境を越えて連帯し、 共 に 核 兵 器 廃 絶 へ の 道 を 切 り 拓 こ う と 、“ 核 兵 器 廃 絶 に 向 け た 都 市 連 帯 ” を 呼 び 掛 け ま し た。平和首長会議は、この趣旨に賛同する世界各国の都市で構成されており、平成 3 年 ( 1991 年 ) 5 月 に 国 連 経 済 社 会 理 事 会 に カ テ ゴ リ ー II( 現 在 は 「 特 殊 協 議 資 格 」 と 改 称 ) の NGO と し て 登 録 さ れ ま し た 。 平和首長会議では、世界の都市に加盟を呼びかけており、 平 成 26 年 度 中 は 673 都 市 の 増 加 が あ り ま し た 。 地 域 別 増 加 都 市 数 は 、 ア ジ ア 597 都 市 、 ヨ ー ロ ッ パ 59 都 市 、 ア フ リ カ 6 都市、ラテンアメリカ・カリブ海地域 6 都市、北アメリカ 5 都市、オセアニア 0 都市となっています。加盟都市の連帯 の輪を広げるため、それぞれの加盟都市の平和の取組などを 紹 介 す る ニ ュ ー ズ レ タ ー “ Mayors for Peace” や メ ー ル マ ガ ジ ン “ Mayors for Peace News Flash” の 発 行 、 平 和 首 長 会 議 ホ ー ム ペ ー ジ ( http://www.mayorsforpeace.org/) の 充 実 平和市長会議ホームページ などに取り組みました。 平 成 27 年 9 月 1 日 現 在 で 161 か 国 ・ 地 域 の 6,820 都 市 が 加盟しています。地域別の内訳は次のとおりです。 ○ 地域別平和市長会議加盟都市数 平 成 27 年 9 月 1 日 現 在 地 域 名 30 か 国 ・ 地 域 2,762 都 市 9 か国・地域 128 都 市 アフリカ 47 か 国 ・ 地 域 361 都 市 ヨーロッパ 47 か 国 ・ 地 域 2,588 都 市 北アメリカ 3 か国・地域 309 都 市 25 か 国 ・ 地 域 672 都 市 161 か 国 ・ 地 域 6,820 都 市 アジア オセアニア ラテンアメリカ・ カリブ海 地 域 計 11 加盟都市数 2020ビジョンキャンペーンの展開 平 和 首 長 会 議 で は 、 2020 年 ま で の 核 兵 器 廃 絶 を 目 指 す 行 動 指 針 「 2020 ビ ジ ョ ン ( 核 兵 器 廃 絶 の た め の 緊 急 行 動 )」 を 策 定 し 、 世 界 の 都 市 、 市 民 、 NGO 等 と 連 携 し な が ら 、 核 兵 器廃絶に向けた様々な活動を展開しています。 平 成 26 年 度 は 、 2015 年 NPT 再 検 討 会 議 第 3 回 準 備 委 員 会 へ の 出 席 、 第 4 回 平 和 首 長 60 会議国内加盟都市会議総会の開催、 「 核 兵 器 禁 止 条 約 」の 交 渉 開 始 等 を 求 め る 市 民 署 名 活 動 の展開などに取り組みました。 (1)2015年NPT再検討会議第3回準備 委員会への出席 ア メ リ カ ・ ニ ュ ー ヨ ー ク 市 で 開 催 さ れ た 2015 年 NPT 再 検 討 会 議 第 3 回 準 備 委 員 会 の NGO セ ッ ションで松井市長がスピーチを行い、各国政府関 係者等に核兵器の非人道性と「核兵器禁止条約」 の早期実現に向けた取組の必要性を訴えました。 (2)第4回平和首長会議国内加盟都市会議総 NGO セ ッ シ ョ ン で ス ピ ー チ を 行 う 松 井市長 会の開催 平 成 26 年 11 月 10 日( 月 )及 び 11 日( 火 )に 、平 和 首 長 会 議 の 国 内 に お け る 取 組 の 充 実 を 図 る た め 、第 4 回 目 と な る 国 内 加 盟 都 市 会 議 を 被 爆 地 広 島 ・ 長 崎 以 外 で は 初 と な る 長 野 県 松 本 市 で 開 催 し 、 全 国 か ら 102 自 治 体 ・ 159 人 ( う ち 首 長 49 人 ) が 出 席 し ま し た 。 会 議 で は 、松 本 市 民 の 皆 様 や 松 本 ゆ か り の 方 々 か ら 多 彩 な 平 和 の メ ッ セ ー ジ を 頂 い た ほ か 、 議 案 の 審 議 、意 見 交 換 を 行 い 、最 後 に 、 「 核 兵 器 禁 止 条 約 」の 早 期 実 現 に 向 け た 日 本 政 府 に 対する要請などを盛り込んだ総括文書を採択して閉会しました。 ( 3 )「 核 兵 器 禁 止 条 約 」 の 交 渉 開 始 等 を 求 め る 市 民 署 名 活 動 2020 年 ま で の 核 兵 器 廃 絶 を 実 現 す る た め の 最 も効果的な方法は、世界の全ての国が「核兵器禁 止 条 約 」 を 締 結 す る こ と で す 。「 核 兵 器 禁 止 条 約 」 とは、核兵器の開発、製造、実験、備蓄、使用等 の禁止及びその廃絶について規定する条約であり、 2010 年 5 月 の NPT 再 検 討 会 議 の 合 意 文 書 で は 、 この条約について初めて言及がなされ、潘基文国 連事務総長もその必要性を強調しています。 平 和 首 長 会 議 は 、2020 年 ま で の 核 兵 器 廃 絶 を 目 潘 基文国連事務総長へ署名を提出 す る 松 井 市 長 ( 2014 年 4 月 ) 指 す「 2020 ビ ジ ョ ン( 核 兵 器 廃 絶 の た め の 緊 急 行 動 )」の 展 開 を 図 っ て お り 、そ の 取 組 の 一 つ と し て 、「 核 兵 器 禁 止 条 約 」 の 交 渉 開 始 等 を 求 め る 市 民 署 名 活 動 を 実 施 し 、 集 ま っ た 署名は国連に提出しています。 61 12 平和首長会議運営体制の充実 役 員 都 市 等 を 訪 問 し 、平 和 首 長 会 議 事 務 局 の 支 部 と な り 地 域 の 活 動 を 牽 引 す る「 リ ー ダ ー 都 市 」へ の 就 任 要 請 等 を 行 い ま し た 。ま た 、訪 問 の 機 会 を 捉 え 、国 際 会 議 等 に 出 席 し ま した。 ●訪問先:サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、パリ(フランス)、ウィーン(オ ーストリア)、ローマ(イタリア)、ノグンリ(韓国)、モンテンルパ及び マ ニ ラ( フ ィ リ ピ ン )、ク ア ラ ル ン プ ー ル( マ レ ー シ ア )、コ ー チ( イ ン ド )、 ハ ノ ー バ ー 及 び フ ラ ン ク フ ル ト( ド イ ツ )、サ ン ト ス 及 び サ ン パ ウ ロ( ブ ラ ジ ル )、ブ エ ノ ス ア イ レ ス 、ロ サ リ オ 及 び メ ル セ デ ス( ア ル ゼ ン チ ン )、モ ンテビデオ(ウルグアイ) 13 核兵器廃絶に向けた意識啓発 核 兵 器 廃 絶 へ の 国 際 世 論 を 喚 起 す る た め 、 平 和 首 長 会 議 及 び 2020 ビ ジ ョ ン の PR 活 動 を強化し、市民等の平和に対する意識啓発を図りました。 ・内 容:① 核 兵 器 禁 止 条 約 の 交 渉 開 始 等 を 求 め る 市 民 署 名 コ ー ナ ー を 設 置 す る た め に 必 要な物品の購入・製作 ② 平 和 首 長 会 議 PR 物 品 の 購 入 ・ 製 作 ○第12回長崎原爆犠牲者慰霊の会 長 崎 に 原 爆 が 投 下 さ れ た 8 月 9 日 に 、同 じ 被 爆 地である広島から哀悼の意を表し、平和への誓い を 新 た に す る た め 、 平 成 15 年 度 ( 2003 年 度 ) か ら「 長 崎 原 爆 犠 牲 者 慰 霊 の 会 」を 開 催 し て い ま す 。 平 成 26 年 8 月 9 日( 土 )10 時 50 分 か ら 11 時 55 分 ま で 、広 島 平 和 記 念 資 料 館 東 館 1 階 ロ ビ ー で 開 催 し た こ の 会 に は 、 約 50 人 の 市 民 が 参 加 し ま し た 。長 崎 平 和 祈 念 式 典 の 模 様 を テ レ ビ で 視 聴 し 、 もくとう 11 時 02 分 の 原 爆 投 下 時 刻 に 黙 祷 を 捧 げ た ほ か 、 長崎原爆犠牲者慰霊の会に参加する 市民 長 崎 の 被 爆 体 験 証 言 DVD を 視 聴 し ま し た 。ま た 、 よしおか ゆ き お 広 島 県 原 爆 被 害 者 団 体 協 議 会 の 吉 岡 幸 雄 副 理 事 長 か ら の 挨 拶 が あ り 、参 加 者 は 核 兵 器 廃 絶 への誓いを新たにしました。 62 ◇ 核実験に対する広島市の抗議書簡・抗議電回数表(暦年別) 平 成 27 年 3 月 末 現 在 区分 年 米 国 ロシア フランス 中 国 英 国 インド パキスタン 北朝鮮 計 回数 累計 回数 累計 回数 累計 回数 累計 回数 累計 回数 累計 回数 累計 回数 累計 回数 累計 1968 0 0 0 0 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2 1969 1 1 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 3 1970 0 1 0 0 1 2 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 4 1971 1 2 0 0 3 5 2 3 0 0 0 0 0 0 0 0 6 10 1972 2 4 1 1 1 6 2 5 0 0 0 0 0 0 0 0 6 16 1973 0 4 1 2 7 13 1 6 0 0 0 0 0 0 0 0 9 25 1974 3 7 4 6 9 22 1 7 1 1 1 1 0 0 0 0 19 44 1975 13 20 5 11 2 24 1 8 0 1 0 1 0 0 0 0 21 65 1976 10 30 9 20 3 27 4 12 1 2 0 1 0 0 0 0 27 92 1977 11 41 9 29 2 29 1 13 0 2 0 1 0 0 0 0 23 115 1978 9 50 21 50 2 31 3 16 1 3 0 1 0 0 0 0 36 151 1979 12 62 23 73 1 32 0 16 1 4 0 1 0 0 0 0 37 188 1980 14 76 14 87 6 38 1 17 3 7 0 1 0 0 0 0 38 226 1981 9 85 8 95 3 41 0 17 0 7 0 1 0 0 0 0 20 246 1982 11 96 9 104 5 46 0 17 1 8 0 1 0 0 0 0 26 272 1983 12 108 12 116 7 53 1 18 1 9 0 1 0 0 0 0 33 305 1984 13 121 16 132 7 60 1 19 2 11 0 1 0 0 0 0 39 344 1985 14 135 6 138 8 68 0 19 1 12 0 1 0 0 0 0 29 373 1986 13 148 0 138 7 75 0 19 1 13 0 1 0 0 0 0 21 394 1987 14 162 20 158 8 83 1 20 1 14 0 1 0 0 0 0 44 438 1988 10 172 15 173 8 91 1 21 0 14 0 1 0 0 0 0 34 472 1989 11 183 7 180 8 99 0 21 1 15 0 1 0 0 0 0 27 499 1990 7 190 1 181 6 105 0 21 1 16 0 1 0 0 0 0 15 514 1991 6 196 0 181 6 111 0 21 1 17 0 1 0 0 0 0 13 527 1992 6 202 0 181 0 111 2 23 0 17 0 1 0 0 0 0 8 535 1993 0 202 0 181 0 111 1 24 0 17 0 1 0 0 0 0 1 536 1994 0 202 0 181 0 111 2 26 0 17 0 1 0 0 0 0 2 538 63 1995 0 202 0 181 6 117 2 28 0 17 0 1 0 0 0 0 8 546 1996 0 202 0 181 1 118 2 30 0 17 0 1 0 0 0 0 3 549 1997 5 207 1 182 0 118 0 30 0 17 0 1 0 0 0 0 6 555 1998 5 212 2 184 0 118 0 30 0 17 2 3 2 2 0 0 11 566 1999 4 216 0 184 0 118 0 30 0 17 0 3 0 2 0 0 4 570 2000 5 221 3 187 0 118 0 30 0 17 0 3 0 2 0 0 8 578 2001 2 223 0 187 0 118 0 30 0 17 0 3 0 2 0 0 2 580 2002 4 227 0 187 0 118 0 30 1 18 0 3 0 2 0 0 5 585 2003 1 228 0 187 0 118 0 30 0 18 0 3 0 2 0 0 1 586 2004 1 229 1 188 0 118 0 30 0 18 0 3 0 2 0 0 2 588 2005 0 229 0 188 0 118 0 30 0 18 0 3 0 2 0 0 0 588 2006 2 231 0 188 0 118 0 30 1 19 0 3 0 2 2 2 5 593 2007 0 231 0 188 0 118 0 30 0 19 0 3 0 2 0 2 0 593 2008 0 231 0 188 0 118 0 30 0 19 0 3 0 2 0 2 0 593 2009 0 231 0 188 0 118 0 30 0 19 0 3 0 2 1 3 1 594 2010 1 232 0 188 0 118 0 30 0 19 0 3 0 2 0 3 1 595 2011 2 234 0 188 0 118 0 30 0 19 0 3 0 2 0 3 2 597 2012 5 239 0 188 0 118 0 30 0 19 0 3 0 2 0 3 5 602 2013 3 242 0 188 0 118 0 30 0 19 0 3 0 2 1 4 4 606 2014 1 243 0 188 0 118 0 30 0 19 0 3 0 2 0 4 1 607 計 243 188 118 30 19 3 2 4 607 ( 注 ) ① ロ シ ア の 通 算 回 数 に は 、 旧 ソ 連 の 181 回 を 含 み ま す 。 ② 米 国 に 対 す る 抗 議 に は 、 核 実 験 の 予 告 に 対 す る 1 回 ( 昭 和 59 年( 1984 年 )5 月 31 日 分 )、臨 界 前 核 実 験 実 施 表 明 に 対 す る 1 回 ( 平 成 9 年 ( 1997 年 ) 4 月 10 日 分 )及 び 臨 界 前 核 実 験 実 施 予 告 に 対 す る 5 回 ( 平 成 9 年 ( 1997 年 ) 6 月 28 日 、 平 成 9 年 8 月 28 日 、 平 成 10 年 ( 1998 年 ) 3 月 6 日 、 平 成 10 年 9 月 4 日 、 平 成 11 年 ( 1999 年 ) 9 月 29 日 分 ) を 含 み ま す 。 ③ フ ラ ン ス に 対 す る 抗 議 に は 、核 実 験 の 再 開 表 明 に 対 す る 1 回( 平 成 7 年( 1995 年 )6 月 15 日 分)を含みます。 ④ 北 朝 鮮 に 対 す る 抗 議 に は 、 核 実 験 の 予 告 に 対 す る 1 回 ( 平 成 18 年 ( 2006 年 ) 10 月 5 日 分 ) を含みます。 ⑤ 平 成 18 年 ( 2006 年 ) の イ ギ リ ス の 臨 界 前 核 実 験 は 、 米 国 と 共 同 で 行 わ れ ま し た 。 64
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