第4回倫理審査委員会 H26.2.18

院長
副院長
事務部長
看護部長
統括診療部長
臨床研究部長
研究検査部長
管理課長
治験管理研究室長(塗木)
経営企画室長 薬剤科長
専門職
庶務班長
倫理審査委員会議事録
日 時
平成 26 年 2 月 18 日(火) 17:00~
場 所
小会議室
出席者
医療分野:副院長、臨床研究部長、研究検査部長、看護部長、薬剤科長
医療分野以外:事務部長、管理課長、経営企画室長
外部委員:県立加治木養護学校長
委員会の成否
規程に記名されている委員 12 名のうち 9 名の出席者があり、委員会は成立。
課題に議決権を有する実行人員は 9 名である。
(1) 研究課題名:
「進行・再発肺扁平上皮癌に対する S-1+CBDCA 併用療法とそれに引き
続く S-1 単独維持化学療法の効果と安全性の検討」
【審議内容】
:臨床研究実施計画書 他
申請及び説明医師 : 呼吸器科部長
是枝 快房
(2) 研究課題名:「遺族によるホスピス・緩和ケアの質の評価に関する研究(J-HOPE3 研
究)」
【審議内容】
:臨床研究実施計画書 他
申請及び説明者 : 緩和ケア棟 師長
鳥越 るみ子
(3) 研究課題名:
「肺切除術における咳嗽力と運動耐容能の経時的変化」
【審議内容】
:臨床研究実施計画書 他
申請及び説明者 : 理学療法士
議
小川 達也
事
委員長が本研究の医学的妥当性や倫理面について各委員に審査依頼及び申請医に研究課題の
説明を求めた。
委員長 :倫理審査委員会を開催いたします。
まずは「進行・再発肺扁平上皮癌に対する S-1 及びカルボプラチン併用療法とそれに
1
引き続く S-1 単独維持化学療法の効果と安全性の検討」について呼吸器科部長 是枝
先生お願いします。
是枝医師:この臨床研究については高齢者というところに二重線を引いていますけれども、高齢
者というものをつけた研究は平成24年11月にこの倫理委員会で承認していただい
たものです。その後、症例が集まらないということと、それ以下の方にもこの臨床研
究をあてはめてみてはどうかということで年齢制限をとったものの申請となっており
ます。臨床研究の変更目的ですけれども、本試験の主たる目的は、扁平上皮癌患者に
対する S-1、これは TS-1 という商品になりますけれども、それの隔日投与によるメン
テナンス療法の効果と安全性をみることにあるため、被験者の適格基準を70歳以上
から20歳以上に変更しました。今回の改定により速やかな症例数の登録に期待でき、
早期エビデンス構築に役立てると考えたためである。よって臨床研究課題を、高齢者
をぬきまして「進行・再発肺扁平上皮癌に対する S-1+カルボプラチン併用療法とそれ
に引き続く S-1 単独維持化学療法の効果と安全性の検討」に変更したしました。その
治療方法についてですけれども、試験治療は TS-1 というお薬とカルボプラチンという
お薬の併用療法を原則4コース実施しまして、4コース終了時点の効果判定で SD、
SD というのは変化なしという、肺癌自体が治療によって大きくならないというところ
まで効果ありということで判定しまして、SD 以上の奏功がえられ、かつ S-1 単独維持
化学療法について患者の同意がえられる症例に対して S-1 単独維持化学療法を PD、
PD というのは進行した効かなくなったという意味ですけれども、
それまで継続する。
S-1 単独維持化学療法を実施しない場合には原則2コース以上、最大6コースまで
S-1+カルボプラチン併用療法を維持します。次のページですけれども、そこに TS-1
の内服量の基準、それからカルボプラチンの基準を示しておりまして、その投与とし
ては投与の実際の詳細としては S-1 というのみ薬を Day1、一日目から15日まで飲
ませる。ただ、1日目にはカルボプラチンの点滴をして、それを4週ごとに繰り返す
ということになります。そのあと維持療法、維持化学療法を承諾した患者さんに関し
ましてはその後、飲み薬の S-1 を月曜日、水曜日、金曜日、日曜日と週4回、4日間
内服していただくことでこの治療を続けて肺癌に対しての効果をみていくということ
になります。次のページの一番下の所ですけれども、研究等によって生じる個人への
不利益並びに危険性と医学上の貢献の予測ですけれども、本臨床研究でしようされる
S-1 およびカルボプラチンは進行・再発肺扁平上皮癌に臨床応用されている薬剤であ
り、効果も認められております。骨髄抑制、消化器症状、肝機能障害、腎機能障害な
どの有害事象が強く表れる可能性もあり、十分な診療・検査計画を立てて診療する予
定であります。また、高度の有害事象が起こった場合には適切な治療を行います。有
害事象が高度の場合、肺がんの進行が明らかになった場合には本臨床試験は中止して
他の治療法に直ちに切り替える予定です。
以上のような内容です。この臨床試験は鹿児島大学の関連病院等の共同研究になって
います。以上です。
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委員長 :ありがとうございました。ただいまのご説明に対して何かご質問ご追加ありませんか?
前回承認した分で「高齢者」がとれて20歳以上が適応ということになりましたけれ
ども、よろしいでしょうか。
それでは今のこの研究課題に対して賛成の方挙手をお願いいたします。
(全員一致で承認される)
引き続いて第2番目の研究課題に行きます。
「遺族によるホスピス・緩和ケアの質の評
価に関する研究」緩和ケア病棟師長 鳥越るみ子師長お願いします。
鳥越師長:本院は日本ホスピス緩和ケア協会会員になります。今回のこの研究は日本ホスピス緩
和ケア研究振興財団研究事業から依頼があったものです。内容は遺族によるホスピ
ス・緩和ケアの質の評価に関する研究ということで。調査の概要としまして目的が1
番、遺族から見たケアの構造・プロセス・アウトカムの評価、施設間差及び施設間差
を生じる施設要因を明らかにする。2番、遺族の抑うつ・複雑性悲嘆・不眠・飲酒の
実態とその関連要因を明らかにする。3番、研究参加施設に結果フィードバックする
ことにより施設の質保障・質改善の資料を提供する。4番、付帯研究を実施し、わが
国の緩和ケアが直面している臨床的、学術的課題に対し化学的な調査を行う。対象の
方は、対象施設は 2013 年 7 月1日現在における日本ホスピス緩和ケア委員であるこ
と。一般病院・緩和ケアチーム、ホスピス・緩和ケア病棟、および在宅でのホスピス・
緩和ケアを提供する診療所のうち本研究への参加に同意した施設とする。各施設にて
2014 年 1 月 31 日以前の死亡した患者のうち、2014 年 1 月 31 日から選択基準を満た
す 1 施設 100 名を連続に後向きに同定対象とする。ただし、2011 年 10 月 31 日以前
の死亡者は含めない。期間内の適格基準を満たす死亡者数が 100 名以下の場合は全例
を対象とする。方法は自記式質問紙による郵送調査・施設背景調査。調査内容の方は
1 番、ケアの構造・プロセス・アウトカムの評価。2 番、遺族の抑うつ、複雑性悲嘆、
不眠、飲酒の実態とその関連要因。3 番が 20 ページ以降にあるのですが、付帯研究。
予定対象者がこちらに書いてある通りです。研究期間の方が 2013 年 10 月、東北大学
で倫理委員会承認されてますのでそれ以降 2014 年 7 月 31 日までということ、調査期
間が 2014 年 5 月 15 日から 2014 年 7 月 31 日。主たる解析が遺族から見たケアの構
造・プロセス・アウトカムの評価尺度の施設ごとの平均値を算出し、全体及び各施設
における分布を算出する。それらを目的変数、遺族背景・施設背景を説明変数とした
単変量解析、および、多変量解析を行い、施設間差要因を明らかにする。遺族アウト
カムとして、複雑性悲嘆、抑うつ、不眠の有病率および飲酒量の変化を明らかにする
とともに、これらを目的変数、先行研究より選定した遺族背景因子を説明変数とし、
重回帰分析、またはロジスティック回帰分析により関連要因の探索を行う。各付帯研
究の解析については 20 ページ以降を見てください。予測される結果については、1 番
として、遺族から見たケアの構造・プロセス・アウトカムの全国平均値が算出され、
わが国の一般病院、ホスピス・緩和ケア病棟、診療所等におけるホスピス・緩和ケア
3
の実態が明らかになる。2 番、研究参加施設が施設得点を全国平均値と共に知ること
で、各施設の改善点を得られ、一般病院、ホスピス・緩和ケア病棟、診療所等におけ
るホスピス・緩和ケアの質の向上につながる。3 番、ホスピス・緩和ケアをうけた遺
族の複雑性悲嘆・抑うつ・不眠の有病率および飲酒習慣の変化と、その関連要因を明
らかにすることで、よりよい遺族ケアを検討する基礎データを得る。4 番、付帯研究
により、我が国のホスピス・緩和ケアが直面している臨床的・学術的課題とその解決
策が明らかになる。倫理的配慮については、本研究は質問紙によるアンケート調査で
あり、明らかな遺族への不利益は生じないと考えられる。しかし、受けた緩和ケアを
評価することに対する精神的葛藤や、つらい体験に関する心理的苦痛を生じることが
予測される。したがって、1 番、調査票は各施設から直接送付していること、2 番、調
査は各施設から独立して事務局で行うこと、3 番、調査への参加は自由意思に基づく
こと、4 番、調査に参加しない場合にも診療上の不利益はないこと、5 番、調査結果は
個人が特定される形では公表しないことを明示した趣意書を同封し、対象者に対する
十分な説明を行い、返送をもって研究参加の同意を得たとみなす。研究計画を研究参
加施設の倫理委員会へ提出し、承認を得る。ということで、助成は日本ホスピス・緩
和ケア研究振興財団ということで、研究のアンケート用紙はホスピス・緩和ケア病棟
になりますので資料 3 の調査票 1 になります。またこの 1 回目で協力が得られなかっ
た際も再度、送付する場合のアンケート用紙の再依頼等も添付してあります。今後の
スケジュールといたしまして、委員会で承認されましたらば、私どもでこの対象期間
内の 100 名の患者様のリストを上げて、向こうの方から送ってきた調査票をこちらの
病院のほうで宛名を書いて発送します。内容は直接大学の方にいきます。登録の理解
が得られなかった方は督促対象者に再度発送をということで、またそのリストが送っ
てきますので、それに対してまた郵送するというかたちになります。結果は直接こち
らの方には帰ってきませんけれどもインターネット上で標記されます。以上です。
委員長 :ありがとうございました。ただいまのご説明に対してご質問ご追加ありませんか?
この実際のアンケートはホスピス・緩和ケア病棟になる訳ですね。
鳥越師長:はい。
委員長 :患者様が受けられた医療に関するアンケートというのが後ろの方にあります。
鳥越師長:1 か月以内に投函していただくようにと対象者の方にお願いします。
委員長 :内容としましては、この日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団の研究にのっとっての
研究で、一通りの倫理審査委員会には通っているようなのですが、どうでしょうか。
症例が 100 例、数はあるわけですね。
鳥越師長:はい。
養護学校長:生活の質や環境の改善のためという目的はあっても、心安らかにお過ごしなさりた
い方にこんなに数が多い調査がきたり、長い時間かけてお答えになるというのもかな
りご負担になるのかなと思うのですが、毎年そういういくつもこういう調査は来るも
のですか?そういうのを整理しようとかはここで検討されるのですか?それともふる
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いにかけてここに上がってくるのですか?
鳥越師長:緩和ケアの場合は毎年こういう対応のものが来るわけではなくて、これは日本ホスピ
ス・緩和ケア研究振興財団に入っているので
養護学校長:協会の会員のための調査なのでうけられたと。
鳥越師長:それが大きな緩和ケアの質の向上に繋がるというところで、たくさんアンケートはい
ろんな所から来ますが、すべて受けているわけではないです。
養護学校長:整理されてここにあがってくるということですね。
委員長 :こういうアンケートは今まであったのですか。
鳥越師長:私が来てからは初めてですけれども、5 年前にこういうのを 1 回受けたということで。
委員長 :よろしいですか?他にはご質問ありませんか?
ご遺族に対する配慮は十分に検討されてると思いますけど、その辺は引き続きよろし
くお願いいたします。
事務部長:これは何か表に添書を付けるのですか?
鳥越師長:
「患者様が受けられるアンケート」というものを付けていきます。
事務部長:学歴や年収などの質問事項もあるけど優しく変えた方がいい?病院独自の文を作った
方がいいのでは?
鳥越師長:うちの病院がそういう調査をするというふうにとらえる患者さんの方が逆にかまえて
しまって、その正しい情報というか話が聞けないのではないかなと思って。患者様が
受けられる趣旨というのはそこに書いてある通りで、作り変えてしまうとおかしくな
るのかなと。
委員長 :一つはですね、ここに「調査ご協力のご依頼」というので院長の名前で出すのもある
ことはあるので、今、事務部長が言われたのは、これを参考にしていれてもいいかも
しれませんね。
経営企画室長:こういうのだと個人の活動となりますよね。実際、質問内容も変えられないです
よね。
委員長 :内容は手を入れられないでしょう。先ほど言われたアンケートの内容で回答しません
という選択肢も初めにありますから、それは受けられた方の判断にするしかないでし
ょうかね
よろしいですか。それではこの研究について決を採りたいと思います。認めていただ
ける委員の方、挙手をお願いします。
(全員一致で承認される。)
次が 3 番目の研究課題で「肺切除術における咳嗽力と運動耐容の経時的変化」に鵜
ついての研究で理学療法士の小川さんよろしくお願いします。
小川療法士:本研究は国立病院機構宮崎東病院との共同研究になります。研究の動機、肺癌にお
ける外科治療の適応は非小細胞肺癌において臨床病期第Ⅰ期、Ⅱ期には外科治療を行
うよう強く勧められて、肺癌に対する外科手術は従来の後側方開胸を主体とした標準
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開胸術から、低侵襲で行われる胸腔鏡補助下肺切除術、以下、VATS へ術式が移行し
てきている。肺切除後は手術による痛みや呼吸能力の低下により、無気肺、肺炎など
の術後合併症の発生や ADL の低下などがおこしやすい。その予防のために理学療法士
は手術前後から創部保護を目的とした咳嗽練習や運動療法など呼吸理学療法を行って
いる。このため、手術前後における咳嗽力および運動耐容能の回復段階を把握するこ
とが重要である。森沢らによると標準開胸を行った肺切除術後における肺機能および
運動耐容能の回復過程について検討した結果、肺活量、以下 VC は術後 1 週目に最も
低下するも、運動耐容能は、手術前と退院時の間に有意な差を認めなかったと報告し
ている。これにより退院時の運動耐容能は術前と同程度まで回復していることが示唆
されるが、手術の低侵襲化に伴い、肺切除術後の理学療法の早期離床は術後翌日から
歩行獲得を目指すのが一般的となっているため術後の肺機能および運動耐容能の回復
段階はより早くなっている可能性がある。また、肺切除を施行される患者は、手術に
よる苦痛によって身体機能、体の痛み、心の健康などの健康関連 QOL に影響を与え
ている可能性がある。しかし、これまでの先行研究において、肺切除術前後での健康
関連 QOL の変化についての検討した報告はない。このため、本研究では肺切除術が
患者の健康状態や心理的な側面においてどのような影響を与えたかも同時に評価を行
い、明らかにする。研究の限界としまして、術後呼吸器合併症が発生した場合、術後
4 日後に 6 分間歩行テストが困難となることが限界と感じます。
医学上の貢献ですが、
術後の 6 分間歩行距離の回復する時期と呼吸器機能の経時的な影響を検討することは
周術期における理学療法の一般的な経過基準となり逸脱する症例が生じた場合、その
原因を考える一助となると考えられています。最後に研究実施の手順としまして、
SF-36 というのがありまして、130 か国以上で幅広く使われているアンケート用紙に
なります。
委員長 :症例はどれくらい集めればいいの?
小川療法士:集まったら集まっただけと考えていますが、研究期間としましては宮崎東病院との
話し合いで 2015 年 12 月までにと考えています。
委員長 :いろんな数字を出す場合にある程度の数がそろわないとなかなか出ない場合もあるわ
けで、最小限これぐらいの症例数はというのが、アンケートの内容にもよるんですけ
れども、ある程度はっきりさせた方がいいとは思います。
小川療法士:去年当院では 130 例近く、宮崎東病院 30 例でした。
委員長 :それはⅠ期・Ⅱ期までの話ですよね。
小川療法士:Ⅲ期までのオペされた方も対象にしようとは考えています。
委員長 :Ⅲa 期も。
小川療法士:Ⅲa 期と判断されオペをされた患者さんです。
研究検査部長:これは呼吸器外科とはディスカッションしてますか?
小川療法士:はい。最初手術後の呼吸器機能検査を退院時と 2 週間後にお願いする感じですが、
それは難しいということになりまして、あと SF-36 アンケートを取ることの許可に関
6
して久保田先生にとっています。
研究検査部長:6 分間歩行テストは術前、術後 4 日目、7 日目、14 日目、これは必須ですか?14
日目まで入院してるかどうかという問題が。
小川療法士:14 日目は一応考えているのは、14 日は退院されているので、ここはなくなると思
います。7 日目もおそらくできないとは思っています。
研究検査部長:データはなくてもそれでも研究はなりたつわけですね。7 日目、14 日目のデータ
がない可能性がある
小川療法士:一応メインと考えているのは SF-36 という術前術後の健康指標を考えてまして。
委員長 :このアンケートは手術前と退院時ということになる訳ですね。その 2 ポイントをとれ
ればいいわけですね
小川療法士:はい。
委員長 :これは宮崎東の方は先行してやっているのですか
小川療法士:そうですね。先行してというか倫理委員会は通されてはおります。
委員長 :他にはご質問よろしいですか。宮崎東との途中経過との打ち合わせは今後されるわけ
ですね。なかなか大変だとは思いますけど、他にはご質問ご追加なかったでしょうか。
それではこの臨床研究について決を採りたいと思います。賛同していただける委員の
方挙手をお願いします。
(全員一致で承認される)
これで倫理審査委員会を終了します。
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