2014年6月度 2014年6月度 商業動向報告書 1.経済動向指標 【国内景気指標】 全体概況 出典:内閣府「月例経済報告」(2014年6月) 景気は、緩やかな回復基調が続いているが、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動により、このところ弱い動きもみら れる。先行きについては、当面、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動により弱さが残るものの、次第にその影響が 薄れ、各種政策の効果が発現するなかで、緩やかに回復していくことが期待される。ただし、海外景気の下振れが、引き続 き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。 5月小売販売額 出典:経済産業省「商業販売統計」(5月) 平成26年5月の商業販売額は37兆2350億円、前年同月比0.8%の減少となった。これを卸売業、小売業別にみると、卸売業 は25兆8010億円、同0.9%の減少となった。小売業は11兆4340億円、同0.4%の減少となった。なお、商業販売額の季節調整 済前月比は、3.4%の増加となった。卸売業は同3.4%の増加、小売業は同4.6%の増加となった。 5月専門量販店販売額 出典:経済産業省「専門量販店販売統計調査」(5月) 経済産業省が発表した専門量販店販売統計によると、平成26年5月の専門量販店販売は、家電大型専門店が2959億円、ド ラッグストアが3808億円、ホームセンターが2955億円となった。 5月全国消費者物価指数 出典:総務省「消費者物価指数」(5月) 総務省が発表した5月の全国消費者物価指数(CPI、2010年=100)は、総合指数が前年同月比3.7%上昇の103.5ポイントと 12ヶ月連続のプラス、前月比は0.4%の上昇となった。生鮮食品を除く総合が103.4ポイントと前年同月比3.4%上昇。前月比 は0.4%の上昇となり、4ヶ月連続のプラス。食料及びエネルギーを除く総合では前年同月比2.2%上昇の100.7ポイントとな り、前月比は0.0%と変動がなかった。 【商業関連指数】 5月SC売上高/前年比-0.4%で前月より上昇するも前年上回らず 出典:日本SC協会「SC販売統計調査報告」5月 2014年5月の既存SC売上高は前年同月比-0.4%と、前月(-4.8%)より4.4ポイント上昇したものの、前年を上回ることが出来 なかった。今月は、前半は特に化粧品や宝石・家具などの高額品で消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響 が見受けられた。その一方で、GW・母の日に関連するイベントの実施やポイントカード販促などで集客に努めたSCが多く、 また、GW以降は気温の上昇により夏物衣料が動き出すなど徐々に回復し、4月ほどの反動減にはならなかった。全体的に はテナントが善戦(1.0%)、キーテナントが苦戦(-3.9%)となったほか、立地別では、小都市(人口15万人未満の都市)の中 心地域が全体で-2.6%、テナント(-0.9%)、キーテナント(-5.6%)と苦戦した。 5月百貨店売上高/減少幅は前月より大きく改善 出典:日本百貨店協会「全国百貨店売上高概況」5月 消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動で、2ヶ月連続のマイナスとなったが、減少幅は前月の二桁減から大きく改善し た他、前回引上げがあった'97年5月との比較でも0.9ポイント上回り、反動減は徐々に縮小している。本年5月は、消費者の 付加価値志向が高まっていることを背景に、消費税対策で各所が新商品の投入や販促催事を積極展開したことに加え、気 温上昇など天候要因にも恵まれたことなどから、前年実績を上回る店舗が増加しており、回復基調は一段と明確になってき ている。地区別では、増床・改装効果で大阪が前年並みを記録したのをはじめ、それ以外の地区でも減少幅は一桁台に収 まり、前年を二桁以上割り込む地区はなくなった。 5月チェーンストア売上高/2ヶ月連続のマイナス 出典:日本チェーンストア協会「チェーンストア販売統計」5月 平成26年5月度は、食料品ではGWや母の日のごちそう需要が好調だったほか、畜産品、農産品が好調だったが、その他食 品、衣料品、住関品では駆け込み需要商品の影響が残っていることなどから、総販売額の前年同月比(店舗調整後)は、2 カ月連続のマイナスとなった。 5月外食産業売上高/引き続き好調を維持 出典:日本フードサービス協会「外食産業概況」5月 5月も各社は消費税増税を踏まえたキャンペーンやフェアに取り組み、外食需要は堅調に推移、全体売上高は対前年比 102.8%となった(税抜比較)。FR業態ではメニュー改定や土曜日が昨年より1日多い曜日まわりも奏功し、客数、客単価とも に伸び、売上は106.2%と引き続き好調を維持している。 5月コンビニ売上高/売上高2ヶ月連続のマイナス 出典:日本フランチャイズチェーン協会「コンビニ統計月報」5月 今月は、全国的に晴れの日が多く、降水量が少なかった。また、気温は平年を大幅に上回る時期があり、多くの地点で最高 気温が30℃以上の真夏日となり、コーヒー等のカウンター商材や冷し麺やアイスクリーム等の夏物商材が好調に推移した。 一方で、消費税増税前のたばこ等の買い置き需要による反動の影響は減少したものの、たばこの購入者減少等の影響が 続いており既存店売上高は前年を回復するまでに至らなかった。既存店ベースでは、来店客数12億7,064万人(前年同月比 -0.1%)が3ヶ月連続のマイナス、平均客単価582円(前年同月比-0.7%)が2ヶ月連続のマイナスになり、売上高7,393億円 (前年同月比-0.8%)は2ヶ月連続のマイナスとなった。 1 2014年6月度 商業動向報告書 2.マーケティング情報 【経済・消費・市場動向】 伊藤忠商事/訪日外国人向け外貨建てカード決済サービス 出典:流通ニュース(6月4日) 伊藤忠商事は6月4日、英国トラベレックスグループ(Travelex)が提供する「訪日外国人向け外貨建てカード決済サービス」 (Travelex Currency Select)を日本市場で発展させるため、同社と独占契約を締結したと発表した。6月から、加盟店事業を 担うユーシーカードと共同で、加盟店向けに営業を開始する。サービスの提供を希望する企業は、ユーシーカードと契約す る事で、サービスを利用できる。通常、訪日外国人が自国(海外)で発行されたクレジットカードを日本で利用する場合、利用 時には円建てで決済し、為替レート確定後に自国通貨で換算された決済額がお客に通知され、利用額を支払う。Travelex Currency Selectに対応したクレジットカード決済端末を使うと、カード利用時に自国通貨での支払金額を提示する事で、訪 日外国人が通常通りの円建て決済か自国通貨での支払額を確定する決済(自国通貨決済)のどちらかを選択できるように なる。自国通貨決済を選択した場合は、為替レートの変動リスクを心配することなく、安心して決済できる。 電子マネー、利用増続く 出典:日経MJ(6月8日) 主要6電子マネーの4月の決済件数は前年同月比37.7%増の3億5511万件と過去最高となった。3億5000万件を突破するの は初めて。小銭で支払うのを面倒に感じる人などが、増税を機に電子マネーを利用し始めたことが背景にあるようだ。日本 経済新聞社が各社に聞き取り調査した。決済件数が最も伸びたのは東日本旅客鉄道が発行する「スイカ」で56%増。セブン &アイ・ホールディングスの「ナナコ」も同55.6%伸びた。セブン&アイは増税後の需要増をにらみ、入会すると最大300ポイ ントがもらえるキャンペーンなどを実施。4月末時点の発行枚数は約3073万枚で、前月から約196万枚伸びた。決済件数で はイオンの「ワオン」が前年同月比26.2%、西日本旅客鉄道の「イコカ」が26.7%、東京メトロの「パスモ」が12.2%伸びた。 ファッションビル・駅ビル5月商況、下旬から気温上昇で堅調 出典:繊研新聞(6月13日) 駅ビル・ファッションビルの5月商戦は地域、施設間によって格差はあったものの、全体として堅調だった。土曜日が昨年より も1日多かったことに加え、後半からの気温上昇によって夏物衣料の売れ行きが活発になった。ただし、今月序盤は梅雨入 りの影響などで全体として売れ行きが鈍化している。首都圏は春の改装とハウスカード会員向けなどの販促で成果を上げた 施設が売り上げを伸ばした。 首都圏夏セール日程、今年も分散 出典:繊研プラス(6月18日) 首都圏商業施設の夏のセールの日程は大半の施設がほぼ例年通りだが、一部で変更した施設もあり、開始日は6月下旬 から7月下旬にかけ分散する。遅く始まるのはルミネ、ラフォーレ原宿、玉川高島屋SCなど。一方でイオンモール、アリオ、イ クスピアリなどは今週末からセールが始まる。ルミネの全館セールは、昨年(7月12~17日)よりさらに後ろにずらした。独自 商品や盛夏商材を新しく投入し、セール前、セール期間中の実需に対応する。一方、台場地区の4施設(アクアシティお台 場、ヴィーナスフォート、ダイバーシティ東京プラザ、デックス東京ビーチ)が合同で行うセール「お台場ーゲン」は、昨年より1 週間早めた。都心部の商業施設とセール初日が重なることを防ぎ、集客力を高めるのが狙い。イオンモールも昨年より約1 週間早める。エルニーニョ現象による冷夏の影響を考慮した。この間、ルミネや三越伊勢丹がセール開始日を遅らせてきた が追随する商業施設はなく、むしろ日程のばらつきは大きくなっており、セール商戦全体が活気づくかどうか不安は残る。 京阪神地区セール、開始日前年同様 出典:繊研プラス(6月23日) 京阪神地区主要商業施設の夏のセールは、前年同様に6月最終週の金曜日、27日の開始が中心となった。周辺施設との 相乗効果を見込んで日程を決める施設が増えている。京都駅前地下街ポルタと京都駅ビル専門店街ザ・キューブは、合同 告知に取り組む。なんばシティとなんばパークスも今夏は開始日を合わせるとともに、販促も合同で実施する。2回目の夏の バーゲンとなるグランフロント大阪ショップ&レストランは「プロパー販売を重視する」ため、7月4日開始にした。阪急三番街も 従来の日程に戻した。HEPファイブは、中旬スタートでは「出遅れ感が否めない」ため、7月4日開始とした。百貨店も27日開 始が中心。大丸、松坂屋、高島屋、あべのハルカス近鉄本店、阪神梅田本店が27日から、阪急うめだ本店は7月1日、JR京 都伊勢丹は7月16日から開始する。JR大阪三越伊勢丹は、すでに「改装工事前のダイナマイトセール」を開始している。 3.商業施設関連情報 【開発関連】 大宮駅東口/ロフト跡地に複合商業施設「大宮RAKUUN」27日オープン 出典:流通ニュース(6月3日) 浜友商事・浜友グループは6月27日、大宮駅東口に、複合商業施設「大宮RAKUUN(ラクーン)」をオープンする。昨年4月に 閉館した大宮ロフトの後継施設。総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」や、本・CD・DVD・ゲームソフトのほか、洋服、服 飾雑貨などを取扱う総合リユースの業態「BOOKOFF PLUS」、100円ショップ「ザ・ダイソー」など利便性の高い店舗が出店す る。6月27日以降、順次テナントがオープンし、浜友グループとよしもとクリエイティブ・エージェンシーが共同で運営する「大 宮ラクーンよしもと劇場」が7月7日にオープンする予定だ。 2 2014年6月度 商業動向報告書 3.商業施設関連情報 【開発関連】 イオンモール/埼玉県上尾市に2017年春出店、敷地7.18万平方米 出典:流通ニュース(6月4日) イオンモールは6月4日、埼玉県上尾市愛宕にショッピングモール「(仮称)イオンモール上尾」を出店すると発表した。 敷地 面積7万1800㎡で、2017年春オープンの計画。計画地はJR高崎線上尾駅の南約1.8km、県道164号線に面し、近隣に、上尾 運動公園さいたま水上公園などの都市公園もあり、周辺環境にも恵まれたエリア。 “女性”を主役に「地域の“KIZUNA”(キ ズナ)が深まる場」、「“明るくいきいきと輝く人生”を楽しむ場」となることをめざし、モールの開発コンセプトを「Marche de beaut′e AGEO (マルシェ・ド・ボーテ 上尾)」に設定する。 森ビル辻社長/10地区、1兆円投資を展開、虎ノ門ヒルズ起爆剤に 出典:流通ニュース(6月5日) 発祥の地で再々開発を--。森ビルは東京都港区に完成した虎ノ門ヒルズを起爆剤として、周辺エリアの都市づくりを加速 させる。辻慎吾社長は4日、虎ノ門ヒルズの竣工に際して会見し「今後10年間で、10地区程度、事業規模が約1兆円となる大 規模プロジェクトを推進する」と明言した。計約22haの敷地に、総延べ約220万㎡の複合施設を建設する。新規住宅は約 3000戸を計画。辻社長は「スピード感をもって行われれば、このエリアは真の国際新都心として、再生される」と強調した。虎 ノ門一丁目地区(10森ビル周辺)、虎ノ門・愛宕地区(9森ビル周辺)の再開発については「近くで日比谷線の新駅構想もあ る。2020年の東京五輪までに竣工できるように進めたい」との方針を示した。日比谷線神谷町駅至近の虎ノ門・麻布台地 区、六本木ヒルズ東側で計画されている六本木五丁目西地区の再開発も引き続き推進する。 15万㎡、8月にも着工/設計は清水建設、ららぽーと立川/立飛HD 出典:建設通信新聞(6月9日) 不動産事業を展開する立飛ホールディングス(HD、東京都立川市)が立川市内に計画している(仮称)「ららぽーと立川立飛 計画新築工事」の建築計画が、5日にまとまった。設計は清水建設が担当し、工事は早ければ8月の着工を予定していること が明らかになった。立飛HDが建設し、三井不動産が広域商圏型のリージョナル型ショッピングセンター「ららぽーと」として運 営する。総延べ床面積は、約15万5000㎡。2015年10月の完成を予定、同年の開業を目指している。商業施設の開発コンセ プトは、「水、緑、光」(立飛HD)。構造は柱をRC造、梁をS造とするRCSS造で一部SRC・S造とし、3階建ての商業棟と5階建 ての駐車場棟で構成する。 野村不動産、市ケ谷に都市型商業施設 11月開業 出典:日本経済新聞(6月11日) 野村不動産 主に飲食店が入居する都市型商業施設「GEMS(ジェムズ)」を11月に都内のJR市ケ谷駅付近に開業する。 地上9階、地下1階建てで延べ床面積は約1496平方メートル。同ブランドの施設は2012年10月に渋谷駅付近に開いたのに 続き2棟目。野村不動産グループでは、中長期経営計画で、商業施設の開発事業を成長戦略の一つに掲げている。今年度 以降は、年間4物件ずつの用地取得を行い、GEMSシリーズの開発を積極的に推進する。これまで、商業施設事業では、都 市型商業施設と再開発事業の2つの事業を展開してきたが、本年度からネイバーフッドショッピングセンター(NSC)事業も新 たに展開するという。 渋谷駅南側の再開発始動、都が都市計画決定 出典:日本経済新聞(6月16日) 東急不動産は16日、渋谷駅南側の桜丘口地区の再開発を始めると発表した。高さ約180メートルのオフィスビルや高層マン ションを建設する。外国人向けのサービス付き賃貸住宅なども設置予定だ。東京五輪で国内外の観光客が増加することも にらみ、2020年度の完成を目指す。東京都が同日、東急不動産と地元地権者らで構成する再開発準備組合の提案に基づ いて都市計画決定した。JRの線路の西側で国道246号の南側にあたる地区約1万7千平方メートルを開発する。延べ床面積 は約24万平方メートルになる。国道寄りの敷地に地上36階、高さ180メートルのオフィスビルを建てる。南側には地上32階、 高さ150メートルの住居用ビルをつくり、高層部に分譲マンション、低中層部には外国人向けサービス付き賃貸住宅を設け る。現在、東急グループは渋谷駅周辺の再開発を計4件進めており、全体の敷地面積は4万平方メートル超になる。 【運営関連】 ヴィーナスフォート/7月18日、開業15周年でリニューアル 出典:流通ニュース(6月12日) 森ビルは7月18日、お台場の商業施設「ヴィーナスフォート」のリニューアルを実施する。8月25日に開業15周年を迎え、7月 から順次、秋頃にかけてリニューアルを実施する。第1弾として、7月18日に5つの注目ショップが新規オープンする。日本初 上陸のフローズンヨーグルトショップ「ピンクベリー」の日本第一号店や表参道で人気のセレクトショップのアウトレット初店舗 「R&Co. the stock labo」が出店。幼児教育先進国ドイツ・スウェーデン・オランダの遊具を備えたあそび場「アネビー トリム パーク」、 本場ドイツのスロットカー「カレラ」が体験できるサーキットを設置した「京商ビレジ」、エアガンを使った対戦型ゲー ム等で気軽にサバイバルゲームの世界を体験できる「ASOBIBA」がオープンする。家族で楽しめる店舗を複数導入し、年齢 や性別を問わず、全てのお客が楽しめるリニューアルを目指す。9月下旬には第2弾リニューアルを予定する。 3 2014年6月度 商業動向報告書 3.商業施設関連情報 【運営関連】 イオンモール/京都市南区に延床面積21万平方米、220店で出店 出典:流通ニュース(6月17日) イオンは10月17日、京都市南区に「イオンモール京都桂川」をオープンする。京都市南区と向日市の境界にまたがって位置 するキリンビール京都工場跡地で、「にぎわいと潤いのある良好なまち」をめざして計画が進む複合開発計画地「京都桂川 つむぎの街」内に出店するもの。京都府初出店110店舗を含む約220の専門店を集積。全国初出店、近畿初出店、京都府初 出店となる店舗を導入するなど、食に関する店舗を全体の約3割に当たる61店、導入する。最新トレンドの高感度ファッショ ン、服飾雑貨やインテリア雑貨、シネマコンプレックスなど、バラエティ豊かな店舗を多数、導入する。JR京都線「桂川」駅と 直結するほか、阪急京都線「洛西口」駅も至近に位置し、近郊のニュータウンを結ぶバスターミナルにも隣接。 東武百貨店池袋店、レストランフロアを25年ぶり刷新 出典:日経MJ(6月18日) 東武百貨店は主力の池袋店のレストランフロアを約25年ぶりに全面刷新する。都内最大級の全44店舗を改装を含めて入れ 替え、2016年春に全面開業する。フロアごとに飲食シーンを設定し、カフェやバルなど女性や若者に人気の店舗を入れる。 集客効果の高いレストランを改装することで、課題となる30~40代の取り込みの“切り札”の一つにしたい考えだ。各階には ターゲットや利用シーンを設定。改装後の店舗数は50程度となる予定。具体的なテナントなどは今後詰めるとしている。授乳 室を設けるなど休憩スペースも倍増させる。 JR川崎駅東口地下街/アゼリア、2015年に大規模リニューアル 出典:流通ニュース(6月20日) JR川崎駅東口地下街「Azalea(アゼリア)」を運営する川崎アゼリアは6月19日、アゼリアのリニューアル計画・基本構想を発 表した。1986年の開業以来初の全面リニューアルで、3期に分けて、全施設をリニューアルする取り組み。整備対象面積は2 万7152㎡、うち店舗面積は1万789.127㎡。2015年2月~2015年7月に第1期として、施設中央の広場と食物販ゾーンを改装、 2015年5月~秋に第2期として、飲食ゾーンを改装、2015年11月~2016年春に第3期として、ファッション&便利ゾーンを改装 する。改装では、食物販、製造型スイーツブティック、総菜・生鮮などで構成する「食物販&フードコート」、飲食ゾーンの「グ ルメウォーク」、メンズゾーンの「通勤メンズストリート」、「ライフスタイル雑貨」、「ファッションパーツ」、「大人カジュアルファッ ション&趣味雑貨」「利便MD」といった新規のゾーニングを計画する。 丸紅が私募REIT参入、5年で2000億円規模へ 出典:不動産マーケット情報(6月23日) 丸紅は6月23日、私募REITの組成に着手すると発表した。100%子会社の丸紅アセットマネジメントが運用にあたり、2014年 内の運用開始を予定している。オフィスビル、商業施設、ホテル、住宅など様々な物件タイプに投資する総合型REITとする。 借入比率は40%台前半を目安とし、4%を超える配当利回りをめざす。スタート時の資産規模は200億円程度となる見込み。 オフィスビルと商業施設を組み入れる。旗艦物件となるのは、横浜市西区みなとみらい4丁目にあるオフィスビル、みなとみ らいグランドセントラルタワーだ。地上26階地下2階建て、延べ床面積11万4539m2の規模で、丸紅が特別目的会社を通じて 2011年に開発した。当初は共有持分での取得となるが、私募REITの資産規模の成長に応じて、最終的には一棟全体を取 得する。 【店舗関連】 丸亀製麺/国内は都心・商業施設内に集中出店 出典:流通ニュース(6月5日) トリドールは6月5日、2015年3月期の主力業態「丸亀製麺」の出店計画を明らかにした。直近の店舗数は777店で、中期計画 では1000店の出店を目標としており、今期も2ケタ出店を継続する。今期の出店は、都心部や商業施設内への出店を重視す る。2014年3月期の国内丸亀製麺の既存店前年対比は5.7%減だった。現在の単独店舗の最小面積は28坪で、単独店では 30坪程度の物件を想定する。ロードサイド店舗は、客席数が90席、小型店でも40席程度を確保したい考えだ。客席を除いた 調理場だけの面積は約15坪で、フードコートへの出店は十分に可能。フードコートは客席数の制限が少ないため、今後、積 極的に出店する方針だ。 あべのハルカス/3月7日~5月末に974万人が来館 出典:流通ニュース(6月6日) 近鉄百貨店は6月6日、あべのハルカス近鉄本店の3月7日グランドオープンから5月末までの来館者数が974万人だったと公 表した。5月単月では前年比で2.5倍の来館者数となった。2014年度の年間来館目標者数は4500万人で、計画比に対しては 下振れとなった。ゴールデンウィークは5月4日に1日20万人が来館し、1日としては過去最高の入館者数を記録した。天候の 良い日は展望台への来場者もあり、来館者数の増加につながっているという。梅雨入りを迎え、6月27日からクリアランス セールを開催するなど、さまざまな施策を展開する予定だ。なお、あべのハルカス近鉄本店タワー館が先行開業した2013年 6月13日~5月末までの約1年間の来館者数は約3000万人で、前年比で約1.9倍だった。 低価格生活雑貨業態「オーサムストアー」、表参道1号店順調 出典:繊研新聞(6月11日) インテリア・生活雑貨の製造小売業、レプハウスは4月中旬に東京・表参道に開設した低価格・生活雑貨の新業態「オーサ ムストアー」1号店がオープン後1ヶ月で目標通り5000万円を売り上げた。現在も開店30分前から行列ができ、店内は午後ま で混雑が続く。売れ筋は40円のコースターなど100円以下の商品が中心。800円のエプロンは金額ベースでは売り上げ1位 だ。1号店の出足が順調なことから商業施設からの出店要請も増え、年内に関西など全国の主要都市に数店出す予定。地 方でも330~495㎡の店舗で月3000万円の売り上げは見込めるという。3年後に30店、100億円を目標にしている。 4 2014年5月度 商業動向報告書 3.商業施設関連情報 【店舗関連】 ユニクロ/今秋、吉祥寺に800坪の大型店 出典:流通ニュース(6月12日) ユニクロは今秋、東京都武蔵野市吉祥寺に「ユニクロ吉祥寺店」をオープンする。吉祥寺駅から徒歩3分の駅近の好立地に 位置し、地上1~7階の7フロアで、売場面積約800坪の都市大型店舗。ストリート型の路面店舗と、複合商業施設とが混在し ている吉祥寺通りと中道通りの交差点角にあり、セレクトショップやカフェなどが多く集まっている賑わいの中心に位置する。 店舗からメッセージを積極的に発信し、ブランド認知の向上を図る。 ジーユー/渋谷初出店、試着したまま外出など新サービス強化 出典:流通ニュース(6月17日) ジーユーは6月18日、渋谷PARCO Part3地下1階に「ジーユー渋谷パルコ店」をオープンする。渋谷パルコ店だけの取り組み として、1週間分のコーディネートを曜日別に提案する新感覚のショッピング空間「7days closet」を設置。全身セットで購入し ても5000円以下という手軽な価格で、セット購入を提案する。新サービスとして、「GU Fitting」を導入した。商品を試着したま ま、街に出かけ、ZARA、H&M、パルコの入店店舗などへの買物や食事などを楽しみ、閉店までに商品の購入を決定できる サービス。GU Fittingは6月30日までの期間限定のサービスで、各日先着30人が対象。受付時間は開店の10時から20時ま でで、閉店の21時までに店舗に戻り商品の購入か返却をする。店舗は、名前と電話番号を聞くのみで、デポジットなどの費 用はない。 【販促関連】 トレッサ横浜が幼稚園の紹介イベント 出典:繊研プラス(6月3日) トヨタオートモールクリエイトが運営するSC、トレッサ横浜(横浜市港北区)は5月31日、地元の幼稚園を紹介するイベントを 館内の広場で行った。子供の幼稚園入園を今後予定している地域住民に向け地元の幼稚園の情報を提供し、「幼稚園選び に役立ててもらう」ための取り組み。横浜市幼稚園協会港北支部と子育て支援策を進めているNPO(非営利団体)法人 「びーのびーの」との共催で実施した。パネルやスライドなどを通じて、同協会に加盟する地元の17の幼稚園を紹介したほ か、幼稚園の先生による工作教室など子供が参加できるイベントも行った。会場は終日、地元のファミリー客でにぎわった。 吉祥寺7商業施設/5~22日、合同企画「アンブレラデイ」開催 出典:流通ニュース(6月5日) 東京都武蔵野市吉祥寺にある7つの大型商業施設は6月5日~22日、合同で梅雨時期を楽しんでもらう企画「吉祥寺アンブ レラデイ」を開催する。アトレ吉祥寺、キラリナ京王吉祥寺、コピス吉祥寺、東急百貨店・吉祥寺店、吉祥寺パルコ、丸井吉祥 寺店、吉祥寺ロフトが参加。花の傘をテーマにした企画。アトレ吉祥寺では、傘をテーマにしたディスプレイ展示や、ミレイヒ ロキ氏オリジナルクリアファイルの配布を実施。丸井吉祥寺店では、七井橋通り沿いウィンドウで「ファッションと花の傘」によ る演出を実施。期間中マルイの「ラクチン」シリーズを購入すると、アーティストのオリジナルクリアファイルを進呈する。 三菱地所/7月1日~10日、丸の内・有楽町エリア150店で合同セール 出典:流通ニュース(6月9日) 三菱地所プロパティマネジメントが運営する、丸ビル、新丸ビル、丸の内ブリックスクエア、丸の内オアゾ、iiyo!!(イーヨ!!)、と 丸の内・有楽町エリアの一部店舗は7月1日~10日、2014年夏のセール「丸の内サマーセール」を開催する。丸ビル、新丸ビ ルほか、丸の内仲通りを中心とした丸の内1丁目、2丁目、3丁目、有楽町エリアの一部店舗を含む約150店舗が参加。人気 のラインナップが20~50%オフとなる。レディス・メンズファッションの注目アイテムから、バッグやサンダルなどのファッション 小物まで充実した品そろえを展開する。参加ショップの詳細は6月下旬に、丸の内の情報サイトで告知する。 お台場4商業施設/6月21日~7月18日、合同バーゲン 出典:流通ニュース(6月10日) ダイバーシティ東京プラザ」(運営:三井不動産商業マネジメント)、「アクアシティお台場」(三菱地所リテールマネジメント)、 「ヴィーナスフォート」(森ビル)、「デックス東京ビーチ」(住商アーバン開発)の4商業施設は6月21日~7月18日、お台場エリ ア合同バーゲン「お台場ーゲン」を開催する。昨年の好評を受け、今年もお台場エリア全体を盛り上げ、活性化を図るために 実施する企画。開催期間だけでなく、東京テレポート駅の駅構内告知やりんかい線車内中吊り、4施設合同でのチラシ新聞 折り込みなど、告知広告も一緒に実施することで、より集客力のある告知を集中して行う。各商業施設が個々に開催してい たバーゲンセールの期間を合わせることで、エリア全体として、団結して開催する合同バーゲン。2011年夏から、3施設でス タートした「オダイバーゲン」が、2012年からダイバーシティ東京プラザが加わり、合計約270店舗で開催する超大型バーゲン としてパワーアップした。 西武渋谷、パルコ、渋谷ヒカリエなど8店/7月~8月に外国人向け合同販促 出典:流通ニュース(6月23日) 西武渋谷店、渋谷パルコ、ビックカメラ(渋谷東口店、渋谷ハチ公口店)、東急百貨店(本店、東横店)、渋谷ヒカリエ、 SHIBUYA109、セブン銀行の7社8店は、7月1日~8月31日、「Welcome TO SHIBUYA Fair」を開催する。外国人観光客が渋 谷地域で回遊しやすいように、7社8店が共同で、英語(一部中国語、タイ語も表記)のリーフレットを作成し、各社店頭や渋 谷エリアのホテル、外国人が立ち寄りそうなスポットなどで配布する企画。リーフレットには、7社8店の所在地やお得な商品 情報などを掲載。今回初めて、指さしだけで簡単な会話ができる「プチ会話・虎の巻」を印刷したうちわも、参加店舗で配布 する。 5 2014年6月度 商業動向報告書 4.東京建物グループトピックス OOTEMORI、2期オープン 出典:商業施設新聞(6月10日) 東京建物㈱は5月21日、大手町タワーの商業施設「OOTEMORI」の2期として新たに5店をオープンした。飲食・食物販を中心 とした1期に対して、今回はファッション、雑貨、カフェなどを出店した。1期と合わせて計30店となり、飲食、食物販、雑貨、ア パレルなど幅広い店舗が揃う施設になった。2期にオープンした店は各店とも店舗面積に限りはあるが、商品数は多い。ま た、ユナイテッドアローズなど実績のあるブランドが出店しているため商品の質は高い。店の前にあたる連絡通路の通行量 は、通勤時間と帰宅時間を中心に多く、今後はいかに入店してもらうかなどの工夫が求められるだろう。 モンテローザ/中野セントラルビアパークに屋台 出典:流通ニュース(6月17日) 「白木屋」「魚民」「笑笑」などを展開するモンテローザは7月1日~9月30日、東京都中野区の中野セントラルパークで開催す る屋外ビアガーデン「中野セントラルビアパーク」に出店する。中野セントラルビアパークは、ファミリーからオフィスワーカー まで全員が楽しめる洗練された都心のリゾート空間をコンセプトとした中野エリア最大の屋外ビアガーデン。昨年の第1回目 の開催では、地域住民やオフィスワーカーの方々を中心に2か月間で約2万7000人が来場した。今年の屋外ビアガーデン は、規模を2倍(広さが約450坪、客席数が約400席)にし、開催期間も1.5倍の3か月間に拡大した。モンテローザは、中野セ ントラルパーク内で「居楽屋千年の宴」を営業しており、中野セントラルビアパークへの出店は、昨年に続き2回目。今年の屋 台は「リゾート地の屋台」がテーマ。 6
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