2011年 6月 17日 高 知 県知 事 尾崎 正 直 様 四 国 ブ ロ ック平 和 フ ォー ラ ム 代表 鈴 木 義 博 高 知 県 平 和 運 動 セ ン ター 議 長 山 崎 秀 一 プ ル サ ー マ ル 運 転 の 中 止 と原 子 力 政 策 の 抜 本 的 見 直 しに 関 す る 中 し入 れ 私 た ち が 長 年 危 惧 して い た 原 発 震 災 が 現 実 の も の とな っ て しま い ま した 。 去 る 3 月 1 1 日 に 発 生 した 「東 日 本 大 震 災 J は 未 曾 有 の 災 害 を も た ら して い ます 。 国 内 最 大 の マ グ ニ チ ュ ー ド 9 . o の大 地 震 、 揺 れ の 強 さ を 示 す 加 速 度 は 宮 城 県 栗 原 市 で 2 9 3 3 ガ ル を 観 測 し、 阪 神 大 震 災 の 最 大 8 1 8 ガ ル を 大 き く上 回 り、 宮 城 県 富 古 市 で の 津 波 は 3 8 . 9 メー ト ル の 高 さ ま で 駆 け 上 が りま した 。 福 島 第 1 原 発 は 緊 急 冷 却 装 置 が 作 動 せ ず 、 炉 心 溶 融 に 至 る 重 大 事 故 に 発 展 して しま い ま した 。 事 故 の 深 刻 度 を 示 す 国 際 評 価 尺 度 は 最 も深 刻 な 「レベ ル 7 」に 引 き 上 げ られ 、大 地 震 か ら約 3 ヶ月 経 っ た 今 も放 射 能 汚 染 は 収 ま らず 、多 く の 住 民 が 避 難 生 活 を 余 儀 な く され て い ま す 。ま た 、 七壌 ・農 林 水 産 物 の 汚 染 や 風 評 被 害 ・住 民 や 労 働 者 被 曝 の 問 題 が 深 刻 化 して い ます 。 原 子 力 発 電 所 の 事 故 は 極 め て 重 大 な 人 災 で あ り、 「冷 や す J 「 閉 じ込 め る 」 と い う機 能 が 完 全 に 失 わ れ 、 多 重 防 護 に よ り安 全 だ と して い た 原 発 の 『安 全 神 話 』 が 崩 壊 して しま い ま した 。 放 射 能 の 潜 在 的 危 険 性 、核 兵 器 の 製 造 、放 射 性 廃 実 物 、 住 民 ・労 働 者 被 曝 、 環 境 汚 染 な どを 発 生 させ る原 発 か ら脱 却 し、 自然 エ ネ ル ギ ー ・再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー を 中心 と した小 規 模 ・地 域 分 散 ( 地産 地 消 ) 型 の エ ネ ル ギ ー 政 策 の 実 現 を早 急 に 図 らな けれ ば な りませ ん 。 四 国 唯 一 の 伊 方原 子 力発 電 所 、 近 く発 生 す る と予 測 され て い る東 南 海 ・南 海 地 震 に よ る 被 告 が 懸 念 され 、 また 、 沖合 6 ∼ 7 k m にあ る世 界最 大 級 の 中央 構 造 線 活 断 層 に よ る地 盤 崩 壊 な ど、 住 民 の 不 安 が 高 ま つ て い ます 。 活 断 層 の 研 究 が 進 む に つ れ 未 知 の 断 層 の 存 在 が 指 摘 され 、 今 ま で の 耐 震 基 準 ・安 全 基 準 が 想 定 す る揺 れ を超 え る こ とは な い の か 、 「 想 定外 」の事 故 が 続 く中 で 大 き な懸 念 材 料 で あ ります 。 原 子力 は 永久 の 電 源 とは な らず 、残 る の はや つ か い な廃 案 物 、 永 遠 に 負 の 遺 産 を残 して しま う こ とに な っ て しま い ます 。 私 た ち は原 子 力 中 心 の エ ネ ル ギ ー 政 策 の 転 換 を求 め 、 以 下 の とお り申 し入 れ ます 。 記 . 原 発 の 安 全 神 話 が 崩 壊 し、 環 境 汚 染 、 期 間 の 定 ま らな い 住 民 遊 難 が 続 い て い る状 況 を踏 ま え 、 ま た 南 海 地 震 等 に よ る 多 大 な 被 告 が 想 定 され る伊 方 原 発 に 隣 接 す る 県 と して 、 住 民 の い の ち と財 産 を 守 る た め に 、 今 回 の 原 発 事 故 の 教 訓│ を踏 ま え 、 以 下 の 施 策 を 推 進 す る こ と。 ー ① 伊 方原 発 3 号 機 のプル サ マ ル 運転 の 再稼働 を認 めない よ う、愛媛 県及 び 国 に働 きか け る こ と。 ② 3 0 年 を経過 した老朽原発はただちに廃炉にす ることを四国電力に求 めること。 ③ 使用済み核燃料 の 管理 ・貯蔵 の安全性 、搬 出計画な どについ て 、明 らかにす ることを四 国 電 力 に 求 め る こ と。 ④ 太 陽 光 ・太 陽 熱 ・風 力 ・地 熱 ・バ イ オ マ ス ・小 水 力 な ど の 自然 エ ネ ル ギ ー 政 策 を進 め る とと尭 ) に 、 エ ネ ル ギ ー 多 消 費 の 暮 ら しを 見 直 し、 省 エ ネ や エ ネ ル ギ ー の 効 率 化 を推 進 す る こ と。 ⑤ 放 射 性 物 質 の 漏 れ 、 拡 散 状 況 な どに 対 す る管 理 体 制 の 強 化 とそ の 数 値 を 常 時 県 民 に 公 表 す る こ とを 四 国 電 力 と愛 媛 県 に求 め る と と も に 、 原 発 及 び 放 射 性 廃 棄 物 の 保 管 の 危 険 性 に つ い て 、 住 民 を対 象 に した 学 習 機 会 を設 け る こ と。 ⑥ 地 域 住 民 参 加 の 下 に 福 島 原 発 事 故 規 模 の 原 発 事 故 を想 定 した も の に 地 域 防 災 計 画 を 見 直 す と とモ ) に 、 県 と して の モ ニ タ リ ン グポ ス トの 増 設 及 び 市 町 村 と連 携 した 定 期 ・事 故 発 生 時 の 緊 急 測 定 体 制 を構 築 す る こ と。 ⑦ 県 の 防 災 計 画 に 緊 急 時 の 避 難 体 制 の 整 備 、 受 け入 れ 等 の 計 画 を組 み 込 み 、 同様 の 計 画 策 定 を 県 内 自治 体 に 働 きか け る こ と。 2 . ド 記 の 事 項 に つ い て 国 に 申 し入 れ る こ と ① 2 0 2 0 年 ま で に 9 基 、 2 0 3 0 年 まで に 最 低 で も 1 4 基 の 原 発 新 増 設 に取 り組 む と して い る現 そ f ー ー の エ ネ ル ギ 政 策 は 、 エ ネ ル ギ 需 要 の 拡 大 を 前 提 に 組 み 立 て られ て お り根 本 的 に 見 直 す こ と。 原 子 力 か ら の 段 階 的 撤 退 を実 施 す る基 本 法 を制 定 す る こ と。 ② 原 子 力 発 電 所 の 新 増 設 計 画 を 中 止 し、 太 陽 光 ・太 陽 熱 ・風 力 ・地 熱 ・バ イ オ マ ス ・小 水 力 な ど の 自然 エ ネ ル ギ ー 政 策 を進 め 、 脱 原 発 政 策 を進 め る こ と。 エ ネ ル ギ ー 多 消 費 の 事 ら しを 見 直 し、 省 エ ネや エ ネ ル ギ ー の 効 率 化 を推 進 す る こ と。 ③ 3 0 年 を経 過 した 老 朽 原 発 は た だ ち に 廃 炉 にす る こ と。 ④ 国 の 一 般 会 計 か ら拠 出 され る エ ネ ル ギ ー 対 策 費 は 、 原 子 力 関 係 で な く新 エ ネ ル ギ ー 技 術 開 発 ・普 及 支援 ・人材 の 確 保 な どに使 用 す る こ と。 ⑤ 原 子 力 安 全 ・保 安 院 を経 済 産 業 省 か ら分 離 させ 、 原 発 に 反 対 ・批 判 意 見 を持 つ も の も 含 め た 第 3 者 に よ り構 成 され る独 立 性 の 高 い 安 全 規 制 機 関 に改 組 す る と と も に 、 徹 底 した 情 報 公 開 を行 う こ と。 ⑥ 原 発 の リス ク と 引 き換 え の 原 発 立 地 県 交付 金 制 度 を廃 止 す る こ と。 ② 原 発 労 働 者 、 電 力 会 社 の 社 員 、 下 請 労 働 者 の 被 曝 が 深 刻 化 して お り、 被 曝 労 働 者 の 健 康 一 管 理 及 び 万 が 生 じた 疾 病 や 障 害 及 び 所 得 保 障 に 、 国 や 電 力 会 社 が 全 責 任 を 持 っ て 対 処 す る こ と。 ① 伊 方原 子力 発 電 所 沖 合 6 ∼ 7 k m に あ る世 界最 大 級 の 中央 構 造 線 活 断 層 に よ る強 地 震 、 高 津 波 、 地 盤 崩 壊 な ど の 安 全 性 に つ い て 根 本 的 に 見 直 し、 伊 方 原 発 は 廃 炉 を視 野 に 停 止 さ せ る こ と。 ③ 自然 エ ネ ル ギ ー の 普 及 と省 エ ネ 政 策 を進 め る た め に 、 国 の 電 力 保 護 制 度 を 改 革 し、 発 電 と送 電 を分 離 させ る こ と。 以 上 ‐2‐
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