点検整備要領書 [改訂5-2版] 改訂:2008.05.01 日本トレクス株式会社 ABS点検整備要領書 目 次 № 項 目 資料番号 1 はじめに ページ 1 2 ABSシステムの基本構成 1 2 3 ABSシステム一覧表 2 3 4 トラクタ及びトレーラのABS用電源ケーブルの点検 3 4 WABCO編 1 WABCO ABSシステムの点検(2S/2M Bバージョン) 5 4~5 6~7 6 8 7~8 9~10 4 WABCO バリオーC(2S/2M)配線図 9 11 5 WABCO バリオーC(4S/3M)配線図 10 12 6 WABCO ABSシステムの点検整備(バリオーコンパクト2S/2M) 11 13 7 WABCO ABSシステムの点検整備(バリオーコンパクト4S/3M) 12 14 8 WABCO バリオコンパクト(2S/2M・4S/3M)故障コードと故障部位 13 15 9 WABCO VCS・ボクサーVCSマルチテスターでのケーブル類点検 14 16 10 WABCO ボクサーVCS(2S/2M)の概要 15 17 11 WABCO ボクサーVCS(4S/3M)の概要 16 18 17~19 19~21 13 WABCO ABSシステム配線図 VCS-Ⅱ(2S/2M) 20 22 14 WABCO ABSシステム配線図 VCS-Ⅱ(4S/3M) 21 23 2 WABCO ABSシステムの点検整備(バリオーC+ 2S/2M) 3 WABCO バリオーC 故障コード一覧表-1~2 12 WABCO ABSシステムの点検整備 VCS-Ⅱ(2S/2M・4S/3M) KNORR編(NABCO・BOSCH) 1 BOSCH ABSシステムの点検整備(2S/2K デルタ) 24 22~23 25~26 24 27 25~26 28~29 4 BOSCH カッパー2S/2K システム配線図 27 30 5 BOSCH ABSシステムの点検整備(4S/3K カッパー) 28 31 29~31 32~34 7 BOSCH ミニカッパー2S/2K 配線図 32 35 8 BOSCH ABSシステムの点検整備(4S/3K ミニカッパー) 33 36 9 BOSCH ABSケーブル類の点検(カッパー・ミニカッパー) 34~35 37~38 10 A18システムの点検整備(2S/2K) 36~38 39~41 11 A18(2S/2K)システムの故障コード一覧表 39 42 12 A18システム(2S/2K)接続図 40 43 41~42 44~45 14 クノールブレムゼ(BOSCH)A18コンパクトモジュールの概要 43 46 15 クノールABS KB4TA(2S/2M)の点検整備・配管配線図 44~47 47~50 2 BOSCH デルタ2S/2K 配線図 3 BOSCH ABSシステムの点検整備(2S/2K カッパー) 6 BOSCH ABSシステムの点検整備(2S/2K ミニカッパー) 13 A18システム(2S/2K)ケーブル類の点検 はじめに (本書に関するご質問は トレーラ特装サービス室(050-3367-7494)までお願いします。) 日本トレクス ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)の概要 1995 年 9 月 1 日以降製造のトレーラ全車に標準装備されています。 (1995 年 8 月 31 日以前に製造のトレーラにはオプションにて装備されています。) ① システムは WABCO 社及び KNORR 社(旧 NABCO 社、BOSCH 社)の2種を採用しています。 1)装備されているABSシステム及びバージョンは車種、製造年月によって変遷が有りますので詳細及 び特定については装備されている現品の確認、又は弊社宛お問い合わせください。 2)制御の方法によって ・2S/2M(2S/2K) 2センサー、2モジュレーションバルブ ・4S/3M(4S/3K) 4センサー、3モジュレーションバルブ の2方式が有ります。( )内は KNORR の呼称 製造時期によって ・WABCO:B バージョン ・KNORR:デルタ → バリオー C+ → バリオコンパクト(VCS) → VCS ボクサー → VCS-Ⅱ → カッパー → ミニカッパー → A18 → A18 コンパクトモジュール → KB4TA と順次バージョンアップされています。 ② トレーラABCシステムへの電源供給、ABSによるブレーキ制御、警告灯の作動等は全てトラクタ との連結状態にて行われトレーラのみで作動することはありません。 ③ 万一ABSシステムに異常が発生した場合、ブレーキはABSのない状態に移行し、運行を続けるこ とは可能ですが、速やかに点検整備を受けられることを推奨します。 本書の使用にあたって ① トラクタキャブ内の警告灯が点灯する等、ABSシステムに異常が発生したと思われる場合は他の ABS付トラクタと連結する等してトレーラ側ABSシステムに異常の有ることを確認して本書に 記載 する点検整備を実施して下さい。 ※トラクタ側ABSに異常が認められる場合はディーラ等にご相談下さい。 ② 整備対象車輌の ABS システムを現品の確認、又は弊社へのお問い合わせにより特定して下さい。 (弊社へお問い合わせには製造銘版により下記をご確認して下さい。) 1)型式、製造番号 例:PFB24101-**** 2)製造年月 3)車軸形式 例:E109、E1012(T/X 軸) N10S、N13S(日デ軸)BPW 軸 ③ 基本的な点検整備の手順 1)自己診断及び専用テスターによる故障箇所及び不具合の特定 2)マルチテスター等を使用しての故障部品等の特定(専用のチェッカー等を使用する機種も有ります) 3)故障部品の交換等の修理 4)故障メモリの消去、自己診断による故障、不具合解消の確認(メモリ消去不要の機種も有ります。 ) 5)トラクタと連結して走行し速度5~7km/h でキャブ内の警告灯の消灯を確認(正常) (製造年月によっては不具合が解消されればキースイッチ ON にて警告灯が消灯する機種もあります。) ④ 車軸廻りの点検整備はトレーラ車軸 保守・点検要領書にて実施下さい。 - 1 - ABSシステムの基本構成 ABS資料-1 2軸車 ABSシステム構成 ( )内はCNORRの呼称 2005年1月より 2004年12月まで 2S/2M(2S/2K) 後軸:輪制御 2S/2M(2S/2K) 前軸:輪制御 3軸車 2S/2M(2S/2K) 後軸:輪制御 4S/3M(4S/3K) 前軸:軸制御 中軸:輪制御 フルトレーラ 4S/3M(4S/3K) ドーリ軸:軸制御 トレーラ軸:輪制御 4S/3M(4S/3K) ドーリ軸:軸制御 トレーラ軸:輪制御 後軸:輪制御 4S/3M(4S/3K) 前軸:輪制御 後軸:軸制御 車両形式 トラニオン軸 2S/2M(2S/2K) 凡例 :コントロールバルブケーブル :センサー・センサーケーブル - 2 - ABSシステム一覧表 ABS資料-2 日本トレクスABSの変遷を示します。点検整備に当たっては当該システムを、ご確認の上,実施下さい。 (不明の場合はトレーラ特装技術サービス室宛、型式製造番号を確認し、お尋ね下さい。) WABCO KNORR(BOSCH) システム 車種(足廻) 期 間 バージョン システム 車種(足廻) 期 間 バージョン 2S2M 1軸,2軸,16輪 ~93/8 デルタ 2S2K 1軸,2軸,16輪 ~93/7 Bバージョン 2S2K 1軸,2軸,16輪 2S2M 1軸,2軸,16輪 93/9~96/6 カッパー 93/8~96/6 バリオC+ 4S3K 3軸,トラニオン,フルトレ 4S3M 3軸,トラニオン,フルトレ 2S2K 1軸,2軸,16輪 2S2M 1軸,2軸,16輪 96/7~99/9 ミニカッパー 96/7~ VCS 4S3K 3軸,トラニオン,フルトレ 4S3M 3軸,トラニオン,フルトレ 99/10~02/12 A18 2S2K 1軸,2軸,16輪 2S2M 1軸,2軸,3軸 ~05/2 VCSボクサー A18コンパクト 4S3M フルトレ 03/1~08/1 2S2K 1軸,2軸,3軸 モジュール 2S2M 1軸,2軸,3軸 VCS-Ⅱ 05/3~ 08/2~ KB4TA 2S2M 1軸,2軸,3軸 4S3M フルトレ ECU外観 WABCO Bバージョン(防水BOX入り) KNORR(BOSCH) デルタ(防水BOX入り) バリオC+ カッパー 外観 内部 VCS ミニカッパー VCSボクサー A18 VCS-Ⅱ KB4TA - 3 - 外観 内部 外観 内部 A18コンパクトモジュール ABS資料-3 トラクタ及びトレーラの ABS用電源ケーブルの点検 トレーラのABS点検はトラクタ及びトレーラの電源ケーブルを点検して正しく電 源が供給されている事を確認してから点検を始めて下さい。 ①トラクタ側電源 ・ケーブルの名称と線色 № 名称 線色 1 PCV電源 + 赤 2 ECU電源 + 白 3 ECUアース 黒 4 PCVアース 茶 5 警告灯 黄 ・点検方法 点検端子ル 1-4 2-3 イグニション 規定値及び確認内容 ON 電圧 21~29V OFF 電圧 0~1V ON 電圧 21~29V 3-4 OFF 抵抗 5Ω以下 3-5 ON 短絡させて警告灯が点灯 ※トラクタ側の電源異常の場合はデーラー等にご相談下さい。 ②トレーラ側 ・ケーブルの名称と線色(ECU コネクタ側で確認) 線色 № 名称 WABCO KNORR(BOSCH) デルタ カッパ・ミニカッパ A18・A18CM 1 PCV電源 + 赤 赤 赤 2 ECU電源 + 白/赤 赤/黒 黒 3 ECUアース 茶/青 茶/青 黄 4 PCVアース 茶 茶 茶 5 警告灯 黄/青 白 白 ・点検方法 ※トラクタ側に異常のないことを確認し 連結状態にしてECU側コネクタで 点検して下さい。 点検端子 イグニション 規定値及び確認内容 1-4 ON 電圧 21~29V 2-3 ON 電圧 21~29V 3-5 ON 短絡させて警告灯が点灯 - 4 - WABCO編 WABCO ABSシステムの点検整備(2S/2M Bバージョン) ABS資料-4 本ABSシステムには自己診断機能が無いため汎用マルチテスターを使用して点検をする。 1.汎用マルチテスターを使用して次の項目の点検ができる。 ①トラクタから供給される電源電圧 ②スピードセンサーのコイル抵抗、絶縁抵抗、出力及び出力変化 ③PCVのコイル抵抗 ④ケーブル類の導通 2.点検整備の手順 ①トラクタのイグニッションキーをOFFにする。 ②ECUボックス内のECUに接続されているコネクタを外す。 ③ECUボックス内の端子台に接続されている電源ケーブル、センサーケーブル、PCVケーブルを すべて端子台より外す。この時ケーブル名、左右等を記録しておく。 ④トラクタのイグニッションキーをONにする。 ⑤下表に従って各ケーブル類の抵抗、電圧、導通等の測定をする。 この時、トラクタのキャブ内の警告灯が点灯する等で異常が発見されて点検整備をする時は各ケーブ ル類のコネクタ接続部、ケーブルのクランプ部、屈曲部、揺動部等を揺さぶりながら測定をすると異 常箇所を特定しやすい。 【点検表】 № 1-① 1-② 2-① 2-② 2-③ 3-① 3-② 3-③ 4-① 4-② 5-① 5-② 測定項目 PCV電源電圧 ECU電源電圧 右センサーのコイル抵抗 右センサーの絶縁抵抗 右センサーの出力 左センサーのコイル抵抗 左センサーの絶縁抵抗 左センサーの出力 右PCVのIN側コイル抵抗 右PCVのOUT側コイル抵抗 左PCVのIN側コイル抵抗 左PCVのOUT側コイル抵抗 配線色 規定値 赤(+)、茶(-) 21.6~32.0 白/茶(+)、茶/青(-) 21.6~32.0 茶、黒 1.4~2.0 茶、黒 >45 茶、黒 >0.10 茶、黒 1.4~2.0 茶、黒 >45 茶、黒 >0.10 茶、黄/緑 11.7~16.5 茶、黄/緑 11.7~16.5 茶、黄/緑 11.7~16.5 茶、黄/緑 11.7~16.5 単位 V V KΩ KΩ mV KΩ KΩ mV Ω Ω Ω Ω 測定値 判定 3.異常と判定された場合の対処(点検表の№を参照) ・1-①、② 1)トラクタのヒューズ、バッテリー電圧の点検。:交換 2)電源ケーブルのECU側接続部の外れ、緩み等の点検。:接続を確実に。 3)ABSソケット、プラグの外れ、緩み、錆、汚れの点検。:確認、清掃。 4)トラクタ側ジャンパーケーブル、トレーラ側電源ケーブルの断線。:交換。 ・2-①、②及び 3-①、② 1)センサーとセンサーケーブルのコネクタが確実に接続されているか確認。:接続を確実に。 2)センサーとセンサーケーブルの接続状態で導通及びコイル抵抗を測定し次にセンサーとセンサーケー ブルを離し導通及びコイル抵抗を測定する。(これでどちらに異常が有るのか特定できる。) :それぞれ異常の認められた部品の交換をする。 - 6 - ABS資料-5 ・2-③及び 3-③ 1)センサーとパルスリングの隙間を確認。:調整をする。 2)パルスリングに傷付き等、異常の有無を確認。:不良部品の交換。 3)センサーの先端に大きな傷付き等、異常の有無を点検。:不良部品の交換。 4)ハブベアリング、ジャムナットの緩み、ガタの点検。:調整。 ・4-①、②及び 5-①、② 1)PCVケーブルとPCVを接続し導通及びコイル抵抗を測定し次にPCV本体で導通及びコイル抵抗 を測定しどちらに異常があるか特定する。:異常の認められた部品を交換する。 2)PCVの各端子とシャーシとの導通を確認する。:・無(正常) ・有(異常、部品交換) 3)PCVケーブルの各端子とシャーシとの導通を確認する。:・無(正常) ・有(異常、部品交換) 4.点検及び修理後の確認 1)点検表にしたがって各ケーブル類の点検を再度行い全てに異常の無い事を確認する。 2)異常が認められる場合は3.の修理を繰り返す。 3)走行して7km/時以上でトラクタキャブ内の警告灯が消灯する事を確認する。(異常無し) 【配線図】 名称 ECU側 線色 A 右センサー 茶 緑 黒 B 黄 ソ C 右PCV 茶 桃 ケ D 青 青 ッ E 左右PCV 黄/緑 茶 ト F 左PCV 茶 桃 → 青 番 G 青 号 H 左センサー 茶 緑 ↓ I 黒 黄 4 J バルブ電源(-) 茶 茶 1 K バルブ電源(+) 赤 赤 2 L ECU電源(+) 白/赤 赤 赤 3 M ECU電源(-) 茶/青 茶 5 N 警告灯 黄/青 白 - 7 - 線色 WABCO ABSシステムの点検整備(バリオーC 2S/2M) ABS資料-6 本ABSシステムは自己診断による点検整備ができます。 1.自己診断の方法 ①ECU本体のふたを外しテストプラグを走行の位置から点検の位置にセットする。(下図) ②イグニッションをONにしてECUに電源を供給する。 ③自己診断ランプの点滅回数(故障コード)により別紙「故障コード一覧表」から故障箇所を特定する。 【走行】 【点検】 自己診断ランプ 2.故障コードの読み方:点滅コードは 4 ブロックから構成されている。 点灯 消灯 (1) (2) (3) (4) (1) (1):表示開始シグナル 故障コードの点滅回数には数えない(2.5 秒消灯→2.5 秒点灯→2.5 秒消灯) (2):システムコード 故障コード一覧表の1番目の数字 2S/2M の場合 4 回点滅 (参考 6S/3M:1 回 4S/3M:2 回 4S/2M:3 回 2S/1M:5 回) (3):故障コード1 1~4の範囲で故障コード一覧表の 2 番目の数字 (4):故障コード2 1~15 の範囲で故障コード一欄表の 3 番目の数字 3.修理と故障コードメモリの消去の手順 ① 点滅と故障コード一覧表によって故障箇所を確認する。イグニッションを OFF にする。 ② 確認された故障箇所の修理をする。(部品の交換等) ③ イグニッションを ON にし故障コードを表示させ、ランプの点滅中に点検プラグを引き抜く。 ④ イグニッションを OFF にすることによって故障コードメモリが消去される。 ⑤ イグニッションを ON にする。ここで全ての故障が解消されていれば故障コード[4-0-0]が表示される。 ⑥ 更に別の故障コードが表示される場合は①~⑤の作業を[4-0-0]が表示されるまで繰り返す。 ⑦ 全ての故障が解消されたことを確認し点検プラグを走行の位置に差込み、ふたをする。 ⑧ トレーラとトラクタを連結し走行、5~7km/H で警告灯が消灯することを確認し修理を完了する。 - 8 - WABCO バリオC 故障コード一覧表−1 故障コード 第1 第2 1:6S/3M 0 0 2:4S/3M 1 1 3:4S/2M 1 2 4:2S/2M 1 3 5:2S/1M 1 4 6:6S/3M 1 5 6 (リターダ付き) 1 7:4S/3M 1 7 8 (リターダ付き) 1 1 9 1 10 1 11 1 12 1 13 1 14 1 15 2 0 2 1 2 2 2 3 2 4 2 5 2 6 2 7 2 8 2 9 2 10 2 11 2 12 2 13 2 14 2 15 3 2 3 3 3 4 3 5 3 6 3 7 3 8 3 9 システムコード ABS資料-7 推定故障原因 正常 ECUとトレーラのABSシステムがあっていない センサーBスピードジャンプ センサーBエアギャップ センサーB断線、ショート センサーDスピードジャンプ センサーDエアギャップ センサーD断線、ショート センサーAスピードジャンプ センサーAエアギャップ センサーA断線、ショート センサーCスピードジャンプ センサーCエアギャップ センサーC断線、ショート センサーFスピードジャンプ センサーFエアギャップ センサーF断線、ショート センサーEスピードジャンプ センサーEエアギャップ センサーE断線、ショート バルブA(茶)配線の断線 バルブA(青)配線の断線 バルブB(茶)配線の断線 バルブB(青)配線の断線 バルブC(茶)配線の断線 バルブC(青)配線の断線 バルブA(茶)アースかグランドにショート バルブA(青)アースかグランドにショート バルブB(茶)アースかグランドにショート バルブB(青)アースかグランドにショート バルブC(茶)アースかグランドにショート バルブC(青)アースかグランドにショート ECU用電源プラグ、ピンと未接続 バルブ側電圧低下 リターダ用黒コネクタ、ピン7の配線の断線 リターダ用黒コネクタ、ピン7の配線ショート バルブA(茶)吸入側又はECUのアースの断線 バルブA(青)吸入側又はECUのアースの断線 バルブB(茶)吸入側又はECUのアースの断線 バルブB(青)吸入側又はECUのアースの断線 - 9 - WABCO バリオC 故障コード一覧表−2 故障コード 第1 第2 1:6S/3M 3 10 2:4S/3M 3 11 3:4S/2M 3 12 4:2S/2M 3 13 5:2S/1M 3 14 6:6S/3M 3 15 0 (リターダ付き) 4 7:4S/3M 4 2 4 (リターダ付き) 4 4 5 4 6 4 7 4 8 4 9 4 10 4 11 4 12 4 13 4 14 5 0~15 7 0 7 1 システムコード ABS資料-8 推定故障原因 バルブC(茶)吸入側又はECUのアースの断線 バルブC(青)吸入側又はECUのアースの断線 過電圧 リターダ用黒コネクタ、ピン7が電源側にショート ECU内部故障 ECU内部故障 ECU内部故障 ECU内部故障 ECU内部故障 ECU内部故障 バルブA(茶)電源側にショート バルブA(青)電源側にショート バルブB(茶)電源側にショート バルブB(青)電源側にショート バルブC(茶)電源側にショート バルブC(青)電源側にショート ABSリレーバルブ配線が全てECUに未接続 ABSセンサーが全てECUに未接続 リターダ用黒コネクタ、ピン7が電源側にショート ECU内部故障 ECU内部故障 ECU内部故障 ABS機器の配置と呼称(4S/3M,2S/2Mのみ記載)フルトレーラ及び2004.12までの3軸車 4S/3M 2S/2M B D B 前 A C A センサー C モジュレーションバルブ - 10 - WABCO バリオーC(2S/2M)配線図 A B C D E F G H I J K L M N O P 線色 茶 緑/黄 青 茶 緑/黄 青 茶 黒 茶 黒 茶/青 白/赤 赤 黄/青 茶 ~ コネクタ 左PCV 右PCV 左センサー 右センサー 3:ECU(-) ABS用 2:ECU(+) 電源ソケット 1:PCV(+) 5:警告灯 4:PCV(-) 自己診断ソケット - 11 - ABS資料-9 WABCO バリオーC(4S/3M)配線図 ABS資料-10 本システムの自己診断ソケットによる自己診断は2S/2Mと同じ。故障コードは別紙参照。 A B C D E F G H I J K L M N 線色 3軸車 茶 中軸 緑/黄 左 青 PCV 茶 中軸 緑/黄 右 青 PCV 茶 前軸 緑/黄 PCV 青 ABS電源ソケット 茶/青 白/赤 赤 黄/青 茶 トラニオン軸 前軸 左 PCV 前軸 左 PCV 後軸 PCV フルトレ トレーラ 左 PCV トレーラ 左 PCV ドーリー PCV ECU電源(-) ECU電源(+) PCV電源(+) 警告灯 PCV電源(-) - 12 - O P Q R S T U V W 線色 茶 黒 茶 黒 茶 黒 茶 黒 ~ 3軸車 中軸 左 センサー 中軸 右 センサー 前軸 左 センサー 前軸 右 センサー トラニオン軸 フルトレ 前軸 左 トレーラ 左 センサー センサー 前軸 右 トレーラ 右 センサー センサー 後軸 左 ドーリー 左 センサー センサー 後軸 右 ドーリー 右 センサー センサー 自己診断ソケット WABCO ABS システムの点検整備(バリオコンパクト 2S/2M) ABS資料-11 1.バリオコンパクトの故障コード ①呼出操作.............不要 (故障が発生した時点でブリンクコードが点滅を始める。) ②メモリ消去操作.......不要 (故障を修理しイグニッションキーを ON-OFF-ON すれば点滅は消灯する。この時、他の故障が あればそのブリンクコードの点滅を始める。) ③ブリンクコードの点滅回数はECUのコネクタ接続部に表記されている数字と対応している。 ④ECUのDIAGNコネクタにはオプションの専用テスターを接続することにより更に詳細な故障 コードを検出することができる。 【バリオコンパクト 2S/2M 配線図】 2.ブリンクコードの点滅回数と故障箇所(ケーブル) 3 4 5 6 左センサー 右センサー 9 10 14 15 左PCRV 右PCRV 電源ケーブル 電源ケーブル - 13 - WABCO ABS システムの点検整備(バリオコンパクト 4S/3M) ABS資料-12 本システムは 3 軸車、フルトレーラ、トラニオン車軸車に使用されます。 1.バリオコンパクトの故障コード ①呼出操作.............不要 (故障が発生した時点でブリンクコードが点滅を始める。) ②メモリ消去操作.......不要 (故障を修理しイグニッションキーを ON-OFF-ON すれば点滅は消灯する。この時、他の故障が あればそのブリンクコードの点滅を始める。) ③ブリンクコードの点滅回数はECUのコネクタ接続部に表記されている数字と対応している。 ④ECUのDIAGNコネクタにはオプションの専用テスターを接続することにより更に詳細な故障 コードを検出することができる。 【バリオコンパクト 4S/3M 配線図】 B C A D E G H F 3軸車 A B C D E F G H 中軸 中軸 前軸 前軸 中軸 中軸 前軸 左 PCRV 右 PCRV PCRV 右 センサー 右 センサー 左 センサー 左 センサー フルトレーラ ABS電源ケーブル トレーラ 左 PCRV トレーラ 右 PCRV ドーリー PCRV ドーリー 右 センサー トレーラ 右 センサー トレーラ 左 センサー ドーリー 左 センサー トラニオン軸 前軸 前軸 後軸 後軸 前軸 前軸 後軸 - 14 左 PCRV 右 PCRV PCRV 右 センサー 右 センサー 左 センサー 左 センサー - WABCO バリオコンパクト(2S/2M・4S/3M) ABS資料-13 故障コードの点滅回数と故障部位 点 滅 回 数 故 障 部 位 3 2S/2Mの左側センサー(BU1) 4 2S/2Mの右側センサー(YE1) 5 4S/2M又は4S/3Mの左側センサー(BU2) 6 4S/2M又は4S/3Mの右側センサー(YE2) 9 左側のバルブ(BU) 10 右側のバルブ(YE) 7 4S/3Mの軸制御のバルブ(RD) 13 リターダ制御の異常 14 電源を含むシステムの異常 15 ECUの異常 故障コードと推定される故障内容 点滅回数 故障部位 故 障 内 容 ・センサーケーブルの断線、ショート 3~6 センサー関係 ・センサー、パルスリングのギャップ大 対 応 センサー交換 ギャップ調整 ・センサーの異常信号 7~13 バルブ関係 ①パルスリングの損傷、傷付き パルスリング交換 ②パルスリングの傾き 傾き修正 ③ハブベアリングのガタ ベアリング交換 ・バルブ回路が電源回路とショート バルブ交換 ・ケーブル又はコイルが断線 ケーブル、バルブ交換 ・バルブ回路がグランド(シャーシ)とショート バルブ交換 14 15 ・ECU内のバルブ駆動用トランジスタの破損 ECU交換 ・システム設定が合っていない 正しいものに交換 ・過電圧 トラクタ電源の点検 システム関係 ・低電圧 トラクタ電源の点検 ECU関係 ・警告灯のグランド不良 電源ケーブルの点検 ・ECU内のスイッチオフ回路の故障 ECU交換 ・内部故障 ECU交換 - 15 - ABS資料-14 WABCO VCS・ボクサーVCS マルチテスターでのケーブル類の点検 ① ② 接続番号 ① ② ③ ④ ケーブル 電源ケーブル バルブケーブル(YE/BU) バルブケーブル(RD) センサーケーブル ③ ④ 1.電源ケーブル(イグニッションスイッチをON) ピン番号/極性 作動電圧 ①/+~④/DC24V ②/+~③/DC24V ⑤/+~③/DC24V ※⑤と③を短絡 キャブ内のトレーラ警告灯が点灯 ※①と②の電圧差は1V以内のこと 2.バルブケーブル(YE/BU) ピン番号 ①~③ ②~③ ④~③ ⑤~③ 基準抵抗 10~22Ω 10~22Ω 10~22Ω 10~22Ω ピン番号 ①~③ ②~③ ④~③ ⑤~③ 基準抵抗 10~22Ω 10~22Ω - - 測定ソケット YE1 BU1 YE2 BU2 基準抵抗 1.00~1.35kΩ 1.00~1.35kΩ 1.00~1.35kΩ 1.00~1.35kΩ 3.バルブケーブル(RD バルブに接続) 4.センサーケーブル センサーを接続してタイヤを1回/2秒で回す 測定ソケット 最低出力 YE1 100mV以上 BU1 100mV以上 YE2 100mV以上 BU2 100mV以上 - 16 - WABCO ボクサーVCS(2S/2M)の概要 ABS資料-15 1.本システムの特長 ①従来のバリオコンパクト(VCS)のECUとPCRV2 個を統合したものでエア配管、ABSケー ブル類の取回しが簡略化される。 ②性能、取扱(点検、整備)及び自己診断はバリオコンパクト(VCS)と同等である。 点検に関する点検要領及び資料はバリオコンパクト(VCS)のものを使用する。 2.ボクサー(2S/2M)の外観 [正面] 左 PCRV へ ABS ソケットへ 右 PCRV へ 右センサーへ [側面] 左センサーへ [後面] リレーバルブ 右 PCRV ケーブル 左 PCRV ケーブル エアタンク チャンバーポート(左右) (未使用は盲) 3.システム配線、配管図 :エア配管 :ABS 配線 - 17 - WABCO ボクサーVCS(4S/3M)の概要 ABS資料-16 1.本システムの特長 ①従来のバリオコンパクト(VCS)のECUとPCRV2 個を統合したものでエア配管、ABSケー ブル類の取回しが簡略化される。(前軸、軸制御としてPCRV1 個が外付けされる。) ②性能、取扱(点検、整備)及び自己診断はバリオコンパクト(VCS)と同等である。 点検に関する点検要領及び資料はバリオコンパクト(VCS)のものを使用する。 2.ボクサー(4S/3M)の外観 [正面] ② ③ ④ ① ⑤⑥⑦⑧ [側面] [後面] 左 PCRV ケーブル エアタンク チャンバーポート(左右) (未使用は盲) 3.システム配線、配管図 :エア配管 :ABS 配線 - 18 - ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ABSソケット(電源ケーブル) 左PCRV 右PCRV 前軸PCRV(軸制御) 前軸右センサー 後軸右センサー 後軸左センサー 前軸左センサー リレーバルブ 右 PCRV ケーブル WABCO・ABSシステムの点検整備 ABS資料-17 VCS−Ⅱ(2S/2M・4S/3M) 1.本ABSシステムはECUに自己診断ランプが内蔵されていませんので、トラクタのトレーラABS 警告灯を点滅させることにより自己診断を行います。 2.自己診断は現在故障の検出のみが可能で、故障履歴の検出及び故障履歴の消去には専用テスターが必 要となります。 3.自己診断の操作 ①トラクタとの連結状態で実施する。 ②トラクタのトレーラABS警告灯が点灯(故障発生)していることを確認する。 ③キースイッチ(イグニッションスイッチ)の ON-OFF 操作と警告灯の表示。(エンジンはかけない。 ) キースイッチ 操作 ON OFF 1秒 1秒 トレーラABS ランプ 点灯 消灯 1 2 3 ※1回のキースイッチ操作でブリンクコード(点滅)は3回表示する。 ※ブリンクコードは1つの故障を表示します。複数の故障が有る場合は表示された故障の修理後に 同じ操作をすることにより表示される。 4.ブリンクコード(点滅回数)と故障部位 ブリンクコード (点滅回数) センサー位置 2S/2M 4S/3M(フルトレ) 故障部位 備考 3 スピードセンサーBU1(c) - トレーラ右 4 スピードセンサーYE1(d) 右 トレーラ左 5 スピードセンサーBU2(e) - ドーリー右 6 スピードセンサーYE2(f) 左 ドーリー左 7 ABSリレーバルブRD(L) - - フルトレ用外付け 9 モジュレータインレットバルブ2 - - 給気バルブ左 10 モジュレータインレットバルブ1 - - 給気バルブ右 11 モジュレータアウトレットバルブ - - 排気バルブ 14 電源 - - 15 ECU - - 18 ECASなど - - - 19 - ABS資料-18 5.点検・整備 ①トラクタ側電源ケーブルの点検 ・キースイッチを OFF にしてトレーラから電源ケーブルを 2 1 取り外す。 ・キースイッチを ON にしてテスターで端子間の電圧を測定 する。 3 ピン番号/極性 1/+~4/2/+~3/- 電圧 DC24V DC24V ・5-3 を短絡させてトレーラ 4 ABS警告灯の点灯を確認 する。 5 ②トレーラ側ABS電源ケーブルの点検 ・トラクタのキースイッチを OFF にしトラクタ電源 ケーブルをトレーラに接続する。 ・トレーラ側ABS電源ソケットをECUから 取り外す。 ・トラクタのキースイッチを ON にしてテスターで 端子間の電圧を測定する。 ・7-8 を短絡させてトレーラ ピン番号/極性 3/+~4/1/+~8/- 1 2 3 4 5 6 7 8 ABS警告灯の点灯を確認 電圧 DC24V DC24V する。 ③トレーラ電源ケーブルの導通点検 ・下表の組合せで導通の有無を確認する。 名称 バルブ電源 (+) ECU電源 (+) ECU電源 (-) バルブ電源 (-) 警告灯 (+) カプラ側 1 2 3 4 5 ECU側 3 1 8 4 7 【カプラ側】 1 【ECU側】 2 1 2 3 4 3 4 5 5 - 20 - 6 7 8 ABS資料-19 ④スピードセンサーの点検 ・トラクタのキースイッチを OFF にする。 ・ECUよりセンサーコネクタを引き抜く。 1)センサー断線の点検 端子間の抵抗を測定する。 正常値:1.0~2.0kΩ 2)センサー絶縁抵抗の点検 センサーとシャーシの抵抗を 測定する。 正常値:∞ 3)センサー出力の点検 車輪をジャッキアップしてタイヤを 1 回点/2 秒させ 出力電圧を測定する。 出力電圧:100mv 以上 ⑤ABSバルブ(4S/3M 外付け)の点検 ・トラクタのキースイッチを OFF にし バルブケーブルをECUより取り外す。 1)ABSバルブの点検 バルブからコネクタを外しバルブ本体の端子間の 1 抵抗値を測定する。 ピン番号 1~2 2~3 抵抗 10~22Ω 10~22Ω 2 3 2)バルブケーブルの導通点検 バルブケーブル両端コネクタの下表の組合せで導通の有無を点検する。 グランド(-) 電源(+) 電源(+) ECU側 5 6 7 バルブ側(RD) 2 1 3 【ECU側】 【バルブ側】 1 2 3 4 1 5 6 7 8 3 - 21 - 2 WABCO・ABSシステム配線図 ABS資料-20 VCS−Ⅱ(2S/2M) ②④ ⑨ ① ③⑤ ⑥⑦ ⑥⑦ ⑧ № 1 2 3 4 5 6 7 8 9 品 名 VCS-Ⅱバルブ(2S/2M) ABSソケット付電源ケーブル ABS電源ケーブル ABSソケット付電源ケーブル ABS電源ケーブル センサーケーブル センサーケーブル スピードセンサー ダイアグケーブル コード番号 924301-00089 924301-00090 924301-00091 924301-00092 924301-00093 数/台 1 1 1 1 1 2 2 2 (1) - 22 - 備 考 バルブ+ECU 分割式 9M ④使用時不要 分割式 3M ECU側 ⑤使用時不要 分割式 6M ②使用時不要 分割式 6M ECU側 ③使用時不要 5.1M ⑦使用時不要 3M ⑥使用時不要 車軸に付属 オプション WABCO・ABSシステム配線図 ABS資料-21 VCS−Ⅱ(4S/3M)フルトレーラ用 ②④ ① ③⑤ ⑨ ⑩ ⑥⑦ ⑧ № 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 品 名 VCS-Ⅱバルブ(4S/3M) ABSソケット付電源ケーブル ABS電源ケーブル ABSソケット付電源ケーブル ABS電源ケーブル センサーケーブル センサーケーブル スピードセンサー PCRVケーブル リレー付コントロールバルブ コード番号 924301-00090 924301-00091 924301-00092 924301-00093 924302-00004 数/台 1 1 1 1 1 4 4 4 1 1 - 23 - 備 考 バルブ+ECU 分割式 9M ④使用時不要 分割式 3M ECU側 ⑤使用時不要 分割式 6M ②使用時不要 分割式 6M ECU側 ③使用時不要 5.1M ⑦使用時不要 3M ⑥使用時不要 車軸に付属 ダイアグケーブル兼用 KNORR編 (NABCO・BOSCH) - 24 - BOSCHABSシステムの点検整備(2S/2K デルタ) ABS資料-22 ※本要領はBOSCH 2S/2K デルタ にのみ適用する。 1.本ABSシステムは自己診断による点検ができます。 2.基本的な点検修理の手順 ①キャブ内のABS警告灯が点灯してABSシステムに異常の有ることが表示される。 (この時他のABS付トラクタと連結しなおす等してトレーラ側の異常であることを確認する。) ②自己診断の故障モードにより故障箇所を特定する。 [手順] 1)レーラ中央部付近に設置されているECUボックスのふたをあける。 2)ラクタとの連結状態でイグニッションスイッチをOFFにする。 3)イグニッションスイッチをONにする。 自己診断スイッチを2秒以上押してから離す。 自己診断ランプが点滅する。 ON(エンジンはかけない) イグニッションスイッチ ON(2秒以上押してから離す) 自己診断スイッチ 点灯 自己診断ランプ 点灯 消灯 第1ブロック 第2ブロック 4)第2ブロックの点滅回数によって故障箇所を特定する。 点滅回数と故障箇所 第1ブロック 第2ブロック 故 障 箇 所 点滅回数 点滅回数 1 正常 2 左センサー 3 左センサー又はパルスリングとのギャップ異常 4 右センサー 2 5 右センサー又はパルスリングとのギャップ異常 6 左PCV 7 右PCV 8 右PCV 9 パワーリレー 11 電源電圧異常又はパワーリレー 12 左PCV 13 ECU - 25 - ABS資料-23 ③自己診断によって特定された故障箇所の故障原因をマルチテスター等を使用して特定する。 この時、故障に該当するケーブル類をゆする等しながらテスターで導通、抵抗を測定すると 故障原因を特定しやすい。(抵抗値等については別紙、「BOSCH ケーブル類の点検」を参照) ④故障箇所を部品の交換等により整備する。 ⑤故障内容メモリの消去をする。 [手順] 1)ラクタとの連結状態でイグニッションスイッチをOFFにする。 2)自己診断スイッチを押しながらイグニッションスイッチをONにする。 2 秒以上押したままにしOFFにする。 自己診断ランプが2-1を表示すれば正常。 ON(エンジンはかけない) イグニッションスイッチ ON 自己診断スイッチ ON OFF 3 秒以上 2 秒以上 2 秒以上 2回 1回 自己診断ランプ (正常となった場合) [注意] ⅰ.本システムの自己診断では1度に1箇所のみの診断ができる。複数の故障箇所がある 場合は上記のメモリ消去をすると次の故障コードが表示されるので②以降の手順を繰り 返して正常2-1が表示されるまで点検整備を実施する。 ⅱ.第1ブロックに2以外の表示がされる場合はECUに異常が有るため交換する。 ⑥走行して7km/h 以上で警告灯が消灯し異常の無いことを確認する。 - 26 - BOSCH デルタ 2S/2K 配線図 ABS資料-24 自己診断 ランプ ECU 自己診断 スイッチ パワーリレー ABS ソケット スピードセンサー PCV 配線色 A:左センサー -----茶 B:左センサー ----黒 C:左PCV--------青 D:左PCV--------茶 E:左PCV、右PCV------緑/黄 F:右PCV--------茶 G:右PCV--------青 H:右センサー I:右PCV--------黒 ----茶 J:PCV(-)----茶 K:ECU(+)----赤/黒 L:ECU(-)----茶/青 M:警告灯----------白 N:PCV(+)----赤 - 27 - BOSCH ABSシステムの点検整備(2S/2K カッパー) ABS資料-25 ※本要領はBOSCH 2S/2K カッパー にのみ適用する。 1.本ABSシステムは自己診断による点検ができます。 2.基本的な点検修理の手順 ①キャブ内のABS警告灯が点灯してABSシステムに異常の有ることが表示される。 (この時他のABS付トラクタと連結しなおす等してトレーラ側の異常であることを確認する。) ②自己診断の故障モードにより故障箇所を特定する。 [手順] 1) トレーラ中央部付近に設置されているECU本体のふたをあける。 2) トラクタとの連結状態でイグニッションスイッチをOFFにする。 3) イグニッションスイッチをONにする。 自己診断スイッチを2秒以上押してから離す。 自己診断ランプが点滅する。 ON(エンジンはかけない) イグニッションスイッチ ON(2秒以上押してから離す) 自己診断スイッチ 点灯 自己診断ランプ 点灯 消灯 第1ブロック 第2ブロック 【ECU内部】 自己診断スイッチ (押ボタン) パワーリレー 自己診断ランプ (LED) - 28 - 4) 第2ブロックの点滅回数によって故障箇所を特定する。 点滅回数と故障箇所 第1ブロック 第2ブロック 故 障 箇 点滅回数 点滅回数 1 正常(異常無し) 2 左センサーまたはセンサーケーブル 2 3 右センサーまたはセンサーケーブル 8 左PCVまたはPCVケーブル 9 右PCVまたはPCVケーブル 12 電源の故障 13 バルブリレーの故障 14 ECUの故障 ABS資料-26 所 ③自己診断によって特定された故障箇所の故障原因をマルチテスター等を使用して特定する。 この時故障に該当のケーブル類をゆすりながら点検をすると故障原因を特定しやすい。 (ケーブル類の抵抗値等の測定には別紙「BOSCH ケーブル類の点検」を参照) ④故障箇所を部品の交換等により整備する。 ⑤故障内容メモリの消去をする。 1) トラクタとの連結状態でイグニッションスイッチをOFFにする。 2) 自己診断スイッチを押しながらイグニッションスイッチをONにする。 2秒以上押したままにしOFFにする。 3) 自己診断スイッチを押して自己診断ランプが2-1を表示すれば正常。 ON(エンジンはかけない) イグニッションスイッチ ON 自己診断スイッチ ON OFF 2秒以上 2 秒以上 2 秒以上 2回 1回 自己診断ランプ (正常となった場合) [注意] ⅰ.本システムの自己診断では1度に1箇所のみの診断ができる。複数の故障箇所がある 場合は上記のメモリ消去をすると次の故障コードが表示されるので②以降の手順を繰り 返して正常2-1が表示されるまで点検整備を実施する。 ⅱ.第1ブロックに2以外の表示がされる場合はECUに異常が有るため交換する。 ⅲ.全ての故障箇所を修理したにもかかわらず故障コードが表示されるときは同一の故障が 複数メモリに記憶されている可能性があるので正常コード2-1が表示されるまで 消去作業を繰り返す。 ⑥走行して7km/h 以上で警告灯が消灯し異常の無いことを確認する。 - 29 - BOSCH カッパー 2S/2K システム配線図 ECU外観 部品 配線色 ABS資料-27 ECU内部 A:ABSソケット B:右センサー D:右PCV E:左PCV C:左センサー F:ECU端子台 ②←f:左センサー(茶・黒) ③←g:右センサー(茶・黒) ⑧←e:左PCV (青・茶・緑/黄) ⑨←d:右PCV (青・茶・緑/黄) ⑫←a:PCV電源(+) (赤) ⑯←c:PCV電源(-) (茶) ⑮←b:ECU電源 ( +:黒 -:黄 - 30 - 警告灯:白) BOSCH ABSシステムの点検整備(4S/3K カッパー) 本資料は 3 軸車、フルトレーラ、トラニオン車軸車等の点検に使用する。 自己診断、メモリ消去の手順は 2S/2K カッパー と同じ。 点滅回数と故障箇所 第1ブロックの 第2ブロックの 点滅回数 点滅回数 1 4 2 3 4 5 8 10 11 12 13 14 故 障 箇 所 正常(異常無し) 前軸 左センサー又はセンサーケーブル 前軸 右センサー又はセンサーケーブル 中軸 左センサー又はセンサーケーブル 中軸 右センサー又はセンサーケーブル 前軸 圧力制御弁(PCV)又はケーブル 中軸 左圧力制御弁(PCV)又はケーブル 中軸 右圧力制御弁(PCV)又はケーブル 電源の故障 バルブリレーの故障 ECUの故障 システム配線図 部位 A ABSソケット B 前軸PCV C 中軸右PCV D 中軸左PCV PCV電源+ PCV電源- ECU電源 線色 接続 部位 赤 ⑫ E 前軸右センサー 茶 ⑯ F 前軸左センサー 白・黒・黄 ⑮ G 中軸右センサー 青・茶・緑/黄 ⑧ H 中軸左センサー 青・茶・緑/黄 ⑪ 青・茶・緑/黄 ⑩ - 31 - 線色 接続 茶・黒 ③ 茶・黒 ② 茶・黒 ⑤ 茶・黒 ④ ABS資料-28 BOSCHABSシステムの点検整備(2S/2K ミニカッパー) ABS資料-29 ※本要領はBOSCH 2S/2K ミニカッパー にのみ適用する。 1.本ABSシステムは自己診断による点検ができます。 2.基本的な点検修理の手順 ①キャブ内のABS警告灯が点灯してABSシステムに異常の有ることが表示される。 (この時他のABS付トラクタと連結しなおす等してトレーラ側の異常であることを確認する。) ②ECU及び自己診断SW端子、自己診断ランプ(LED) 自己診断SW 自己診断ランプ (LED) 右は開閉不可 左側のみ開閉可能 ③自己診断の故障モードにより故障箇所を特定する。 [手順] 1) トレーラ中央部付近に設置されているECU本体のふたをあける(左半分のみ)。 2) トラクタとの連結状態でイグニッションスイッチをOFFにする。 3) イグニッションスイッチをONにする。 自己診断SW端子を(-)ドライバー等で2秒以上短絡させてから離す。 自己診断ランプが点滅する。 ON(エンジンはかけない) イグニッションスイッチ ON(2秒以上短絡させてから離す) 自己診断SW端子 点灯 自己診断ランプ 点灯 消灯 第1ブロック 第2ブロック - 32 - 4) 第2ブロックの点滅回数によって故障箇所を特定する。 点滅回数と故障箇所 第1ブロック 第2ブロック 点滅回数 点滅回数 1 2 2 4 (参考) 3 1:2S/1K 5 3:4S/2K 8 5:4S/3K 10 9 12 11 14 故 障 ABS資料-30 箇 所 正常(異常無し) 右センサーまたはセンサーケーブル 左センサーまたはセンサーケーブル 左PCRVまたはPCRVケーブル 右PCRVまたはPCRVケーブル 供給電源 ECU [注意] ⅰ.車輪速センサー及びPCRVの故障箇所表示の点滅回数は故障、異常が発生している構成部品 の接続しているECU端子台の端子番号を示す。 ⅱ.車輪速センサーの異常を示す点滅回数2,3,4,5において最後の点滅が長い場合の故障原 因は車輪速センサーの出力異常を示す。(下図) 0.9 秒 点灯 消灯 第1ブロック 第2ブロック ⅲ.2S/2Kシステムにおいて第1ブロックが 2 以外の表示する場合はECUの異常である。 ③自己診断によって特定された故障箇所の故障原因をマルチテスター等を使用して特定する。 この時故障に該当のケーブル類をゆすりながら点検をすると故障原因を特定しやすい。 (ケーブル類の抵抗値等の測定には別紙「BOSCH ケーブル類の点検」を参照) ④故障箇所を部品の交換等により整備する。 ⑤故障内容メモリの消去をする。 [手順] 1)ラクタとの連結状態でイグニッションスイッチをOFFにする。 2)自己診断SW端子を短絡させながらイグニッションスイッチをONにする。 2秒以上短絡させOFFにする。2秒以上OFF。 自己診断SW端子を2秒以上短絡させ自己診断ランプが2-1を表示すれば正常。 - 33 - ABS資料-31 [メモリ消去の手順] ON(エンジンはかけない) イグニッションスイッチ 短絡 自己診断SW端子 短絡 OFF 2 秒以上 2 秒以上 2 秒以上 2回 1回 自己診断ランプ (正常となった場合) [注意] ⅰ.本システムの自己診断では1度に1箇所のみの診断ができる。複数の故障箇所がある 場合は上記のメモリ消去をすると次の故障コードが表示されるので③以降の手順を繰り 返して正常2-1が表示されるまで点検整備を実施する。 ⅱ.全ての故障箇所を修理したにもかかわらず故障コードが表示されるときは同一の故障が 複数メモリに記憶されている可能性があるので正常コード2-1が表示されるまで 消去作業を繰り返す。 ⑥走行して7km/h 以上で警告灯が消灯し異常の無いことを確認する。 事例 1.自己診断 2-11 (ECU の不良)が発生する場合のチェックと対策 1)ECU 内部リレーの不具合→ECU 交換→正常 2)PCRV の GND 端子が GND に短絡→PCRV 交換→正常 (点検:PCRV④の端子と PCRV 本体の導通をチェック....有れば異常) 3)PCRV ケーブルの GND が断線又は接触不良→ケーブル交換又は端子清掃→正常 (点検:ケーブル④の導通....有れば正常) 4)電源ケーブルの GND 端子(6mm)が断線又は接触不良ケーブル交換又は清掃→正常 (点検:イグニッション On でケーブル茶―赤の24V を確認) 2.バルブ、ケーブル類の異常が表示されバルブ、ケーブル類を交換しても解消されない場合 ECU 内部の端子台と ECU 本体を結ぶ配線の断線→ECU 交換→正常 - 34 - BOSCH ミニカッパー 2S/2K 配線図 ECU外観 ABS資料-32 ECU内部端子台 F G 部品 A:ABSソケット B:右センサー D:右PCV E:左PCV C:左センサー F:ECU端子台 G:自己診断SW端子 配線色 ②←f:左センサー(茶・黒) ③←g:右センサー(茶・黒) ⑧←e:左PCV (青・茶・緑/黄) ⑨←d:右PCV (青・茶・緑/黄) ⑫←a:PCV電源(+) (赤) ⑯←c:PCV電源(-) (茶) ⑮←b:ECU電源 ( +:黒 -:黄 - 35 - 警告灯:白) BOSCH ABSシステムの点検整備(4S/3K ミニカッパー) ABS資料-33 本資料は 3 軸車、フルトレーラ、トラニオン車軸車等の点検に使用する。 自己診断、メモリ消去の手順は 2S/2K ミニカッパー と同じ。 1)第 2 ブロックの点滅回数によって故障箇所を特定する。 点滅回数と故障箇所 第1ブロックの 第2ブロックの 点滅回数 点滅回数 1 5 2 3 4 5 8 9 10 12 13 14 故 障 箇 所 正常(異常無し) 中軸 左センサー又はセンサーケーブル 中軸 右センサー又はセンサーケーブル 前軸 左センサー又はセンサーケーブル 前軸 右センサー又はセンサーケーブル 中軸 左圧力制御弁(PCV)又はケーブル 中軸 右圧力制御弁(PCV)又はケーブル 前軸 圧力制御弁(PCV)又はケーブル 電源の故障 バルブリレーの故障 ECUの故障 システム配線図 E G C A B D F 部位 A ABSソケット B 前軸 PCRV C 中軸右PCRV D 中軸左PCRV PCRV電源+ PCRV電源- ECU電源 線色 接続 部位 赤 ⑫ E 前軸右センサー 茶 ⑯ F 前軸左センサー 白・黒・黄 ⑮ G 中軸右センサー 青・茶・緑/黄 ⑩ H 中軸左センサー 青・茶・緑/黄 ⑧ 青・茶・緑/黄 ⑨ - 36 - H 線色 接続 茶・黒 ⑤ 茶・黒 ④ 茶・黒 ③ 茶・黒 ② BOSCH ABSケーブル類の点検 (カッパー・ミニカッパー) ABS資料-34 1. 電源ケーブル ① ② ③ ④ ⑤ 名 称 PCV(PCRV)電源 ECU電源 ECU電源 PCV(PCRV)電源 警告灯 デルタ 赤 赤/黒 茶/青 茶 白 + + アース アース カッパ・ミニカッパ 赤 黒 黄 茶 白 点 検 イグニッション ONにて ①-④:電圧 21~29V ②-③:電圧 21~29V ③-⑤:短絡させて 警告灯が点灯 2. PCV(PCRV)ケーブル ① ② ④ 配 線 色 青 茶 緑/黄 点 検 ①-②:PCV(PCRV)側で短絡させ導通チェック(2Ω以下) ②-④:PCV(PCRV)側で短絡させ導通チェック(2Ω以下) 3. PCV(圧力制御弁)・PCRV(リレーバルブ付圧力制御弁) 点検(正常な抵抗値) ①-④: 抵抗値 14~21Ω ②-④: 抵抗値 14~21Ω PCV PCRV - 37 - ABS資料-35 車輪速センサー 点検:端子間 Aの抵抗値を測定...950~1450Ωであれば正常 4. センサーケーブル 点検:端子間 Aを短絡させ端子間 Bの導通をチェックする 5. パワーリレー 点検: 1) 30 と 37a の導通 有 を確認 2) 30 と 37 の導通 無 を確認 3) 86 に電源 24V(+)を接続し 85 に アースした時リレーの作動を確認 - 38 - A18 システムの点検整備(2S/2K) ABS資料-36 本システムは自己診断による点検整備ができます。自己診断の方法には下記の2種があります。 1.故障発生時の自動ブリンク機能による故障コードの表示 (トラクタキャブ内の警告灯の点滅による故障コードの表示) 2.ダイアグチェッカー(故障診断用専用テスター)による故障コードの表示 ※この場合故障コードの消去を行うメモリクリヤー作業はダイアグチェッカーでなければできない。 1.自動ブリンク機能による故障の自己診断(通常の点検) ①トレーラとトラクタを連結して停止させ、トラクタのイグニッションキーをONにしてABSシス テムに電源を供給する。 ②この時、走行中に警告灯が消えない等の故障が発生しておればトラクタキャブ内の警告灯が点滅し て故障コードを表示する。故障コードの表示は3回される。 ③故障コードの表示は2ブロックからなっており、2S/2Mシステムの場合第1ブロックの点滅数は 2となる。(第2ブロックの故障コードは別表を参照) ON イグニッションスイッチ 点灯 警告灯 第 1 ブロック 約 3.5 秒 第 2 ブロック 第 1 ブロック 故障コード表示開始 ④呼称コードの表示は1回に1個所の故障のみの表示のため、複数の故障がある場合は先に表示され た故障が解消された後、次の故障コードが表示される。 故障が全て解消されれば停止中にイグニッションスイッチをONにしても故障コードの表示はされ ない。 ※走行中に警告灯が消灯しない等、故障が発生しているのにも拘わらず上記自己診断で故障コードが表示 されない場合 ①トラクタと連結して 20km/Hr 以上で走行して警告灯が消灯しない、消灯しても再点灯する等の故障 であることを確認して停車する。(この時イグニッションスイッチはOFFにしない) ②数秒待機していると故障コードが表示される。 ※表示された故障コードによる故障を解消した後トラクタと連結して 20km/Hr 以上で走行して警告灯が消 灯しシステムが正常であることを確認する。 この時、警告灯が消灯しない場合は自己診断②に戻って点検整備をする。 ※本自己診断作業によるメモリクリヤ作業はできない。 (メモリクリヤ作業は専用のダイアグチェッカーを使用して行う。) - 39 - 2.ダイアグチェッカーによる故障の自己診断 (専用チェッカーが必要) ABS資料-37 ①トレーラとトラクタを連結し停車させトレーラのABSシステムに電源を供給できるようにする。 (イグニッションスイッチはOFFにする。) ②トレーラABSのECUのふたを開け電源ケーブルのソケットを取り外しダイアグチェッカーを接続 する。さらにダイアグチェッカーに電源ケーブルを接続する。 電源ケーブル 押しボタンスイッチ LED ③トラクタのイグニッションスイッチをONにしABSシステムに電源を供給する。 ④ダイアグチェッカーの押しボタンスイッチを3秒以上押し(ON)離す(OFF)。 ⑤ダイアグチェッカーのLED(発光ダイオード)の点滅により故障コードを表示する。 ⑥故障コードは2ブロックからなり2S/2Kの場合第1ブロックの点滅回数は2回となる。 (2ブロックの故障コードは別表を参照) (押しボタンスイッチを押している間、LEDは点灯する。) (LEDの点灯時にはトラクタキャブ内の警告灯の点灯する。) ON イグニッションスイッチ ON 押しボタンスイッチ 点灯 LED 第1ブロック 第2ブロック 1秒以上 3秒以上 故障コード表示開始 (故障の発生していない場合の第2ブロックの点滅は1回。(正常)) - 40 - ⑦故障コードによって表示された故障の整備をする。 この時、複数の故障が発生している場合は次の故障コードが表示される。 ABS資料-38 (メモリクリヤをしなくても表示される。) ⑧メモリクリヤをし 20km/Hr 以上で走行しトラクタキャブ内の警告灯が消灯する事を確認する。 3.メモリクリヤ ①メモリクリヤはダイアグチェッカーを使用してのみできる。 ②ダイアグチェッカーの押しボタンスイッチを押したままトラクタのイグニッションスイッチを OFF→ONしてメモリクリヤは完了する。 ON イグニッションスイッチ ON 押しボタンスイッチ 点灯 LED 第1ブロック 第2ブロック 1秒以上 3秒以上 3秒以上 (故障が解消された場合の第2ブロックの点滅は1回。(正常)) - 41 - 故障コード表示開始 A18(2S/2K)システムの故障コード一覧表 第1ブロック 点滅回数 2S/2K 第2ブロック 故障箇所 点滅回数 1 正常 2 左センサー 2 3 表示無 原 ・センサーとECU間の 各コネクタの接続不良 水侵入 ・センサー又はケーブルの不良 右センサー 8 左PCRV 9 右PCRV 11 12 供給電源 14 ECU 供給電源 因 ABS資料-39 原因確認方法 ・目視にて各コネクタ、ケーブルを確認 ・センサーのコイル抵抗値を確認 ・センサーをケーブルに接続してECU側の コネクタの各端子間の抵抗を確認 ・センサー、パルスリング間のギャップ確認 ・センサーテスターによるセンサー出力電圧の 確認 ・センサー、パルスリング間の ギャップ過大 ・センサーの出力電圧不良 ・パルスリングの倒れ、損傷 ・ホイールベアリングのガタ ・PCRVとECU間の ・目視にて各コネクタ、ケーブルを確認 各コネクタの接続不良 水侵入 ・PCRV又はケーブルの不良 ・PCRVのコイル抵抗値を確認 ・PCRVをケーブルに接続してECU側の コネクタの各端子間の抵抗を確認 ・トラクタのABSジャンパー ・目視にて各コネクタ、ケーブルを確認 ケーブルとECU間の 各コネクタの接続不良 水侵入 ・ABSジャンパーケーブル ・ABSジャンパーケーブルの各端子間の (ABSソケット、プラグ) 電圧、抵抗を確認 又はトラクタの供給電源 ラインの異常 ・電源ケーブルの異常 ・ジャンパーケーブルを接続してECU側の コネクタの各端子間の電圧抵抗を確認 ・ECU不良 ・ダイアグチェッカーによるメモリクリヤを行い 故障コード:2-1になれば正常 ・ECUを交換後再度確認 ・故障コード:11,12の確認をする ECU ・故障コード:14の確認をする ・作業ミス 表示無 ・7極ケーブル + カップリング等 トレーラABSレスランプの点灯 ・トラクタ側 インフォメーション ユニット - 42 - ・再度点検をする ・表示無の時の確認とトラクタ側の インフォメーションユニットの点検をする A18 システム(2S/2K)接続図 ABS資料-40 カバーを外す コネクタ A 1 2 自己診断 3 4 PCRV電源 + 5 6 PCRV電源 - コネクタ B 7 ECU電源 - 1 8 警告灯 2 センサー 左 9 ECU電源 + 3 10 4 センサー 右 11 5 12 6 PCRV 右 - 43 - 7 PCRV 右 8 9 10 11 PCRV 左 12 A18 システム(2S/2K)ケーブル類の点検 ABS資料-41 1.車輪速センサーのコイル抵抗値 A:規格値 950~2000Ω 2.PCRV(リレー付コントロールバルブ)のコイル抵抗値 点検 AV側コイル抵抗 HV側コイル抵抗 確認 1-2 間抵抗 3-2 間抵抗 規格値 14~21Ω 14~21Ω 点検 AV側コイル抵抗 HV側コイル抵抗 確認 1-2 間抵抗 3-2 間抵抗 規格値 14~21Ω 14~21Ω 3.PCV(コントロールバルブ)のコイル抵抗値 - 44 - ABS資料-42 4.車輪速センサー、コントロールバルブの各端子間の抵抗値 故障箇所 車輪速センサーL 車輪速センサーR ABSバルブ L ABSバルブ R 点検 コイル抵抗 AV側コイル抵抗 HV側コイル抵抗 AV側コイル抵抗 HV側コイル抵抗 ECU側コネクタでの確認 ケーブル側コネクタ端子 2-3端子間抵抗 1-2端子 4-5端子間抵抗 11-12端子間抵抗 1-2端子 1-12端子間抵抗 3-2端子 8-7端子間抵抗 1-2端子 6-7端子間抵抗 3-2端子 規格値 950~2000Ω 14~21Ω 5.電源ケーブルの点検 点検箇所 ABSバルブ電源 ECU電源 GND間抵抗 トレーラABS警告灯 イグニッションスイッチ スイッチ ON OFF ON OFF ON ECUコネクタ側での確認方法 確認及び方法 6-4間電圧 9-7間電圧 4-7間電圧 8-7間をリード線等で短絡 - 45 - 規格値 21~29V 0~1V 21~29V 5Ω以下 トレーラABS警告灯の点灯 クノールブレムゼ(BOSCH) ABS資料-43 A18 コンパクトモジュール(2S/2K)の概要 1.本システムの特長 ①従来のA18 システムのECUとPCRV 2 個を統合したものでエア配管、ABSケーブル類の取回し が簡略化される。 ②性能、取扱(点検、整備)等はA18 システムを同等である。 自己診断による点検修理等はA18 システムと全く同じである。 点検に関する点検要領及び資料はA18 システムのものを流用する。 2.A18 コンパクトモジュールの外観 [前面] [左側面] 右コントロールケーブル エアタンク リレーバルブ 左コントロールケーブル [後面] ECU チャンバーポート左右各 3(未使用は盲) 3.システム配線、配管図 - 46 - 左チャンバー 右チャンバー クノールABS ABS資料-44 KB4TA(2S/2M)の点検整備 Ⅰ.システムの概要 1.本システムは2008年2月以降製造のバントレーラ、タンクトレーラ コンテナシャーシトレーラ(NCCTB型式を除く)に適用されます。 2.本システムはECUとモジュレータバルブが一体型となっています。 3.トラクタのフートブレーキの操作によって自己診断が可能です。 (自己診断用にトレーラストップランプに配線があります。) 4.専用テスター(パソコン)による更に詳細な点検整備が可能です。 【ABSモジュレータ外観】 Ⅱ.トレーラABS警告灯(トラクタキャブ内)の動作 1.電源ON後システムに異常が無ければ約2秒後に消灯します。(異常が有れば消灯しません。) 2.前回、電源ON中にセンサー系の故障が検出された場合、修理が終っていても電源ONでは消灯 しません。走行開始後、異常無しを確認して消灯されます。 Ⅲ.フートブレーキ操作による自己診断(キャブ内ABS警告灯の点滅)の方法 1.電源ON(キースイッチON)後、15秒以内にフートブレーキを操作して下さい。 フートブレーキの操作間隔は約1秒以内として下さい。 2.フートブレーキ操作回数によって表示内容が異なります。 操作回数 表示内容 備考 3 現在故障コード 4 過去故障コード 6 システム表示 第1ブロック:センサーの数 第2ブロック:モジュレータの数 7 走行距離 1000km単位表示 表示例:1回-5回-2回(152000km) 3.フートブレーキ操作後、約5秒で故障コードが表示されます。コードは2ブロックで構成されます。 第1ブロック 第2ブロック 処置 コード 故障部位 コード 状態 1 全て 1 ~ 正常 2 センサーSL(左) 1 調整 ギャップ過大 3 センサーSR(右) 2 部品交換 センサー信号がない 3 部品交換 センサー信号にノイズが乗っている 4 部品交換 センサーショート又はセンサー断線 5 タイヤサイズを確認 タイヤサイズが範囲外 6 センサーケーブル接続確認 センサー設定ミス 6 電源 1 電源点検整備 過電圧 2 電源点検整備 低電圧 3 部品交換 バルブ電源(+)の抵抗過大 7 モジュレータバルブ 2 部品交換 排気弁ショート又は断線 修正 8 モジュレータバルブ 3 ABSバルブ装着エラー(4S/3Mの場合) 修正 9 モジュレータバルブ 4 バルブ設定ミス(4S/3Mの場合) 部品交換 10 コモン 1 内部でグランドショート 部品交換 2 №1ピン(未使用)グランドショート 部品交換 3 モジュレータの動的故障 点検整備 4 ABS作動過多 ~ 5 №1ピン(未使用)天絡 部品交換 11 ECU 1 内部故障 2 修正 設定エラー 12 1 部品交換 7極アース(№1) ショート又は断線 部品交換 13 1 ダイアグ電源 ショート又は断線 再設定 14 2 システム 点検時期が過ぎた ※故障コードの表示は1種類のみの表示となります。 2ヶ所以上の故障が有る場合は、最初表示の故障を修理後、残りの故障が表示されます。 ※故障メモリの消去には専用テスター(パソコン)が必要です。 -47- ABS資料-45 Ⅳ.自己診断のためのフートブレーキ操作と警告灯の故障表示 キースイッチ ON OFF キースイッチON後15秒以内にフートブレーキを操作する。 フートブレーキ操作 作動 解除 作動-解除の操作間隔は1秒以内。 警告灯の点滅 点灯 消灯 約5秒で表示開始 第1ブロック 第2ブロック Ⅴ.ケーブル類接続詳細 ECU SR X1 6 9 7 4 8 11 SL 1 赤黒黄茶白 12 10 2 3 5 黄黒白茶 7 6 5 4 3 2 1 ⑥ 1 2 3 4 5 6 7 1 2 3 4 5 6 7 ⑤ ⑦ ③ 黄黒 ④ ② ① 赤黒黄茶白 白 1 2 3 4 5 6 7 赤 1 2 3 4 5 6 7 ② ① ① ③ ⑦ ④ ⑥ ④ ⑤ -48- ABS資料-46 クノールABS KB4TA(2S/2K)ブレーキ配管図 ホース類の接続 ① ② ③ ⑤ ④ ① コントロールライン:黄 ④ 駐車ブレーキ操作バルブ ② サプライライン:赤 ⑤ ABSモジュレータ ③ RE6リレーバルブ φ10ナイロンチューブ φ15ナイロンチューブ チャンバーホース ABSモジュレータへの接続詳細 ⑤ ⑤ ⑤ ④ ② ⑥ ⑥ ⑥ ② ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ RE6リレーバルブ(デリバリーポート) リザーブタンク スプリングブレーキ用チャンバーポート 駐車ブレーキ操作バルブ 左側チャンバーポート 右側チャンバーポート -49- ③ ① φ10、φ15ナイロンチューブ チャンバーホース 未使用ポート(盲プラグ) ABS資料-47 クノールABS KB4TA(2S/2K)配線図 ケーブル類の接続 ④ ⑥ ⑨ ⑪ ⑧ ⑩ ⑦ ① ⑤ ② ③ ① ② ③ ④ ABS電源ケーブル 故障診断用ソケット ホイールセンサー左 ホイールセンサー右 ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ センサーケーブル左 センサーケーブル右 ABSモジュレータ リヤランプ ⑨ 7極配線№4(制動灯) ⑩ 7極配線№1(アース) ⑪ 7極ソケット ABSモジュレータへのケーブル類の接続 ABSモジュレータ上部のカバーを外すと 内部にコネクタがあります。 【コネクタ詳細】 1 2 3 4 5 6 (未使用) ダイアググランド ダイアグ 5V CAN low バルブグランド ダイアグ 5V CAN high バルブ電源 7 8 9 10 11 12 ECUグランド 警告灯 ECU電源 ダイアグ電源(24V) 7極アース(№1) 7極制動灯(№4) コネクタ番号 ケーブル 4・6・7・8・9 ABS電源ケーブル 2・3・5・10 ダイアグケーブル SL ホイールセンサー左 SR ホイールセンサー右 コネクタ番号 11・12 SL・SR -50- 色コネクタは未使用 ケーブル ブレーキランプ接続ケーブル センサーケーブル
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