配列・文字列の Origin 生物情報科学実験Ⅰ ∼ショットガンアセンブリ∼ Day3 1-origin { 0-origin { ([email protected]) Java VM に対してオプションを与える { -Xmx オプション。Java VM が使用してよい メモリー量の最大値を設定する 最初の要素を 0 番目と定義する (コンピューターで良く使うのはこちら) 0123456789 CCTATGCTAG 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 特任助手 笠原 雅弘 Java で大量のメモリーを使う方法 最初の要素を 1 番目と定義する (日常生活で良く使うのはこちら) 0-origin で数えると2文字目 0-origin で数えると0文字目 Eclipse で javaVMに オプションを与える方法 Run する時に VM arguments に書き込む 例)512Mバイト使用許可してHelloWorldクラス を起動 java -Xmx512m HelloWorld 例)2Gバイト使用許可してHelloWorldクラスを起 動 java -Xmx2G HelloWorld 1 Table of Contents 今日の流れ 訂正 1日目資料スライド52で、後藤のアルゴリズム の解説で Ix と Iy が逆になっていました。 { { Ix[i][j] S2 にギャップが入って終わるアラインメント の最適スコア Ix[i][j] S1 にギャップが入って終わるアラインメント の最適スコア アフィンギャップスコア n個の連続ギャップに対して スコア e(n-1)+d ギャップを伸張(extension)するスコアは e を使うことが多 い 動的計画法の問題点 配列サイズが大きくなると破綻する { シーディング ハッシュテーブルとは ハッシュテーブルの構築法 課題提出方法 1日目資料スライド50のd と e も逆です { 動的計画法に対する考察 データベース配列 D の長さを m, 問い合わ せ配列 Q の長さを n とすると計算時間は mn に比例する データベース配列や問い合わせ配列の 量が多い場合には計算時間を短縮する 必要がある 観察:たいていのアラインメント問題は 「よく保存されている部分」を持っている { 例)現在実験対象の遺伝子配列をシークエンスした。 ゲノム配列と照らし合わせて遺伝子構造を決定した い。このとき、シークエンスの先頭と末尾付近は シークエンスエラーに富むが内部はゲノム配列に 100%近くマッチする 事実:「よく保存されている部分」は速く検索し 見つけ出すことができる { 100%近くマッチする文字列は、k-mer 整数を使った 比較や、ハッシュテーブル(後述)、接尾辞配列(こ の実験では触れない)などで高速に見つけ出すこと ができる 2 シーディング(Seeding) 連続k-merシード シード(Seed)を使って動的計画法の計算 領域を狭める 配列1 連続(consecutive)な k-mer をシードとする { { シード DP空間 ハッシュテーブル(Hash table) 連続 k-merの位置を格納し素早く呼び出せるようにした 記憶構造 { Overlapping/non-overlapping k-mer のどちらを記憶するかは 用途によって一長一短だが、この演習ではoverlapping k-mer を 記憶する AAA AAC 索引 AAG : : : 想定する塩基一致率(Identity)が高い場合長く 低い場合短く ACCGCCTATACTAGTCTTGACGATCTTCT |||||X||||||||||X|||||X|||||| ACCACTTATACTAGTCATGACGTTCTTCT 配列2 11-merがお手頃でよく使われる 長さは通常 7-∼32-mer の範囲 配列 S3 の 154 文字目 配列 S5 の 23 文字目 配列 S5 の 541 文字目 : : 配列 S0 の 71 文字目 : : : 概念図 連続10-mer マッチのシード 配列中の位置を表す SequencePosition クラス k-mer の存在位置を配列の番号と先頭からの位置を セットで保存 { 以下の例では k=3 としている S0:CCTATGCTAGTC S1:CACGACAGCTTATCTA S2:TTCCAGGCTGTACTACGAC S3:ATCGTGATGTTAATCGGA (0, 0) (2, 3) ※全配列を連結し、先頭からの位置のみを記録する方法も提案され ているが、ここでは扱わない。 3 ハッシュテーブルの構造 索引配列 ハッシュテーブルの引きかた 位置格納配列 k-mer 整数 位置格納配列上での開始位置 0 0 1 2 14 31 : : : (3,154) 1 (5, 23) 2 (5, 541) 索引配列 開始位置 14 (0, 71) 15 (4, 18) 16 (18, 251) TACCT : 791 142716 792 142719 : : k-mer整数 0 が出現する回数 k-mer整数 0,1 が出現する回数 k-mer整数 0,1,2 が出現する回数 142716 (23, 434) 142717 (71,48) 142718 (121,145) 142719 (11,130) 142720 (81, 132) TACCT の存在 する位置 ハッシュテーブルの作り方(2/3) 索引Iを作る手順 { 常にゼロ 次のk-mer の開始位置 793 { 索引配列 I 0 14 31 59 位置格納配列 : まず、索引配列 I を作ることを考えよう 0 1 2 3 下記の例は “TACCT” (k-mer 整数で 791) を引く場合 { 0 ハッシュテーブルの作り方(1/3) 引きたい k-mer の k-mer整数を i とすると、索引配列 の i 番目が指す先から i + 1 番目が指す先の直前 各 k-mer の出現頻度をカウントし、配列Fとする Fの partial sum 配列を I とする 出現頻度配列 F 0 1 2 3 : 14 17 28 : : 索引配列 I 0 1 2 3 0 14 31 59 : 4 ハッシュテーブルの作り方(3/3) 索引Iを作るときの注意 { 位置格納配列が分かった 索引Iは 4k+1個の要素を持たせる TT・・・・TTを引くときを例外扱いする必要を無くす為 位置格納配列P 索引配列 I 0 1 TTTTTTTTTTTT : 16777215 16777216 索引配列I 0 1412154 : 1326864321 1326852189 格納中ポインタを作り 位置格納配列を作成する 観察 手順 { { 索引Iが完成すると、各k-merに対応する SequencePositionをどこに格納すれば良い かが分かる 格納位置配列Tを作り、索引Iから要素をコピーする データベース配列を前からスキャンし、現れた kmer について、ポインタを進める 格納位置配列Pが完成したときにTは、 各 k-mer に対応する SequencePositionブロックの最 後(正確にはブロック最後の次の要素)を表している 一列ずらしてしまえば索引配列 I とほとんど同じ 位置格納配列P 位置格納配列P 格納中ポインタ配列T 格納中ポインタ配列T 格納する (234, 2457) 1つ進める 5 メモリーを節約する 格納中ポインタ配列Tを 通常とは逆順でPを作ればTは不要 { { ブロックの最後+1を指す索引配列を先に作る データベースをスキャンし、現れた k-mer について 位置格納配列P ハッシュテーブルへの改良 HashTable.java を実装せよ { 索引を1減らし、位置格納配列に位置を書き込む 索引配列I 必須課題3-1 { { ひな形プログラムは実験2日目のプロジェク トに含まれている メモリー節約法を使用すること ソースプログラム HashTable.java 及び動 作していることが分かる簡単な実行例を提 出せよ リピート配列のマスク 配列中に特に頻出の配列は検索の役に立たな いことが多く、位置格納配列Pから除外しておく と検索高速化の役に立つことが多い リピート配列のマスク 非連続シード CGTACGTT CGTACGTA CGTACGTC CGTACGTG CGTACGTT CGTACTAA CGTACTAC CGTACTAG 6 7 7 185 7 4 7 CGTACGTT T回以上出現する頻出k-merをマスクする (Tは時と場合に応じて上手く設定する) 6 非連続シード 連続していない k 文字をシードとする { { 必須課題3-2 n 文字, 1文字分の隙間, n 文字のパターンを シードとする方式を 1-mid-spaced-seed と呼ぶ 隙間を除いたシードの文字数をシードの「重み(weight)」と呼 ぶ。1-mid-spaced-seed の重みは 2n である 1-mid-spaced-seedについて以下の問いに答えよ { { { 1-mid-spaced-seed (例) { ACCGCCTATACTAGTCTTGACATCTTCTAG ||||X|||||X|||||X||||X||||||X| ACCAACTATAGTAGTCATGACTTCTTCTCG { { 連続10-mer シードの代わりに重み10の 1-mid-spaced seed を使ったハッシュ テーブルを作成せよ { 細かな条件は必須課題3-1と同様とする 更に、ユーザーが与えるスレッショルド値 Tに対して、T回以上現れるシードをハッ シュテーブルに格納しないプログラムを 作成せよ 議論を簡単にするために挿入欠失は全くなかったものとする S1, S2 の間に最小で何塩基の変異が導入されると 10-mer 連 続シードが残っていない状態となるか S1, S2 の間に最小で何塩基の変異が導入されると重み 10 の 1-mid-spaced seed が残っていない状態となるか 1-mid-spaced seed を使うことの利害得失について論ぜよ 注意:プログラムを作成する必要はない ACCGCCTATACTAGTCTTGACATCTTCTAG ||||X|||||X|||||X||||X||||||X| ACCAACTATAGTAGTCATGACTTCTTCTCG 利点)連続シードと比べて長い k をシードとすること ができる 応用課題3-3 ゲノム配列中に 100-mer の配列S1があり、太古の昔に重複 して配列 S2 が登場した 数百万年の間に S1, S2 に変異が蓄積した チャレンジ課題3-4 任意の形の隙間を入れた重み6のシードの中 について以下の問いに答えよ { { ゲノム配列中に 60-mer の配列S1があり、太古の 昔に重複して配列 S2 が登場した 数百万年の間に S1, S2 に変異が蓄積した { 各塩基はこの間に確率 p で変異すると仮定する 議論を簡単にするために挿入欠失は全くなかったものとす る どのような形のシードを使えば、重み6のシードが 残っている確率が最大となるか調べよ 必要ならそれを証明するプログラムを書き、実行すること 7 課題提出について URL report3 として提出すること 必須課題〆切 応用課題〆切 チャレンジ課題〆切 提出方法は基礎(Java)コースと同じ { { { { { http://mlab.cb.k.u-tokyo.ac.jp/~mkasa/upbsb2006/ 8月30日14時45分 9月6日10時00分 9月18日10時00分 分からない場合には質問 8
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