『ビジネス文書 と 論理的思考:ロジカルシンキング』 (作成‘08.12.3 渡邊) 「相手の立場を考え、解りやすい・理にかなった文書 を作成」 ビジネスシーンでは、簡潔かつ理論的に言いたいことを伝える能力が重要視される。 スピーティーに論理的主張をするためには「ロジカル(クリティカル)シンキング」が有効。 近年、思考技術トレーニングの関連書籍が出版され、中堅社員研修が盛んに行われている。 ◆ こんな気分になる,させられる,ことがよくある? 【 ロジカルでない人の悩み】 ・話の整理できてない ・要領がつかめない ・正しいメモが書けない ・議事録がまともに書けない ・大切な話の意味が理解できない 【 ロジカルでない人の話を聞いた感想 】 ・「一体、君は、何をいいたいの?」 ・「もっと整理して、要領よく話したら?」 ・「ところで、結論は、何?」 ・「報告なの?相談なの?提案なの?」 ・「だから、それが何の意味をもつの?」 ・「それは、問題なの?原因なの?課題なの?」 ・「それで、今までのことをひと言でいうと何?」 ◆ ロジカルな思考、行動をすぐにできる方法? 「論理的に考える。論理的に話す。」 の重要性はよくわかる。本も読んだ。 でも、なかなかできない。 日頃の訓練 (心掛け)でロジカルになることができる。 【ロジカルな内容はこんな感じ】 【 ロジカルになる訓練 】 ★事実に基づいている ◎相手の立場に立つこと ★根拠が明確である ◎三つにまとめて話すこと ★展開の筋道がある(シナリオがある) ◎結論から話をすること ★結論がはっきりしている 要するに、相手の立場を考えたときに、『わかりやすさ!』があるかどうかということ。 ロジカルシンキングは「技術」なので、適切な手法・訓練で習得できる。 ◆ ロジカルシンキングのビラミッド構造 ・ビラミッド構造を用いた「ロジカルシンキング」の訓練方法 1) 得た情報を関連付けカテゴリー区分 (図 C:情報群 MECE) 2) カテゴリーごとに情報を要約する (図 B:根 拠 MECE) MECE: Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive 「各事柄間に重なりがなく、全体に漏れがない」 3) 要約して得られた根拠から結論を導く (図 A:結 論) Why So? So Why? MECE So Why? Why So? 階層的に情報を整理して、結論に至るスピードを速くする。 ・ビラミッド構造の2つの特徴 ①「なぜそう言えるのか?」 :Why So ? ピラミッドを上から下へ見て、理由を深く掘り下げることができる。 ② 「だから何だと言えるのか?」 :So Why? 逆に、ビラミッドを下から上へ見ると、推論を出すための思考経緯を確認できる。 ビラミッド構造を用いて論旨の全体像を組み立て、説得力のある結論を導き出す。 MECE 簡潔に、解り易く伝えたいときは、初めに【結論:A】を話す。その後、根拠:B、情報群:C を順に説明する。 重要度の高い方から順に下降して説明すれば、効率良く 論理的に話を進められる。 ※ ビジネス文書は、論理的思考を基に主旨・目的・要請を、文面に展開するものである。 ロジカルシンキングの訓練で、スピーディなビジネス文書の作成ができれば幸い。 ◆ ビジネス文書作成 No 1 2 3 4 5 6 現状の問題点 と 今後の対応策 問題点・課題 作成:´09.03.04 渡邊 ■課題の説明 と ◎対応策 V 最後まで文書を読まないと ■明快に主旨(御願い,依頼,提案,報告・結果,謝罪)を表現・記述してない。 全貌を理解できない ◎冒頭に、目的を明快に、必ず文面で記述する。 章・項も同じ。 ◎適確なタイトルと、概況の要約で、文書の全貌が判読できるものにする。 ・・・読んでも解らない・・・ ビジ ネス現場の認識不足、 ■報告する相手立場・環境を無視した内容、文章(言回し)を散見する。 相手を無視した文面がある ◎文書を実際に使う場面を確認する。 (誰が、誰に、何時、何を報告) ◎相手が知りたい内容を文書にする。 自分が書ける内容を書くのは駄目。 (場面・環境・立場・時点) ■個人毎に、文書スタイル(サイズ・縦横・書式)がまち々で、統一性が無い。 ◎文書の定型・標準化(規格用紙・様式・フォーム)を目指す。*顧客指定優先 見本となる文書スタイルが無い ◎採番 改訂 作成日 照査・検印が必須。 文書管理の体系化 ■個人毎に、同一種類のビジネス文書を、都度、苦労して作成している。 見本となる標準的な ◎部門毎に、見本・サンプルにする標準的な文書を保管し参照活用する。 ビジネス文書が無い ◎技術部門のビジネス文書作成・管理のルールを拡充(別途取り組み) ■曖昧・間接・逆説的な言い回しを多用するため、長文になり読み難い。 冗長な言回し・言葉が多く ◎単刀直入な言い回しに置換える。 逆説的・条件付な表現をなくす。 長文になる場合が多い ◎長文は短縮、分割して、一文一意の平易な短文に仕上げる。 ■主語、述語、目的語が不明確な文面が多い。 主語が無い、明快でない ◎必ず主語を記述する。 不記は自分(執筆者)であることを認識する。 7 定量的評価の記述が無い 8 見直し、精査・査読・照査・・ が慣習化していない 9 他人の文章をチェック・査読 する習慣がない 10 悩んだ時のお助け 11 文書作成に苦悩、時間を要す 作成する機会が少ない ■技術分野のビジネス文書に、量・時間・コストの記述(考察不足)がない。 ◎6W2H心掛ける。 記述ない場合は、その理由を明確にする。 ■外部提出するビジネス文書(公文)を、自組織・G内でチェック、査読していない。 ◎一つの文書を複数の人間でブラッシュアップする必要性を認識する。 ◎文書作成を組織的に取組み、実質的な精査・照査・検印を実施する。 ■自作の文書の見直しが不足、他人の査読がなく、文書の完成度が低い。 ◎ビジネス文書は、必ず紙に印刷して、一人突っ込みで再々度読み返す。 ◎周囲の人に読んで貰い、意見聴取・討議して完成度を上げる。 ■多様・多彩な、難解な日本語の使い方に無頓着、誤用している場合もある。 ◎難解な単語・言葉、言い回しは、 即座に解読し、平易な文に置換える。 ◎複数の言回しを選択する時は、規約(ユーザ、三菱電機、MCR、部門)に従う。 ■技術ビジネス文書の作成に、多大な労苦と、時間がかかっている。 ◎常日頃から、文書を作成する機会の創出に自他共に注力する。 (議事録、出張報告、提案・改善提言書、事業計画、技術報告・・など々) ◆ 技術部門の ビジネス文書(公文)が使われる環境 文書作成者は常に、報告書が使われるビジネスシーンを念頭に論旨,文面を展開しなければならない。 報告される人の立場(知識レベル、環境認識、補足説明、敬語)に配慮した文書の作成が必要である。 また、資料作成に関与した人(部下、関連メンバ)への事後の状況説明が必須となる。 ◇報告・発表の場面 【会社内部会議】 ・部門会議(GR K B) ・営業 開発戦略会議 ・経営、役員会議 【社外特定の部門の会議】 【社外不特定の広報】 ◆報告される人の立場 【会社内部】 ・部下(同僚、Pj メンバ) ・上司(GR K B M P) ・関連会社(Pj メンバ B M) 【社外特定の部門】 ・顧客(GR K B M P) ・親会社(GR K B M P) ・官庁/学会/社団 【社外不特定の一般顧客】 ・広報案内 カタログ ・雑誌/新聞記事 ・顧客(営業、技術)の会議 ◆文書作成者の立場 【個人】 ・自分(本人) ・上司(GR K B M P) ・部下(同僚、Pj メンバ) 【会社 組織】 ・G/課/部/場所 ・会社/親会社 ・顧客(代行) ・宣伝、デモ会場 ・メデイア利用
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