技術部会情報No8 「バッテリーリフト蓄電池の点検・判定方法」

建荷協静岡県支部
フォークリフト技術部会情報 No.8
バッテリーリフト蓄電池の点検・判定方法
(蓄電池の保守・取扱いにつきましては、フォークリフト技術部会情報No.7を参照してください。)
蓄電池の寿命は一般的に1200サイクルといわれていますが環境・使用条件等により大きく異
なりますので、蓄電池を正しく測定して状態を確認しておくことが大切です。(1サイクル:1回の充放電)
測定器
①
②
③
①電圧計(デジタル式推奨)
②比重計(スポイド式推奨)
③温度計(液温を測定できるもの)
測定方法
十側からNo.1
1
6
一
十
①電圧の測定(単セルの測定は小数点2桁)
一 十
一 十
一 十
一 十
一 十
十 一
十 一
十 一
十 一
十 一
一 十
一 十
一 十
一 十
一 十
十 一
十 一
十 一
十 一
十 一
12
一
・総電圧の測定
十
18
十
・単電池(セル)ごとに測定
一
24
判定 ・セルばらつき許容範囲 0.04v以内
総電圧の測定
単セルの測定
十
一
十
バッテリーの並び 直列
2v×24個=48v
一
単セルの測定は
小数点2桁まで
測定してください
左写真の値
総 電 圧 51.5v
単セル電圧 2.16v
②比重の測定 ③温度の測定 ④電解液の濁りを点検 (目視) ・単電池(セル)ごとに測定 (液面がそろっていること。補水直後でないこと。)
・液温の測定 〔比重は20℃換算です。 換算比重=測定比重+0.0007(測定温度-20℃)〕
判定 ・セルのばらつき許容範囲 0.030以内 ・ 濁りが無いこと
比重の測定
液温の測定
目を液面と水
平にして表面
張力で盛り上
がったところを
読む
小数点3位まで
確認
比重計
外観の点検
①コード、接続部(ターミナル)腐食、損傷
*特に十側に腐食が
進行しやすい
②バッテリプラグの破損、損傷 接触面の荒れ
③バッテリーケースの腐食、損傷
判定 ・腐食、損傷等が無いこと
注 意
寿命が近付くにつれて
・稼働時間が短く、充電時間が長くなる。
・比重、電圧のばらつきが大きくなる。
・補水の間隔が短くなる。
・電解液が濁る。
・液温が上昇する(高い状態が続く)。
充電中(特に終期)は引火性のガス(水素)が発生し、爆発の危険性がある。
判定基準は点検の目安として判断してください。