オフィール・水冷パワーメータの使用にあたって

OPHIR
水冷パワーメータの使用にあたって
株式会社オフィールジャパン
071213-水冷ヘッド- 141
【パワーメータの接続】
パワーメータはセンサヘッドとディスプレイで構成されています。
センサヘッドをディスプレイに接続してください。
接続時には必ず電源を切って行ってください。接続コネクタ(D-sub)の内部にはセンサ固有(感度、補
正係数等)のデータが保存されています。電源を入れた状態で接続または取りはずしを行うとデータを
消失することがあります。
接続した後は外れ防止のねじで固定してください。
【冷却水用ホースの接続】
冷却水用ホースには外径 3/8 インチのプラスチックホースをご用意ください。
水冷センサヘッドにはホース接続用のワンタッチタイプ継ぎ手が標準でついております。
ホースを十分継ぎ手に押し込んでください。押し込みが悪いと水漏れを起こすことがあります。
はずす場合には継ぎ手の白い部品を押し込みながらホースを引き抜いてください。
冷却水は循環の方向が決まっています。IN・OUT のラベルがついておりますのでラベルに従って接続し
てください。もし逆に接続すると正確な値が表示されません。
接続後はしばらく冷却水を循環して、水漏れのないことを確認してください。
ホースの脱着時にはセンサに水がかからないよう十分注意して行ってください。
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【冷却水について】
-水質-
センサヘッド内の冷却水路はアルミニウムが使用されています。
冷却水には純水は使用しないでください。水路が腐食して水漏れを起こします。
純水は H2O=H++OH-のように電離して“水素イオン”と“水酸化イオン”を生じますが、この電離度
は非常に小さく、大部分は電離しないまま H2O のままです。このため、電気伝導率は低い値を示します。
パワーメータの冷却水路には金属(ハウジング部、アルミニウム)が用いられております。冷却水に
純水を用いた場合、
“水酸化イオン”と“アルミニウム”が結合して“水酸化アルミニウム”となり、冷
却水に流れ出しアルミニウムが腐食します。冷却水は不純物が混入した状態なので電気伝導率は高くな
り、結合はあるレベルで停止します。
しかし再度、冷却水を純水に交換した場合、あるいは脱イオンフィルタで電気伝導率を下げて純水に
近い場合には同様の化学反応が起き、徐々にアルミニウムの腐食が進み、最終的には冷却水の漏れを生
じます。
このため純水はパワーメータの冷却に適しません。水道水でも “水酸化イオン”と“アルミニウム”
の結合は起こりますが、純水に比べ非常に起こりづらく、重大な影響を与えるものではありません。
現在パワーメータ冷却水の水質に関して明確な基準を設けておりませんが、水道水以外を冷却水に用
いる場合は水冷式チラーメーカー業界団体の基準を参考にしております。
冷却水系
項目
循環水
補給水
腐食
スケール生成
6.5~8.2
6.0~8.0
○
○
電気伝導率 (mS/m)(25℃)
80以下
30以下
○
○
塩化物イオン (mgCl- /L)
200以下
50以下
○
(mgSO4 /L)
200以下
50以下
○
酸消費量(PH4.8)(mgCaCO3 /L)
100以下
50以下
○
全硬度
(mgCaCO3 /L)
200以下
70以下
○
カルシウム硬度 (mgCaCO3 /L)
150以下
50以下
○
(mgSiO2 /L)
50以下
30以下
○
鉄
(mgFe/L)
1.0以下
0.3以下
○
銅
(mgCu/L)
0.3以下
0.1以下
○
2-
検出されないこと
検出されないこと
○
+
アンモニウムイオン(mgNH4 /L)
1.0以下
0.1以下
○
残留塩素
(mgCl/L)
0.3以下
0.3以下
○
遊離炭酸
(mgCaCO2/L)
4.0以下
4.0以下
○
6.0~7.0
-
○
PH (25℃)
基
準
項
目
硫酸イオン
イオン状シリカ
参
考
項
目
傾向
硫化物イオン
安定度指数
2-
(mgS /L)
○
○
日本冷凍空調工業会 JRA-GL-02-1994 より抜粋
●傾向欄内の○印は腐食またはスケール生成傾向のいずれかに関係する因子であることを示す。
●上記 15 項目は腐食及びスケール障害の代表的な因子を示したものである。
*市水、工業用水をお使いの場合にはフィルタの使用をお勧めします。
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−流量−
モデルによって水量が規定されています。規定以下の場合冷却不足でセンサが破損する恐れがあります
ので規定量を守ってご使用ください。
L250W
1 リットル以上/分
1000W
1.8 リットル以上/分
L1500W
2.5 リットル以上/分
5000W
4.5 リットル以上/分
10KW
9 リットル以上/分
*センサヘッドの冷却水 OUT 側に流量計を設置して流量の確認をお勧めします。
―水温―
パワーメータは光を吸収して熱に変換して測定を行っています。水温の急激な変化は測定に影響を与え
ます。温度変化は 1℃以下/分です。
パワーメータは 23℃の水温で校正されています。使用できる水温は 18℃∼30℃と規定されています。こ
の範囲を超えないでください。また室温や湿度によっては結露を起こすことがあります。結露を起こさ
ない環境でご使用ください。
チラーをご使用の場合には冷却能力が十分であるものを単独でご使用されることをお勧めします。他の
機器とご使用いただく場合、水温の変化で測定に影響を与えることがあります。
不明な点、質問がございましたら弊社までご連絡ください。
株式会社 オフィールジャパン
キャリブレーションセンター
〒330-0854 埼玉県さいたま市大宮区桜木町4-384
TEL:048-646-4150 FAX:048-646-4155
Email:[email protected]
URL:www.ophiropt.com/jp
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