広告媒体の現状と展望 北海学園大学 倉澤 吉村 小野 経営学部 3年 佑基 哲也 ちひろ 2007.12.25 目次 Ⅰ.このテーマを選択したきっかけ Ⅱ.インターネット広告 Ⅲ.減少している媒体 Ⅳ.テレビ広告 Ⅴ. メディアミックス・クロスメディア Ⅵ.研究のまとめ 2 Ⅰ.このテーマを選択したきっかけ ・広告媒体にはどのような種類があるのか? ・多く使われている媒体は? ・どの媒体を使えば消費者へ伝わりやすい? → これらの疑問があったため そのため・・・ 3 媒体別広告費の割合 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 33.6% 20.2% 7.3% 3.6% 0.4% 34.0% 20.4% 7.2% 3.4% 1.0% 34.1% 19.9% 6.9% 3.3% 1.2% 33.9% 18.8% 7.1% 3.2% 1.5% 34.3% 18.5% 7.1% 3.2% 2.1% 34.9% 18.0% 6.8% 3.1% 3.1% 34.2% 17.4% 33.6% 16.7% 6.6% 3.0% 4.7% 6.5% 2.9% 6.0% 2006 テレビ 新聞 雑誌 ラジオ SP広告費 ニューメディア インターネット 4 引用元:電通 グラフから *最も伸び率の高い媒体 : ネット広告 *割合が減少している媒体:新聞、ラジオ *最も割合の高い媒体 : テレビ広告(CM) → この3つの媒体に着目する (※ SP広告費の内訳) DM,折込,屋外,交通,POP, 電話帳,掲出料展示・映像などを指す →1つの媒体の値でないため研究対象から外す 5 Ⅱ.インターネット広告 Ⅱ-1.インターネット媒体(PC・モバイル)に おける主な出来事 Ⅱ-2.ネット広告の特徴 Ⅱ-3.インターネット利用人口 6 Ⅱ-1.インターネット媒体(PC・モバイル) における主な出来事 1995年 いわゆる日本の“インターネット元年” 1996年 インターネット上の広告代理店である “メディアレップ”が設立される 1997年 国内インターネット人口500万人突破 1998年 国内インターネット人口1,000万人突破 7 1999年 2月:NTTドコモ“iモード”サービス開始 4月:au“EZweb”,12月:J-PHONE“J-スカイ” → 携帯電話からインターネット接続可能に ADSL,FTTH(光ファイバー)によるサービス開始 (本格的な一般ユーザーへの普及は2001年以降) 2001年 ・政府によるe-Japan計画の策定 (国民が快適にネットを利用できる環境を目指す動き) ブロードバンド普及が本格化 2002年 ・インターネット人口5,000万人突破 →インターネット広告が発展 8 2003年 ・11月:au“CDMA 1X WIN”開始 (携帯電話からのパケット定額制プラン) 2004年 ・6月:NTTドコモ“パケ・ホーダイ”, 11月:ボーダフォン“パケットフリー”開始 →携帯電話からのインターネット接続が急増 →モバイル広告が発展 2005年 ・SNS(mixiなど)の利用者急増 携帯電話からのインターネット接続者数が パソコンからの接続者数に並ぶ 2006年 ・You Tubeの流行がきっかけとなり、 ネットでの動画視聴が普及 9 Ⅱ-2.ネット広告の長所・短所 【長所】 ・インタラクティブなメディアである ・高度なターゲティングができる ・広告に対する反応を測定しやすい 【短所】 ・情報の信頼性や公正さを判断しにくい ・技術面が発展途上 ・日本が法律を整備しても、世界に広がる ネットワークに対しては効力を持ちにくい 10 インターネット広告の種類 ブランディング広告 ターゲティング広告 メール広告 リスティング広告 バナー広告 テキスト広告 リッチメディア広告 プル型 プッシュ型 サイト広告 メール広告 検索連動型広告 (モバイル広告) 11 成長しているインターネット広告 検索連動型広告 コンテンツ連動型広告 リッチメディア広告・・・豊かな表現力 潜在的な見込み客を獲得するため 引用元:有限会社大倉 http://www.okuramkt.com/ 12 Ⅱ-3.インターネット利用人口 インターネット利用端末別の利用人口の推移 9,000 8,055 8,000 7,000 5,722 6,000 6,146 4,890 6,601 6,923 7,086 2005年 2006年 5,825 5,000 4,000 6,601 3,723 4,484 3,000 2,000 2,439 2,504 2000年 2001年 2,794 1,000 (万人) パソコン 2002年 2003年 2004年 携帯電話・PHS及び携帯情報端末 引用元:(社)電気通信事業者協会 13 インターネット利用端末の種類(2006年末) パソコン 8,055万人 パソコンのみ 1,627万人(18.6%) パソコン,携帯電話, PHS及び携帯情報端末併用 6,099万人(69.7%) 携帯電話,PHS 及び携帯情報端末のみ 689万人(7.9%) 携帯電話,PHS 及び携帯情報端末 7,086万人 引用元:総務省「平成19年度版情報通信白書」,「平成18年度通信利用動向調査」 14 世代別のインターネット利用率(平成17年度時点) 93.9% 95.0% 92.8% 90.6% 100% 80% 60% 65.9% 75.3% 55.2% 42.0% 40% 20% 19.3% 7.2% 0% 6~12歳 13~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~64歳 65~69歳 70~79歳 80歳以上 引用元:総務省平成17年「通信利用動向調査」 15 Ⅱのまとめ PCからのネット接続:ブロードバンド化 携帯電話からの接続:パケット定額制 → 「使い放題」でネット利用者急増 インターネット利用者増加に比例しインターネット 広告も発展・増加している 年齢が高い世代ほど利用率が低い 16 Ⅲ.減少している媒体 ・新聞 ・ラジオ → それぞれの広告費と 規模縮小の実態について -17- 新聞とインターネットの広告費の推移 \14,000 25.0% \12,000 19.3%の減少 20.0% \10,000 \8,000 15.0% \6,000 10.0% \4,000 5.0% \2,000 0.0% \0 億 96 97 98 99 00 新聞 インターネット 01 02 03 04 05 06 新聞(割合) インターネット(割合) 引用元:電通 -18- 新聞の発行部数と世帯数の推移 総発行部数 世帯数 1世帯あたり部数 53,555,803 44,830,961 1.19 1997 53,765,074 45,498,173 1.18 1998 53,669,866 46,156,796 1.16 1999 53,757,281 46,811,712 1.15 2000 53,708,831 47,419,905 2001 53,680,753 48,015,251 2002 53,198,444 48,637,789 1.09 2003 52,874,959 49,260,791 1.07 2004 53,021,564 49,837,731 1.06 2005 52,568,032 50,382,081 1.04 2006 52,310,478 51,102,005 1.02 減少 1996 引用元:新聞協会経営業務 -19- 1.13 1.12 0% 50% 朝日新聞購読者 3.8 9.3 8 8.9 9.4 100% 12 3.7 7.3 6.8 8.8 11.3 毎日新聞購読者 3.5 7.3 8 8.1 読売新聞購読者 3.4 7.2 9 9.2 11.1 9.2 3.5 8.2 産経新聞購読者 3.6 6.9 10.4 8.3 11.6 9.3 2.2 5.5 10.2 日本経済新聞購読者 3.2 10.8 男性 女性 15~19歳 15~19歳 9.5 20代 20代 8.2 8.9 9.9 9.5 3.5 7.6 11.9 30代 30代 9.2 9.6 2.9 7.7 40代 40代 8.7 9.8 13.8 9.2 11.6 9.9 11 8.6 9.5 11.4 8.2 50代 50代 12.4 10.3 8.1 60代 60代 引用元:朝日新聞社広告局 -20- 減少の原因には・・・ ・若い世代の活字離れ 例)朝日新聞購読者数 20代: 30代: 16.9% 18.8% ・インターネットの普及 新聞以外にもネットから情報を入手できる 社数 ウェブ 86 インターネットを利用 メール した 情報サービス 紙面イメージ 40 新聞・通信社の ホームページ104社 10 携帯・固定端末向け情報提供 66 -21- 引用元:日本新聞協会 ラジオとインターネットの広告費の推移 \4,000 7.0% \3,500 \3,000 6.0% 20%の減少 5.0% \2,500 \2,000 4.0% \1,500 \1,000 2.0% 3.0% 1.0% \500 \0 億 0.0% 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 ラジオ インターネット ラジオ(割合) インターネット(割合) -22- 引用元:電通 減少の原因には・・・ 若い世代の聴取率の低迷 12~19歳 20~34歳 1.8% 4.1% 50~69歳は 12.1% -23- つまり・・・ 衰退していく媒体は、 高齢者が多く、若い世代が少ない →そのためインターネットが普及 若い世代の利用率が低い その後の利用率にまで影響 若い世代が50代・60代になる頃に 新聞・ラジオ:さらなる規模の縮小 -24- Ⅲのまとめ インターネットの利用者数が増加している反面、 新聞・ラジオの利用者数が減少している。 減少している原因は、若い世代の利用率低下にある。 しかし、これらの媒体が無くなるわけではない。 シニア世代の利用率は高い -25- Ⅳ. テレビ広告 Ⅳ-1.テレビCMが視聴者に 届いていない? Ⅳ-2.テレビの新技術 (地デジ・ワンセグ放送) 26 メディア接触時間の推移 0 50 100 150 200 1998 199.6 17 1999 200.4 17.9 23.4 3.9 2000 202.6 16.8 21.9 3.4 2001 199 17.8 20.6 12.2 2002 206 2003 203.7 2004 208.3 テレビ ラジオ 新聞 分 250 21 2.5 16.8 19.3 15.5 17.2 20.2 16.7 19.4 雑誌 19.9 21.8 インターネット(PC携帯含む) 引用元:ビデオリサーチ社 テレビメディアのポジションは変わっていない! しかし・・・ 27 Ⅳ-1.テレビCMが視聴者に 届いていない? ジッピング と ザッピング ジッピング → 録画された番組を再生視聴するとき、 CMを早送りして飛ばす行為。 ザッピング → テレビを視聴しているとき、 CMになるとチャンネルを切り替える行為。 (リモコン装置の導入に伴い出現してきた現象) 28 近年普及しているハードディスク・レコーダーには 再生時にCMを自動的にスキップする機能 が搭載されている。 視聴者が意図的にCMを避けることができる という状況に また、録画時CM自体をカットできるという ソフトウェアも販売されている。 29 HDRユーザのテレビCMスキップ率 全て 23.1% 23.4% 1.3% 3.0% 6.0% 10.4% 引用元 : 野村総合研究所 33.0% 80%以上~ 100%未満 60%以上~80% 未満 40%以上~60% 未満 20%以上~40% 未満 1%以上~20% 未満 CMスキップはし ていない 30 今後もHDRの世帯普及率は 増加すると予想される HDRユーザの増加 ↓ CMスキップ率も増加 ↓ 視聴者にテレビCMが届かなくなってしまう 31 Ⅳ-2.テレビの新技術 (地デジ・ワンセグ放送) ここで・・・ 放送の新技術 (ワンセグ放送・地上デジタル放送) について取り上げ、 テレビCMがそれらの新技術と共に成長できる 可能性を考える。 32 地上デジタルテレビジョン放送 (地上波放送) 2003年 12月1日 : 東京・大阪・名古屋の3大都市圏の 一部地域で開始 2004年 10月~ : 上記以外の地方都市(富山・茨城・ 岐阜・神奈川・兵庫)で開始 2005年 4月以降 : 全国の都市でも徐々に放送開始 ※北海道では 2006年 6月1日 : 札幌のみ 2007年 10月1日: 函館・旭川・帯広・釧路・北見・室蘭 (現在北海道内全世帯の約8割で地デジ放送の受信可能) 33 ワンセグ 2006年 2月 都営地下鉄で受信の実験が行われる 2006年 4月1日 既に地上デジタルテレビジョン放送が始まって いる 地域で本放送開始 12月1日~ 各都道府県のNHK・民放全局で地上デジタル テレビジョン放送が開始されたことに伴い ワンセグ放送を行う放送局も全国に拡大中 34 ワンセグ視聴可能な端末 *携帯電話(ワンセグ機能付きの機種のみ) 最近はワンセグ機能付き機種の発売が増加 → 2006年以降増加している *ワンセグチューナーがあれば… パソコン、携帯ゲーム機でも受信可能に 35 *デジタルテレビ放送受信機国内出荷実績 2004年 2005年 2006年 2007年 地上デジタル放送受信合計 242.6 519.8 892.5 830.7 累計 316.2 836.0 1,728.6 2,607.4 ワンセグ対応携帯電話 累計 983.2 340.9 1,324.1 数量:万台 *地上デジタルテレビ放送対応受信機世帯普及率 18年 15.3% 17年 8.5% 引用元:電子情報技術産業協会 36 データ放送を使った広告的運用 例)TBS&電通共同(日本マクドナルド株式会社協力) ワンセグ・携帯電話及び地上デジタル放送利用 野球中継内にて試合結果を予想 (双方向型クイズ実施) 20%off 携帯クーポン配信 37 例)日本テレビ&NTTドコモ 日本テレビのワンセグを視聴 番組情報やクーポン情報をワンセグ携帯端末に蓄積 http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0709/11/news060.html 38 従来のキャンペーン方法 広告 URL・検索サイト キャンペーンサイト アクセスに手間がかかる 39 新たなキャンペーン方法 ワンセグ キャンペーンサイト 商品 手軽にアクセス可能 新技術を利用した新しい広告手法の可能性 40 Ⅳのまとめ ジッピング・ザッピングによるCMとばしの存在 → テレビ広告の弱体化 テレビの新技術(地デジ・ワンセグ放送) → 新技術を利用した新しい広告手法 41 Ⅴ. メディアミックス・クロスメディア Ⅴ-1.Ⅱ~Ⅳであきらかになったこと Ⅴ-2.メディアミックスとクロスメディア Ⅴ-3.クロスメディアの有効性 Ⅴ-1.Ⅱ~Ⅳから 明らかになったこと ①広告の表現技術の進歩は著しい! インターネット広告・モバイル広告 技術の発展に伴い、広告内で表現できる 情報の質・量が向上・拡大してきた。 ②単体メディアでの限界! •テレビ広告・・・ザッピング&ジッピング •インターネット広告・・・使えない人もいる (高齢者等) •ラジオ・新聞・・・若い世代の利用率低下 新しい手法が必要になる Ⅴ-2.メディアミックス, クロスメディア 新しい広告手法 →*消費者が広告を取捨選択できる現状 →*既存の広告媒体のかけ合わせが必要 • • 複数のメディアの 組み合わせ: メディアミックス ネットと他メディアの 組み合わせ: クロスメディア 単体のメディアで広告 を出すよりも、メディア ミックス・クロスメディア で広告展開した方が はるかに効果的であ る。 メディアミックスとは? 宣伝を効果的にするために、新聞・雑誌・テレビ・DM などのさまざまな広告媒体を組み合わせること。 (例) 角川書店が1970年代に、自社発行書籍(小説作品) を映画化し、その原作作品を売り込むことにより業績を 伸ばした事で注目された宣伝手法 。1995年以降、漫画 原作の「映画・ドラマ」のメディアミックス化が活発になる。 近年、大抵の作品が「何らかのメディアミックス展開」を 導入しているが、2ジャンル程度のメディアミックスでは、 大衆の関心を引くことは難しくなってきている。 クロスメディアとは? 主たる情報はWEBサイトに置いておき、そこに 到達するように他のメディアから導くという方法。 (例) 商品のテレビCMで最後に「詳しくはウェブで」と いって解説用サイトのURLを字幕と音声で伝える 方法。 また街頭でティッシュを配り、そのティッシュURL やQRコードを表記し、パソコンや携帯で詳しい情 報を見てもらおうというもの。 メディアミックス・クロスメディアによる効果の違い メディアミックス 多数のメディアから消費者へアプローチする。 テレビ 新聞 クロスメディア 消費者をより「行動」 させるのに有効な方法は クロスメディア 興味を持った宣伝内容に対して、 消費者自ら情報を得ようとする行動を促すことが可能。 テレビ 新聞 Ⅴ-3.クロスメディアの有効性 CM :CM内の決まった秒数だけでは消費者に 多くを伝えることが難しい。 紙媒体の広告:表現できる内容に限界がある。 さまざまな媒体からインターネットへ繋がるクロスメディア の構造を用意しておくことで、個々の媒体だけでは表現 しきれない即時性や情報の広がりをもった情報が伝達 可能に。 インターネットは24時間閲覧可能。 消費者は自分の都合が良い時にじっくり見ることが できる。 【従来の広告媒体】 【近年】 ・ネットメディアが急速に媒体価 値を高めている マスコミ四媒体中心 ・モバイルの分野も成長期 ✱ モバイル分野 : 放送中の番組に関連する情報を タイムリーに届ける“ワンセグ広告”の広がり ✱ 2011年開始の地上波放送完全デジタル化も 広がる要因 ✱ テレビCMとスポンサーサイトの連動など マスコミ四媒体+ネットメディアのクロスメディア化 →今後さらに進むと考えられる Ⅴのまとめ ✱広告を組み合わせることが必要になった ✱特にネットとメディアを組み合わせる クロスメディアが有効に Ⅵ.クロスメディアの使い分け(屋外) 外で接する屋外広告・交通広告 + 常に持ち歩くモバイル端末 ↓ 屋外+ネットのクロスメディア 屋外広告:大規模な広告は都市部でしか展開できない 交通広告:通勤、通学で駅を利用する人のみ対象 →ターゲットが限られている モバイルとのクロスメディアに 効果的に利用できそうな屋外広告・交通広告 ・屋上広告 ・壁面広告 *遠くからでも目につく *大規模な広告展開が可能 ・看板,ポスター(駅構内など) ・中吊り広告,額面広告(電車,地下鉄内) *乗り物の利用者数でターゲット数が絞り易い *利用者はほぼ毎日駅を利用→広告接触頻度:高 今後クロスメディアに効果的に利用可能な 携帯電話の機能① 最新機種の機能では… ドコモの905iシリーズに「名刺リーダー」搭載 →名刺をカメラで撮影すると、文字を読み取り、 アドレス帳に登録できる機能。 QRコードを使わなくてもカメラから情報を 読み取ることが可能に! 応用できれば 屋外広告自体をカメラで写すと 広告へジャンプできるようになるかも? 今後クロスメディアに効果的に利用可能な 携帯電話の機能② これからの携帯にはGPS機能が標準化 2007年12月14日発表 NTTドコモのiアプリ版のGoogleマップで、GPS機能 を利用してユーザーの位置を取得できる機能を追加 したと発表した。 初めて訪れるような場所でも、自分が現在いる位置を 携帯電話の画面上に表示された地図で素早く確認 できる。 対応機種はNTTドコモの903iシリーズ以降。 (2007/12/14 日経BP社『日経ビジネス』) 今後クロスメディアに効果的に利用可能な 携帯電話の機能② GPS機能を使ったクロスメディア たとえば… 規定のエリア内や屋外広告付近を通過すると、 クーポン・広告等配信できるという手法が考えられる しかし、無差別に配信することは好ましくないので、 ・ユーザー側で登録した情報のみ受信できる ・広告配信側がユーザーが店舗区域に入ってきた 時のみ広告を発信できる という制限を設けられると実用的なものになるだろう。 さまざまな機能が携帯へ移行することで 生まれると思われる弊害① *携帯電話一台に機能が集中 → 万が一紛失してしまうと失うリスクが大きい 紛失すると… * セキュリティの強化が必要 * 紛失した場合、携帯を使用できないように 遠隔操作でロックできるような機能が必要 さまざまな機能が携帯へ移行することで 生まれると思われる弊害② *使える場所の限定 ・地下鉄の中:札幌市は電源OFF →マナーに配慮する必要がある ・使えるエリアの限定 →電波状況は改善されているが、 郊外ではまだ万全とはいえない。 さまざまな機能が携帯へ移行することで 生まれると思われる弊害③ *多機能化による操作の複雑性 → 使いこなせる人とそうでない人に二極化 モバイルによるクロスメディアは、必ずしも すべての人に有効であるとはいえない。 クロスメディアの使い分け(屋内) これまで主流だったマスコミ四媒体 + インターネット(PC・モバイル含む) ↓ 屋内+ネットのクロスメディア 既にテレビCM等で頻繁に実践されている。 (「続きはWEBで」という手法など) テレビCMを中心としたクロスメディアは 今後も多用される見込み。 Ⅵのまとめ クロスメディアは二つに分類できる *屋内+ネット(PC・モバイル)のクロスメディア *屋外+モバイルのクロスメディア ネットを使用しない人にはこれまで通り マスコミ四媒体による広告展開 (四媒体同士のメディアミックスも有効) ターゲットにより手法を使い分けを することが重要である Ⅶ.研究のまとめ -消費者と広告の接し方- これまでは 広告(主にマスコミ四媒体) → 消費者 という一方的な接触 受動的 テレビ 新聞 雑誌 ラジオ 62 広告 → 消費者 → WEB広告 という双方向な接触に テレビ 新聞 WEB 雑誌 ラジオ 63 能動的 これからは インターネットを使用しない人 → これまで通りマスコミ四媒体による広告 (マスコミ四媒体同士でもメディアミックスは可能) クロスメディア それぞれ使い分けすることが重要! 屋外広告 交通広告 + モバイル端末 ↓ マスコミ四媒体 + インターネット ↓ 屋内+ネットの クロスメディア 屋外+ネットの クロスメディア 64
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