料理研究家 B249-99 ど んな職業か テレビの料理番組や雑誌などに料理のメニューを提供し、料理を実際に作りながら、一般の人に料理の作り方を教え る。 テレビ番組では、番組で求められている料理のレシピ(材料と調理法)を作り出し、人前で即興で話をしながら料理 を実演したりするなど、タレント的な仕事も行う。また、雑誌などでは、季節感のある見た目のきれいな料理を提供す ることで紙面を飾ったり、食を楽しむ方法を伝える。いかに健康的な食生活を送るかを考えた料理のアイディアを提供 することもある。料理を作ってきた実体験や料理に対する熱心な研究で身につけた料理の腕前によって、豊富な料理の レパートリーや独創的なメニューを多くの人々に提供し、その作り方を教える。 その他、自分で料理教室を開いたり、料理本の執筆を行う。また、レストランのメニューを開発するにあたっての指 導、助言などを行うこともある。文献や古文書などの研究をして、料理そのものの歴史や成り立ちを研究する場合もあ る。 就 くには 料理研究家の養成施設や教育機関はないため、料理研究家になる ための標準的な方法はない。調理師や栄養士などの免許・資格は必 要ないが、栄養学の知識や食と健康に関する科学的な知識、食品衛 生の知識はあった方が望ましい。 海外や家庭における自分の料理研究の成果を料理書を出版するな ど、いろいろな形で積極的に発表して、周囲に認められる機会を作 る。また、出版社や料理関係の仕事をする写真スタジオ、料理本の 編集などに関与して、料理の知識を持ち、料理本の編集者や料理写 真の撮影助手として料理を手伝うなどの経験を経て、知識を身につ け、技術を向上させて料理研究家として独立する。テレビ番組の撮 影などに携わり、必要な食材を整えたり、調理やテーブルセッティ ングなどの仕事に従事しているうちに、自然に料理の先生役をする ようになり、独立して料理研究家を名乗る場合もある。 料理が好きで、研究熱心なことが重要となる。料理をきれいに見 せることも大切なので、美的センスも必要となる。テレビ出演では 、料理の説明を行ったり、対話したりするので話術やタレント性も 必要となる。 労 働条件の特徴 テレビや雑誌、新聞などの要請に応じて仕事を行うため、マスメディアが集中する都市部での活動が中心となる。 基本的にはフリーの職業であるため、収入は仕事量と著名度によって差がある。テレビ局や出版社の依頼に応じて仕 事をし、契約に応じて、その都度、報酬をもらう。特に、得意分野や独自の料理を紹介するなどの特徴がある場合には 報酬が高くなる。調理師養成学校の教師であったり、料理教室を開いている場合には、安定した収入がある。料理を作 ることが仕事の中心であるため、ほとんど立ちっぱなしの作業になる。また、テレビやCMの撮影時には長時間にわた って働くこともある。 将来的には、料理に関する知識と公衆の前で調理を実演して見せるというタレント的性格によって、いろいろな要求 に応じて幅広く活躍する可能性がある。特に、人前で調理の実演をしながらポイントを要領良く解説できる人材は、非 常に貴重であり、料理にとどまらず幅広い職域を開発する可能性が高いといえる。
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