とっとこ通信は天満病院のこどもリハビリテーション部とてんま発達支援センタ ー・ジュニアクラブのスタッフが作成しているお便りです。こどもリハビリテーショ ン部ではこどもの個々の発達課題に応じてプログラムを作成し発達援助をする 仕事をしています。てんま発達支援センター・ジュニアクラブでは発達の遅れを お持ちのお子様を対象としたグループ療育を行っております。 E-mail : [email protected] 携帯メールでお子様の名前を件名に入れて頂いて送 信していただけると講演会やセンター行事などを お知らせします。 おこさまの描いた絵をのせてみませんか? とっとこ通信ではお子様の描いた絵を挿絵に使わせて頂いておりま す。お家で描いた絵がありましたら掲載させていただきます。 暑かった夏も終わってしまいましたね・・・。今年は水遊び活動も比較的お天気に恵まれて、新しくできた 芝生の広場で思いっきり夏を満喫できた気がします。冬に雪が積もると、楽しんだろうなぁなんて今から考えて しまいます(*^_^*) さて最近、本の置き場所を作ろうと、片づけてあった机と椅子を引っ張り出してきたのですが、いざ机に向かって本を読もうとすると意外と 姿勢をキープして座るとこが難しい自分に気が付きました。そこで、まずは形からと、着席グッズを色々試してみることにしました。 私が姿勢のキープができない理由は・・・ 椅子の硬さ 筋肉の弱さ 机との椅子の高さ 活字が苦手(ー_ー)!! ←これは別の問題かな!? そこで、こんなグッズを使ってみました!→→ その日のコンディションによって、しっくりいくアイテムも様々です。着席グッズを使うと、やや姿勢キープできる時間が長くなった気がします。 児童発達支援でも、着席時の姿勢キープが苦手なお子さんをみかけます。 ✽ 椅子からお尻が落ちかけている ✽ 机に寝そべったり、肘をついている ✽ 机や椅子をガタガタさせている ✽ 足が床についていなくてバランスを崩しやすい etc・・・ この背景には、触感覚や平衡感覚、筋肉や関節が感じとる感覚のアンバランスさ等が隠れていることも多いです。 そんな時に、児童発達支援では↓のようなアイテムを使用して姿勢キープサポートしています。 ↑ 座る座面の工夫 ↑ 足の裏から感覚を入れる ↑ 足を地に着けて、安定性 ↑ 重みを置くことでボディ を高める 座るときの工夫は、お子さんの感覚の偏りや身体の運動発達などによっても工夫ポイントは違います。 イメージを高める などなど。。 詳しく知りたい方は、それぞれの担当に尋ねて、みて下さいね \(*⌒0⌒)♪ 中には、自分で机と椅子の隙間をできるだけ少なくして、その間に体を挟むように座るお子さんも見かけます。(自分の心地よい座り方、作 業のしやすい座り方を知っているんですね(^_^))姿勢が崩れやすかったり、何か集中しづらそうなお子さんの「何か落ち着かない・何か気持ち悪 い」という心の声を聞いて、活動しやすい姿勢をサポートしていきたい思います。 ジュニアクラブ(放課後等デイサービス事業所)には小学生以上のお子さん方が、ソーシャルスキル(社会生活や対人関係で営んでいくために必要な技能)を少人 数の中で学ぶために通ってきてくれています。そんなジュニアクラブのあるグループで、「集団で移動する際、相手と動きを合わせることが苦手でつい一人だけ先 に進んでしまう」という場面がたびたび見られることがありました。 どうして、みんなで移動することが苦手なのでしょうか? ① 集団意識が薄い→ 「ひとかたまりになって移動している」という“集団に属している意識”が薄いので、マイペースで行動してしまう ② 注意が持続しない→ 目的地があっても、目に入るものに注意がとんで、そちらの方に行ってしまう ③ 一番に行きたいこだわり→ 「一番」という順位への思いが強く、目的地へ一番に着くことしか見えなくなり、焦って先へ行ってしまう。 等の様々な理由から集団での移動が苦手だと考えました。 そこで、道具を取りに行くという設定活動の中で、以下のような工夫をして、みんなで一緒に移動ができるという目標を達成できるように練習してみました。 ① 集団意識が薄い場合・・・大人数(5~6人)の集団を意識して移動するのが難しければ、まず2人組で移動するように設定し、動きを合わる(意識する) ② 注意が持続しにくい場合・・・目的地の書いてあるプリントを移動の際に持っていき、目的地を忘れないようにする。物を 2 人で持つ設定にすることで、 相手を少なくする。慣れてきたら人数を増やしていく。 他に注意が向き、別の方向に行こうとしても、かごを持っていることで「移動中だ」ということを思い出せるようにする ③ 一番に行きたいこだわりが強い場合・・・お友達とのペアでは競争意識が強く出るので、大人とのペアから始め、徐々に子供同士のペアへ移行する。 スモールステップで、少しずつ移動の距離を伸ばす、一緒に移動する相手の人数などを増やすなど。最近は、 メモを確認し、行き先を忘れずに目的地まで移動する、相手と動きを合わせの移動が可能になってきました。 そもそも、大人側が興味のある活動の設定をして、「(道具を)取りに行きたい、参加したい」という参加意欲を高めることが、スタートラインに立ってもらう第一 歩です。つまり、子供たちの『やる気』を起こさせることが、苦手だと思っている活動に取り組んでもらう際にはとても大切です。また出来たと きにすぐ褒め、フィードバックするということが、一層『やる気』を起こさせるカギだと言えます。褒め方もどんなところがよかったのか (「メモを見ながら行けたね」「相手を待ってあげられてエライね」)を具体的に伝えることで、子供たちも、どんな行動がいい行動なのかわかり、またとてもうれし そうにしてくれます。これからも子供たちに『やる気』『自信』を持ってもらえるようがんばります。 みなさん、夏休みはどんな風に過ごされたでしょうか?夏はアクティブな活動がたくさんできる季節なので、 この夏でいろんな経験をされたお子さんも多いかと思います。私もこの夏、おかげさまでいろんな活動をさせて頂きました(*´∀`*)♫ ここでは8月25日~26日にあった、徳島県自閉症協会主催のサマーキャンプに参加したことを書きたいと思います。毎年、徳島県自閉症 協会では牟岐少年自然の家で1泊2日のサマーキャンプを開催しています。今年は私と 赤壁先生 中野先生 小山先生の ST2名 OT2 名で参 加してきました。 キャンプには発達障がいを持つお子さん(幼児さんから成人の方まで)とご家族の他に支援者や学生ボランティアさんなどが参加されており、 今回は 80 名以上の方と1泊2日を共にしました。キャンプではプールや、野外炊飯で焼きそばと味噌汁を作る、花火をする、島巡りの予定でし たが、なんと今回!勢力の大きい台風が日本に近づいてきていることで天候によりスケジュールが変更されてしまったのですΣ(゚д゚ lll) みなさんご存知だとは思いますが、 発達障がいを持つお子さんの中には、変更が苦手 でパニックにつながるお子さんもおられま す。普段の生活の中でスケジュールが変更するときは、なるべく当日を避け、事前にお子さんにわかりやすい方法で、 丁寧に変更を伝えることが大切です。 でも、今回のキャンプは天候の具合でスケジュールが変更されるので、本当に直前にならないと変更される のか、わからない状態でした。(お子さんだけでなく、大人もスケジュールの変更にヒヤヒヤしていましたが・・) スケジュール変更という、お子さんの不安要素を減らすために、なぜスケジュールが変更になったのか スケジュールが変わったら何をしたら良いのかを、視覚支援を用いて説明させてもらうと、混乱も少なく 活動を変更してくれていたように思います(´▽`) 今回のスケジュール変更では私たち支援者がとっさの 事態に支援者としてどう動くことができるかが試されていたように思います。(私はレクリエーションでの、 自分の引き出しの少なさを痛感しましたが。。) 私が担当させて頂いた班では、人との距離感が急に近くなった事により、驚いたり嫌な気持ちになったお子さんや、疲れでグズグズの気持ち になってしまったお子さんや、食事中に歯が抜けてしまい怖い気持ちになったお子さんなど、それぞれのお子さんにハプニング場面がつきもの でした。でも、みなさんハプニング場面を乗り越え、次の活動に移れたり、切り替えて別のことにチャレンジ出来ていて、お子さんの成長を感じ る機会が多くありました(*´∀`*) 普段、病院の個別訓練では体験することの出来ない活動や気持ちの共有ができ、一人一人のお子さんが 感じていることなど、少し教えてもらえたように思っています。このサマーキャンプは、お子さんもご家族も支援者も、みんなが何かしらの達成 感やハプニングや充実感などいろんな経験ができる機会となっています。 このキャンプが長く続いているのは、運営をして下さっている徳島県自閉症協会の保護者のみなさまや運営に関わっておられる支援者の、み なさまのお力だと思います。これからもキャンプに参加させて頂けたらな~と思っています☆ミ
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